fc2ブログ
次のページ
浅草から東京スカイツリー 2010/10
浅草
chariot
photo by taro

10月11日に浅草に行った時の写真です。

仲見世通りの和雑貨屋さんです。

あさ_0015


この季節でも風鈴や鯉のぼりを売っているお店があります。

あさ_0018


浅草寺本堂前にある鳩ポッポの歌碑の鳩です。

あさ_0101


浅草寺の境内から東京スカイツリーがよく見えます。

あさ_0085

あさ_0088

あさ_0091


浅草の色々な場所からも東京スカイツリーが見えます。
伝法院通はもう夕方です。

あさ_0148


吾妻橋の交差点です。

あさ_0164


【2010/10/31 20:21】 街歩き | トラックバック(0) | コメント(0) |
「幕末・明治の超絶技巧」 泉屋博古館分館
六本木1丁目
chariot

六本木の泉屋博古館分館では、特別展「幕末・明治の超絶技巧」が開かれています。
会期は12月12日までです。

泉001


京都の清水三年坂美術館コレクションを中心にした、幕末から明治にかけての
日本の金属工芸の優品約170点を展示しています。
展示は三つの章に分かれています。

第一章 拵と刀装具―近代金工への序章として
第二章 明治金工の雄 加納夏雄と海野勝珉、正阿弥勝義
第三章 明治金工の諸相

第一章 拵と刀装具―近代金工への序章として

後藤一乗(1791~1876)の作品を中心とした、鍔や目貫など刀装具の展示です。

後藤家は室町時代以来、彫金を業とする家で、後藤一乗は京都の後藤家出身で、
幕末から明治初期にかけて刀装具を制作しています。
明治の廃刀令で需要の無くなった刀装具職人は新しい工芸への道を模索する
ことになります。

第二章 明治金工の雄 加納夏雄と海野勝珉、正阿弥勝義

明治を代表する3人の工芸家の作品です。

共に刀装具職人から金工作家になっていて、加納夏雄(1828~1898)と
海野勝珉(しょうみん)(1844~1915)は東京美術学校の教授に就任し、
帝室技芸員にも選ばれていますが、正阿弥勝義(1832~1908)は生涯、
出身地の岡山を中心に制作しています。

加納夏雄 「日月図目貫」 巾8.3cm
泉003

刀身を柄に止める釘を覆う金具です。
金の雲に銀の三日月、銀の波に金の太陽をあしらっています。

海野勝珉 「孔雀図煙草箱」 巾17.5cm
泉004

羽根を広げた優美な姿の鳳凰を彫り込んでいます。

正阿弥勝義 「鯉鮟鱇対花瓶の内鮟鱇」 高32.0cm
泉002

鰻やハマグリ、サザエに囲まれた鮟鱇が立ち上がっている、面白いデザインです。

正阿弥勝義 「柘榴に蝉飾器」 高12.5cm
泉005

はち切れそうに熟れたザクロに蝉が止まっています。
皮を破って顔を出した虫もいます。

正阿弥勝義 「古瓦鳩香炉」 高15.0cm
泉006

古瓦は鉄、鳩は銀で、鳩に狙われている蜘蛛は数mmの大きさです。
錆色が古びた感じをよく出しています。

正阿弥勝義 「群鶏図香炉」
パンフレットの写真に使われている作品です。
蓋を覆う菊の葉の重なりを精緻に彫り出しています。
鶏に食われる筈のカマキリが取っ手になって威張っています。

正阿弥勝義の作品はどれも活き活きとして、洒落た味わいがあります。

自在コーナーがあって、自在置物が何点か展示されています。

自在置物とは、金属の小さな部品をつなぎ合わせて、実物と同じように形を
変えることの出来る置物です。
龍、蛇、伊勢海老、鷹、蝉などが展示されています。
甲冑師の明珍(みょうちん)家の技術により制作されたもので、龍や蛇は
うろこがびっしりと並んだ精巧な作りです。

第三章 明治金工の諸相

明治政府は、初めて公式参加した1873年のウイーン万国博覧会に金工を含む
工芸品を出展し、工芸品の輸出を図っています。
また、1877年に第1回内国勧業博覧会を開いて、工芸技術の振興を勧めています。

