小川町・神保町
「Voici Cafe」は、靖国通りの駿河台下から神田小川町に入った路地に
あります。
場所は千代田区神田小川町3-26です。

細長い店内は焦げ茶色の木の床、木の柱で、照明は暗め、漆喰の壁は
良い具合に古びています。

隠れ家のような奥の席は、壁に作り付けのベンチ型で、ゆったりと座れます。

体格の良い、ニコニコしたマスターによると、開店したのは25年前で、
「voici(ヴォワスィ)」とは、そこの、そこにある、という意味で、「そこのカフェ」
ということだそうです。
コーヒー520円です。

「フレンチローストで苦めですが、宜しいですか」と訊かれましたが、
もちろん大丈夫と応えました。
ネルドリップで淹れたコーヒーは、すっきりした苦味で、コクもあり、
とても美味しいです。
カップはジノリです。
BGMはEnyaでした。
居心地の良い店内を眺め、コーヒーをいただきながら聴いていると、
心も静まります。
個性的なお店の多い、御茶ノ水、神保町界隈で25年も続けている
ことについては、「いやー、色々がんばってます」とのことでした。
「行ってらっしゃいませ」と、元気な声で送り出してもらいました。
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「Voici Cafe」は、靖国通りの駿河台下から神田小川町に入った路地に
あります。
場所は千代田区神田小川町3-26です。

細長い店内は焦げ茶色の木の床、木の柱で、照明は暗め、漆喰の壁は
良い具合に古びています。

隠れ家のような奥の席は、壁に作り付けのベンチ型で、ゆったりと座れます。

体格の良い、ニコニコしたマスターによると、開店したのは25年前で、
「voici(ヴォワスィ)」とは、そこの、そこにある、という意味で、「そこのカフェ」
ということだそうです。
コーヒー520円です。

「フレンチローストで苦めですが、宜しいですか」と訊かれましたが、
もちろん大丈夫と応えました。
ネルドリップで淹れたコーヒーは、すっきりした苦味で、コクもあり、
とても美味しいです。
カップはジノリです。
BGMはEnyaでした。
居心地の良い店内を眺め、コーヒーをいただきながら聴いていると、
心も静まります。
個性的なお店の多い、御茶ノ水、神保町界隈で25年も続けている
ことについては、「いやー、色々がんばってます」とのことでした。
「行ってらっしゃいませ」と、元気な声で送り出してもらいました。
三越前
前の回の続きです。
山本雄三(1964~) 「爪先」
暗い色調の裸婦像で、座って足を上げ、ストッキングを履こうとしている
ところです。
ソファーの強い赤色が印象的です。
「地の部分は、物の朽ちていく感じを出すようにしている。
銀箔を貼り、硫黄を乗せて、アイロンの熱で箔を酸化させたり、
銀色を残す部分はアルミ箔を貼っている。
アクリル絵具、方解末や胡粉も使っている。
大学の先生から、身近な物を描け、生活感覚から離れるなと言われた。
今も、気に入った風景や、女性のちょっとした仕草などを描いている」
質問に答えて、
「この絵は油絵具とテンペラを併用し、人物にはハッチングの技法を
使っている。
日動画廊の「夏の会」展に出品した「母子像」では、背景と人物を
融合させて統一感を出したが、こちらでは分かりやすく対比させている」
写真のように写実的な人物と、ザラザラとした背景はとても対照的で、
その分、人物が浮き立って見え、装飾的な感じがます。
和田直樹(1969~)
とても細密な描き方で、縦長の画面に、ろうそくの灯を入れたガラスの
燭台と、足元に赤と青のリンゴを置いています。
「ラ・トゥールの絵の炎のようなものを描いてみようかと思い、バカラの
燭台を借りてきた。
下に花を置くと視点が移ってしまうので、果物にした。
自分では、細かく描いているとは思っていない。
細かくしすぎると、美観のバランスが崩れてしまう。
自分は人物画が一番好きだが、なまめかしさを出すのは静物画も
人物画も同じ」
質問に答えて、
「写真は使っていない。
現実とは違えて描いているので、花などを描くと、実際より大きくなっている。
描くのにあまり時間はかかっていない」
絹のようにつややかな画面は、静かで、豪奢な雰囲気を造っています。
他の作家の作品について、
伊藤龍彦(1960~) 「夜」
くっきりとした画面で、雨上がりなのか、夜の広場に街灯の明かりの
様々な色が反射しています。
奥谷太一(1980~) 「5月 2009」
眼鏡のサラリーマンが二人、一人の顔は緑色、もう一人は青色で、
インフルエンザ対策なのか、マスクをしています。
社会批評的な作品です。
柏本龍太(1973~) 「le matin」
淡いベージュ色で、モダンな雰囲気にまとめた、若い女性の
座っている姿です。
同じような作品は、日動画廊の「夏の会」展にも出品されていました。
日下部直起(1959~) 「優しくなれる時間」
洋館を背景に、古い電話機、コーヒーミル、貝殻、枯れたヒマワリなどが
置かれています。
過ぎた時間の寓意のように思えます。
児島新太郎(1973~) 「華詩」
真横から描いた若い女性の顔です。
背景は上品な色合いの赤色で、アーチ型の枠も見え、ルネッサンス風です。
後藤拓朗(1982~) 「狩のあと」
雑然と積み上げられた小物類の上に、白い魚や動物のぬいぐるみが
乗っています。
片付けの下手な子供の、カオスの世界のようです。
権藤信隆(1957~) 「Le rose」
鮮やか過ぎるほどの色彩のバラの花の絵です。
背景は手紙の一部のようにも見え、とても保守的だったらしいローマ教皇の
名前も入っています。
白河宗利(1970~) 「v-st-light-09」
唯一の抽象画です。
ステンドグラスのような太い線の入った、青色の四角形です。
ふんわりとした穏やかさがあります。
寺久保文宣(1964~) 「シンフォニア」
テーブルの上の花瓶の花を、何の花か分からない程の、ごく大まかな
筆遣いで描いています。
ぶっくりした感じに安定感があります。
松田俊哉(1961~) 「ニュートン」
黒一色を使って、リンゴを一つ描いています。
銅版画のような味わいがあります。
暑い日だったので、帰りに、近くにある「ミカド珈琲店」でソフトクリームを食べて、
一息つきました。

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前の回の続きです。
山本雄三(1964~) 「爪先」
暗い色調の裸婦像で、座って足を上げ、ストッキングを履こうとしている
ところです。
ソファーの強い赤色が印象的です。
「地の部分は、物の朽ちていく感じを出すようにしている。
銀箔を貼り、硫黄を乗せて、アイロンの熱で箔を酸化させたり、
銀色を残す部分はアルミ箔を貼っている。
アクリル絵具、方解末や胡粉も使っている。
大学の先生から、身近な物を描け、生活感覚から離れるなと言われた。
今も、気に入った風景や、女性のちょっとした仕草などを描いている」
質問に答えて、
「この絵は油絵具とテンペラを併用し、人物にはハッチングの技法を
使っている。
日動画廊の「夏の会」展に出品した「母子像」では、背景と人物を
融合させて統一感を出したが、こちらでは分かりやすく対比させている」
写真のように写実的な人物と、ザラザラとした背景はとても対照的で、
その分、人物が浮き立って見え、装飾的な感じがます。
和田直樹(1969~)
とても細密な描き方で、縦長の画面に、ろうそくの灯を入れたガラスの
燭台と、足元に赤と青のリンゴを置いています。
「ラ・トゥールの絵の炎のようなものを描いてみようかと思い、バカラの
燭台を借りてきた。
下に花を置くと視点が移ってしまうので、果物にした。
自分では、細かく描いているとは思っていない。
細かくしすぎると、美観のバランスが崩れてしまう。
自分は人物画が一番好きだが、なまめかしさを出すのは静物画も
人物画も同じ」
質問に答えて、
「写真は使っていない。
現実とは違えて描いているので、花などを描くと、実際より大きくなっている。
描くのにあまり時間はかかっていない」
絹のようにつややかな画面は、静かで、豪奢な雰囲気を造っています。
他の作家の作品について、
伊藤龍彦(1960~) 「夜」
くっきりとした画面で、雨上がりなのか、夜の広場に街灯の明かりの
様々な色が反射しています。
奥谷太一(1980~) 「5月 2009」
眼鏡のサラリーマンが二人、一人の顔は緑色、もう一人は青色で、
インフルエンザ対策なのか、マスクをしています。
社会批評的な作品です。
柏本龍太(1973~) 「le matin」
淡いベージュ色で、モダンな雰囲気にまとめた、若い女性の
座っている姿です。
同じような作品は、日動画廊の「夏の会」展にも出品されていました。
日下部直起(1959~) 「優しくなれる時間」
洋館を背景に、古い電話機、コーヒーミル、貝殻、枯れたヒマワリなどが
置かれています。
過ぎた時間の寓意のように思えます。
児島新太郎(1973~) 「華詩」
真横から描いた若い女性の顔です。
背景は上品な色合いの赤色で、アーチ型の枠も見え、ルネッサンス風です。
後藤拓朗(1982~) 「狩のあと」
雑然と積み上げられた小物類の上に、白い魚や動物のぬいぐるみが
乗っています。
片付けの下手な子供の、カオスの世界のようです。
権藤信隆(1957~) 「Le rose」
鮮やか過ぎるほどの色彩のバラの花の絵です。
背景は手紙の一部のようにも見え、とても保守的だったらしいローマ教皇の
名前も入っています。
白河宗利(1970~) 「v-st-light-09」
唯一の抽象画です。
ステンドグラスのような太い線の入った、青色の四角形です。
ふんわりとした穏やかさがあります。
寺久保文宣(1964~) 「シンフォニア」
テーブルの上の花瓶の花を、何の花か分からない程の、ごく大まかな
筆遣いで描いています。
ぶっくりした感じに安定感があります。
松田俊哉(1961~) 「ニュートン」
黒一色を使って、リンゴを一つ描いています。
銅版画のような味わいがあります。
暑い日だったので、帰りに、近くにある「ミカド珈琲店」でソフトクリームを食べて、
一息つきました。

