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「第86回 新制作展」 国立新美術館
乃木坂
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六本木の国立新美術館では「第86回 新制作展」が開かれています。
会期は10月2日(月)まで、火曜日は休館日です。

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足立嘉之 「夏がゆく」
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古典絵画のような存在感があります。

石川由子 「灯点し頃」
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割烹着を着た女性が居て、昭和に流行ったダッコちゃんも見えます。

板屋諭使 「種まく人」
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どこかとぼけた浮遊感があります。

伊藤万几子 「不確かな時―III」
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妖しく儚げに立ち上がっています。

小野仁良 「オトノキオク・アスナロノウタ」
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年輪の見える床板です。

片山裕之 「ある風景」
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小気味良いほどの廃物の風景です。

加藤貞子 「ニンギョウサマの舟」
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東北の民俗の世界です。

金森宰司 「ライフ「ソロキャンプ」」
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最近流行のソロキャンプです。

北村多希子 「ぷるっ」
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みずみずしさがあふれ出ています。

近藤オリガ 「故郷の思い出」
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重い空間に故郷への時間を感じます。

近藤オリガ 「新たな一日の始まり」
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佐藤泰生 「旭日 海に向かって」
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海辺からは富士山が望めます。

関水英司 「宙にともる 2023ーI」
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天井まで届く、巨大で迫力のある抽象画です。

高堀正俊 「めばえ」
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頑固に素っ気ない写実です。

田村研一 「熱唱 Eternal Valor(魔騎士ディノヴァ主題歌) & Other Songs」
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日本橋の上での狂騒です。

田村佳丈 「待賢門合戦」
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平治の乱の大内裏待賢門での平重盛(右)と源義平(左)の一騎討です。

鶴山好一 「喧騒の街」
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大都会の活気と一体感があります。

鍋島正一 「湘南の海 夕紫」
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透明感のある写実です。

原田夏樹 「名犬六兵衛の居る風景(12)」
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今年も六兵衛は嬉しそうにしています。

渡辺久子 「落ち葉と花」
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風の通る、心地の良い空間です。

20点に留めましたが、他にも載せたい作品の数多くある、面白い展覧会です。


【2023/09/25 19:22】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
「永遠の都ローマ展」 東京都美術館
上野
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上野の東京都美術館では「永遠の都ローマ展」が開かれています。
会期は12月10日(日)までです。

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ローマのカピトリーノの丘に建つカピトリーノ美術館は1734年にローマ教皇
クレメンス12世により一般公開の始まった美術館で、一般公開された最古の美術館の
一つとされています。
そのカピトリーノ美術館の所蔵する作品を中心にした約70点で、古代ローマの建国から
近代までのローマの歴史を辿る展覧会です。

「カンピドリオ広場の眺め」 エッチング エティエンヌ・デュペラック
 1569年 ローマ美術館

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ミケランジェロの設計したカンピドリオ広場を囲んで、正面がローマ市庁舎、
左右が美術館です。

「カピトリーノの牝狼(複製)」 20世紀(原作は前5世紀) ローマ市庁舎
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ローマの建国者、双子のロムルスとレムスが牝狼に育てられたという神話をブロンズで
制作したもので、元は牝狼の像だったものに後からロムルスとレムスの像を加えています。
狼の姿はやや様式化していますが、迫力のある顔をしています。

この形を刻んだ古代ローマのコインも何点か展示されています。

「カピトリーノのヴィーナス」 大理石 2世紀 カピトリーノ美術館
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17世紀にローマで発見されました。
古代ギリシャの彫刻家プラクシテレスの制作した女神像を基本にしたとされる、
「恥じらいのヴィーナス」の形の一つです。
かなりの長身で、堂々として均整の取れた体躯をしており、大理石が艶やかな
肌を見せています。
鼻はとても鼻隆の高い典型的なギリシャ鼻で、あごもしっかりしており、
髪は複雑な編み方をしています。
脇の壺は婚礼用の水入れで、火の神ヘパイストス(ギリシャ神話)/ウルカヌス
(ローマ神話)との婚礼前夜の姿を表しているとも考えられています。

「マイナスを表わす浮彫の断片」 大理石 前1世紀末─ 後1世紀
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マイナスはワインの神、ディオニュソス(ギリシャ神話)/バッカス(ローマ神話)に
従う女性です。
熱狂すると極めて凶暴になり、出逢った動物を八つ裂きにしてしまうなど、
恐ろしい所業に及ぶとされています。
ナイフを振りかざした姿を彫られていますが、広がる衣の線が流麗で、
左腕の表現も的確です。

