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「中国の陶磁・漆・青銅」展 根津美術館
表参道
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表参道の根津美術館では受贈記念特別展、「中国の陶磁・漆・青銅」が開かれています。
会期は12月25日(日)までです。

根001

新しく美術館に寄贈された中国の陶磁器・漆器・青銅器、82点のお披露目展示です。

「青磁天鶏壺」 東晋時代 4世紀 越州窯
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注ぎ口は鶏の頭、取っ手は龍の首の形をしていますが、割にあっさりとした作りです。
色彩もまだ灰色がかった緑色です。
越州窯は浙江省の窯で、漢時代の末期から宋時代にかけて青磁を生産しています。


「白磁浄瓶」 唐時代  8世紀
根003

僧が浄水を入れる金属製の器をかたどっています。
白磁は白い生地に透明な釉薬をかけたものですが、これは生地の上に白い土を
かぶせてから透明な釉薬をかけてあるそうです。
丸みのあるおだやかな形で、浮き出した土の色に温かみがあります。

「黒漆輪花碗」 北宋時代  10~12世紀
根004

5弁の梅花をかたどったお椀で、文字通り漆黒で艶やかです。
この時代の特徴として骨の粉を漆の下地に混ぜてあるとのことです。

「螺鈿人物文八角合子」 南宋時代 12~13世紀
根005

机に向かって絵を描く女性、香を焚いたり、団扇を持つ侍女が螺鈿(らでん)を使って
描かれています。
八角形の枠に合わせて、欄干や机、香の台の線が揃えられています。
机の上の紙には絵も線彫りされるなど、細かい細工がされています。

「輪花杯台」 北宋時代 10~12世紀
根007

青銅器の寄贈はこの1点です。
6弁の花の形の羽を持った茶碗や杯を載せる青銅製の杯台です。
この形を基にした漆塗りの杯台が天目茶碗を載せる天目台になったそうです。


同時開催のテーマ展示として、「中国の人物画」10点も展示されています。

その中で特に明時代の「売貨郎図」が目を惹きました。
「売貨郎図」は日用雑貨やおもちゃ、小鳥などを屋台や天秤で売り歩く売貨郎を
描いたものです。
鳥籠に入ったさまざまの小鳥や色とりどりのおもちゃ、集まってきた可愛い子供たちが
見せ所です。

茶器の展示は「夜咄の茶」がテーマです。
夜咄の茶は冬至の頃からの冬の夜に灯火の下で主客の語り合う茶会です。

「鼠短檠(ねずみたんけい)」 江戸時代 18-19世紀
灯明皿の油が減ってくると鼠の作り物の口から油滴がしたたり落ちるという
面白い仕掛けの灯明台です。

「大津馬図」 松花堂昭乗筆 沢庵宗彭賛 江戸時代 17世紀
茶室に掛けてある小さな掛け軸で、米俵を背に乗せた馬が馬子に追われて
よろよろと歩いています。

沢庵和尚の賛があります。

なそもかく
おもに(重荷)大津の
馬(生)れきて
なれもうき世に
我もうきよに

大津馬は大津で荷役に使われていた馬のことで、琵琶湖を舟で運ばれてきた米を
京都まで運んだりしていました。


展覧会のHPです。


根津美術館の庭も紅葉していました。
ホールから見た庭です。
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根0275

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渡唐天神を祀った飛梅祠です。
根0251

渡唐天神は天神となった菅原道真が宋に渡り、参禅して帰国したという
伝説に基く像で、中国風の服を着て、手には梅の枝を持っています。
根0252



【2011/11/30 04:33】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
「但馬屋珈琲店 小田急百貨店」 新宿
新宿
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「但馬屋珈琲店 小田急百貨店」は新宿の小田急百貨店本館の7階にあります。

「但馬屋珈琲店」は新宿駅の西口に本店があります。
「但馬屋珈琲店本店」の記事です。

日曜日の昼に行ったので、外で少し待ちました。
ドアで仕切った分煙式で、禁煙席は30席ほど、店内はクラシックな雰囲気です。

タ0112

タ0117

タ0132


戦時中の子供着物の端布とあります。
ノラクロのような人形も見えます。
タ0129


ケーキセット1000円です。

タジ0121

アップルパイにしました。
コーヒーは軽い苦味系で美味しいです。
染付のカップはどこのでしょうか。
底にも絵が描いてありました。

こちらはチョコレートブラウニーです。
カップはウェッジウッドです。

タ0126


但馬屋珈琲店はいろいろなカップを揃えていて、お客さんに合わせた
カップを出しているのも楽しみなところです。

小田急の7階からは新宿駅西口を見下ろせます。

タ0106


【2011/11/29 01:42】 お店 | トラックバック(0) | コメント(0) |
「イノセントワールド 神戸智行展」 千駄ヶ谷 佐藤美術館
千駄ヶ谷
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千駄ヶ谷の佐藤美術館では、「イノセントワールド 神戸智行展」が開かれています。
会期は12月18日(日)までです。

