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「服部早苗 布工芸展」 大倉集古館
神谷町・溜池山王
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虎ノ門の大倉集古館では特別展、「服部早苗 布工芸展」が開かれています。
会期は5月29日(日)までです。

服部早苗さんは布工芸作家で、30年以上にわたり日本の伝統的な意匠を
取り入れたキルトの作品を制作しています。

大胆なデザインと華やかな色彩がキルトの温かさが一体となった、
華麗な作品を造り上げています。


5月10日から江戸期藍染シリーズも展示されます。

(タペストリー)
タペストリーの作品はどれも大きな画面で、ずっしりとした厚みがあり、
圧倒的に豪華です。

「一つ登り桐」 1998年
服008

縦2m、横4mの画面いっぱいに咲いているのは桐の花です。
一つ登り桐とは、一枚の桐の葉から一本の茎が伸びて花の咲いているいる形を
文様化したものです。
柳の葉に囲まれ、群れをなして勢い良く立ち上がり、白く輝いています。


(打掛)
豪華な打掛です。

「ベネチア幻想」 1992年
服009

5月8日までの展示です。
アラベスク風の曲線、白と黒の市松模様にはベネチアのイメージがあります。

「大牡丹唐草」 1997年
服006

桧垣模様の赤い地の背中に大きく牡丹唐草を一つあしらっています。
戦国武将の羅紗の陣羽織を思わせます。

「鷹」 1993年
服007

力強い鷹をあしらっています。
鷹の色に合わせて、茶色系統でまとめています。

(藍染)
大漁のお祝いに網元の配った万祝(まいわい)に想を得たと思われる作品です。
藍染のため他の作品より地味ですが、その分堅牢な印象がします。

「松竹梅」 2006年
服004

「三羽鶴」 2010年
服005


(仏像)
初公開のシリーズです。
写真家の小川光三さんの撮影した仏像の写真を布にプリントしてキルトに
仕立てたものです。

「室生寺 釈迦如来像」 2009年
服002

華麗な縁取りが荘厳さを増しています。

「室生寺 十二神将立像 午神像」 2009年
服003

キルトの厚みが立体感と迫力を出しています。


服部早苗さんの布工芸とはどんなものかよく知りませんでしたが、
展覧会に行って観てその迫力と豊かさに驚きました。

展覧会のHPです。


【2011/04/30 05:43】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
「茶房 李白」 経堂
経堂
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「茶房 李白」は小田急線経堂駅近くの商店街から少し入った所にあります。
場所は世田谷区宮坂3-44-5です。

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目印の白い暖簾が風に揺れています。

「李白」とは李朝白磁のことで、お店にも白磁の壷が置いてあります。

「茶房 李白」は元々は神保町にあった「モーツァルト」というお店で、
名前を「茶房 李白」に変え、そして6年前にマスターの自宅のあるこちらに
越してきました。

神保町のお店の場所は今は「きっさこ」という、ジャズを聴かせる喫茶店に
なっています。


韓国の伝統家屋を模した建物の中はとても静かで、韓国の音楽でしょうか、
琴の音と掛け時計の音が聞こえるだけです。
障子には日も差して室内を明るくしています。
椅子やカップなどは神保町時代と同じです。

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李0053

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コーヒー800円です。
李白0063

ミルクゼリーとフルーツが付きます。
コーヒーは昔のままの穏やかな味で、カップは温かみのある手作りの赤絵です。

お店の方に訊いたところ、ちょっと頑固なマスターはお元気で、今はお出掛け中
とのことでした。

「李白」が神保町からいなくなった時は寂しい思いがしましたが、こちらで
健在なのは嬉しいことです。


【2011/04/29 05:20】 お店 | トラックバック(0) | コメント(2) |
「近代洋画と日本画」展 泉屋博古館分館
六本木1丁目
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六本木の泉屋博古館分館では、「近代洋画と日本画」展が開かれています。
会期は6月26日(日)までです。

泉001


約30点の展示ですが、展示室の都合で、5月15日(日)までの前半と
5月17日(火)からの後半でかなりの展示替えがあります。
前半の入場券で後半は半額になります。