三越前
日本橋三越本店6階画廊で8月25日まで開かれていた、
「LIONCEAUX2009」展に行って来ました。
暖簾が掛かっていて、越後屋風です。

「LIONCEAUX(リオンソー)」とは、フランス語で、「ライオンの子供」
という意味で、三越の入口にあるライオン像に因んだ命名だそうです。
若手洋画家の活躍に期待しての企画で、今年で4回目とのことです。
出展作家は以下の16名です。
安彦文平、石田宗之、伊藤龍彦、小木曽誠、奥谷太一、柏本龍太、
川畑太、日下部直起、児島新太郎、後藤拓朗、権藤信隆、白河宗利、
寺久保文宣、松田俊哉、山本雄三、和田直樹
作家によるギャラリートークのある、22日に行って来ました。
6名によるトークで、発言順に、
安彦文平(1969~) 「プレス機と夏野菜」
淡い色調で、古びた版画の手回しプレス機に、赤いトマトやナス、
曲がったキュウリが添えられています。
「人工的な歯車と、自然の野菜の対比を考えた。
明暗の対比や、観る人の視点にも注意し、余計なところに
目が行かないように工夫した。
始めは濃く塗り、後半は薄塗りを重ねた。
油絵具は乾燥していくので、製作している1ヶ月半は、
塗り重ねに苦労した。
店で売っているのとは違った、好みの色や形の野菜を実家で
探すのは楽しかった」
確かに、日光の当たる部分、影の部分に工夫があります。
プレス機の古さに、これまでの時間も感じられます。
石田宗之(1960~) 「舞華微笑(まいかみしょう)」
二人の若い女性が寛いでいるところです。
「禅宗に伝わる「拈華微笑(ねんげみしょう)」から題を借りた。
釈迦が何も話さず、花をひねっていると、弟子の迦葉(かしょう)だけが、
その意味を理解し、微笑んだ、という話。
言葉が無くても通じ合う、響きあうものがあるということで、
絵画と同じだと思った。
一人の女性の持っている白い玉は、完全、満ち足りていることの象徴。
モデルさんにはいつも持ってもらっている」
質問に答えて、
「仏教風の絵を描いているので、お寺さんの出身ですか、と訊かれるが、
そうでは無い。
学生の時に観た曼荼羅展に感動して以来、このテーマを描いている。
曼荼羅その物を描いたこともあったが、それでは独自性が出ないので、
自分なりに考えている」
紫系の色がよく使われ、二人の服もエスニック風で、白い蓮の花が
散華のように降っています。
いかにも仏教的ですが、禅宗というより、密教の雰囲気を感じます。
作者なりの曼荼羅世界を描き続けている訳です。
小木曽誠(1975~) 「ショールを被る女」
板壁の家の前に佇む若い女性の姿です。
「平滑な白亜地を拵え、油絵とテンペラの技法を使っている。
ヨーロッパに行った時、フランドルとイタリアルネッサンスの絵画に
興味を持ち、その古典的な技法を使っている。
テンペラは発色が良いので、顔の部分に使っている。
ちまちまとハッチング(細い線を重ねていく技法)を使い、2ヶ月かかった。
大作だと、3,4ヶ月かかる」
質問に答えて、
「写真とデッサンを併用している。
描くのが難しい題材を選んでいるが、難しい物ほど描き出してみたい」
女性の着ている服の襟や袖には何重ものフリルが付き、ショールは
金糸を織り込んでいて、レースも付いています。
風に晒された板壁、窓のレースのカーテンも、人物と同じ密度で
描き込んでいます。
藝大の技法材料研究室出身というだけあって、その技法には感心します。
小木曽誠の作品は、7月に銀座日動画廊で開かれていた、「夏の会展」
にも出展されていました。
川畑太(1964~) 「風の行方」
全体に淡い色調で、桃を持って椅子に掛け、振り向いた女性の顔には
柔らかな光が当たっています。
「室内に座る若い女性は写実的に、背景は自由に描いた。
夏の朝に、窓から涼風が入り、中の植物がざわざわと動き出す感じを
出したかった。
観る方でも自由に解釈してもらって良い。
自分の絵に斑点が描き込まれているのは、車のボンネットのほこりに、
雨が降って出来た斑点を見て、面白いと思って以来のこと」
明るく楽しい彩りで、夏の朝のさわやかな雰囲気がよく出ています。
続きは次の回に書きます。
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日本橋三越本店6階画廊で8月25日まで開かれていた、
「LIONCEAUX2009」展に行って来ました。
暖簾が掛かっていて、越後屋風です。

「LIONCEAUX(リオンソー)」とは、フランス語で、「ライオンの子供」
という意味で、三越の入口にあるライオン像に因んだ命名だそうです。
若手洋画家の活躍に期待しての企画で、今年で4回目とのことです。
出展作家は以下の16名です。
安彦文平、石田宗之、伊藤龍彦、小木曽誠、奥谷太一、柏本龍太、
川畑太、日下部直起、児島新太郎、後藤拓朗、権藤信隆、白河宗利、
寺久保文宣、松田俊哉、山本雄三、和田直樹
作家によるギャラリートークのある、22日に行って来ました。
6名によるトークで、発言順に、
安彦文平(1969~) 「プレス機と夏野菜」
淡い色調で、古びた版画の手回しプレス機に、赤いトマトやナス、
曲がったキュウリが添えられています。
「人工的な歯車と、自然の野菜の対比を考えた。
明暗の対比や、観る人の視点にも注意し、余計なところに
目が行かないように工夫した。
始めは濃く塗り、後半は薄塗りを重ねた。
油絵具は乾燥していくので、製作している1ヶ月半は、
塗り重ねに苦労した。
店で売っているのとは違った、好みの色や形の野菜を実家で
探すのは楽しかった」
確かに、日光の当たる部分、影の部分に工夫があります。
プレス機の古さに、これまでの時間も感じられます。
石田宗之(1960~) 「舞華微笑(まいかみしょう)」
二人の若い女性が寛いでいるところです。
「禅宗に伝わる「拈華微笑(ねんげみしょう)」から題を借りた。
釈迦が何も話さず、花をひねっていると、弟子の迦葉(かしょう)だけが、
その意味を理解し、微笑んだ、という話。
言葉が無くても通じ合う、響きあうものがあるということで、
絵画と同じだと思った。
一人の女性の持っている白い玉は、完全、満ち足りていることの象徴。
モデルさんにはいつも持ってもらっている」
質問に答えて、
「仏教風の絵を描いているので、お寺さんの出身ですか、と訊かれるが、
そうでは無い。
学生の時に観た曼荼羅展に感動して以来、このテーマを描いている。
曼荼羅その物を描いたこともあったが、それでは独自性が出ないので、
自分なりに考えている」
紫系の色がよく使われ、二人の服もエスニック風で、白い蓮の花が
散華のように降っています。
いかにも仏教的ですが、禅宗というより、密教の雰囲気を感じます。
作者なりの曼荼羅世界を描き続けている訳です。
小木曽誠(1975~) 「ショールを被る女」
板壁の家の前に佇む若い女性の姿です。
「平滑な白亜地を拵え、油絵とテンペラの技法を使っている。
ヨーロッパに行った時、フランドルとイタリアルネッサンスの絵画に
興味を持ち、その古典的な技法を使っている。
テンペラは発色が良いので、顔の部分に使っている。
ちまちまとハッチング(細い線を重ねていく技法)を使い、2ヶ月かかった。
大作だと、3,4ヶ月かかる」
質問に答えて、
「写真とデッサンを併用している。
描くのが難しい題材を選んでいるが、難しい物ほど描き出してみたい」
女性の着ている服の襟や袖には何重ものフリルが付き、ショールは
金糸を織り込んでいて、レースも付いています。
風に晒された板壁、窓のレースのカーテンも、人物と同じ密度で
描き込んでいます。
藝大の技法材料研究室出身というだけあって、その技法には感心します。
小木曽誠の作品は、7月に銀座日動画廊で開かれていた、「夏の会展」
にも出展されていました。
川畑太(1964~) 「風の行方」
全体に淡い色調で、桃を持って椅子に掛け、振り向いた女性の顔には
柔らかな光が当たっています。
「室内に座る若い女性は写実的に、背景は自由に描いた。
夏の朝に、窓から涼風が入り、中の植物がざわざわと動き出す感じを
出したかった。
観る方でも自由に解釈してもらって良い。
自分の絵に斑点が描き込まれているのは、車のボンネットのほこりに、
雨が降って出来た斑点を見て、面白いと思って以来のこと」
明るく楽しい彩りで、夏の朝のさわやかな雰囲気がよく出ています。
続きは次の回に書きます。
新宿・都庁前・新宿西口
休日の西新宿、都庁辺りを歩きました。
都庁ビルは丹下健三の設計で、ゴシックの聖堂のように2本の塔が立ち、
その前は広場になっています。
私が昨年末、木の十字架少年合唱団の公演を聴きに行った、
関口の東京カテドラル聖マリア大聖堂も、丹下健三の設計です。