神戸002


神戸智行さん(1975~)は岐阜市出身の日本画家で、佐藤国際文化育英財団の
第9期奨学生です。

2008年に文化庁海外研修員としてボストンに派遣され、帰国後には六本木の
国立新美術館で開かれた、海外研修員の作品を紹介する「DOMANI・明日展
2010」でも作品を発表しています。

「DOMANI・明日展 2010」の記事です。

私の行った時は、神戸さんのギャラリートークも行なわれていました。
優しい、おだやかな話しぶりの方でした。

3階の展示です。

「一瞬の永遠(部分)」 四曲一双 2011年
神戸010

チラシに使われている作品で、福岡の太宰府天満宮に奉納予定です。
訪れた太宰府天満宮では過去、現在、未来の繋がりというものを感じたそうです。
左隻は金地に紅梅と太陽、右隻は銀地に白梅と月となっています。
左隻の紅梅は枝が上を向いていて、天を表しているということです。
右隻の白梅は枝が上から下りていて、左右のバランスの都合でそう描いたのかと
思ったら、水に映った姿で地を表しているとのことでした。
水に映る梅の枝という発想は新鮮に思いました。

「春風切って」 2011年
神戸005

4点セットのパネルです。
池の水面に浮かぶ桜花と金魚です。
桜花と金魚の組合せは「DOMANI・明日展 2010」でも描かれていました。

「夏風切って」 2011年
神戸006

睡蓮とザリガニ、オタマジャクシ、アマガエルなどです。
ハグロトンボもいます。
神戸さんはよく小さな生き物を描いています。

「秋風切って」 2011年
神戸008

紅葉と金魚です。

「冬風切って」 2011年
神戸009

銀杏の落葉です。
ダンゴムシらしい虫や冬眠前のトカゲも見えます。

「幸福のカタチ」 2011年
縦1.5m、横8mの大きな白いパネル一面に緑色の小さなクローバーが描かれています。
中に1つだけ四つ葉があるそうですが、私には見付けられませんでした。

4階の展示室はインスタレーション風の展示になっていて、初夏の景色を表している
とのことです。

「僕のいる場所」 2011年
18枚のパネルを壁に適宜貼った構成です。

それぞれのパネルには川原石をかたどった丸い紙が貼り重ねられ、さまざまな
生き物が描き込まれています。
そこにはトンボ、チョウ、ガ、ハチ、バッタ、カマキリ、アマガエル、ガマガエル、
サワガニ、トカゲなどがいます。
死んだチョウを運ぶアリたちも見えます。
銀箔の地に和紙を貼り重ねて渋い色調を出しているそうです。
神戸さんは自宅の裏が長良川という環境に育ち、川原の景色が原点とのことです。

「手を合わせて(部分)」 2011年
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夏の風炉先屏風の上の方に金地に杜若が描いてあります。
裏側は銀地に朝顔で、とても涼しげです。

「星のカタチ」(部分) 四曲一隻 2010年
神戸001

青い水の中を泳ぐたくさんの金魚は空の星のようです。
和紙を4層に貼ってあって、おぼろげに見える金魚は一番下に描いてあり、
水草は本物を紙の間に挟んであるそうです。
いろいろと凝った仕事をしているものです。

「クロハネ」 2011年
暗くした小部屋の床に川原石の絵が置いてあって、上からプロジェクターで
ハグロトンボの飛ぶアニメーションが投影されています。
川原をトンボが飛んでいるように見えます。
ハグロトンボは初夏に現れ、きれいな水辺を好むそうです。

展示室のコーナーには白い川原石が積んでありますが、持ってみるととても軽く、
発泡スチロールに彩色したものとのことでした。
ハグロトンボが糸で吊ってあったり、壁にヤモリが取り付いていたり、カタツムリが屏風に
乗っていたりと、いろいろな作り物で楽しませてくれます。

インスタレーション風の展示は特に海外研修以後よくするようになったとのことですが、
美術館の方によれば作品の展示は大変だったそうです。

神戸さんの書いたメッセージには以下のような言葉があります。

「自然界の限りなく小さな生物に焦点をあてながら、それらが構成する大きな世界を
描こうとしています。
・・・
足元の小さな個々を見つめることで、大きな世界の形や、その方向性がつかめる、
そう信じています。」