鈴木長吉 「十二の鷹」
さまざまの色と姿の12羽の鷹がずらりと並んで、玄関ホールに展示されています。
止まり木を掴んだ姿は精悍で、今にも飛び立ちそうです。
1893年のシカゴ万国博覧会に出品された作品です。
鈴木長吉(1848~1919)は動物を得意とした鋳金家です。

どの作品も技術の高さ、芸術的センスの良さを通して、明治の日本の技術
レベルを見せてくれます。
日本の工業発展の元には、このような蓄積されてきた技術力があることが
分かります。

展覧会のHPです。


泉屋博古館分館入口です。

泉0052


【2010/10/31 06:47】 美術館・博物館 | トラックバック(2) | コメント(0) |
「喫茶 セブン」 横浜高島屋
横浜
chariot

「喫茶 セブン」は横浜高島屋の7階にあります。

同じ高島屋の美術画廊で開かれていた、「古吉弘展」を観た帰りに寄りました。

セブン0060


7階にあるので、「セブン」なのでしょうか。
40席ほどの店内は全席禁煙で、陶磁器売り場の横にあるので、割合静かです。
8階のレストラン街が混んでいる時も比較的空いていそうです。

セブン0052


パニーニセット1050円です。

セブン0059

チーズが溶けているので、ナイフとフォークでいただきます。
チーズは濃厚な味です。

他にサンドイッチやスパゲティのセットもあります。

メニューもオーソドックスな物が多く、買物帰りなどに立ち寄るのに
便利なお店です。


【2010/10/30 06:48】 お店 | トラックバック(0) | コメント(0) |
[日本画に見る四季の美展 -大観から、玉堂、清方、松園まで-」 ニューオータニ美術館
赤坂
chariot

赤坂のニューオータニ美術館では「東京富士美術館所蔵 日本画に見る四季の美展
-大観から、玉堂、清方、松園まで-」が開かれています。
会期は11月28日までです。

四季にちなんだ作品、約30点の展示です。

上村松園 「美人観書」 1941年頃
松園003

秋の夜長に草子を読んでいる女性です。
浮世絵でよく見られる、立て膝をした姿です。
上村松園好みのうぐいす色の着物に、蝶の模様の帯です。

鏑木清方 「朗羅」 1933年
清方002

朗羅とはローラーカナリアのことで、声を聴かせるカナリアです。
縦長の画面で、麻の葉模様の着物の若い女性がテーブルに依って
カナリアの籠を見上げています。
当時の現代風俗を描いた絵で、スタンド、赤いカーネーション、
洋髪、腕時計や指輪、スリッパに昭和を感じます。

鏑木清方は他に四幅対の「美人四季」1950年など5点が展示されています。

竹内栖鳳 「獅子」 六曲一双 1901-02年
金箔地に芭蕉の木と一緒に描かれているのは、獅子ではなく、雄のライオンです。
堂々とした姿のライオンは写実的です。
ヨーロッパ旅行の折、ベルギーのアントワープ動物園で見たライオンを
描いたものです。
竹内栖鳳はヨーロッパで得た体験をその後の作品に活かしています。

