乃木坂
六本木の国立新美術館で開かれている「第99回白日会展」の記事を2回に分け、
今日はその2で、風景画を載せます。
火曜日は休館日です。
亀山裕昭 「Slumdog」

荒涼とした風景にですが、心を惹かれるものがあります。
中島健太 「匿名の地平線-ver. monochrome」

中島さんは水の描写に凝っています。
有藤富男 「波な立ちそ」

小川浩 「光の標(しるべ)」

伊東英二 「春光輝(湧別川)」

増田哲 「増毛町 2022.9.15」

道を大きく取り、画面に奥行きを見せています。
古澤新司 「街」

原太一 「After The Rain」


原さんお絵にはよく兎が登場します。
二木ゆき子 「卯月」

松木康弘 「Hills」

大窪ひとみ 「雲行く」

久保五三 「雪晴れ」

白井秀夫 「雪の夜」

日幸文範 「法起寺夕鐘」

日本画風の夕景です。
池田宏介 「アメリカ―の夜」

沼尻康之 「遥かなる彼方へ(独・バンベルク)」

街へ向かう人たちも見えます。
4つの塔はバンベルク大聖堂です。
小池里津子 「白い陽の午后」

セザンヌの風景画を思わせるものがあります。
井阪仁 「ピレネーの村」

風景画には珍しい縦の画面が新鮮です。
chariot
六本木の国立新美術館で開かれている「第99回白日会展」の記事を2回に分け、
今日はその2で、風景画を載せます。
火曜日は休館日です。
亀山裕昭 「Slumdog」

荒涼とした風景にですが、心を惹かれるものがあります。
中島健太 「匿名の地平線-ver. monochrome」

中島さんは水の描写に凝っています。
有藤富男 「波な立ちそ」

小川浩 「光の標(しるべ)」

伊東英二 「春光輝(湧別川)」

増田哲 「増毛町 2022.9.15」

道を大きく取り、画面に奥行きを見せています。
古澤新司 「街」

原太一 「After The Rain」


原さんお絵にはよく兎が登場します。
二木ゆき子 「卯月」

松木康弘 「Hills」

大窪ひとみ 「雲行く」

久保五三 「雪晴れ」

白井秀夫 「雪の夜」

日幸文範 「法起寺夕鐘」

日本画風の夕景です。
池田宏介 「アメリカ―の夜」

沼尻康之 「遥かなる彼方へ(独・バンベルク)」

街へ向かう人たちも見えます。
4つの塔はバンベルク大聖堂です。
小池里津子 「白い陽の午后」

セザンヌの風景画を思わせるものがあります。
井阪仁 「ピレネーの村」

風景画には珍しい縦の画面が新鮮です。
乃木坂
六本木の国立新美術館では「第99回白日会展」が4月3日(月)まで開かれています。
火曜日は休館日です。
白日会は大正13年(1924)の発足時から写実を追求している団体で、
絵画部と彫刻部があります。
会場は撮影可能です。
記事は2回に分け、今日は人物画と静物画を載せます。
山本大貴 「ある晴れた日」


窓からの柔らかな光の中で、エジソン社の蓄音機に耳を傾けています。
光の表現が抜群です。
大友義博 「雨上がりの陽」

大下和利 「果てしない空へ」

人物と景色の色調が調和しています。
木原和敏 「余韻」

福井欧夏 「茜に懐かれて」

曽剣雄 「白樺の葉」

手にしている本はトルストイの「戦争と平和」です。
伊勢田理沙 「清きひととき」

伊勢田さんの絵にはいつも猫がいます。
佐賀県出身なので、「佐賀県史」が置いてあります。
丸山一夫 「黒い静物」

潔い黒です。
中山忠彦 「アルプ楽想」

宮本佳子 「ひとみしり」

人物画の中にちょっとした動きがあります。
栗林伸一 「18歳:門出」

中谷晃 「秋麗の庭」

黒木ゆり 「透明な時間」

坂本忠夫 「残影 V」

横川みどり 「窓辺の小悪魔」

ブライス人形が三叉鉾を持っています。
和田直樹 「黄金色の旋律」

黄色と青のウクライナカラ―が入っています。
chariot
六本木の国立新美術館では「第99回白日会展」が4月3日(月)まで開かれています。
火曜日は休館日です。
白日会は大正13年(1924)の発足時から写実を追求している団体で、
絵画部と彫刻部があります。
会場は撮影可能です。
記事は2回に分け、今日は人物画と静物画を載せます。
山本大貴 「ある晴れた日」