同じテーマの洋画と日本画を並べての展示です。

「二人麗子像」 岸田劉生 大正11年(1922年)
泉002

洋画で、重厚な塗りの背景の前に娘の麗子を二人、ずっしりと存在感のある姿に
描いています。
特に左の麗子は実際より幅広くなっています。
二人の着物の黄色味のある濃厚な赤色に目を奪われます。

鵠沼にあった自宅近くの漁師の娘さんが麗子の遊び相手で、二人を見ていて
作品の想を得たのだろうということです。
櫛や椿油の瓶を置いて鏡に見入っている姿はいかにもおしゃまです。
岸田劉生は東洋画も描いているので、この作品も禅画の寒山拾得の趣きがあります。

「人形」 小林古径 昭和14年(1939年)
泉003

淡い色の無地を背景にして、黒い衣装の人形をくっきりと浮き立たせています。
濃淡を使い分けて華やかな薔薇のレースの質感まで表わしています。
腕と手にも表情があります。
端正な線描の顔は金髪、緑の目、紅い唇、ブローチが彩りを添えています。
一体の人形に生命と気品を与えた作品です。

泉004

大正11-12年の欧州旅行のお土産として娘さんに買ってきたフランス人形
とのことです。
娘さんも長い間大事にしていたのでしょう。

「二人麗子像」と並べると、西洋画で描く東洋と日本画で描く西洋の対比の
面白さがあります。

「モンソー公園」 クロード・モネ 1876年
泉005

1874年の第1回印象派展より少し後の作品です。
空と光、樹木と影を描き出しています。
日傘を差して歩いているのは後妻となるアリス・オシュデとその娘とのことです。

泉007

娘の白い服と青いリボンは庭園美術館で観たモーリス・ドニの「聖母月」の
女の子の服と同じようなデザインです。

「禁城松翠」 竹内栖鳳 昭和3年(1928年)
泉006

皇居の石垣とお堀を写実的に描いています。
竹内栖鳳は欧州旅行の経験があり、洋画を意識しています。
この作品も画題は日本画風ですが、松に立体感があり、石垣や水面の描写に
洋画風なところがあります。


常設展示として、「中国古代青銅祭器の世界」展も開かれ、商時代から
後漢時代にかけての青銅器約30点も展示されています。
各品に解説とX線CT画像も添えられていて、参考になります。
青銅祭器の肉厚は通常2-3mmだったようです。

泉008


会場には手に持つタイプの鉦の複製も展示されていました。
こちらは肉厚が1cmほどもあります。
木槌で叩けるようになっていて、皆さん叩いていました。
清雅な音がします。
邪気を払うために使ったのではないかとのことです。


泉屋博古館のコレクションの基を造った住友家は四国の別子銅山の開発により
興隆しています。
玄関ホールには、銅鉱石や精錬用の炭を使った正月飾りや銅を交易品とした
長崎貿易の様子を描いた絵図などが展示されています。
オランダ商館の使節が大阪にあった精錬所を訪れた時の記録帳もあって、
シーボルトの名も載っていました。


なお、展示予定だった板谷波山の「葆光彩磁珍果文花瓶」(重要文化財)は
余震が続いているため、展示は中止になっています。

展覧会のHPです。


【2011/04/28 06:49】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
「ブラッスリー・ヴィロン(VIRON) 丸の内店」
東京
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「ブラッスリー・ヴィロン(VIRON) 丸の内店」は東京駅の丸の内側を出た南側の
東京ビルにあります。
場所は千代田区丸の内2-7-3です。

細長いお店で、紅い色が目を惹きます。

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有名なパンのお店で、カウンターにはさまざまなパンが棚いっぱいに並んでいます。

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2時からのカフェタイムは、好きなパンを選んでコーヒーなどと一緒に
楽しむことが出来ます。
店頭でパンのお金を払うと席に持ってきてくれます。

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コーヒー609円と、ショーソン・オ・ポム(アップルパイ)357円です。

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薄い生地が重なり、たっぷりバターの入った大きなパイはさくさくとして、
とても良い味です。

コーヒーは割とあっさりしていて、フレンチタイプではありません。
カップはLAVAZZAです。

BGM代わりにフランス語の番組が流れていました。

お店は東に面しているので、朝から開いていれば日差しの中でコーヒーと
クロワッサンを楽しめそうです。


【2011/04/27 05:40】 お店 | トラックバック(1) | コメント(0) |
「三井記念美術館館蔵品展」
三越前
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日本橋の三井記念美術館では「三井記念美術館館蔵品展」が開かれています。
会期は6月19日(日)までです。
地震の影響による、ホノルル美術館所蔵「北斎展」に替えての展示です。

