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京橋 100% Chocolate Cafe
東京・京橋
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地下鉄京橋駅5番出口を出た鍛冶橋通りに「100% Chocolate Cafe」はあります。

鍛冶橋通りから見た、朝の東京国際フォーラムです。

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明治製菓本社ビルの1階にあります。

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メタリックな内装で、壁と床は白タイル、背の高いテーブルはチョコレート色、
天井は板チョコの形をしています。

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テーブルの後ろの棚には、22種類のカカオ豆を使った56種類のチョコレートを
入れたケースが並んでいます。

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BGMはジャズっぽいボサノヴァで、チョコレート・カフェとしてはすっきりとした
雰囲気のお店です。

開店したのは4年前、モーニングセットを始めたのは2年前とのことです。
モーニングバスケット580円です。

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温めたクロワッサンとカンパーニュに、3種類のチョコレートです。
これをバターのように塗っていただきます。
コーヒーには一口サイズの板チョコが付いてきます。
365日日替わりということで、日捲りカレンダーならぬ、日齧りカレンダーです。

朝からチョコレートとはどんなものかと思いましたが、温かいパンに塗って
食べてみると、コーヒーにもよく合って美味しく、なかなか楽しいです。

56種類もの多くの種類のチョコレートがあるとは今まで知らなかったので、
チョコレートも奥の深いものだと思いました。

バレンタインデーのチョコレート選びにも良さそうなお店です。

お店のHPです。


【2009/02/06 05:51】 お店 | トラックバック(0) | コメント(0) |
ブリヂストン美術館 「名画と出合う」 2
東京・京橋・日本橋
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前回書いた、ブリヂストン美術館の「名画と出会う」 1の続きです。

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II. 20世紀美術の台頭

モーリス・ド・ヴラマンク

「運河船」1905~06年
初期の野獣派時代の作品で、色紙を貼り付けるように、赤、白、青の原色を
思うままに塗りつけています。
点描ならぬ面描とでも言うのでしょうか、力強い画面なのですが、いささか
乱暴な感じもします。
ヴラマンクについては、ニューオータニ美術館の「新春展」で観た1937年作の
「雪景色」のような、後期の陰鬱で内面的な作品の方に惹かれます。

ラウル・デュフィ

「オーケストラ」1942年
軽やかな線描で、指揮者の許で演奏するオーケストラを描いています。
交響曲のクライマックスでしょうか、すべての楽器が音を出していて、シンバルまで
鳴っているところです。
観ていて、華やかな音楽が聞こえてきそうです。

「ポワレの服を着たモデルたち、1923年の競馬場」1943年
ポワレは20世紀初頭を代表するファッションデザイナーで、コルセットを着けない
直線的なドレスを考案したとのことです。
明るい緑色を背景に、6人のモデルたちが思い思いのポーズをとっています。
その内二人は、後姿を見せるため、完全にこちらに背を向けて立っているのも
ユーモラスです。
競馬場ということで、騎手を乗せた馬が背景の中を駆け回っています。
デュフィは、透明で明るい色彩、西洋画には珍しい伸び伸びとした線描、
都会的な洒落たセンスが特徴です。
絵の楽しさを存分に見せてくれる、私の好きな画家です。

キース・ヴァン・ドンゲン

「シャンゼリゼ大通り」1924~25年
初夏の頃でしょうか、緑の並木の大通りに、すらりとした女性が二人、
大きな茶色の犬を連れ、流行りのファッション姿で、こちらを向いて立っています。
目鼻立ちは描かず、口紅の赤だけで顔を表していますが、その赤色が効いています。
その頃増えてきた自動車や、向こうには、凱旋門も見えます。
ニューオータニ美術館の「新春展」で観た「腰かける婦人」と違って、
退廃的な雰囲気は薄く、さらりとして屈託の無い、明るい作品になっています。