神戸智行さんの制作の原点もよく分かり、工芸的なセンスも楽しめる、とても
面白い展覧会でした。

12月3日(土)午後2時からはアーティストトーク&ギャラリーツアーも行なわれます。
詳細は展覧会のHPをご覧ください。

展覧会のHPです。


【2011/11/28 04:42】 美術館・博物館 | トラックバック(1) | コメント(0) |
「上島珈琲 神保町店」
神保町
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「上島珈琲 神保町店」はすずらん通りの三省堂書店の並びにあります。
場所は千代田区神田神保町1-1-13です。

上0077


今年の8月に開店したばかりのお店です。
神保町の上島珈琲はあちこちで開店したり閉店したりしていましたが、
今はここに落ち着いたようです。

ドアで仕切った完全分煙になっていて、禁煙席は26席です。
入口横にはソファー席もあります。
BGMは活きのいいジャズでした。

上0088

上0090


コーヒーSサイズ340円は軽い苦味の利いた味です。

上0083


隣の学生さんはロシア語の勉強をしていました。
ロシア語で喫茶店は何と言うのでしょうか。
すずらん通りにはロシア料理の「ろしあ亭」もあります。


【2011/11/27 05:24】 お店 | トラックバック(0) | コメント(0) |
「アルプスの画家 セガンティーニ  ―光と山―」展 損保ジャパン東郷青児美術館
新宿
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新宿の損保ジャパン東郷青児美術館では「アルプスの画家 セガンティーニ 
―光と山―」展が開かれています。
会期は12月27日(日)までです。

セ001


ジョヴァンニ・セガンティーニ(1858-99)はイタリア生まれで、5歳で母を失い、
父とも別れて、貧しく孤独な少年時代をミラノで過ごしています。
美術学校の夜学に通ったりして絵画を習得した後、ミラノで創作活動を行ないますが、
アルプスに憧れ、1881年に妻とともにコモ湖畔に引越します。

「羊たちへの祝福」 油彩・キャンヴァス 1884年頃 セガンティーニ美術館
セ003

聖セバスティアヌスの日に司祭が羊たちに祝福を与えています。
逆光に羊の背、階段、司祭たちが浮かび上がります。
セガンティーニは農村の風景や農民の生活を描き続けた画家ですが、初期の作品は
色調が暗く、ミレー(1814-75)に似た雰囲気です。

「婦人像」  油彩・キャンヴァス 1883-84年 ふくやま美術館
黒い服の老婦人の座像です。
こちらを向いた顔の表情や装身具の光の具合など、的確に描き出していて、
古典的な技法でも高い技量を持っていたことを示しています。

「白いガチョウ」  油彩・キャンヴァス 1886年頃 チューリッヒ美術館
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青みがかった白を使い、背景と羽毛のタッチを変えて、勢いのある筆遣いで
描いています。

「わがモデルたち」 油彩・キャンヴァス 1888年 チューリッヒ美術館
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小屋に置かれたセガンティーニの絵を観る農家の人たちです。
自分たちの暮らしが作品になっていることに驚いている様子とのことで、ランプの
光と影を強調して描いています。
題名の付け方からもセガンティーニが農民の生活に愛着を持っていたことが分かります。

「アルプスの真昼」 油彩・キャンヴァス 1891年 セガンティーニ美術館
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セガンティーニを特徴付ける、細密で明るく透明度の高い作品の始まりです。
印象派の作品のようですが、ピントをぴったり合わせたような明確さがあります。
色彩を混ぜ合わせず、原色と補色を細い線で並べていくという分割主義
(ディビジョニズム)の技法を使っています。
19世紀後半の北イタリアに興った技法とのことで、色を混ぜないところは印象派に
似ていますが、印象派に比べ細部まで明瞭に描くことが出来て、アルプスのような
くっきりした景色の描写によく合っています。

「アルプスの真昼」 油彩・キャンヴァス 1892年 大原美術館
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1891年の作品とよく似た構図ですが、女性はセガンティーニの絵によく出てくる
折れ曲がった木にもたれかかり、山羊が近寄って首を伸ばしています。

「生の天使」 色鉛筆・パステル・コンテ・紙 1892年 セガンティーニ美術館
セ002

セガンティーニのもう一つの特徴は象徴主義的な作品の多いことです。
木の枝の上に乗っている母子像という、色調も冷たく不思議な雰囲気を持った作品です。
早くに母を喪ったセガンティーニは母性への憧憬が強かったそうです。