窓からの柔らかな光の中で、エジソン社の蓄音機に耳を傾けています。
光の表現が抜群です。
大友義博 「雨上がりの陽」

大下和利 「果てしない空へ」

人物と景色の色調が調和しています。
木原和敏 「余韻」

福井欧夏 「茜に懐かれて」

曽剣雄 「白樺の葉」

手にしている本はトルストイの「戦争と平和」です。
伊勢田理沙 「清きひととき」

伊勢田さんの絵にはいつも猫がいます。
佐賀県出身なので、「佐賀県史」が置いてあります。
丸山一夫 「黒い静物」

潔い黒です。
中山忠彦 「アルプ楽想」

宮本佳子 「ひとみしり」

人物画の中にちょっとした動きがあります。
栗林伸一 「18歳:門出」

中谷晃 「秋麗の庭」

黒木ゆり 「透明な時間」

坂本忠夫 「残影 V」

横川みどり 「窓辺の小悪魔」

ブライス人形が三叉鉾を持っています。
和田直樹 「黄金色の旋律」

黄色と青のウクライナカラ―が入っています。
三越前
日本橋三越本店では、「第78回春の院展」が開かれていて、
約330点が展示されています。
会期は4月3日(月)まで、入場料は一般・大学生800円です。
春の院展の作品は秋の院展に比べ、一回り小さいサイズです。
会場は撮影可能です。
岩永てるみ 「波映る」

箔の形を表して、装飾性があります。
梅山真理子 「共生(ともに)」

初入選です。
程良い色調で、ノウゼンカズラのオレンジ色が効いています。
小田原千佳子 「風の記憶」

金彩の輝きが際立って、華やかです。
関晶子 「風の記憶」

同じ題名ですが、落着いたモノトーンのコスモスです。
小田野尚之 「海の見える家」

木々に埋もれそうな家の向こうは海です。
河本真理 「雨あがり」

みずみずしい紫陽花の青です。
芝康弘 「呼吸する朝」

芝さんは光の中の人と馬をよく描いています。
白井進 「幻灯(うつしえ)の道」

静かで懐かしい、秋の風景です。
須田健文 「サンサーラ」

サンサーラは輪廻という意味です。
廃屋の屋根からは雪が降り落ちています。
西岡一義 「立冬の朝」


広々と晴れた空と雲、気球も上がっています。
西田俊英 「樹の変容・あるいは獣」

絡み合った枝の形が犬のようにも見え、凄味があります。
平山理 「静穏~崇福寺~」

重々しく連なる甍です。
崇福寺は長崎にある禅宗の黄檗宗の寺院です。
村上裕二 「はる」

赤ちゃんをおぶった男の子もいる、昔見た光景です。
また、6階美術画廊では4月3日(月)まで「日本美術院同人小品展」が開かれ、
同人約30名の作品が展示されています。
手塚雄二 「憧」

小田野尚之 「屋根のある橋」

西田俊英 「月の蝶」

chariot
日本橋三越本店では、「第78回春の院展」が開かれていて、
約330点が展示されています。
会期は4月3日(月)まで、入場料は一般・大学生800円です。
春の院展の作品は秋の院展に比べ、一回り小さいサイズです。
会場は撮影可能です。
岩永てるみ 「波映る」

箔の形を表して、装飾性があります。
梅山真理子 「共生(ともに)」

初入選です。
程良い色調で、ノウゼンカズラのオレンジ色が効いています。
小田原千佳子 「風の記憶」

金彩の輝きが際立って、華やかです。
関晶子 「風の記憶」

同じ題名ですが、落着いたモノトーンのコスモスです。
小田野尚之 「海の見える家」

木々に埋もれそうな家の向こうは海です。
河本真理 「雨あがり」

みずみずしい紫陽花の青です。
芝康弘 「呼吸する朝」

芝さんは光の中の人と馬をよく描いています。
白井進 「幻灯(うつしえ)の道」

静かで懐かしい、秋の風景です。
須田健文 「サンサーラ」

サンサーラは輪廻という意味です。
廃屋の屋根からは雪が降り落ちています。
西岡一義 「立冬の朝」


広々と晴れた空と雲、気球も上がっています。
西田俊英 「樹の変容・あるいは獣」

絡み合った枝の形が犬のようにも見え、凄味があります。
平山理 「静穏~崇福寺~」

重々しく連なる甍です。
崇福寺は長崎にある禅宗の黄檗宗の寺院です。
村上裕二 「はる」

赤ちゃんをおぶった男の子もいる、昔見た光景です。
また、6階美術画廊では4月3日(月)まで「日本美術院同人小品展」が開かれ、
同人約30名の作品が展示されています。
手塚雄二 「憧」