アンドレ・ドラン

「自画像」製作年不明
初期のドランは野獣派の一人ということですが、この若い自画像は写実的で、
くすんだ暗い色彩です。
何か不安げで、「自分は何だろう」という顔をしています。
後には、「新春展」で観た、1937~38年作の「座る少女」のような、古典的で
穏やかな作品を描く画家になったのですから、面白いものです。

III. 抽象絵画の発生と展開 

ザオ・ウーキー

「07.06.85」1985年
製作年月日らしい日付を題にしています。
横長の大きな画面いっぱいに、波のような深い青色の壁が立上がり、
画面下には、砕けた波のような白が散っています。
青色に吸い込まれれそうになる、力のあふれた作品です。
抽象画は私にはよく分からない分野ですが、この絵には惹き付けられます。

IV. 日本近代洋画のあゆみ  

国吉康雄

「夢」1922年
抑えた色調の画面に、何かを追いかけている女の子、家、牛、植物が点々と
描かれています。
画面中央に生えている木の根元には、蛇が巻き付いています。
題が「夢」というだけあって、精神分析の対象になりそうな絵です。
シャガールに似ていますが、何となく愁いを含んでいます。

「横たわる女」1929年
裸婦像ですが、国吉康雄の特徴の、孤独で深い愁いを含んだ顔をしています。
この孤独と憂愁は現代そのものを表しているように思えます。
国吉康雄はアメリカで描き続け、アメリカを代表する画家になったということですが、
現代というものはアメリカに最も現れているということでしょうか。

藤田嗣治

「猫のいる静物」1939~40年
黒い背景の前の白木の棚に、野菜、果物、魚、海老、蟹類が並んでいます。
向こうから猫が顔を覗かせ、驚いた小鳥が飛び立っています。
猫は藤田嗣治のトレードマークですが、同じく猫が描き込まれている、
シャルダンの「赤エイのある静物」を意識しているのかもしれません。
得意の線描の上手さを披露に及んでいるといった描き方です。
背景の暗さが静物や猫を際立たせ、小鳥を描いたことで、画面に動きや
東洋的な雰囲気、遊び心が加わっています。

国吉康雄と藤田嗣治は「日本近代洋画のあゆみ」として展示されていますが、
国吉はアメリカ絵画、藤田はフランス絵画と言っていいかもしれません。

この展覧会では私の書いた他にも、ルノワール、セザンヌ、マティス、ピカソなど、
多くの画家の作品が展示されていて、近代洋画の歴史を一度にたどることが出来ます。


【2009/02/04 07:23】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
ブリヂストン美術館 「名画と出合う」 1
東京・京橋・日本橋
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東京駅八重洲口のブリヂストン美術館では、4月12日(日)まで、同館のコレクション
による、「名画と出合う-印象派から抽象絵画まで」という展覧会が開かれています。

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ブリヂストン美術館は1952年に開館し、1999年にリニューアルされています。
白を基調にした館内には図書コーナー、ティールーム、ミュージアムショップ、ロッカーが
揃っています。
パンフレットも英語並記で書かれ、音声ガイドもあります。
毎週水曜日、金曜日にはギャラリートークがあり、ほぼ隔週土曜日には
土曜講座(有料)があります。
私は、こちらでの若桑みどりさんの講座で、光と闇の画家、カラヴァッジョを知りました。
とても充実した設備と行き届いた運営の美術館だと思います。

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今回の展覧会は、以下の4つのグループで構成されています。

I. 印象派の誕生と印象派以降の動き  絵画44点
II. 20世紀美術の台頭  33点
III. 抽象絵画の発生と展開  25点
IV. 日本近代洋画のあゆみ  29点

この他に古代美術や近現代彫刻を合わせて、180点が展示されています。

この中で私の出会った名画について、思いつくままに書いてみます。

特別出品として1点展示されています。

レンブラント・ファン・レイン

「聖書あるいは物語に取材した夜の情景」1626~28年
とても小さな絵で、火の周りで男たちが話をしています。
鎧を着た男もいて、題名の通り、何か物語性を感じます。
新約聖書の「ペテロの否認」の場面か何かでしょうか。
レンブラントはカラヴァッジョの影響を受けているということですが、
確かにカラヴァッジョと同じく、光が劇的な情景を作り上げています。