セガンティーニは1894年にはさらに高所を求めて、標高1800mにあるスイスの
マロヤに移住します。
象徴主義的な傾向もさらに強まります。

「虚栄」 油彩・キャンヴァス 1897年 チューリッヒ美術館
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セ012


若い女性が小川を水鏡にして自分の姿を写していますが、石の橋にはドラゴンのような
不気味な怪物が取り付いて女性を見上げています。
髪を持った女性の姿はメドゥーサを連想させます。
ナルシズムを否定的に捉えていて、古典絵画のような耽美的な雰囲気はありません。
主題に合わせるように色調は抑えてありますが、画面下半分の日陰と上半分の
日の当たる部分をはっきりと分けています。

細かい筆遣いによる自然描写は山の自然を描いた犬塚勉の作品を思い出します。
今年の9月に日本橋高島屋で開かれていた、「犬塚勉展」の記事です。

「ふたりの母たち」 ジョヴァンニ・セガンティーニ/ジョヴァンニ・ジャコメッティ 
  油彩・キャンヴァス 1899-1900年 ビュンドナー美術館
 
セ005

主題は自然の中の母性です。
セガンティーニは1899年に、山の上で腹膜炎を起こして急逝しています。
セガンティーニの弟子だったジョヴァンニ・ジャコメッティ(1868-1933)は未完成だった
この作品に加筆して完成させています。
ジョヴァンニ・ジャコメッティは彫刻家のアルベルト・ジャコメッティ(1901-1966)の
父親です。

セガンティーニの代表作のアルプス3部作、「生」「自然」「死」もパネルで紹介され、
「生」と「死」の習作も展示されていました。
雄大なアルプスの自然の中の人間の営みを描いた作品で、1896年に描き始め、
未完成のうちにセガンティーニは亡くなっています。


アルプスの画家として知られているセガンティーニですが、初期の頃から精神性の
高い作品を描いており、やがてそれを強めて象徴主義的な作風に進んでいったことが
よく分かる展覧会でした。

展覧会のHPです。


【2011/11/26 05:14】 美術館・博物館 | トラックバック(1) | コメント(0) |
「千駄木 露地」
千駄木
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「千駄木 露地」は地下鉄千駄木駅から不忍通りを根津方向に少し歩いて
左側にあります。
場所は文京区千駄木2-42-2です。

千0168


入口は細い露地の奥です。

千0141


築80年の日本家屋を改造したイタリアンレストランで、来年1月で開店6年に
なるそうです。
人気のあるお店で、日曜日に行ってきましたが、12時前でもかなりのお客さんが
入っていて、出る頃には順番待ちの人もいました。

細長いお店は全席禁煙で、廃材を使った壁もワイルドな感じがしてお洒落です。
BGMはモダンなジャズでした。

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パスタランチ1300円は、まず前菜・スープ・ドルチェのうち2つを選び、
これにコーヒーか紅茶が付きます。

前菜のチキンです。

千0148


パスタは3種類あり、トマト味のを選びました。
シラスが載っていて、丸い味で美味しいです。

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コーヒーとドルチェのレモンケーキです。
コーヒーもすっきりした味です。

千0161


いわゆる谷根千と呼ばれるこの辺りはいろいろなお店が増えましたが、
こちらはきりっとして心地の良いお店です。


【2011/11/25 02:13】 お店 | トラックバック(0) | コメント(0) |
「池袋モンパルナス展 ようこそ、アトリエ村へ!」 板橋区立美術館
西高島平
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板橋区立美術館では、「池袋モンパルナス展 ようこそ、アトリエ村へ!」が
開かれています。
会期は2012年1月9日(日)までです。

池001


池袋モンパルナスとは池袋駅の西口から椎名町にかけて、昭和初期から
終戦後まであった多くのアトリエ付き小住宅に集まった若い芸術家たちが
その一帯を呼んだ名です。
詩人の小熊秀雄が名付けたとされ、帝室博物館や東京美術学校のある
上野の丘をモンマルトルの丘に、低湿地の池袋をモンパルナスに見立てた
とのことです。

関東大震災の後、それまでは郊外だった池袋に移り住む人が増えた時期に、
家族のために窓の大きなアトリエ付き小住宅を立てたおばあさんが居て、
それが評判となって、貸しアトリエ住宅がどんどん増え、一時は100軒以上になり、
若い画家や詩人、演劇関係者などが集まり、出入りした芸術家は1000人以上に
のぼるそうです。