川合玉堂 「雪月花・朝雪」 1952年
玉堂001

朝、降った雪を川に流している雪かきの情景です。
水車を回す川の水には勢いがあります。
川合玉堂の好んで描いた、奥多摩の自然と人の暮らしです。

川端龍子の池の鯉と水に映った月を描いた「月」、横山大観のかがり火と
夜桜を描いた「花」と揃っての展示です。

他に、橋本雅邦、下村観山、菱田春草、小林古径、堅山南風、加山又造などの
作品も展示されていて、小規模ながら楽しめる展覧会です。


【2010/10/29 04:48】 美術館・博物館 | トラックバック(3) | コメント(2) |
丸の内のイベント 2010/10
東京
chariot

丸ビルでは10月31日まで東京藝術大学による、「藝大アーツ イン 東京丸の内」が
開かれています。

藝大001


入場無料で、色々なコンサートやイベントが行なわれています。

1階のマルキューブには、学生さんたちの作った巨大なお御輿が
据えられています。

丸0006

歌川好藤の浮世絵を元に作られた、猫が集まって出来た大猫です。
名前は「五右衛門」で、屋根の上にいます。
なかなか良く出来ていて、迫力があります。

イベントのHPです。


同じく10月31日まで、「丸の内仲通りガーデニングショー2010」が開かれています。
今年で7回目で、仲通り沿いに15のガーデニング作品が展示されています。

丸0042

丸0044

丸0020

英国チェルシーフラワーショーのゴールドメダリストである石原和幸氏の
ガーデン作品です。
丸0015

丸0013

ハンギングバスケットもあります。
丸0029

イベントのHPです。


新丸ビル7階の丸の内ハウスでは11月14日まで、「草間彌生 水玉宇宙の星たち」が
開かれ、草間彌生の作品が何点か展示されています。
入場無料です。

草間002

イベントのHPです。


【2010/10/28 09:14】 街歩き | トラックバック(0) | コメント(0) |
「黙示録―デューラー/ルドン」展 東京藝術大学大学美術館
上野・根津
chariot

上野の東京藝術大学大学美術館では、「黙示録―デューラー/ルドン」展が
開かれています。
会期は12月5日までです。

デ001


ドイツの画家、アルブレヒト・デューラー(1471-1528)による「ヨハネの黙示録」の
木版画の連作を中心にした展示です。
デューラーの作品はおもにオーストラリア、メルボルン国立ヴィクトリア美術館の
所蔵です。

「ヨハネの黙示録」は新約聖書の一部ですが、とても幻想的な内容で、画家にとって
取組むのにふさわしい題材です。

以下の章に分かれて展示されています。

プロローグ デューラー以前の黙示録図像
第1章 デューラー「黙示録」
第2章 デューラー以後の黙示録図像
第3章 近代 ルドン「ヨハネ黙示録」への道

プロローグ デューラー以前の黙示録図像

中世に描かれた黙示録の場面の展示です。

第1章 デューラー「黙示録」
 
1498年にラテン語版とドイツ語版が出版され、1511年にラテン語版が再版
されています。
当時としては異例の大きさの書籍形式による木版画集で、デューラー自ら
下絵制作から出版まで行なっている野心作です。
この連作はその後の「黙示録」のイメージに決定的な影響を与えたとのことです。

「四人の騎士」 木版画
デュ001

黙示録に書かれた騎士たちです。
第一の騎士は白い馬に乗り弓を持ち、第二の騎士は赤い馬に乗り剣を持ち、
第三の騎士は黒い馬に乗り天秤を持ち、第四の騎士は青白い馬に乗り野獣を
従えています。
彼らは戦争、飢饉、疫病、死をもたらす者たちで、第三の騎士の天秤は不作と
飢餓を表しています。
波のように押し寄せる騎士たちに人々は呑みこまれようとしています。

14世紀のペストの大流行を経験しているヨーロッパの人たちにはこの光景は
現実のものだったのでしょう。

「聖ミカエル、竜を倒す」 木版画
デ002

聖ミカエルが天の軍勢とともにサタンを倒している場面です。
大騒ぎしている空の下には、山や教会、船といった、のどかな下界の風景も
描かれています。

第2章 デューラー以後の黙示録図像

「力強い天使」 マティアス・ゲールング 1544-58年 木版画
デ003


「力強い天使としてのプロテスタントの説教師」 マティアス・ゲールング 
 1544-58年 木版画

デ004


マティアス・ゲールング(1500-1570)はドイツの版画家で、セバスティアン・
マイヤーの「黙示録註解」の挿絵版画を描いています。
2枚で対になっていて、左側には黙示録の一場面、右側にはそれに関連して
カトリックを非難し、プロテスタントを擁護する場面が描かれています。
画像にはデューラーの強い影響が感じられます。

第3章 近代 ルドン「ヨハネ黙示録」への道

オディロン・ルドン(1840-1916)も石版画による「黙示録」の12枚の連作を
描いています。

「…之に乗る者の名を死といひ」 オディロン・ルドン 1899年 石版画
デ005

青白い馬に乗った第四の騎士で、死神の姿をしています。
構図はデューラーの影響を受けていますが、表現は象徴的で洗練されています。
黒い闇に浮かび上がる馬は印象的です。