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「聚楽第図屏風」 六曲一隻 桃山時代 16世紀
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聚楽第は豊臣秀吉が京都に建てた御殿で、甥の豊臣秀次に譲られましたが、
秀次の切腹後に取り壊され、詳しいことは分かっていません。

この屏風では四層以上の高さの天守閣がそびえています。
安土桃山時代の城壁は安土城も大坂城も黒漆を塗った黒壁ですが、
この屏風では白壁です。
天守閣の左下には現在数少ない聚楽第の遺構として残る梅雨の井と思われる
井戸も描かれています。

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「東福門院入内図屏風」(左隻) 四曲一双 江戸時代 17世紀 重要文化財
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5月15日(日)までの展示です。

東福門院和子(1607-1678)は徳川秀忠と江の娘で、後水尾天皇の元に
元和6年(1620年)に入内しています。
その時の華やかな行列の模様を描いたもので、元は絵巻の形だったらしく、
目録も付いています。
井伊、酒井、松平などの幕臣の名前も見えます。

東福門院の乗った牛車は二頭立てで、葵の紋が付いています。

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仕丁が振り返っている場面があり、今回の修復で烏帽子が飛んで慌てている
ことが分かったそうです。

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風俗図などではお笑いを誘う場面を入れるのがお約束のようです。

「女房三十六歌仙帖」 土佐光起  江戸時代 17世紀
女房三十六歌仙は鎌倉時代の成立で、女流歌人を36人選び、歌合の形で
左右に組んだものです。
色紙の大きさにそれぞれの姿を描いて歌を添えています。
高貴な身分の斎宮女御や式子内親王は御簾の陰に半ば隠れています。
歌は9人の公家が書いています。

左 小野小町
   おもひつつぬれはや人のみえつらん 夢としりせはさめさらましを

右 式子内親王
   わすれてはうちなけかるゝゆふへかな われのみしりてすくる月日を

「日月松鶴図屏風」 六曲一双 室町時代 16世紀 重要文化財
5月17日(火)から6月19日(日)までの展示です。

「源氏物語画帖」 醍醐冬基 江戸時代 17世紀
醍醐冬基は後陽成天皇の孫で、狩野派風の絵を描いています。
源氏物語五十四帖の各場面を描き、54人の公家がそれぞれの詞書を書いています。
どの字も達筆で、江戸時代のお公家さんというのは伝統文化保存会のような
存在だったことが分かります。

「岩上群猿図屏風」 二曲一隻 森狙仙 江戸時代 18~19世紀
崖の上の5匹の日本猿や蔦が写実的に描かれていますが、墨による崖の表現は
様式的です。
森狙仙(1748-1821)は猿の絵で有名です。

「雪中松に鹿図屏風」 二曲一双 山口素絢 江戸時代 18~19世紀
右隻には雌雄の鹿が写実的に描かれています。
左隻の富士山と手前の山の雪を被った3本の松はとてもデザイン的で、
松はきのこのように可愛く描かれています。
山口素絢(1759-1818)は円山応挙の弟子ですが、この絵のような写実的な
作品は珍しいとのことです。

「黒楽茶碗 銘 俊寛」 長次郎作 桃山時代 16世紀 重要文化財
室町三井004

千利休が薩摩の門人の求めで送った三つの茶碗のうち、これだけが
送り返されなかったので、この名が付けられました。
平家によって俊寛ら三人が薩摩の鬼界ヶ島に流され時、他の者は赦免が
かなって帰ったのに俊寛だけ島に残された故事によるものです。

「赤楽茶碗 銘 鵺」 道入作 江戸時代 17世紀
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茶室に置かれています。
胴に雲のような黒い塊が見えます。
これを平家物語に出てくる、御所の屋根に現れて源頼政に退治された鵺(ぬえ)に
なぞらえた命名です。