都庁都民広場には舟越保武、佐藤忠良らの彫刻が置かれ、
花が植えられていて、写真を撮っている人もいます。
都庁舎には、アートワークといって、38点の彫刻やレリーフが置かれて
いるとのことです。
都庁のHPのアートワークの解説です。
屋外に置かれた彫刻は、近寄って見ると、残念なことに鳩の糞で
汚れている物もあります。

銅像の横にゴーヤの棚が作ってありました。

実も生っています。


都庁舎の展望室に上がってみました
展望室は南北の塔にそれぞれあります。
簡単な手荷物検査もあります。
夏休みなので混んでいて、エレーベーターも少し待ちました。
南の展望室からの眺めです。
遠くに東京湾も見えます。



浅草鷲(おおとり)神社の大熊手が飾ってありました。
外国人の家族がこの下に立って、記念撮影していました。

新宿住友ビルの前にも彫刻が幾つか置かれています。
流政之の作品も2つあり、こちらはその1つで、戦に敗れた
太田道灌を救ったという、猫の「玉ちゃん」の像です。


もう1つは、こちらの「恋弁天」です。
ここは淀橋浄水場の跡地なので、水の神様でもある弁天様を
お祀りしたとのことで、お参りすれば恋が叶うと評判です。

東京水道発祥の地ということで、記念に置かれた、直径1mの水道管と
バルブです。

専門学校の建てたコクーンタワーです。
繭(コクーン)をイメージしています。

空が高く見えます。

休日だったので、辺りのビルは閉まっている所が多く、自動販売機も
少ないので、散歩にはペットボトルなどを持って行った方が良さそうです。
新宿駅西口です。
高層ビルを見上げた後だと、ビルも低く見えます。

駅のターミナルに、生命保険会社のCMの車が入って来ました。
招き猫ならぬ、招きアヒルを載せています。

chariot
photo by taro
photo by taro
休日の西新宿、都庁辺りを歩きました。
都庁ビルは丹下健三の設計で、ゴシックの聖堂のように2本の塔が立ち、
その前は広場になっています。
私が昨年末、木の十字架少年合唱団の公演を聴きに行った、
関口の東京カテドラル聖マリア大聖堂も、丹下健三の設計です。

都庁都民広場には舟越保武、佐藤忠良らの彫刻が置かれ、
花が植えられていて、写真を撮っている人もいます。
都庁舎には、アートワークといって、38点の彫刻やレリーフが置かれて
いるとのことです。
都庁のHPのアートワークの解説です。
屋外に置かれた彫刻は、近寄って見ると、残念なことに鳩の糞で
汚れている物もあります。

銅像の横にゴーヤの棚が作ってありました。

実も生っています。


都庁舎の展望室に上がってみました
展望室は南北の塔にそれぞれあります。
簡単な手荷物検査もあります。
夏休みなので混んでいて、エレーベーターも少し待ちました。
南の展望室からの眺めです。
遠くに東京湾も見えます。



浅草鷲(おおとり)神社の大熊手が飾ってありました。
外国人の家族がこの下に立って、記念撮影していました。

新宿住友ビルの前にも彫刻が幾つか置かれています。
流政之の作品も2つあり、こちらはその1つで、戦に敗れた
太田道灌を救ったという、猫の「玉ちゃん」の像です。


もう1つは、こちらの「恋弁天」です。
ここは淀橋浄水場の跡地なので、水の神様でもある弁天様を
お祀りしたとのことで、お参りすれば恋が叶うと評判です。

東京水道発祥の地ということで、記念に置かれた、直径1mの水道管と
バルブです。

専門学校の建てたコクーンタワーです。
繭(コクーン)をイメージしています。

空が高く見えます。

休日だったので、辺りのビルは閉まっている所が多く、自動販売機も
少ないので、散歩にはペットボトルなどを持って行った方が良さそうです。
新宿駅西口です。
高層ビルを見上げた後だと、ビルも低く見えます。

駅のターミナルに、生命保険会社のCMの車が入って来ました。
招き猫ならぬ、招きアヒルを載せています。

東京 後楽園
東京駅周辺と、夜の東京ドームシティの写真です。
東海道線のホームから八重洲側を見たところです。

東京駅にある、東海道線のゼロキロポイントです。
東京駅は各線の基点なので、他にも幾つかゼロキロポイントがあるようです。

赤レンガの東京駅舎ビルは、ジョサイア・コンドルの弟子の辰野金吾の
設計ですが、戦災で形が変わってしまいました。
現在、改修中で、2012年に完成予定です。

皇居外苑にある、和田倉噴水公園です。
名前の由来は、江戸時代初期に、和田倉という名の幕府の蔵があったため
とのことで、和田倉門の名が残っています。
桜田門は、辺りが桜田村と呼ばれていたことによるものだそうです。



皇居のお堀の白鳥です。

丸の内オフィス街の一角です。
奥の方にレストランのテラス席があって、良さそうな雰囲気でした。


復元した三菱一号館です。
ジョサイア・コンドルが設計した、丸の内で最初のオフィスビルでした。
美術館として2010年4月に開館予定です。

東京ドームシティです。
ラクーアは夜も賑わっています。

噴水がライトアップされています。


並木も緑色にライトアップされています。

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photo by taro
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東京駅周辺と、夜の東京ドームシティの写真です。
東海道線のホームから八重洲側を見たところです。

東京駅にある、東海道線のゼロキロポイントです。
東京駅は各線の基点なので、他にも幾つかゼロキロポイントがあるようです。

赤レンガの東京駅舎ビルは、ジョサイア・コンドルの弟子の辰野金吾の
設計ですが、戦災で形が変わってしまいました。
現在、改修中で、2012年に完成予定です。

皇居外苑にある、和田倉噴水公園です。
名前の由来は、江戸時代初期に、和田倉という名の幕府の蔵があったため
とのことで、和田倉門の名が残っています。
桜田門は、辺りが桜田村と呼ばれていたことによるものだそうです。



皇居のお堀の白鳥です。

丸の内オフィス街の一角です。
奥の方にレストランのテラス席があって、良さそうな雰囲気でした。


復元した三菱一号館です。
ジョサイア・コンドルが設計した、丸の内で最初のオフィスビルでした。
美術館として2010年4月に開館予定です。

東京ドームシティです。
ラクーアは夜も賑わっています。

噴水がライトアップされています。


並木も緑色にライトアップされています。

東京
「PAUL東京八重洲店」は東京駅八重洲南口を出た、パシフィックセンチュリー
プレイスの1階にあります。
場所は千代田区丸の内1-11です。
休日の朝の外堀通りです。

1889年に創業のフランスのパン屋さんということで、日本にも幾つか支店が
あります。
東京八重洲店にはパンやお菓子の売店とレストランがあります。
色々なパンが並んでいて、どれも美味しそうでした。


3面がガラスの明るい店内は、吹き抜けが高く、広々としていて、外堀通りの
並木を眺めることができます。


パン屋さんということで、麦の収穫の風景が描かれています。

BGMはシャンソンです。
東京駅を挟んで、丸の内側にある、「DEAN & DELUCA」がアメリカンな
雰囲気なのに対して、こちらはフランスです。
フルーツタルトとコーヒーのセット840円です。

苺、洋梨、キウイ、ラズベリーの載ったタルトのフルーツはどれも
自然な甘さで、美味しいです。
(写真には写っていませんがフォークとナイフもついています。)
コーヒーはそれほど苦くはなく、あっさりとした味です。
レストランなのでアルコールもあります。
暑い日だったので、朝からビールを注文しているお客さんもいました。
ランチタイムは全席禁煙になります。
東京駅にも近く、カフェや軽食に使える、便利そうなお店です。
「PAUL」のHPです。
追記
残念ながら「PAUL東京八重洲店」は閉店しました。
chariot
「PAUL東京八重洲店」は東京駅八重洲南口を出た、パシフィックセンチュリー
プレイスの1階にあります。
場所は千代田区丸の内1-11です。
休日の朝の外堀通りです。

1889年に創業のフランスのパン屋さんということで、日本にも幾つか支店が
あります。
東京八重洲店にはパンやお菓子の売店とレストランがあります。
色々なパンが並んでいて、どれも美味しそうでした。


3面がガラスの明るい店内は、吹き抜けが高く、広々としていて、外堀通りの
並木を眺めることができます。


パン屋さんということで、麦の収穫の風景が描かれています。

BGMはシャンソンです。
東京駅を挟んで、丸の内側にある、「DEAN & DELUCA」がアメリカンな
雰囲気なのに対して、こちらはフランスです。
フルーツタルトとコーヒーのセット840円です。

苺、洋梨、キウイ、ラズベリーの載ったタルトのフルーツはどれも
自然な甘さで、美味しいです。
(写真には写っていませんがフォークとナイフもついています。)
コーヒーはそれほど苦くはなく、あっさりとした味です。
レストランなのでアルコールもあります。
暑い日だったので、朝からビールを注文しているお客さんもいました。
ランチタイムは全席禁煙になります。
東京駅にも近く、カフェや軽食に使える、便利そうなお店です。
「PAUL」のHPです。
追記
残念ながら「PAUL東京八重洲店」は閉店しました。
神谷町・溜池山王
大倉集古館では、「館蔵品展 花・華―日本・東洋美術に咲いた花―」が
9月27日(日)まで開かれています。
隣のホテルオークラ東京別館で8月30日(日)まで開かれている、
「栄光のオランダ絵画展」の入場券で、この展覧会にも入場出来ます。
その時の記事はこちらです。