「御使その香爐を持ちきたりて」
香爐を吊り下げた紐を持つ天使の姿は観音像のようです。

この連作には東洋趣味が窺え、ギュスターヴ・モローに通じるものがあります。
ルドンのモノクロームの時代はこの作品で終わり、豊かな色彩の時代が始まります。
この連作のある種の優美さには色彩画への移行を納得させるものがあります。

ルドン自身は第一次世界大戦に出征した息子の身を案じて雨のパリ市内を歩き回り、
風邪をこじらせて亡くなったと言われています。
ルドンも四人の騎士たちに追いかけられていた訳です。

10月26日からは国立西洋美術館でも、「アルブレヒト・デューラー版画・素描展 
宗教/肖像/自然」が開かれています。


【2010/10/27 05:26】 美術館・博物館 | トラックバック(1) | コメント(2) |
喫茶店「YOU」 東銀座
東銀座
chariot

喫茶店「YOU」は晴海通りから、建て直し中の歌舞伎座に向って右側の通りを
入って少し行った所にあります。
場所は中央区銀座4-13-17です。
以前は晴海通りに面していたのですが、最近こちらに引っ越してきました。

YOU0056.jpg


2階は30席ほどで、1階にも少し席があり、茶色でまとめた簡素な内装です。

YOU0072.jpg


こちらはオムライスで有名なお店で、隣の歌舞伎座の役者さんもよく注文する
そうです。
昼時なので、どのお客さんもオムライスを注文しています。

オムライスセット1100円です。
プラス100円で大盛りになります。

YOU0059.jpg

卵はふわっとして、運ばれてくる時、揺れているほどです。
表面も光っています。

コーヒーにはクリームが付いています。

YOU0071.jpg


お店のHPです。

歌舞伎座のビルも建て直しのため、すっかり取り払われてしまいました。
完成するのは2013年の春とのことです。

YOU0081.jpg


【2010/10/26 06:57】 お店 | トラックバック(0) | コメント(0) |
「明治の彫塑 ラグーザと荻原碌山」展 東京藝術大学大学美術館
上野・根津
chariot

上野の東京藝術大学大学美術館では、「明治の彫塑 ラグーザと荻原碌山」展が
開かれています。
会期は12月5日までです。

同時に「黙示録―デューラー/ルドン」展も開かれています。

藝大0034


ラグーザ006


ヴィンチェンツォ・ラグーザ (1841-1927)はイタリアのシチリア出身の彫刻家で、
1876年(明治9年)に開設した工部美術学校の教師として招かれ、日本人に初めて
西洋彫刻を教えます。

ラグーザは1882年に帰国するまでの間に大熊氏廣(九段の大村益次郎像の作者)、
佐野昭、藤田文蔵らを育てています。

「日本婦人」 1880-81年 石膏 重要文化財
パンフレットに載っている作品です。
たすき掛けをした当時の日本女性の姿を写実的に表しています。
左胸が見えるのは、着物の部分の石膏が壊れてしまったためです。

「日本婦人」 1958年鋳造 ブロンズ
ラグーザ010

石膏像から鋳造したものです。
他に何点か、石膏像とそれから鋳造したブロンズ像が展示されています。
石膏とブロンズでは雰囲気が違い、石膏像はリアルで、ブロンズ像は重厚な
感じです。

「清原玉像」 1879年頃 石膏
後にラグーザ婦人となった清原玉(1861-1939)の少女時代の胸像です。
芯の強い、利発そうな顔立ちです。
清原玉は帰国するラグーザと共にイタリアに渡った後結婚し、ラグーザの死後、
日本に帰っています。
この展覧会の展示された作品の多くは清原玉の寄贈によるものです。
清原玉の墓は元麻布の長玄寺にあり、佐野昭らの建てた記念碑もあります。

「日本の俳優」 1877-82年頃 石膏
助六を演じている九代目市川団十郎の胸像です。
目をぎょろりと剥いて見得を切っている瞬間を上手く捉えています。

「日本の大工」 1877-82年頃 石膏
まだ髷を結った、体格の良い大工が片肌脱ぎで笑っている胸像です。

胸像はどの作品も明治の初めの日本人の姿を活き活きと再現しています。

「ガリバルディ騎馬像」 1888-92年頃 石膏
ラグーザ007

ラグーザは来日の前にガリバルディのイタリア統一義勇軍にも参加しています。
イタリアに帰国後、ガリバルディ騎馬像制作のコンクールに優勝した時の習作で、
ガリバルディ・シャツを着ています。
完成したブロンズ像はパレルモの公園に建っています。