ガイウス・ユリウス・カエサル、初代皇帝アウグストゥス、ローマ帝国の版図を最大にした
トラヤヌス帝、ブリテン島にハドリアヌスの長城を築いたハドリアヌス帝、カラカラ浴場で
知られるカラカラ帝などの肖像も展示されています。

「コンスタンティヌス帝の巨像の頭部(複製)」
 1930年代(原作は330 ─ 37年) ローマ文明博物館蔵

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約1.8mもある巨大なブロンズ像で、全身はどれだけ大きかったのだろうかと思わせます。
コンスタンティヌス1世(270頃-337)は分割統治されていたローマ帝国を再統一した
皇帝であり、最初のキリスト教徒の皇帝でもあります。
その業績から大帝と呼ばれています。

「ローマ教会の擬人像」 ローマ派工房 13世紀初頭
 ジョヴァンニ・バッラッコ古代彫刻美術館

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モザイク画で、明るく輝いています。
元はコンスタンティヌス1世が建設した最初のサン・ピエトロ大聖堂の壁面を飾って
いましたが、16世紀のミケランジェロの設計による新大聖堂の建設に伴い、
モザイクは解体されました。

「教皇ウルバヌス8世の肖像」 ピエトロ・ダ・コルトーナ
 1624 ─ 27年頃 カピトリーノ美術館

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ローマ教皇ウルバヌス8世(1568-1644)は芸術や学問の庇護者として知られています。
バロックの画家、ピエトロ・ダ・コルトーナ(1596-1669)もその庇護を受けています。
レースの模様も細密に描き出していて、技量の高さを見せています。

「メロンをもつ若者(嗅覚の寓意)」 カラヴァッジョ派の画家
 1626 ─ 29年 カピトリーノ美術館

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カラヴァッジョらしい、光を強調した作品で、色彩もまとまり、画面に緊張感があります。

他にも古代ローマの彫刻が何点か展示されており、興味深い展覧会ですが、
特に「カピトリーノのヴィーナス」は見逃せません。

展覧会のHPです。


【2023/09/24 21:07】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
「イヴ・サンローラン展 時を超えるスタイル」 国立新美術館
乃木坂
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国立新美術館では「イヴ・サンローラン展 時を超えるスタイル」が開かれています。
会期は12月11日(月)まで、休館日は火曜日です。

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イヴ・サンローラン(1936-2008)の40年間の活動を振り返る本格的な回顧展で、
会場には110体のデザインの他、ジュエリーや写真資料なども展示されています。
展示室の一部は撮影可能です。

イヴ・サンローランは1955年に19歳でクリスチャン・ディオールの会社に就職して
キャリアをスタートさせ、1957年にディオールが死去すると主任デザイナーとなっています。
1961年に独立し、自身のブランド「イヴ・サンローラン(YSL)」を創設しています。

初のコレクションである1962年春夏オートクチュールコレクションで発表された、
海軍のピーコートを基にした作品です。
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イヴ・サンローランは男性の服の機能性を評価して、積極的に取り入れています。

1984年秋冬オートクチュールコレクションのパンツスタイルの
イヴニング・アンサンブルです。
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映画や演劇にも関心が深く、衣装を手掛けています。

ジャン・コクトーの戯曲「双頭の鷲」の女王のドレスです。
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スペイン、ロシア、アジアなど世界各地の文化も取り入れています。

1989年春夏オートクチュールコレクションのアンサンブルは
清朝の趣きがあります。
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美術作品と融合したデザインも手掛けています。
この展示室は撮影可能です。

ピエール・ボナールへのオマージュのジャケットは色彩が華やかです。
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フィンセント・ファン・ゴッホへのオマージュのジャケットはゴッホの筆遣いまで表しています。
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ピート・モンドリアンへのオマージュのカクテルドレスはそのままモンドリアンです。
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ピカソ、ブラック、マティスへのオマージュの作品もあります。
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イヴ・サンローランの広めたサファリジャケットや、斬新なウエディングドレスもあって、
会場に並んだコレクションは観ていてワクワクするものがあります。

グッズ売り場には長い行列も出来る盛況で、早めに行かれることをお勧めします。

展覧会のHPです。


【2023/09/23 18:22】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
「春陽会誕生100年 それぞれの闘い 岸田劉生、中川一政から岡鹿之助へ」展 東京ステーションギャラリー
東京
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東京駅の東京ステーションギャラリーでは「春陽会誕生100年 それぞれの闘い 
岸田劉生、中川一政から岡鹿之助へ」展が開かれています。
会期は11月12日(日)までです。
会期中、一部展示替えがありますので、展覧会のHPでご確認下さい。

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春陽会は大正11年(1922)に設立され、現在まで続く洋画団体です。
展覧会では設立から1950年代までの作品、100点以上が展示されています。