小田野尚之 「屋根のある橋」

西田俊英 「月の蝶」

渋谷
Bunkamuraザ・ミュージアムでは「マリー・ローランサンとモード展」が開かれています。
会期は4月9日(日)までです。

マリー・ローランサンとその時代のパリのモードについての展覧会で、
東急百貨店本店土地の再開発に伴いBunkamuraが長期休館になる前の
最後の展示ということです。
マリー・ローランサン(1883-1956)はパリに生まれ、画家を目指している時に
ジョルジュ・ブラックと知り合い、キュビズムの影響を受けます。
「優雅な舞踏会あるいは田舎での舞踏」 1913年 マリー・ローランサン美術館

キュビズム風のきっぱりした画面構成ですが、少ない色数の淡いパステルカラーで
まとめ、甘美な雰囲気を持たせているところは、後のローランサンらしさが表れています。
特に淡いピンク色はローランサンを特徴付けています。
やがて、キュビズムから離れ始め、ローランサン独特の甘く優しい女性像を
描くようになります。
「黒いマンテラをかぶったグールゴー男爵夫人の肖像」
1923年頃 パリ、ポンピドゥー・センター

「ピンクのコートを着たグールゴー男爵夫人の肖像」
1923年頃 パリ、ポンピドゥー・センター

やがてローランサンはこのグールゴー男爵夫人を描いた肖像画などで注目を集め、
上流階級の女性から注文が殺到し、一躍パリの人気画家となっています。
あたらしさ、柔らかさ、品の良さがあって、人気の出た訳も分かります。
同じ頃、活躍したキース・ヴァン・ドンゲンの色彩や筆遣いの強さとはかなり趣きが違います。
「マドモアゼル・シャネルの肖像」 1923年 オランジュリー美術館

ココ・シャネル(1883 – 1971)もローランサンに肖像画を頼んでいます。
小犬や鳥も添えた、ローランサンの様式ですが、シャネルはこの絵を気に入らず、
受け取りを拒否しています。
ローランサンも気が強く口も悪く、辛辣なことを言う人だったので、シャネルを
「オーヴェルニュの田舎娘」とののしっています(ローランサンはパリ生まれ)。
夢見るような雰囲気のローランサンと機能的でモダンなデザインを追及した
シャネルでは、そもそも感性が合わなかったのかもしれません。
「ヴァランティーヌ・テシエの肖像」 1933年 ポーラ美術館

ヴァランティーヌ・テシエ(1892 – 1981)は女優で、薄紫のドレスを着た優雅な姿です。
腕の置き方はレオナルド・ダヴィンチの「受胎告知」に似ています。
「羽根飾りの帽子の女、あるいはティリア、あるいはタニア」
1924年 マリー・ローランサン美術館

大きな羽根飾りの付いた帽子、スカーフでお洒落に装っています。
第1次世界大戦が1918年に終わり、平和な時代が戻ったことで、女性のファッションへの
関心が高まった時代でした。
「ばらの女」 1930年 マリー・ローランサン美術館

バラを手に振り返った姿に動きがあり、淡いピンクと緑色が引き立っています。
マリー・ローランサンは舞台芸術やファッションとも深いつながりを持っています。
「牝鹿と二人の女」 1923年 ひろしま美術館

作曲家のフランシス・プーランク(1899 - 1963)はバレエ・リュス(ロシア・バレエ)の
ための作曲を依頼され、1923年にローランサンの絵に触発された作品、「牝鹿」を
作曲しています。
1924年の初演時にはローランサンが舞台装置と衣装を担当しています。
バレエ・リュスはロシア人のセルゲイ・ディアギレフ(1872-1929)が結成し、
1909年にパリで公演を始めたロシア・バレエ団で、シャネル、マティス、キリコ、
ブラック、アンドレ・ドランなども衣装や舞台美術を手掛けています。
「ニコル・グルーと二人の娘、ブノワットとマリオン」
1922年 マリー・ローランサン美術館

淡いピンクとグレーでまとめた、夢幻的な画面です。
1983年にシャネルと契約して、シャネルブランドの再興に貢献したカール・ラガーフェルド
(1933 – 2019)もローランサンの淡い色調の色遣いを学んでいます。
カール・ラガーフェルド、シャネル 2011年春夏 オートクチュールコレクションより
「ピンクとグレーの刺繍が施されたロング・ドレス」 2011年