平家物語にちなんだ銘の茶碗が二つ揃ったことになります。

館蔵品により急に企画された展覧会ですが、さすがは三井家、どれも見応えのある
作品ばかりで、豊かな気分を味わうことが出来ました。

展覧会のHPです。


【2011/04/26 05:33】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
喫茶店「パンドラ」 六本木
六本木
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「パンドラ」は六本木通りの六本木ヒルズの隣にあります。
場所は港区西麻布3-2-1です。

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昔からのお店ですが、改装されて明るい店内です。
分煙になっています。

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焼き菓子のフリアンを日本に初めて紹介したお店とのことで、
ショーウインドウにも並んでいます。

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ケーキセット693円です。

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ケーキはショーケースから選びます。
クラシックショコラにしました。

お客さんは土地柄を映して、映画かテレビ関係者の打ち合わせ、
六本木ヒルズ見物の親子3代の家族連れなどさまざまです。

六本木にしてはお値段も手頃で使いやすいお店です。

2012年1月追記: 残念ながら「パンドラ」は昨年12月10日をもって閉店しています。


【2011/04/25 05:49】 お店 | トラックバック(0) | コメント(0) |
「森と芸術」展 東京都庭園美術館
目黒・白金台
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目黒の東京都庭園美術館では、「森と芸術」展が開かれています。
会期は7月3日(日)までです。

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人間の大昔の故郷である森にまつわる絵画や版画、工芸品など約230点の展示です。

展示は部屋ごとに以下の7章に分かれて展示されています。

第1章 楽園としての森
第2章 神話と伝説の森
第3章 風景画の中の森
第4章 アール・ヌーヴォーと象徴の森
第5章 庭園と「聖なる森」
第6章 メルヘンと絵本の森
第7章 シュルレアリスムの森
第8章 日本列島の森

第1章 楽園としての森

玄関を入った大広間に展示されています。

森は聖書のエデンの園のように楽園としてのイメージを持っています。

「エデンの園のエヴァ」 アンリ・ルソー 1906-1910年頃 ポーラ美術館
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森の中でエヴァは満月の光に包まれて、リンゴではなく花を摘み取っています。
エヴァの周りに生い茂る植物はとても幻想的です。

「楽園」 アンドレ・ボーシャン 1954年 ハーモ美術館
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画面いっぱいに元気良く木々や草花を描いています。
ボーシャンのよく描く岩山も遠くに見えます。
ボーシャンは苗木屋さんなので植物には詳しい筈ですが、彼が何の植物を
描いているのかはよく分からないとのことで、ルソーに似ていて面白い
ところです。
ボーシャンの作品は何点か展示されています。

第2章 神話と伝説の森

ギリシャ神話や伝説の中の森を描いた版画などです。

第3章 風景画の中の森

ヨーロッパで風景が絵の主題となるのは17世紀のことで、クロード・ロランは
その代表者です。

「小川のある森の風景」 クロード・ロラン 1630年 東京富士美術館
波を立てて小川が流れ、崖からは滝も落ち、木々の向こうに丘と空が見えます。
手前の道には異国風の衣服の人たちが何人か小さく描かれています。
物語の一コマのように見えますが、絵の真の主題は風景です。
クロード・ロランの風景画は静かでしみじみとした情感に満ちています。

「オルナンの渓谷」 ギュスターヴ・クールベ 1865年 山寺 後藤美術
画面全体が緑で覆われ、崖の上の方には日が当たり、少し空が見えます。
ずっしりと重みのある風景画です。
オルナンはクールベの故郷で、彼の描いた「オルナンの埋葬」で有名です。

「サン-ニコラ-レ-ザラスの川辺」 カミーユ・コロー 1872年 
  山寺 後藤美術館

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コロー独特の銀灰色の煙るような風景です。
木の葉を揺らして川面を渡る風も感じられます。

第4章 アール・ヌーヴォーと象徴の森

19世紀後半からは自然への新しい見方が生まれ、写実を離れた象徴的な意味を
持つようになります。

この部屋にはエドワード・バーン-ジョーンズの版画やエミール・ガレのガラス器、
陶器、家具も並んでいて、独特の雰囲気があります。

「聖母月」 モーリス・ドニ 1907年 ヤマザキマザック美術館
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聖母月とは5月のことで、ヨーロッパ古代のお祭りのメイポールとカトリックの
聖母子への信仰が習合した行事とのことです。
白い花の咲く木の下に座す聖母子の許へ白いヴェールの女性たちが集まっています。
みずみずしい色彩の象徴的な情景です。
女の子たちの着けている青いリボンはフランス風でおしゃれです。