大倉集古館は実業家の大倉喜八郎が1917年に創立した、日本で最初の
私立美術館とのことで、ホテルオークラの隣にあります。
中国風のデザインです。

2階のテラスです。

館蔵品の中から、花に因んだ絵画や工芸品を展示しています。
9月12日(土)の午後2時からは、ギャラリートークがあります。
11番 「一字金輪像」 重要文化財 鎌倉時代
一字金輪を描いた仏画です。
画面の下側左右に、花瓶に活けた蓮の花が様式的に描かれています。
印を結び、蓮華の上に座した姿は、緻密に、華やかに描かれながら、
端正で、静かです。
肌の白と唇の赤の対照が印象的です。
奥村土牛は師の小林古径を偲んで、「浄心」という題で、中尊寺の木造の
一字金輪像を描いています。
13番 「仏涅槃図」 重要美術品 鎌倉時代
お釈迦様が入滅された時の模様を描いた仏画です。
大きな画面で、お寺での絵解きに使われたのでしょう。
お釈迦様の横たわる寝台の周りには、弟子たちが集まって、泣いたり、
悲しみに沈んでいます。
釈迦入滅の時、葉がしおれて、白い花のようになったと伝えられている、
八本の沙羅双樹も描かれています。
画面手前には、象、駱駝、虎、豹、熊、犬、鳳凰、迦陵頻伽、家鴨、鶏、
亀、蛇、蝶などなど、生き物たちも集まって、嘆き悲しんでいます。
まるで動物園が引っ越してきたような賑やかさです。
これでは、うるさくてお釈迦様も涅槃に入るどころではなかったでしょう。
駱駝にはコブが二つ、きちんと描かれているので、元の絵は駱駝の
居る中国で描かれたのでしょう。
動物が数多く描き込まれるのは新しい形式で、平安時代の涅槃図では
獅子が一頭だけのようです。
26番 「鶏頭小禽図」 前嶋宗祐 重要美術品 室町時代
赤と白の鶏頭と、枝に逆さに掴まって、それを見ている小鳥です。
鶏頭の濃い赤が印象的で、かっちりした描き方は中国画のような
雰囲気があります。
前嶋宗祐は小田原北条氏に仕えた狩野派の絵師とのことです。
20番 「桜に杉図」 伝藤原光信 桃山時代
六曲一双の屏風で、垂直に立つ杉と山桜の巨木が並んでいます。
濃い緑と桜のかたまりを交互に置いて、リズムを持たせるという、
装飾的な画面です。
山桜の若葉は、木によって赤だったり緑だったりして、変化を付けています。
17番 「花籠に牡丹図」 狩野探幽 江戸時代
横長の画面に、牡丹を活けた花籠が据えられています。
堂々とした描き振りで、薄紅の牡丹は籠から溢れるように咲いています。
狩野探幽というと、豪壮な障壁画を思い出しますが、このような小品を観ると、
その技量の確かさが分かります。
39番 「秋草図」 住吉如慶 江戸時代
六曲一双の腰屏風で、金砂子を撒いた地に、キキョウ、ノギク、ハギ、
サンキライ、ツユクサなどが描かれています。
右隻は静かな佇まいですが、左隻には秋風が吹いて、ハギやススキが
揺れているという、動きのある構図です。
秋風に揺れる草花といえば、東京国立博物館の「大琳派展」に展示されていた、
「夏秋草図屏風」を思い出します。
住吉如慶(1599~1670)は江戸初期の絵師で、大和絵を江戸に
伝えたとのことです。
3番 「四季草花図」 松村景文 江戸時代
六曲一双の腰屏風で、金地に群青で水を描き、草花を順に並べた構図は
デザイン的で洗練されています。
描かれているのは、解説によると右隻に、ツクシ、エンドウ、レンゲ、
シュンギク、シャクヤク、ギボウシ、ユリ、ナデシコ、アヤメ、コウホネです。
左隻に、ハギ、アサガオ、カラスウリ、カイドウ、キキョウ、ススキ、ホウズキ、
ワレモコウ、ヤブコウジ、キクです。
植物に疎い私としては、草花の名を記した解説はとても助かります。
松村景文(1779~1843)は四条派の祖、呉春に師事した絵師で、
四条派は同じ大和絵でも円山派の写実に対し、装飾性を重視したとのことです。
19番 「牡丹図」 愛新覚羅溥儀 1922年
科挙で進士の受験資格を得た者に与えた、溥儀自身が描いた、
牡丹の絵です。
文人画で、牡丹は赤、葉は緑で彩色されています。
愛新覚羅溥儀(1906~1967)は清朝最後の皇帝宣統帝のことですが、
この時はすでに皇帝を退位しています。
大倉集古館らしい、珍しい展示です。
43番 「菊」 菊池契月 1929年
かなり大きな掛軸で、花瓶に盛り上がるようにして活けられた白菊です。
掛軸のサイズに合わせて、大きく、しかも写実的に、精緻に描かれた
菊の花には、圧倒するような迫力があります。
ただ、普通の床の間の掛軸としては大きすぎるようで、菊も実物より
かなり大きく描かれています。
展覧会を意識したサイズのようで、日本画も床の間から会場芸術へと
移っていく過渡期だったのでしょう。
描き方の濃い、明、清の絵画も展示されていて、同じ花でも、
中国画、狩野派、大和絵の違いがよく分かります。
近くのビルの敷地に百合が咲いていました。

chariot
大倉集古館では、「館蔵品展 花・華―日本・東洋美術に咲いた花―」が
9月27日(日)まで開かれています。
隣のホテルオークラ東京別館で8月30日(日)まで開かれている、
「栄光のオランダ絵画展」の入場券で、この展覧会にも入場出来ます。
その時の記事はこちらです。

大倉集古館は実業家の大倉喜八郎が1917年に創立した、日本で最初の
私立美術館とのことで、ホテルオークラの隣にあります。
中国風のデザインです。

2階のテラスです。

館蔵品の中から、花に因んだ絵画や工芸品を展示しています。
9月12日(土)の午後2時からは、ギャラリートークがあります。
11番 「一字金輪像」 重要文化財 鎌倉時代
一字金輪を描いた仏画です。
画面の下側左右に、花瓶に活けた蓮の花が様式的に描かれています。
印を結び、蓮華の上に座した姿は、緻密に、華やかに描かれながら、
端正で、静かです。
肌の白と唇の赤の対照が印象的です。
奥村土牛は師の小林古径を偲んで、「浄心」という題で、中尊寺の木造の
一字金輪像を描いています。
13番 「仏涅槃図」 重要美術品 鎌倉時代
お釈迦様が入滅された時の模様を描いた仏画です。
大きな画面で、お寺での絵解きに使われたのでしょう。
お釈迦様の横たわる寝台の周りには、弟子たちが集まって、泣いたり、
悲しみに沈んでいます。
釈迦入滅の時、葉がしおれて、白い花のようになったと伝えられている、
八本の沙羅双樹も描かれています。
画面手前には、象、駱駝、虎、豹、熊、犬、鳳凰、迦陵頻伽、家鴨、鶏、
亀、蛇、蝶などなど、生き物たちも集まって、嘆き悲しんでいます。
まるで動物園が引っ越してきたような賑やかさです。
これでは、うるさくてお釈迦様も涅槃に入るどころではなかったでしょう。
駱駝にはコブが二つ、きちんと描かれているので、元の絵は駱駝の
居る中国で描かれたのでしょう。
動物が数多く描き込まれるのは新しい形式で、平安時代の涅槃図では
獅子が一頭だけのようです。
26番 「鶏頭小禽図」 前嶋宗祐 重要美術品 室町時代
赤と白の鶏頭と、枝に逆さに掴まって、それを見ている小鳥です。
鶏頭の濃い赤が印象的で、かっちりした描き方は中国画のような
雰囲気があります。
前嶋宗祐は小田原北条氏に仕えた狩野派の絵師とのことです。
20番 「桜に杉図」 伝藤原光信 桃山時代
六曲一双の屏風で、垂直に立つ杉と山桜の巨木が並んでいます。
濃い緑と桜のかたまりを交互に置いて、リズムを持たせるという、
装飾的な画面です。
山桜の若葉は、木によって赤だったり緑だったりして、変化を付けています。
17番 「花籠に牡丹図」 狩野探幽 江戸時代
横長の画面に、牡丹を活けた花籠が据えられています。
堂々とした描き振りで、薄紅の牡丹は籠から溢れるように咲いています。
狩野探幽というと、豪壮な障壁画を思い出しますが、このような小品を観ると、
その技量の確かさが分かります。
39番 「秋草図」 住吉如慶 江戸時代
六曲一双の腰屏風で、金砂子を撒いた地に、キキョウ、ノギク、ハギ、
サンキライ、ツユクサなどが描かれています。
右隻は静かな佇まいですが、左隻には秋風が吹いて、ハギやススキが
揺れているという、動きのある構図です。
秋風に揺れる草花といえば、東京国立博物館の「大琳派展」に展示されていた、
「夏秋草図屏風」を思い出します。
住吉如慶(1599~1670)は江戸初期の絵師で、大和絵を江戸に
伝えたとのことです。
3番 「四季草花図」 松村景文 江戸時代
六曲一双の腰屏風で、金地に群青で水を描き、草花を順に並べた構図は
デザイン的で洗練されています。
描かれているのは、解説によると右隻に、ツクシ、エンドウ、レンゲ、
シュンギク、シャクヤク、ギボウシ、ユリ、ナデシコ、アヤメ、コウホネです。
左隻に、ハギ、アサガオ、カラスウリ、カイドウ、キキョウ、ススキ、ホウズキ、
ワレモコウ、ヤブコウジ、キクです。
植物に疎い私としては、草花の名を記した解説はとても助かります。
松村景文(1779~1843)は四条派の祖、呉春に師事した絵師で、
四条派は同じ大和絵でも円山派の写実に対し、装飾性を重視したとのことです。
19番 「牡丹図」 愛新覚羅溥儀 1922年
科挙で進士の受験資格を得た者に与えた、溥儀自身が描いた、
牡丹の絵です。
文人画で、牡丹は赤、葉は緑で彩色されています。
愛新覚羅溥儀(1906~1967)は清朝最後の皇帝宣統帝のことですが、
この時はすでに皇帝を退位しています。
大倉集古館らしい、珍しい展示です。
43番 「菊」 菊池契月 1929年
かなり大きな掛軸で、花瓶に盛り上がるようにして活けられた白菊です。
掛軸のサイズに合わせて、大きく、しかも写実的に、精緻に描かれた
菊の花には、圧倒するような迫力があります。
ただ、普通の床の間の掛軸としては大きすぎるようで、菊も実物より
かなり大きく描かれています。
展覧会を意識したサイズのようで、日本画も床の間から会場芸術へと
移っていく過渡期だったのでしょう。
描き方の濃い、明、清の絵画も展示されていて、同じ花でも、
中国画、狩野派、大和絵の違いがよく分かります。
近くのビルの敷地に百合が咲いていました。