「ラグーザ像」 制作年不詳 油彩
清原玉の描いた晩年のラグーザです。
テーブルの上のクッションには勲章やメダルが並べられ、ラグーザへの敬愛の念を
表しています。
清原玉自身も日本初の女性洋画家と呼ばれ、パレルモではラグーザの設立した
美術学校の副校長を勤めています。


荻原碌山(本名:守衛 1879-1910)は長野県の出身で、初め洋画家を志し、
1901年にニューヨークに渡って絵画を勉強しています。
その後、1904年にパリでロダンの「考える人」を観て強い衝撃を受け、彫刻家を
目指すことになります。
パリで彫刻を学んだ後、1908年に帰国し、ロダニズム彫刻を日本に紹介します。
精力的に制作を続けますが、1910年に突然の吐血のため、30歳で亡くなっています。
今年は没後100年にあたります。

「坑夫」 1907年 鋳造1969年 ブロンズ
荻009

パリ時代の作品です。
動きのある力強い姿で、人間の内面も表現しようとしています。

「文覚」 1908年 鋳造1956年 ブロンズ
荻原碌山は帰国後、相馬愛蔵夫人の相馬黒光への恋愛感情に悩みます。
相馬愛蔵は郷土の先輩で、新宿中村屋の創業者です。
文覚上人は伊豆に配流されていた源頼朝に挙兵を勧めた僧として有名ですが、
人妻に恋をしてその夫を殺すつもりが誤って人妻を殺してしまったという
言い伝えがあります。
腕を組み目を大きく見開いた、堂々とした体格の裸の半身像で、碌山は自分の
感情をこの作品にぶつけたとも言われています。
京都、奈良を旅行した直後に制作されており、顔の表現は東大寺南大門の仁王様
にも似ています。

「女」 1910年 石膏 重要文化財
パンフレットに載っている作品で、荻原碌山の代表作です。

「女」 1910年鋳造 ブロンズ
荻011
 
石膏像から鋳造したものです。
両手を後ろにして膝を折り、立ち上がろうかとするかのように体をうねらせ、
顔を上に向けています。
人間の存在そのものを表現しようとする、ロダニズムといわれる近代彫刻の姿です。

後ろから観ると、作品の右腕や背中は未完成の状態で、あまりに早く亡くなった
碌山自身を表しているようです。


会場が同じだけに、同じ明治時代でも初期のラグーザの調和の取れた古典主義と、
後期の荻原碌山のロマン主義的なロダニズムとの大きな違いを実感しました。

展覧会のHPです。


美術館の正面です。
藝大0036


3階のロビーからの眺めです。
藝大0042


東京スカイツリーも見えます。
藝大0039


【2010/10/25 05:30】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
「サロン・ド・テ(ロワゾー・ド・リヨン)」のランチ 湯島
上野御徒町 湯島
chariot

湯島のフランス菓子屋さんの「ロワゾー・ド・リヨン」の2階喫茶室、
「サロン・ド・テ」のランチに行ってきました。
場所は文京区湯島3-42-12です。
上野松坂屋にも近いです。

リヨン0114


リヨン0110


ランチタイムは午前11時から午後3時までですが、その後も注文があれば
作るそうです。

テーブルシートには、「シェフとは…」という、面白い文章が書いてあります。

リヨン0090


リヨン0091


クロワッサン・バゲットサンドのセット980円です。

リヨン0102

キノコのスープとピクルスが付きます。
クロワッサンはパリパリして甘くて美味しいのですが、かなり手に付きます。

コーヒーに付いているお菓子はプチ・フロマージュです。

リヨン0108


キッシュ・バゲットサンドもあります。
数量限定のランチメニューもあるのですが、私の行った時は残念ながら
売り切れでした。

シャンソンを聴きながら、ゆったりと軽いランチを楽しめます。

この前、「ロワゾー・ド・リヨン」に行った時の記事はこちらです。

お店のHPです。


【2010/10/24 07:19】 お店 | トラックバック(0) | コメント(2) |
「開窯300年 マイセン 西洋磁器の誕生」展 大倉集古館
神谷町・溜池山王
chariot