「ブルターニュのアンヌ女公への礼賛」 ポール・セリュジエ 1922年
   ヤマザキマザック美術館
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アンヌ女公(1477-1514)はケルト人の国であるブルターニュ公国最後の君主です。
アンヌの死後、ブルターニュ公国はフランスに併合されます。

ポール・セリュジエはモーリス・ドニと同じくナビ派のメンバーで、ゴーギャンの
居るブルターニュのポン-タヴェンに通い、ゴーギャンから刺激を受けています。
アンヌ女公とケルト文化へのオマージュとして描かれたこの作品は色数も少なく、
中世を思わせる古風な画面です。
臣下の捧げ持つ植物はケルト人の森と樹木への想いを象徴しているとのことで、
アンヌの衣装や背景にも草花が装飾的に用いられています。

第5章 庭園と「聖なる森」

ヨーロッパの庭園を描いた版画や、庭園の写真などです。

「愛の園」 ジェームズ・アンソール 1888年 豊田市美術館
森の中でしょうか、仮面劇の一場面のようにアンソール特有の奇怪な人物たちが
集まっています。
木々も荒々しい筆触で描かれ、ざわめいています。

第6章 メルヘンと絵本の森

森を舞台にしたメルヘンなどの版画や絵本の展示です。

「きこりと森」「眠れる森の美女」「ふしぎの国のアリス」「真夏の夜の夢」など、
馴染み深いお話が並んでいます。

「赤ずきんちゃん」(『ペローの昔話集』より) ギュスターヴ・ドレ 1864年 
  明治学院大学図書館
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第7章 シュルレアリスムの森

マックス・エルンストの油彩や版画、ポール・デルヴォーの版画、マン・レイの
写真などです。

「再開」 ルネ・マグリット 1965年 東京富士美術館
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マグリットの作品には樹木がよく登場します。

第8章 日本列島の森

森の文化とも言える縄文文化に注目した岡本太郎の作品などです。

「森の家族」 岡本太郎 1983年 川崎市岡本太郎美術館
三日月のような形の三つの顔が激しい色彩と筆遣いで描かれています。
森の持つ生命力が表れています。

森を扱った多くの芸術作品を観ることで、人と森との係わり合いを改めて見直す
ことが出来て、面白い展覧会でした。
社会の近代化が進めば進むほど、人の森や自然に対する思いは深くなっています。
庭園美術館の建物や庭にも良く合い、今の新緑の季節にもふさわしい企画です。


庭園美術館恒例のドレスコード割引のテーマは「きのこ」です。
キノコをあしらった物を何か身に着けていくと100円割引になります。


【2011/04/24 07:12】 美術館・博物館 | トラックバック(2) | コメント(4) |
「かうひい屋」 日本橋
人形町
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「かうひい屋」は日本橋の堀留町交差点近くの小路を入った所にあります。
場所は中央区日本橋堀留町1-8-6です。

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落ち着いたクラシックなインテリアで、棚にはいろいろのカップや
小物が並んでいます。

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自家製のケーキもあります。

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朝9時から開いていて、夜は午後7時、土曜日は3時まで、日祝日はお休みです。

コーヒーはその都度挽いて、ペーパードリップで淹れます。
自家製のケーキもあります。

コロンビア700円です。

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軽い酸味があって美味しいです。
こちらの豆はやや深煎りとのことです。
カップはウエッジウッドです。

こちらのお店は元は麻雀店だったのを商売替えして、1993年に喫茶店を
開店したとのことです。

近所の喫茶店、「Coffee 高久」はこちらの1年前の開店で、マスターとは同じ
コーヒーの学校で勉強したそうです。

この辺りは繊維問屋街に近く、証券会社もあって昔はお客さんが多かったのが、
今では会社の統合で引き払ったり、携帯電話のお陰で待ち合わせに使われることが
なくなったりで、常連さんも減ったそうです。

携帯電話がお客さんを減らしたという話は上野の「古城」でも聞いたことがあります。

喫茶店にとっては厳しい時代ですが、こちらのような雰囲気のあるお店は
これからも続いてほしいものです。


【2011/04/23 04:37】 お店 | トラックバック(0) | コメント(0) |
「ヨーロッパの風 岩永てるみ日本画展」 日本橋三越
三越前
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日本橋三越本店画廊で開かれている「ヨーロッパの風 岩永てるみ日本画展」に
行ってきました。
会期は4月26日(火)までです。