上野・御徒町
上野の喫茶店、「丘」に行って来ました。
以前行った時の記事はこちらです。
場所は台東区上野6-5-4です。

地下のお店で、地下2階もあり、今日はそちらに行って来ました。
階段にある、豪華な2段式シャンデリアです。


ランチセットは830円で、各種サンドイッチ、カレー、スパゲッティ、チキンライス
などがあり、ドリンクが付きます。
お店の人が地下1階から、せっせと運んできてくれます。
ミックスサンドは、手間を掛けて、ツナ、ハム、キュウリとトマト、チーズの
2種類が盛ってあります。
昔ながらの、濃いコーヒーと一緒に味わうと、一際美味しいです。

地下1階は賑わっていましたが、2階は静かで、のんびりします。
上の方から、かすかなざわめきが降ってきます。
地上の暑さも喧騒も忘れて、いつまでもここに居たくなります。

chariot
上野の喫茶店、「丘」に行って来ました。
以前行った時の記事はこちらです。
場所は台東区上野6-5-4です。

地下のお店で、地下2階もあり、今日はそちらに行って来ました。
階段にある、豪華な2段式シャンデリアです。


ランチセットは830円で、各種サンドイッチ、カレー、スパゲッティ、チキンライス
などがあり、ドリンクが付きます。
お店の人が地下1階から、せっせと運んできてくれます。
ミックスサンドは、手間を掛けて、ツナ、ハム、キュウリとトマト、チーズの
2種類が盛ってあります。
昔ながらの、濃いコーヒーと一緒に味わうと、一際美味しいです。

地下1階は賑わっていましたが、2階は静かで、のんびりします。
上の方から、かすかなざわめきが降ってきます。
地上の暑さも喧騒も忘れて、いつまでもここに居たくなります。

神谷町・溜池山王
ホテルオークラ東京の別館では、「栄光のオランダ絵画展」が
8月30日(日)まで開かれています。
今年は日本とオランダとの通商が始まって400年とのことで、
それを記念しての展覧会で、17世紀から現代まで、絵画や写真、
約75点が展示されています。
ギャラリートークが何回かあり、24日(月)にもあります。
また、親と子のギャラリートークも19日(水)、26日(水)にあります。
私も8月7日のギャラリートークに行って来ました。
1番 レンブラント工房 「聖家族」(1642~1648)

宗教画の形式を借りた、オランダの民家の夜の光景です。
レンブラントらしい、光と影を強調した画面です。
灯火の側で聖母マリアは本を読み、マリアの母の聖アンナは居眠りを
していて、その影が壁に大きく映っています。
揺り篭で寝ている赤ん坊の顔には、幼子イエスとはとても思えない、
どこにでも見かける日常的な可愛さがあります。
この絵の200年ほど前に、グーテンベルクの発明した活版印刷の
技術によって、聖書が聖職者以外にも読まれるようになりました。
これが、プロテスタントの成立につながり、やがてオランダの
ハプスブルグ帝国からの独立のきっかけになったことを考えると、
深い意味を感じる場面です。
この作品は長い間、レンブラントの作とされてきましたが、現在では、
レンブラントの指揮した工房の作品とする説が有力とのことです。
この他にレンブラントの版画7点が展示されています。
10番 サロモン・ファン・ライスダール 「エマオへの路」(1668年)

イエスが十字架に架けられた後、弟子たちがエマオという所へ行く
途中で、復活したイエスに会ったものの気が付かず、一緒に旅を
したという、聖書の一節を描いています。
これも宗教画に名を借りた風景画です。
点景のように小さな3人の人物が高台に立ち、夕焼け空の下の平野を
見渡しています。
人物にかぶさるように描かれた木々には劇的な雰囲気があります。
手前の小川は左から右へ流れ、木々も枝が左から右に向いて、
観る者の視線を右側に広がる平野に移しています。
遠くに見える、塔のある建物は、甥のヤーコプ・ファン・ライスダールの
「ハールレムの眺望」に描かれた教会とよく似ています。
紅く染まった雲の描写には惹き込まれるような魅力があります。
自分も絵の中の人物と同じように、この夕暮れの風景を眺めているような
気持になります。
11番 イサーク・ファン・ニッケレン 「ハーレムのシント・バーフ教会の内部」
(1696年)

大きな教会の内部を、入口から内陣に向かって眺めています。
遠近法の演習のような絵で、人気の無い堂内では、円柱やアーチが奥の
消失点に向かって整然と並んでいます。
写実はオランダ絵画の伝統ということですが、それにしても、図面のような
作品が好まれたのは面白いことだと思います。
15番 ヤン・ファン・ケッセル 「ダム広場と市庁舎」(1668年)

アムステルダムの港と広場の風景です。
正面の、完成したばかりの市庁舎には日が当たり、白く輝いています。
左側には赤いレンガ造りの建物が並び、市庁舎の白と対照になっています。
手前の港には船が留まり、小船を漕いだ家族が通り、広場は行き交う
人々で賑わい、犬も一匹、走っています。
最盛期のオランダの活気をよく表しています。
学芸員の解説によれば、この絵はオランダ銀行の総裁室に飾られていて、
総裁がテレビのインタビューに応じる時に画面に写るので、オランダの人には
馴染みのある作品だそうです。
27番 ヘンドリック・ウィレム・メスダッハ 「日没の穏やかな海の漁船」
(19世紀以降)

題名の通り、日没前の静かな海と、帆を揚げた漁船の群れです。
広々とした空には夕焼け雲が浮かび、海には日の光が反射しています。
学芸員の解説によれば、メスダッハたちは「ハーグ派」と呼ばれ、
ライスダールやバルビゾン派の影響をうけているとのことですが、
色調はやや暗く、「灰色のハーグ派」と言われているそうです。
ハーグ市にはメスダッハがスヘフェニンゲン海岸の様子を描いた、
高さ14m、長さ120mの360度のパノラマ画を展示する、パノラマ・メスダグ
という美術館があるとのことです。
観客は、実際の景色のように自分の周りを円く取り巻いている
パノラマを観る仕掛けになっているそうで、ゴッホもこれを観て
感激した言葉を残しています。
私もこのHPにあるパノラマのスクリーンセーバーを使っています。
メスダッハは海を描くのが好きだったそうで、このパノラマも晴れた日の
青い海と空、船、砂丘、町などが描かれています。
色彩はかなり明るく、「灰色のハーグ派」という印象はありません。
なお、オランダ政府観光局の日本語HPでは、「メスダッハ」でなく、
「メスダグ」と表記されています。
28番 ヘオルフ・ヘンドリック・ブレイトネル 「ローキンの眺望」(1896年)

雨上がりのアムステルダムのローキン通りを描いたという、
印象派風の作品です。
ピサロの描いた、雨上がりのパリの風景とよく似ています。
行き交う馬車が水溜りの上を行く様子は活き活きとしていますが、
色調がかなり暗い感じがします。
学芸員の解説によれば、「アムステルダム印象派」と呼ばれる
ブレイトネルたちは、そのため、今度は「黒い印象派」と言われているそうです。
35番 ラオル・ハインケス 「静物」(1935年)

細密な描写で、手前に古びてボロボロになった本、リンゴ、ナッツ、チェリー、
ブドウなどが並び、向こうの広場の木々は日陰で暗く、遠くの林には
日が当たっています。
明と暗のコントラストがきつく、木々は風を受けてうねっているように見え、
手前の静物もリアルなだけ、却って全体に不自然で、異様な雰囲気がします。
学芸員の解説によれば、これは1920年代から30年代に掛けて、オランダで
流行した、「魔術的リアリズム」という手法とのことです。
75番 フィンセント・ファン・ゴッホ 「静物、白い壷の花(薔薇ほか)」
(1886年)