元は日本美術院の洋画部の画家が脱退して設立した団体で、創立メンバーは
日本美術院系の足立源一郎、倉田白羊、小杉放庵、長谷川昇、森田恒友、山本鼎、
草土社系の岸田劉生、木村荘八、椿貞雄、中川一政、それに石井鶴三、梅原龍三郎、
萬鉄五郎らです。

小杉放菴 「双馬図」 1925年 小杉放菴記念日光美術館
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尊敬するシャヴァンヌに倣った象徴主義的な趣きがあります。
小杉放菴(1881-1964)は元は洋画家として出発し、小杉未醒(みせい)と
名乗っていました。
1913年にフランスに留学し、そこで逆に東洋画に目覚め、後に飄々とした画風の
日本画に転向しています。

2015年に出光美術館で開かれた「没後50年 小杉放菴 ―〈東洋〉への愛」展の記事です。

岸田劉生 「麗子弾弦図」 1923年 京都国立近代美術館
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麗子像の一つで、三味線を弾いているところです。
岸田劉生(1891-1929)はデューラーに傾倒していましたが、草土社系のメンバーも
岸田に倣って暗く重い雰囲気の絵を描いていたため、春陽会の中で軋轢が起こり、
それが原因で1925年に岸田は退会し、岸田を春陽会に招いた梅原龍三郎も
責任を感じて退会しています。

2019年に同じ東京ステーションギャラリーで開かれた「没後90年記念 岸田劉生展」の記事です。

椿貞雄 「朝子像」 1927年 平塚市美術館
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椿貞雄(1896-1957)は岸田劉生に深く傾倒し、行動を共にしており、1927年には
春陽会を退会しています。
「麗子像」に倣った、いわゆる「デロリとした」描き振りで、岸田の影響が窺われます。

木村荘八 「わたしのラバさん」 1934年 愛知県美術館
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木村荘八(1893-1958)は岸田劉生と出会ってからはフュウザン会、草土社、春陽会の
結成にも参加し、画風も岸田劉生に似たものになっています。
岸田は春陽会を脱会しますが、木村は残り、画風も岸田の影響から脱していきます。
演劇の一場面でしょうか、並んだ人物たちにスポットライトが当たっています。
「わたしのラバさん」はその頃流行した歌謡曲「酋長の娘」の一節です。

  わたしのラバさん 酋長の娘 色は黒いが南洋じゃ美人

日本の南方進出を背景にした歌で、ラバさんとはloverのことです。

木村荘八 「銀座みゆき通り」 1958年 東京ステーションギャラリー
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木村荘八は東京の街や人をこよなく愛し、よく描いています。
挿絵画家として永井荷風の新聞小説、「濹東綺譚」の挿絵を担当して大人気を得ています。
「濹東綺譚」の挿絵も何点か展示されています。

2013年に同じ東京ステーションギャラリーで開かれた「生誕120年 木村荘八展」の記事です。

中川一政 「向日葵」 1982年 真鶴町立中川一政美術館
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薔薇と共によく描いた向日葵の絵です。
中川一政(1893-1991)は21歳の時に描いた作品が岸田劉生の目に留まったことから
画家の道を志すようになり、草土社、春陽会の結成に参加しています。
岸田の春陽会脱会後も留まり、最晩年まで出展を続けています。

2011年に同じ日本橋高島屋で開かれた「没後20年 中川一政展-独行此道-」の記事です。

萬鉄五郎 「羅布かづく人」 1925年 岩手県立美術館
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萬鉄五郎(1885-1927)は春陽会の設立に参加しています。
「裸体美人」など、フォーヴィズムを取り入れた画家として有名で、このような
キュビスムの作品も描いています。

三岸好太郎 「少年道化」 1929年 東京国立近代美術館
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三岸好太郎(1903-1934)は初期にはルオーの強い影響を受けており、画題などに
それが表れています
春陽会の第1回展に出品して入選し、その後も出品を続けていましたが、1930年に
独立美術協会に参加しています。

岡鹿之助 「魚」 1939年 横須賀美術館
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岡鹿之助(1898-1978)は1940年に春陽会に入会しています。
1924年にフランスに渡り、藤田嗣治に師事しますが、第二次世界大戦のため、
1939年に帰国しています。
帰国した年の作品で、魚と魚の絵を一緒に並べるという面白い構成になっていて、
フランスで編み出した独自の点描法で描いています。

岡鹿之助 「窓」 1949年 愛知県美術館
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手前からカーテン、植木鉢、掘割、建物と続けていく、岡鹿之助らしい構成的な作品です。