虎ノ門の大倉集古館では、「開窯300年 マイセン 西洋磁器の誕生」展が
開かれています。
会期は12月19日までです。

マイ001


ヨーロッパ最初の磁器工房であるマイセン窯の創立300年を記念しての展覧会です。
開窯した18世紀の作品が展示されています。

以下の4章に分類されています。

I  初期作品: J.G.ヘロルトの作品
II  東洋への憧れ
III フィギュア(磁器人形は踊る)
IV サーヴィス: 卓上の魅力

I 初期作品: J.G.ヘロルトの作品

マイセン磁器はザクセン選帝侯フリードリヒ・アウグスト1世の強力な指導で
誕生しています。
1720年にウイーンから来たJ.G.ヘロルトの絵付した磁器は中国趣味に
インドやアラビアの雰囲気の混じったシノワズリをモティーフにしています。
コーヒー、紅茶、チョコレートを飲む習慣の始まった頃です。


「色絵金彩人物文ティーポット」 1723年頃 高13cm
マイ007


「色絵金彩人物文皿」 1730~35年 高18.5cm

J.G.ヘロルトの弟子、C.F.ヘロルトの作品です。
ヨーロッパの港などの風景も描くようになり、この作品では口縁に文様として
入っています。

II 東洋への憧れ

青花・染付や柿右衛門などの東洋を写すことが始まります。

「染付花鳥文大皿」 1725~30年 径24cm
マイ008


「染付ブルーオニオン文皿」 1731~38年 径38.5cm
口縁の、中国磁器の吉祥文を写したものが青いタマネギに見えることから
名が付いています。
マイセンの代表的な図柄で、現在もよく使われています。


「色絵金彩松竹梅柴垣図皿」 1740~50年 径23.5cm
マイ011

柿右衛門様式の写しです。

「色絵柴垣芍薬に栗鼠図皿」 1740年頃 径23.7cm
マイ009

柿右衛門の写しですが、赤い動物は元は鳳凰で、意味が分からずに写したため
フライングフォックスとも呼ばれています。
柴垣の上のリスもリスらしくありません。

「染付色絵金彩花鳥図皿」 1740年頃 24cm
マイ010

柿右衛門より少し後にヨーロッパに到来した伊万里錦手の写しです。
華やかな図柄です。

やがて文様は発展して、花束などヨーロッパ風の図柄が描かれるようになります。

III フィギュア(磁器人形は踊る)

宴会の卓上飾りだった砂糖菓子の人形が磁器で作られるようになります。

マイ003

貴族の男女の姿などをモティーフにしています。


人気のあったイタリアの劇団、コンメディア・デッラルテ(コメディア・デラルテ)の
人形11体も展示されています。
コンメディア・デッラルテはザクセン宮廷の保護も受けています。

「ペドロリーノ」 1744年頃 高13cm
マイ002

ピエロの元になった役柄です。
他に「コロンビーナ」、「スカパン」、「パンタローネ」たちも居ます。

IV サーヴィス: 卓上の魅力

磁器は金属器に替わって王侯貴族の食卓を飾るようになります。

マイ005


マイセン磁器によるディナーサーヴィスは1731~33年のスウェーデン国王のために
製作されたのが最初で、2200点を揃えたセットもあったとのことです。

ティーセットも色々展示されていますが、この時代のカップはまだ小さく、
取っ手も付いていない物も多く、煎茶茶碗に似ています。
飲んでいたのはトルココーヒーだったのでしょう。

このカップでコーヒーを飲んでみたい、あれを使ってみたいと、あれこれ想像して
楽しい展覧会でした。

大倉集古館
集0051

展覧会のHPです。


【2010/10/23 05:23】 美術館・博物館 | トラックバック(2) | コメント(0) |
「19世紀フランス版画の闇と光 ― メリヨン、ブレダン、ブラックモン、ルドン」展 国立西洋美術館
上野
chariot