題名の通り、白い壷に活けたバラなどの花を描いています。
パリに出て来た頃の作品とのことです。
それまでの、農民の生活を描いていた72番「雪原で薪を集める人々」や、
74番「鋤仕事をする農婦のいる家」に比べ、陰影の付け方など、
いわゆる上手い絵になっているのが面白いところです。
私の好きなライスダールの作品を観ることが出来、スクリーンセーバーで
お世話になっているメスダッハを始め、近代のオランダ絵画の作家たちを
知ることも出来て、興味深い展覧会でした。
展覧会の入場券で、隣の大倉集古館9月27日(日)まで開かれている、
「館蔵品展 花・華―日本・東洋美術に咲いた花―」にも入場できます。
chariot
ホテルオークラ東京の別館では、「栄光のオランダ絵画展」が
8月30日(日)まで開かれています。
今年は日本とオランダとの通商が始まって400年とのことで、
それを記念しての展覧会で、17世紀から現代まで、絵画や写真、
約75点が展示されています。
ギャラリートークが何回かあり、24日(月)にもあります。
また、親と子のギャラリートークも19日(水)、26日(水)にあります。
私も8月7日のギャラリートークに行って来ました。
1番 レンブラント工房 「聖家族」(1642~1648)

宗教画の形式を借りた、オランダの民家の夜の光景です。
レンブラントらしい、光と影を強調した画面です。
灯火の側で聖母マリアは本を読み、マリアの母の聖アンナは居眠りを
していて、その影が壁に大きく映っています。
揺り篭で寝ている赤ん坊の顔には、幼子イエスとはとても思えない、
どこにでも見かける日常的な可愛さがあります。
この絵の200年ほど前に、グーテンベルクの発明した活版印刷の
技術によって、聖書が聖職者以外にも読まれるようになりました。
これが、プロテスタントの成立につながり、やがてオランダの
ハプスブルグ帝国からの独立のきっかけになったことを考えると、
深い意味を感じる場面です。
この作品は長い間、レンブラントの作とされてきましたが、現在では、
レンブラントの指揮した工房の作品とする説が有力とのことです。
この他にレンブラントの版画7点が展示されています。
10番 サロモン・ファン・ライスダール 「エマオへの路」(1668年)

イエスが十字架に架けられた後、弟子たちがエマオという所へ行く
途中で、復活したイエスに会ったものの気が付かず、一緒に旅を
したという、聖書の一節を描いています。
これも宗教画に名を借りた風景画です。
点景のように小さな3人の人物が高台に立ち、夕焼け空の下の平野を
見渡しています。
人物にかぶさるように描かれた木々には劇的な雰囲気があります。
手前の小川は左から右へ流れ、木々も枝が左から右に向いて、
観る者の視線を右側に広がる平野に移しています。
遠くに見える、塔のある建物は、甥のヤーコプ・ファン・ライスダールの
「ハールレムの眺望」に描かれた教会とよく似ています。
紅く染まった雲の描写には惹き込まれるような魅力があります。
自分も絵の中の人物と同じように、この夕暮れの風景を眺めているような
気持になります。
11番 イサーク・ファン・ニッケレン 「ハーレムのシント・バーフ教会の内部」
(1696年)

大きな教会の内部を、入口から内陣に向かって眺めています。
遠近法の演習のような絵で、人気の無い堂内では、円柱やアーチが奥の
消失点に向かって整然と並んでいます。
写実はオランダ絵画の伝統ということですが、それにしても、図面のような
作品が好まれたのは面白いことだと思います。
15番 ヤン・ファン・ケッセル 「ダム広場と市庁舎」(1668年)

アムステルダムの港と広場の風景です。
正面の、完成したばかりの市庁舎には日が当たり、白く輝いています。
左側には赤いレンガ造りの建物が並び、市庁舎の白と対照になっています。
手前の港には船が留まり、小船を漕いだ家族が通り、広場は行き交う
人々で賑わい、犬も一匹、走っています。
最盛期のオランダの活気をよく表しています。
学芸員の解説によれば、この絵はオランダ銀行の総裁室に飾られていて、
総裁がテレビのインタビューに応じる時に画面に写るので、オランダの人には
馴染みのある作品だそうです。
27番 ヘンドリック・ウィレム・メスダッハ 「日没の穏やかな海の漁船」
(19世紀以降)

題名の通り、日没前の静かな海と、帆を揚げた漁船の群れです。
広々とした空には夕焼け雲が浮かび、海には日の光が反射しています。
学芸員の解説によれば、メスダッハたちは「ハーグ派」と呼ばれ、
ライスダールやバルビゾン派の影響をうけているとのことですが、
色調はやや暗く、「灰色のハーグ派」と言われているそうです。
ハーグ市にはメスダッハがスヘフェニンゲン海岸の様子を描いた、
高さ14m、長さ120mの360度のパノラマ画を展示する、パノラマ・メスダグ
という美術館があるとのことです。
観客は、実際の景色のように自分の周りを円く取り巻いている
パノラマを観る仕掛けになっているそうで、ゴッホもこれを観て
感激した言葉を残しています。
私もこのHPにあるパノラマのスクリーンセーバーを使っています。
メスダッハは海を描くのが好きだったそうで、このパノラマも晴れた日の
青い海と空、船、砂丘、町などが描かれています。
色彩はかなり明るく、「灰色のハーグ派」という印象はありません。
なお、オランダ政府観光局の日本語HPでは、「メスダッハ」でなく、
「メスダグ」と表記されています。
28番 ヘオルフ・ヘンドリック・ブレイトネル 「ローキンの眺望」(1896年)

雨上がりのアムステルダムのローキン通りを描いたという、
印象派風の作品です。
ピサロの描いた、雨上がりのパリの風景とよく似ています。
行き交う馬車が水溜りの上を行く様子は活き活きとしていますが、
色調がかなり暗い感じがします。
学芸員の解説によれば、「アムステルダム印象派」と呼ばれる
ブレイトネルたちは、そのため、今度は「黒い印象派」と言われているそうです。
35番 ラオル・ハインケス 「静物」(1935年)

細密な描写で、手前に古びてボロボロになった本、リンゴ、ナッツ、チェリー、
ブドウなどが並び、向こうの広場の木々は日陰で暗く、遠くの林には
日が当たっています。
明と暗のコントラストがきつく、木々は風を受けてうねっているように見え、
手前の静物もリアルなだけ、却って全体に不自然で、異様な雰囲気がします。
学芸員の解説によれば、これは1920年代から30年代に掛けて、オランダで
流行した、「魔術的リアリズム」という手法とのことです。
75番 フィンセント・ファン・ゴッホ 「静物、白い壷の花(薔薇ほか)」
(1886年)

題名の通り、白い壷に活けたバラなどの花を描いています。
パリに出て来た頃の作品とのことです。
それまでの、農民の生活を描いていた72番「雪原で薪を集める人々」や、
74番「鋤仕事をする農婦のいる家」に比べ、陰影の付け方など、
いわゆる上手い絵になっているのが面白いところです。
私の好きなライスダールの作品を観ることが出来、スクリーンセーバーで
お世話になっているメスダッハを始め、近代のオランダ絵画の作家たちを
知ることも出来て、興味深い展覧会でした。
展覧会の入場券で、隣の大倉集古館9月27日(日)まで開かれている、
「館蔵品展 花・華―日本・東洋美術に咲いた花―」にも入場できます。
四谷・赤坂見附
四谷から赤坂見附にかけての写真です。
四ッ谷駅の近く、道路の正面に赤坂迎賓館が見えます。