I. 印象派の誕生と印象派以降の動き

カミーユ・コロー

「ヴィル=ダブレー」1835~40年
ヴィル=ダブレーには父の別荘があり、コローも晩年までここで制作を続けたそうです。
暗い森の中を奥へと続く道、木々の合間に見える明るい空と木洩れ日が印象的です。
レンブラントの時代とは違い、光は日常の中にあります。

「オン・フルールのトゥータン農場」1845年頃
森の中の大きな一軒家です。
家には強い日が射していて、コローが光を強調しているのが分かります。
この、自然の光への注目が、後の印象派に影響を与えたとのことです。

「森の中の若い女」1865年
暗い森の前に立つ、若い女性の全身像です。
写実的で古典的な画風で、顔の表情や前に組んだ腕の描き方など、
コローが肖像画も巧みだったことがよく分かります。
女性の右から日が当たり、こちらを見ている顔を立体的にしています。
室内画にしてもよい絵だと思いますが、背景を森にしたのは、外の光である
ということを表現したかったのでしょうか。

ジャン=フランソワ・ミレー

「乳しぼりの女」1854~60年
夕暮れでしょうか、前景の牛と、乳をしぼる女性の輪郭はぼんやりとして、
丘の上の空は淡く紅色がかっています。
ミレーも、ニューオータニ美術館の「新春展」で観た、「田園に沈む夕陽」と同じく、
日の沈む前のわずかな時間の光の変化を捉えようとしています。

カミーユ・ピサロ

「ブージヴァルのセーヌ河」1870年
田舎の川べりの明るい、穏やかな風景で、空は大きく広がり、並木や丘も見え、
いかにも印象派らしい風景画です。
万遍なく日が当たり、画面全体が明るい分、平面的な感じもします。

「菜園」1878年
木や畑、向こうの家々にも日が当たり、影も目立たず、全体に明るい画面です。
近景も遠景も同じように明るいので、ますます平面的に見えてきます。
コローに比べるとピサロの絵は明るく、その分、アクセントが無くなっていくのが
分かります。

アルフレッド・シスレー

「森へ行く女たち」1866年
晴れた日に田舎の家の並ぶ前を、3人のおばあさんが歩いています。
家の影の暗い部分が大きく描かれ、絵にアクセントを付けています。
逆光で写真を撮っているような感じですが、よく観ると、影の映る方向が
現実の景色とは違うような気がします。
光と影の関係を強く意識した構図にしたためでしょう。

「サン=マメス六月の朝」1884年
ピサロの「ブージヴァルのセーヌ河」と同じく、川べりの穏やかな風景ですが、
画面手前の道路のほとんどが建物の影になっています。
影は「森へ行く女たち」ほど暗くはありませんが、画面に立体感を与えています。
コローの暗い画面の中の明るい光に対して、シスレーは明るい画面の中の影に
注目しているようです。

クロード・モネ

「黄昏、ベネツィア」1908年
モネは6点展示されて、池、川、海と、どれも水の絵です。
有名な「水練の池」もあり、洪水の情景まであります。
空の映った水面を描いて、光の具合による水の色彩の変化を追求しています。
この絵はその中で一番新しい作品です。
黄昏時、海も空も境なく青から赤への虹色に輝く中に、寺院と鐘楼が影となって
浮かんでいます。
まさしく「印象」派の名前にふさわしい作品です。
印象派以前のターナーも後期によく似た絵を描いていて、ターナーが印象派の
先駆者と言われる訳もよく分かります。

コローの絵は古典的で分かりやすかったのですが、ここまで来ると、絵を観る方で
画家の感じた「印象」に付き合わないといけません。
絵画の主導権が観客から画家に移ったということでしょうか。

続きは次の回に書きます。


【2009/02/01 19:06】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
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Author:chariot
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