展覧会のHPです。
Bunkamuraザ・ミュージアムはこの展覧会を最後に2027年度中まで長期休館に入ります。
chariot
Bunkamuraザ・ミュージアムでは「マリー・ローランサンとモード展」が開かれています。
会期は4月9日(日)までです。

マリー・ローランサンとその時代のパリのモードについての展覧会で、
東急百貨店本店土地の再開発に伴いBunkamuraが長期休館になる前の
最後の展示ということです。
マリー・ローランサン(1883-1956)はパリに生まれ、画家を目指している時に
ジョルジュ・ブラックと知り合い、キュビズムの影響を受けます。
「優雅な舞踏会あるいは田舎での舞踏」 1913年 マリー・ローランサン美術館

キュビズム風のきっぱりした画面構成ですが、少ない色数の淡いパステルカラーで
まとめ、甘美な雰囲気を持たせているところは、後のローランサンらしさが表れています。
特に淡いピンク色はローランサンを特徴付けています。
やがて、キュビズムから離れ始め、ローランサン独特の甘く優しい女性像を
描くようになります。
「黒いマンテラをかぶったグールゴー男爵夫人の肖像」
1923年頃 パリ、ポンピドゥー・センター

「ピンクのコートを着たグールゴー男爵夫人の肖像」
1923年頃 パリ、ポンピドゥー・センター

やがてローランサンはこのグールゴー男爵夫人を描いた肖像画などで注目を集め、
上流階級の女性から注文が殺到し、一躍パリの人気画家となっています。
あたらしさ、柔らかさ、品の良さがあって、人気の出た訳も分かります。
同じ頃、活躍したキース・ヴァン・ドンゲンの色彩や筆遣いの強さとはかなり趣きが違います。
「マドモアゼル・シャネルの肖像」 1923年 オランジュリー美術館

ココ・シャネル(1883 – 1971)もローランサンに肖像画を頼んでいます。
小犬や鳥も添えた、ローランサンの様式ですが、シャネルはこの絵を気に入らず、
受け取りを拒否しています。
ローランサンも気が強く口も悪く、辛辣なことを言う人だったので、シャネルを
「オーヴェルニュの田舎娘」とののしっています(ローランサンはパリ生まれ)。
夢見るような雰囲気のローランサンと機能的でモダンなデザインを追及した
シャネルでは、そもそも感性が合わなかったのかもしれません。
「ヴァランティーヌ・テシエの肖像」 1933年 ポーラ美術館

ヴァランティーヌ・テシエ(1892 – 1981)は女優で、薄紫のドレスを着た優雅な姿です。
腕の置き方はレオナルド・ダヴィンチの「受胎告知」に似ています。
「羽根飾りの帽子の女、あるいはティリア、あるいはタニア」
1924年 マリー・ローランサン美術館

大きな羽根飾りの付いた帽子、スカーフでお洒落に装っています。
第1次世界大戦が1918年に終わり、平和な時代が戻ったことで、女性のファッションへの
関心が高まった時代でした。
「ばらの女」 1930年 マリー・ローランサン美術館

バラを手に振り返った姿に動きがあり、淡いピンクと緑色が引き立っています。
マリー・ローランサンは舞台芸術やファッションとも深いつながりを持っています。
「牝鹿と二人の女」 1923年 ひろしま美術館

作曲家のフランシス・プーランク(1899 - 1963)はバレエ・リュス(ロシア・バレエ)の
ための作曲を依頼され、1923年にローランサンの絵に触発された作品、「牝鹿」を
作曲しています。
1924年の初演時にはローランサンが舞台装置と衣装を担当しています。
バレエ・リュスはロシア人のセルゲイ・ディアギレフ(1872-1929)が結成し、
1909年にパリで公演を始めたロシア・バレエ団で、シャネル、マティス、キリコ、
ブラック、アンドレ・ドランなども衣装や舞台美術を手掛けています。
「ニコル・グルーと二人の娘、ブノワットとマリオン」
1922年 マリー・ローランサン美術館

淡いピンクとグレーでまとめた、夢幻的な画面です。
1983年にシャネルと契約して、シャネルブランドの再興に貢献したカール・ラガーフェルド
(1933 – 2019)もローランサンの淡い色調の色遣いを学んでいます。
カール・ラガーフェルド、シャネル 2011年春夏 オートクチュールコレクションより
「ピンクとグレーの刺繍が施されたロング・ドレス」 2011年

展覧会のHPです。
Bunkamuraザ・ミュージアムはこの展覧会を最後に2027年度中まで長期休館に入ります。