1909年建設で、ベルサイユ宮殿を模しています。


ヨーロッパのような景色で、散歩コースに良さそうです。

迎賓館前の若葉東公園です。

上智大学にある聖イグナチオ教会の主聖堂です。

大学の校舎と、マリア聖堂です。

カトリック教会ですが、丸くてビザンティン風です。

四ッ谷駅あたりを見下ろしたところです。
昔は江戸城の外堀だった所です。



ホテルニューオータニです。
新館にはニューオータニ美術館があります。
美術館には私も何度か行って来ました。

夕暮れのグランドプリンスホテル赤坂新館です。

赤坂見附駅近くにあるプルデンシャルタワー前のイルミネーションです。

chariot
photo by taro
photo by taro
四谷から赤坂見附にかけての写真です。
四ッ谷駅の近く、道路の正面に赤坂迎賓館が見えます。

1909年建設で、ベルサイユ宮殿を模しています。


ヨーロッパのような景色で、散歩コースに良さそうです。

迎賓館前の若葉東公園です。

上智大学にある聖イグナチオ教会の主聖堂です。

大学の校舎と、マリア聖堂です。

カトリック教会ですが、丸くてビザンティン風です。

四ッ谷駅あたりを見下ろしたところです。
昔は江戸城の外堀だった所です。



ホテルニューオータニです。
新館にはニューオータニ美術館があります。
美術館には私も何度か行って来ました。

夕暮れのグランドプリンスホテル赤坂新館です。

赤坂見附駅近くにあるプルデンシャルタワー前のイルミネーションです。

日本橋
少し前のことですが、日本橋高島屋で8月11日まで開かれていた、
「稜の会展」に行ってきました。

稜の会は、洋画の立軌会のメンバーによる集まりとのことです。
出展作家は以下の通りです。
赤堀 尚、五百住乙人、大庭 英治、笠井 誠一、金子 滇、久野 和洋、
栗原 一郎、柴田 賢治郎、志村 節子、松田 環、山田 嘉彦、横森 幹男
赤堀 尚(1927~) 「夜の中央大橋」
中央大橋は隅田川に架かる、吊橋型をした新しい大きな橋で、
夜はライトアップされます。
大きな画面に、赤、青、黒を稲妻のように勢いよく塗りつけて、
下から見上げた柱やワイヤーを描き出しています。
溢れるような力を感じる作品です。
五百住乙人(1925~) 「卓上の静物」
様々な色を重ねた、厚みのある画面で、不等辺な四角のテーブルの上に
布、コーヒーミル、プラムのような果物が乗っています。
静かで、何となく寂しさも感じます。
「大庭 英治」(1950~) 「室内の景」
四角い形の水色や黄色の重なりで、抽象画のようですが、よく観ると、
ぼんやりとイーゼルや花瓶に活けた花が見え、室内であることが分かります。
画面全体が淡い色彩の中に溶け込んでいます。
笠井 誠一(1932~) 「ボトルとそら豆ある卓上静物」
黄色いテーブルに、ミルク缶、ワインボトル2本、白いカップ、そら豆2つが
乗っています。
輪郭線があり、モダンな感覚なので、ビュッフェの静物画を思い出しますが、
雰囲気は対照的です。
筆を走らせず、色彩も明るく、まったりとして、観ていて落着きます。
金子 滇(1946~) 「残響」
「滇」は、「ひろし」さんと読み、サンズイ偏に眞です。
バレエシューズを履いた若い女性が、練習の合間でしょうか、床に座って
膝の前で腕を組んでいます。
イヤリングを付けた顔や、黒いカーディガンを羽織った姿は写実的ですが、
背景は簡略化されています。
今までスタジオに響いていた音楽が止んだ瞬間でしょうか、静かな風情が
あります。
久野 和洋(1938~) 「複製画のある静物」
壁にジョットの「エジプトへの逃避」が掛かり、下のテーブルか棚には、
ガラス皿とリンゴ、花瓶と花、水の入ったコップが並んでいます。
それぞれの静物は細密な写実ですが、大きさのバランスは無視され、
1個のリンゴは、浅いガラス皿の下にあるように描いてあります。
細部がリアルなだけに、不思議な空間になっています。
栗原 一郎(1939~) 「女」
粗い、ザラザラしたタッチの灰色の画面に、太い、ざっくりとした描線で
裸婦が描かれています。
色も抑えられていますが、却って存在感があります。
柴田 賢治郎(1939~) 「赤いテーブルの静物」
赤いテーブル、赤い椅子、赤いバラと、画面中が赤で埋まり、テ-ブルの
上には白い人形、ポット、動物の頭骨、カップが置いてあります。
これも、静物の大きさのバランスと関係なく、好きな大きさに描かれています。
どれも輪郭がはっきりせず、赤と白の互いの色がにじんで溶け合い、
やわらかな空間になっています。
志村 節子 「冬の静物」
バイオリン、牛の頭骨、貝殻、花、果物などを、水彩画のような速い筆遣いで、
簡略化して描いています。
すべての物はむなしく過ぎ去っていくことを表した、ヴァニタスという寓意画の
一種ですが、筆の勢いは心地良く、寓意を離れて味わえる作品です。
松田 環(1949~) 「薔薇」
藍色の花瓶に活けたピンク色のバラ、ランタン、プラムが置かれています。
花瓶の表面のツヤ、ぼってりとしたバラの花もじっくりと描き込まれ、
安定感があります。
山田 嘉彦(1940~) 「国分寺の桜」
点描で、お寺の門前の満開の桜を描いています。
子犬を連れた子供の後姿も見えます。
細かい、丁寧な点描は明るく、のどかな雰囲気があります。
横森 幹男(1944~) 「コリウール」
コリウールはフランスの港町です。
マティスがフォーヴィズム時代に、この町の尖塔の付いた建物を描いた絵が
ブリヂストン美術館にあります。
同じ建物を、青、緑、赤を使った、黄色味の少ない色調と、粗い、勢いのある
タッチで描いています。
フォーヴィズムを意識しているのでしょうか。
全員が具象ですが、写実から抽象に近いものまで幅があり、同じ静物画でも
描き方におおきな違いがあるので、見比べて楽しみました。
東京藝大の展覧会に行った時に、鶯谷で見かけた、ノウゼンカズラです。

chariot
少し前のことですが、日本橋高島屋で8月11日まで開かれていた、
「稜の会展」に行ってきました。

稜の会は、洋画の立軌会のメンバーによる集まりとのことです。
出展作家は以下の通りです。
赤堀 尚、五百住乙人、大庭 英治、笠井 誠一、金子 滇、久野 和洋、
栗原 一郎、柴田 賢治郎、志村 節子、松田 環、山田 嘉彦、横森 幹男
赤堀 尚(1927~) 「夜の中央大橋」
中央大橋は隅田川に架かる、吊橋型をした新しい大きな橋で、
夜はライトアップされます。
大きな画面に、赤、青、黒を稲妻のように勢いよく塗りつけて、
下から見上げた柱やワイヤーを描き出しています。
溢れるような力を感じる作品です。
五百住乙人(1925~) 「卓上の静物」
様々な色を重ねた、厚みのある画面で、不等辺な四角のテーブルの上に
布、コーヒーミル、プラムのような果物が乗っています。
静かで、何となく寂しさも感じます。
「大庭 英治」(1950~) 「室内の景」
四角い形の水色や黄色の重なりで、抽象画のようですが、よく観ると、
ぼんやりとイーゼルや花瓶に活けた花が見え、室内であることが分かります。
画面全体が淡い色彩の中に溶け込んでいます。
笠井 誠一(1932~) 「ボトルとそら豆ある卓上静物」
黄色いテーブルに、ミルク缶、ワインボトル2本、白いカップ、そら豆2つが
乗っています。
輪郭線があり、モダンな感覚なので、ビュッフェの静物画を思い出しますが、
雰囲気は対照的です。
筆を走らせず、色彩も明るく、まったりとして、観ていて落着きます。
金子 滇(1946~) 「残響」
「滇」は、「ひろし」さんと読み、サンズイ偏に眞です。
バレエシューズを履いた若い女性が、練習の合間でしょうか、床に座って
膝の前で腕を組んでいます。
イヤリングを付けた顔や、黒いカーディガンを羽織った姿は写実的ですが、
背景は簡略化されています。
今までスタジオに響いていた音楽が止んだ瞬間でしょうか、静かな風情が
あります。
久野 和洋(1938~) 「複製画のある静物」
壁にジョットの「エジプトへの逃避」が掛かり、下のテーブルか棚には、
ガラス皿とリンゴ、花瓶と花、水の入ったコップが並んでいます。
それぞれの静物は細密な写実ですが、大きさのバランスは無視され、
1個のリンゴは、浅いガラス皿の下にあるように描いてあります。
細部がリアルなだけに、不思議な空間になっています。
栗原 一郎(1939~) 「女」
粗い、ザラザラしたタッチの灰色の画面に、太い、ざっくりとした描線で
裸婦が描かれています。
色も抑えられていますが、却って存在感があります。
柴田 賢治郎(1939~) 「赤いテーブルの静物」
赤いテーブル、赤い椅子、赤いバラと、画面中が赤で埋まり、テ-ブルの
上には白い人形、ポット、動物の頭骨、カップが置いてあります。
これも、静物の大きさのバランスと関係なく、好きな大きさに描かれています。
どれも輪郭がはっきりせず、赤と白の互いの色がにじんで溶け合い、
やわらかな空間になっています。
志村 節子 「冬の静物」
バイオリン、牛の頭骨、貝殻、花、果物などを、水彩画のような速い筆遣いで、
簡略化して描いています。
すべての物はむなしく過ぎ去っていくことを表した、ヴァニタスという寓意画の
一種ですが、筆の勢いは心地良く、寓意を離れて味わえる作品です。
松田 環(1949~) 「薔薇」
藍色の花瓶に活けたピンク色のバラ、ランタン、プラムが置かれています。
花瓶の表面のツヤ、ぼってりとしたバラの花もじっくりと描き込まれ、
安定感があります。
山田 嘉彦(1940~) 「国分寺の桜」
点描で、お寺の門前の満開の桜を描いています。
子犬を連れた子供の後姿も見えます。
細かい、丁寧な点描は明るく、のどかな雰囲気があります。
横森 幹男(1944~) 「コリウール」
コリウールはフランスの港町です。
マティスがフォーヴィズム時代に、この町の尖塔の付いた建物を描いた絵が
ブリヂストン美術館にあります。
同じ建物を、青、緑、赤を使った、黄色味の少ない色調と、粗い、勢いのある
タッチで描いています。
フォーヴィズムを意識しているのでしょうか。
全員が具象ですが、写実から抽象に近いものまで幅があり、同じ静物画でも
描き方におおきな違いがあるので、見比べて楽しみました。
東京藝大の展覧会に行った時に、鶯谷で見かけた、ノウゼンカズラです。

銀座
銀座の日動画廊で7月22日から8月2日まで「第3回 夏の会展」が
開かれていました。
日動画廊は、1928年創業という由緒ある画廊で、ソニービルの並びの
外堀通りにあります。
中国の石像が出迎えてくれます。