長谷川潔 「アレクサンドル三世橋とフランスの飛行船」
 1930年 碧南市藤井達吉現代美術館

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長谷川潔(1891-1980)はフランスで活躍した銅版画家で、深い黒色を基調にした
メゾチント(マニエール・ノワール)という技法を復活させています。
1928年に春陽会会員になりましたが、1918年にフランスに渡って以来、
第二次世界大戦中も含め一度も帰国していません。
この作品はメゾチントによる初期のもので、無数の斜めの線を見せていますが、
後には斜め線は無くなります。

2011年に横浜美術館で開かれた「生誕120年記念 長谷川潔展」の記事です。

前田藤四郎 「紅型」 1939年 大阪中之島美術館
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10月17日からの展示です。
前田藤四郎(1904-1990)は関西の版画家で第7回春陽会に出品して以来、
出品を続けています。

他にも梅原龍三郎など、関係した多くの作家の作品が展示されています。
美術団体は離合集散がよくあり、いろいろな作家が出たり入ったりするものですが、
春陽会にもそれがあってなかなか面白いものです。

展覧会のHPです。


ラグビーWカップ2023フランス大会が始まり、丸の内仲通りでは丸の内ラグビー神社が
勧請され、ラグビーで盛り上がっています。

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【2023/09/21 19:13】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
「第70回 日本伝統工芸展」 日本橋三越本店
三越前
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日本橋三越本店本館7階催事場では9月25日(月)まで、
「第70回 日本伝統工芸展」が開かれています。
入場は無料、作品はです。
今年は陶芸、染織、漆芸、金工、木竹工、人形、諸工芸7部門の技巧を凝らした逸品、
557点が展示されています。

陶芸 彩泥線紋鉢「花びらだんす」 宇佐美成治 日本工芸会奨励賞
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さまざまな色の化粧土を散りばめていて華やかです。
外側は搔き落としで黒の地を見せ、輪郭線としています。

陶芸 鉄絵銅彩秋海棠文鉢 神谷紀雄
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銅を含む顔料で描かれた、ほのぼのとした味わいのシュウカイドウです。

2020年に銀座和光で開かれた「神谷紀雄展」の記事です。

陶芸 金襴手彩色鉢 吉田幸央
でDSC06509

九谷焼金襴手の作品で、品の良い輝きを見せています。


染織 友禅訪問着「波に魚」 大村幸太郎 文部科学大臣賞
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三角形の山と菱形の魚を組合わせた、大きな絵柄です。

染織 縠織着物「Garden」 海老ヶ瀬順子 日本工芸会会長賞
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縠織(こめおり)は米粒のような織目の入った紗の織物です。
庭の若葉をモチーフにしているとのことで、爽やかです。


漆芸 彫漆箱「遥かに」 松本達弥 日本工芸会総裁賞
でDSC06575 (1)

でDSC06575 (2)

乾漆で、白漆と青色漆を重ね塗りしたものを彫って白から紺に色の変化する波を表し、
貝を貼り付けて波頭を際立たせています。

漆芸 蒔絵箱「木洩日の熊谷草」 鬼平慶司 第70回記念賞
でDSC06595

でDSC06591

クマガイソウはラン科の植物で、膨らんだ形の花を咲かせます。
ランの一種らしい妖艶な雰囲気と奥行きを感じます。
身の側面には蝶が描かれています。


金工 布目銷盛象嵌扁形鉄花器「阿吽」 鹿島和生 東京都知事賞
でDSC06565

縦横の細かい筋を入れて金属を埋める布目象嵌で、渦のような形に勢いがあります。


木竹工 「神代杉柾目造板目象嵌二段卓」 福嶋則夫 高松宮記念賞
でDSC06613

でDSC06616

神代杉は長期間、水中や地中に埋没していた杉材で、貴重な材です。
この天板に板目で細い線を並べて入れ、同じ材の柾目で象嵌して景色をつくっています。


人形 陶彫彩色「霧笛」 中村弘峰 朝日新聞社賞
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中村弘峰さん(1986-)は福岡県の出身で、博多人形師の4代目です。
東京藝術大学彫刻家を卒業し、斬新なスタイルの人形を制作されています。

2019年にポーラ ミュージアム アネックスで開かれた「中村弘峰
SUMMER SPIRITS」展の記事
です。

人形 木彫彩色 「風と雲と」 松崎幸一光
でDSC06521

松崎幸一光さんは江戸木目込人形、江戸節句人形を制作されていますが、
この作品はモダンさが際立ちます。


諸工芸 有線七宝抽象文花器 柴田明 日本工芸会保持者賞
でDSC06534

色の境目に入れる銀線そのもので模様を作っています。

どの工芸部門の作品も素晴らしく、ずらりと並んだ様は壮観です。
これからもこの技能が継承され続けることを願います。

2022年の「第69回 日本伝統工芸展」の記事です。


【2023/09/19 19:10】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
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Author:chariot
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