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岩永てるみさん(1968~)は院展の院友で、写実的で静かな叙情性のある作品を
描いています。
今回はパリやプラハ、ヴェネツィアなどヨーロッパの風景、約20点の展示です。
何気ない景色を水彩を思わせる薄塗りで、スケッチ風に捉えています。

「雪のルーヴル パリ」 50号
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壮麗な建物と淡雪の対比です。

「トリム プラハ」 20
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スナップ写真のようで、赤色の連なりが目を惹きます。

「パッサージュ パリ」 20号
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天井からの光に浮かび上がる空間です。

「リヨン駅・朝霧 パリ」 12
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移ろう時間の中の情景です。

「マーケット ロンドン」 10号
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さまざまな光の形です。

岩永さんの作品はどれも光と影を意識しています。

画廊におられた岩永さんにお訊きしました。

今回はヨーロッパだが、今後はアジアの風景も描いてみたい。
日本画で西洋の風景を描くことの意味を問われることもあるが、東洋西洋を
意識せず、自分が感動するものを描いて行きたい。

とのことでした。


【2011/04/22 00:29】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(2) |
「カフェ・エメ・ヴィベール(CAFE AIMEE VIBERT)」 日本橋
三越前
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「カフェ・エメ・ヴィベール(CAFE AIMEE VIBERT)」はコレド室町の1階にあります。
場所は中央区日本橋室町2-2-1です。

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千代田区二番町にあるレストラン、「エメ・ヴィベール」の姉妹店です。
交差点に沿ってカギ型になったお店はフランス風のインテリアで、
全席禁煙です。

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エメ・ヴィベールとはバラの名前で、店員さんも初めは発音するのに
戸惑ったそうです。
BGMは軽いジャズでした。

平日ランチのクロックマダム980円です。

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コーヒーも付きます。

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しっかりボリュームもあって、半熟玉子はとろりとしています。
クロックムッシュも同じ値段ですが、クロックマダムは玉子が載っている分、
お得だそうです。

とても女性のお客さんの率の高いお店ですが、外国のビジネスマンも1人いました。


【2011/04/21 07:16】 お店 | トラックバック(0) | コメント(0) |
「今井充俊展」 銀座 日動画廊
銀座
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銀座の日動画廊では4月24日(日)まで、「今井充俊展」が開かれています。

今井充俊さん(1957~)はテンペラや油彩によって花や果物などの静物を
描いています。
色彩はやわらかく、乾いていて、静かな抒情性があります。
イタリアに留学したとのことで、作品の中にイタリアの風景も入っています。
今回は新作約40点の展示です。

「ときの景」 油彩、テンペラ
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立体作品になっていて、柱時計の錘のような物がくぼみに吊り下がっています。

今井さんの作品は時間を意識しています。
フレスコ画のようなややかすれた色調も時の経過というものを感じさせます。


【2011/04/20 00:55】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
「パティシエ イナムラショウゾウ」 谷中
日暮里
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「パティシエ イナムラショウゾウ」は鶯谷駅と日暮里駅の間の谷中霊園の
隣にあります。
場所は台東区上野桜木2-19-8です。

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とても評判のお店で、小さなお店の前にはホテルマンのような服を着た人が
お客さんの整理をしています。
イートインスペースはありませんが、お店の前にベンチがあるので、
1個買って座って食べるお客さんがたくさん居ます。

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お店にレモネードのボトルが置いてあって、自分でカップに注ぎます。
小さなスプーンも添えてくれます。

カシスバニラ450円です。

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春らしい艶やかな紅色をしています。
リキュールも入っていて、とてもなめらかです。
イナムラショウゾウのケーキを谷中の桜の下でいただくというのも風流なものです。

 願わくは花の下にて春の菓子


近くには姉妹店の「ショコラティエ イナムラショウゾウ」もあります。

「ショコラティエ イナムラショウゾウ」に行った時の記事はこちらです。

お店のHPです。


【2011/04/19 00:32】 お店 | トラックバック(0) | コメント(0) |
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Author:chariot
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