夏の会は、日動画廊の主催する昭和会展の受賞作家の中の、
中堅、若手の具象系画家による企画展示とのことです。
出展作家は以下の通りです。
伊東賢、岩岡航路、岡野忠広、小木曽誠、柏本龍太、坂田哲也、
陶山充、平澤篤、増田真人、百瀬智宏、柳田昭、山本大貴、
山本雄三、吉川龍、渡邊榮一
伊東賢 「浅間山」
明るい、くっきりした細密な写実で、浅間山と麓の景色です。
遠くの浅間山は紫色で、白い煙がたなびき、手前の森は濃い緑です。
岩岡航路 「たどり着いて」
細密な写実で、明るい夏の波打ち際に、ジーンズ姿の若い女性が
向こう向きになって、絵の額を掲げています。
その絵には、やはり夏の浜辺が描いてあります。
女性は海の中にいますが、海の絵の上に立っているように描かれ、
不思議な空間が作られています。
岡野忠広 「貝に盛られた果物」
静物画で、白い貝、リンゴ、青リンゴ、ブドウ、ガラスの水差し、
陶器の壷などが並んでいます。
細密な写実で、対象の質感を再現しています。
同じく、岡野忠広 「里山の春」
田植えの終わった水田と里山の風景の小品です。
明治時代に日本人が洋画を始めた時、湿度の高い日本の風景を描くのに
苦労したといいますが、この絵はおだやかな春の農村の空気まで、
上手く表しています。
小木曽誠 「シエナ」
晴れた日のシエナの風景です。
細密な写実で、近くに緑の木々、その向こうの赤茶色の家々、
遠くの白い大聖堂をくっきりと描いています。
実際の景色に忠実ということで、構図上は邪魔に見える、
左側の大きな教会の一部も描き入れています。

柏本龍太 「偏西風」
白いシャツの若者を粗いタッチで描いています。
色数を抑え、背景も半具象で、すっきりとモダンな感じです。
坂田哲也 「フィリップ・ベルネの肖像」
小品で、パステルによる淡い色調の、少年の横顔です。
地味なコートを着た少年の表情は静かです。
添えて描かれた紅い百合がアクセントになっています。
陶山充 「海の譜」
濃い緑色の地に音符が描かれ、その上に貝殻や楽譜の切れ端が
載っています。
楽譜は「G線上のアリア」のようです。
細密描写ですが、構成的な作品です。

平澤篤 「When you wish upon a star」
細密な写実で、白い壁の前で紫の服の若い女性がポケットトランペットを
抱えて立っています。
壁の小さな窓の向こうではジャズ演奏をしています。
詩情を感じる作品です。
描くのが難しそうな、レースやベルトの付いた縞の服を描き出しています。
増田真人 「江ノ島」
晴々と明るい江ノ島の風景で、海の色には藤色が混じり、白い富士山も
見えます。
現代の風景ですが、浜辺に赤い着物の見返り美人が立っているという、
遊び心のある絵です。
百瀬智宏 「バスクの夜明け」
細密な写実で、谷あいの村と、遠くの山に朝日が差し始めています。
朝のさわやかな雰囲気が出ています。
柳田昭 「アラン農場昼下り」
印象派風の、やや粗いタッチで、田舎道と向こうの民家や森を描いています。
白っぽい、おだやかな色調です。
山本大貴 「Lily of the Valley」
細密な写実で、黒と白のチェックの服を着た西洋の若い女性の姿です。
大きな百合、背景に1本の巨木、その向こうに巨大な月、回りに星を描いた、
装飾的な画面です。
山本雄三 「母子像」
おだやかな暗い色調で、幼児を抱く母親を描いています。
母の服は黒、子供の服は白で、コントラストを付けています。
吉川龍 「緑に指す」
木々と、地面に映る木洩れ日です。
光が飛び交って、写真のハレーションのような効果があります。

渡邊榮一 「王宮の寓話 この冒険を自分に課して、
夕べのひととき私は捜し求める」
長い題です。
蓮の葉と、トンボ、クワガタ、チョウなど虫がいっぱい、賑やかに
描かれていて、絵本のような雰囲気もします。
全体に、写真のような細密描写が多いのですが、「描く」ということには、
写真と違った個性や味わいがあります。
SONYビル前にはミニ水族館がありました。
巨大なウツボです。

中央通りの歩行者天国では、1970年8月の第1日曜日に歩行者天国が
始まったことを記念して、「第40回ホリデープロムナードのイベント」が
行なわれていました。
氷の彫刻を飾っていました。
作っているところです。

シャチが出来上がりました。

猪です。

鶏です。

羊です。

氷柱の芙蓉です。

朝顔です。
氷柱は、見た目も美しく、暑さを忘れさせてくれます。

chariot
銀座の日動画廊で7月22日から8月2日まで「第3回 夏の会展」が
開かれていました。
日動画廊は、1928年創業という由緒ある画廊で、ソニービルの並びの
外堀通りにあります。
中国の石像が出迎えてくれます。

夏の会は、日動画廊の主催する昭和会展の受賞作家の中の、
中堅、若手の具象系画家による企画展示とのことです。
出展作家は以下の通りです。
伊東賢、岩岡航路、岡野忠広、小木曽誠、柏本龍太、坂田哲也、
陶山充、平澤篤、増田真人、百瀬智宏、柳田昭、山本大貴、
山本雄三、吉川龍、渡邊榮一
伊東賢 「浅間山」
明るい、くっきりした細密な写実で、浅間山と麓の景色です。
遠くの浅間山は紫色で、白い煙がたなびき、手前の森は濃い緑です。
岩岡航路 「たどり着いて」
細密な写実で、明るい夏の波打ち際に、ジーンズ姿の若い女性が
向こう向きになって、絵の額を掲げています。
その絵には、やはり夏の浜辺が描いてあります。
女性は海の中にいますが、海の絵の上に立っているように描かれ、
不思議な空間が作られています。
岡野忠広 「貝に盛られた果物」
静物画で、白い貝、リンゴ、青リンゴ、ブドウ、ガラスの水差し、
陶器の壷などが並んでいます。
細密な写実で、対象の質感を再現しています。
同じく、岡野忠広 「里山の春」
田植えの終わった水田と里山の風景の小品です。
明治時代に日本人が洋画を始めた時、湿度の高い日本の風景を描くのに
苦労したといいますが、この絵はおだやかな春の農村の空気まで、
上手く表しています。
小木曽誠 「シエナ」
晴れた日のシエナの風景です。
細密な写実で、近くに緑の木々、その向こうの赤茶色の家々、
遠くの白い大聖堂をくっきりと描いています。
実際の景色に忠実ということで、構図上は邪魔に見える、
左側の大きな教会の一部も描き入れています。

柏本龍太 「偏西風」
白いシャツの若者を粗いタッチで描いています。
色数を抑え、背景も半具象で、すっきりとモダンな感じです。
坂田哲也 「フィリップ・ベルネの肖像」
小品で、パステルによる淡い色調の、少年の横顔です。
地味なコートを着た少年の表情は静かです。
添えて描かれた紅い百合がアクセントになっています。
陶山充 「海の譜」
濃い緑色の地に音符が描かれ、その上に貝殻や楽譜の切れ端が
載っています。
楽譜は「G線上のアリア」のようです。
細密描写ですが、構成的な作品です。

平澤篤 「When you wish upon a star」
細密な写実で、白い壁の前で紫の服の若い女性がポケットトランペットを
抱えて立っています。
壁の小さな窓の向こうではジャズ演奏をしています。
詩情を感じる作品です。
描くのが難しそうな、レースやベルトの付いた縞の服を描き出しています。
増田真人 「江ノ島」
晴々と明るい江ノ島の風景で、海の色には藤色が混じり、白い富士山も
見えます。
現代の風景ですが、浜辺に赤い着物の見返り美人が立っているという、
遊び心のある絵です。
百瀬智宏 「バスクの夜明け」
細密な写実で、谷あいの村と、遠くの山に朝日が差し始めています。
朝のさわやかな雰囲気が出ています。
柳田昭 「アラン農場昼下り」
印象派風の、やや粗いタッチで、田舎道と向こうの民家や森を描いています。
白っぽい、おだやかな色調です。
山本大貴 「Lily of the Valley」
細密な写実で、黒と白のチェックの服を着た西洋の若い女性の姿です。
大きな百合、背景に1本の巨木、その向こうに巨大な月、回りに星を描いた、
装飾的な画面です。
山本雄三 「母子像」
おだやかな暗い色調で、幼児を抱く母親を描いています。
母の服は黒、子供の服は白で、コントラストを付けています。
吉川龍 「緑に指す」
木々と、地面に映る木洩れ日です。
光が飛び交って、写真のハレーションのような効果があります。

渡邊榮一 「王宮の寓話 この冒険を自分に課して、
夕べのひととき私は捜し求める」
長い題です。
蓮の葉と、トンボ、クワガタ、チョウなど虫がいっぱい、賑やかに
描かれていて、絵本のような雰囲気もします。
全体に、写真のような細密描写が多いのですが、「描く」ということには、
写真と違った個性や味わいがあります。
SONYビル前にはミニ水族館がありました。
巨大なウツボです。

中央通りの歩行者天国では、1970年8月の第1日曜日に歩行者天国が
始まったことを記念して、「第40回ホリデープロムナードのイベント」が
行なわれていました。
氷の彫刻を飾っていました。
作っているところです。

シャチが出来上がりました。

猪です。

鶏です。

羊です。

氷柱の芙蓉です。

朝顔です。
氷柱は、見た目も美しく、暑さを忘れさせてくれます。