上野の国立西洋美術館では常設展の版画素描展示室で「19世紀フランス版画の闇と光
― メリヨン、ブレダン、ブラックモン、ルドン」展が開かれています。
期間は11月28日までです。

版0171


国立西洋美術館のHPには、常設展に展示されている全作品の画像が載っています。

印象派の画家が明るい色彩を用いて活躍を始め、写真が登場して記録として
版画の役割を失う時代に、版画本来の役割を追求したフランスの4人の作品を
紹介するとのことで、40点が展示されています。

シャルル・メリヨン(1821~1868)は銅版画集「パリの銅版画」などにより、
急速な開発によって姿を変えていくパリの街やセーヌ河岸を描いたということです。
メリヨンの描いたパリは、ナポレオン3世によるパリ大改造の頃に当たります。
とても緻密な描写の中に、その時代の雰囲気を感じます。

「パリの銅版画」より、「ル・プティ・ポン」 1850年 エッチング
版0168

小さな橋、という意味でしょうか。
向こうにノートルダム寺院が見えます。

「パリの銅版画」より、「ノートル=ダム寺院の後陣 」 1854年 エッチング
版0140

セーヌ河の岸には小舟や荷馬車も見えます。

「海軍省」 1865年頃 エッチング
版0166

空から魚や馬に乗った軍勢の飛んでくるという、不思議な絵です。


ロドルフ・ブレダン(1822~1885)は人物や動物などのモチーフを細部まで執拗に
描き込み、濃密な空間を作り出す作風の画家とのことです。

「死の喜劇」 1861年 リトグラフ
版0144

木の上や地面には骸骨があふれ、賑やかなことになっています。


フェリックス・ブラックモン(1833~1914)はメリヨンの友人で、
「ラ・フォンテーヌの寓話」のギュスターヴ・モローによる水彩画の
複製版画で有名とのことです。

「かもめ」 1860年 エッチング
版0149

動物の動きや質感を捉えることに巧みだったそうで、羽ばたくかもめは
活き活きとしています。

「ラ・フォンテーヌの寓話」より、「恋するライオン」 1886年出版 エッチング
版0155

ギュスターヴ・モロー独特の妖艶な世界です。


オディロン・ルドン(1840~1916)は、若い時にブレダンから銅版画を学んでいる
とのことです。

「聖アントワーヌの誘惑」第1集より、「至る所に瞳が燃えさかる」 リトグラフ
版0159

フローベールの小説、「聖アントワーヌの誘惑」の挿絵です。
ルドンといえば、この黒の世界を思い浮かべます。


国立西洋美術館の版画素描展示室では面白い展示がよくあるので、常設展を観に
行かれる時は一緒にご覧になるのも良いでしょう。


上野公園の彼岸花です。

版0129


【2010/10/22 00:08】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
「上野グリーンサロン」
上野
chariot

「上野グリーンサロン」は国立西洋美術館の右側、広場の奥の建物の1階にあります。
場所は台東区上野公園7-47です。

グ0210


グ0230


100席ほどの広いお店で、店内は明るく、禁煙です。

グ0214


グ0226


上野という場所柄、家族連れのお客さんなどで賑わっています。
広場のテラス席にはペットと一緒のお客さんも見かけます。
風船を割ってしまって泣き出した子供もいました。

セルフ式のお店で、カレー、ハヤシ、ピザなど、種類は限られています。
休日の昼間は、チケットを買って注文した品を受け取るのに行列が出来ますが、
それほど時間はかかりません。

グリーンサロンカレーの温野菜添えとコーヒー、950円です。

グ0220

カレーは辛さも程々あって美味しいです。

ビーフカレー、ローファットカレーもあり、トッピングはメンチカツ、
竜田揚げもあります。

上野公園は広くて、飲食出来る所も少ないですが、こちらは上野駅公園口を
出てすぐの場所にあり、手軽で便利なお店です。


【2010/10/21 08:21】 お店 | トラックバック(0) | コメント(0) |
プロフィール

chariot

Author:chariot
美術館・博物館めぐりとカフェの記事を書いています。

最近の記事

最近のコメント

最近のトラックバック

カテゴリー

ブログ内検索

月別アーカイブ

リンク

このブログをリンクに追加する

RSSフィード


| ホーム | 次ページ>>