展覧会ではその池袋モンパルナスに住んだ画家たちの作品や資料などが
展示されています。

会場には間取りも再現されていて、10~15畳の板張りのアトリエに2~4.5畳の和室、
物入れ、トイレ、流しが付いています。
煮炊きは家の外か玄関のたたきで行なったそうで、家というより小屋といった感じです。

小熊秀雄 「夕陽の立教大学」 1935年 豊島区蔵
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小熊秀雄(1901-1940)は小樽市生まれの詩人、小説家で、1928年に上京し、
小熊の詩集の装訂を行なった寺田政明らとの交流が始まります。
小熊と寺田が池袋からの帰り道に近道として利用した立教大学の構内です。
夕方の風景なのか、煉瓦造の校舎も道も赤く染まっています。

小熊秀雄の詩、「池袋風景」より

 池袋モンパルナスに夜が来た
 学生、無頼漢、芸術家が街にでてくる
 彼女のために、
 神経をつかへ
 あまり太くもなく、細くもない
 在り合せの神経を

「細くもない 在り合せの神経を」の表現は秀逸です。

長谷川利行 「水泳場」 1932年 不忍画廊蔵
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東京市が関東大震災の復興記念として隅田川をせき止めて作ったプールの様子です。
活き活きとした筆遣いで人びとや空が描かれています。
震災では隅田川でも多くの人が犠牲になっているので、プールにはその鎮魂の意味も
あるのでしょうか。

長谷川利行(1891-1940)は京都府出身で、1921年に上京し、池袋モンパルナスの
画家たちと交流がありました。
独学で油絵を習得し、とても速筆で、会場には靉光(あい みつ)を描いた作品が
展示されていますが、30分くらいで仕上げたそうです。
二科展を中心に活動しますが、下町を転々とし、上野や浅草、銀座のカフェや劇場を
よく描いています。
安酒に溺れる生活で、胃がんのため路上で倒れ、東京市養育院で亡くなっています。
破滅的なところはモンパルナスの画家、モディリアーニのようです。

麻生三郎 「男(自画像)」 1940年 神奈川県立近代美術館蔵(寄託)
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麻生三郎(1913-2000)は東京出身で、1930年に太平洋美術学校に入り、1938年に
渡欧した後、豊島区長崎のアトリエに住みます。
この頃は自画像や家族の肖像を多く描いていた時代で、暗い色調の中に対象を
浮かび上がらせています。

2010年には東京国立近代美術館で、「麻生三郎展」が開かれていました。
「麻生三郎展」の記事です。

寺田政明 「芽」 1938年 板橋区立美術館蔵
池002

寺田政明(1912-1989)は福岡県八幡市出身で、1928年に上京し、太平洋美術学校に
入学します。
同期に麻生三郎、松本竣介らがいます。
出展されている作品を観ると、初めはフォーヴィズムですが、やがてシュルレアリスムに
変わっています。

俳優の寺田農さんは寺田政明の息子さんです。

難波田龍起 「ヴィナスと少年」 1936年 板橋区立美術館蔵
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難波田龍起(1905-1997)は北海道生まれの東京育ちで、松本竣介、鶴岡政男らと
交流がありました。
後に抽象画に進みますが、この頃は古代ギリシャ風の作品を描いています。
清澄な画風がすでに表れています。

靉光 「鳥」 1942年頃 宮城県美術館蔵
池005

シュルレアリスムの作品ですが、濃密に描かれ、花の赤色や鳥の空ろな目が
印象的です。
靉光(1907-1946)は広島県出身で、1925年に上京し、太平洋画会研究所
(後の太平洋美術学校)に入ります。
よく動物園に通ってライオンを写生していますが、展示されている「ライオン」は
赤茶色の大きなかたまりが描いてあって、よく観ないとライオンかどうか分かりません。
靉光は1944年に応召し、中国を転戦しますが、終戦後帰還を前に病死しています。

丸木位里 「ラクダ」 二曲一隻 1938年 広島県立美術館蔵
池011

日本画ですが、装飾性は無く、ラクダをかたまりとして捉えています。
丸木位里(1901-1995)は広島県出身で、上京後は同じ広島県出身の靉光と一緒に
動物園でスケッチをしています。
この作品も、「靉光が相当お節介をやいてくれた絵」と述べています。
いろいろ口出しされたのでしょうか。

古沢岩美 「地表の生理」 1947年(原作1937年) 
 富岡市立美術博物館・福沢一郎記念美術館蔵

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荒涼とした野原を背景にして、女性の顔やブドウなどが積み重なった、ダリのような
シュルレアリスムの作品です。
古沢岩美(1912-2000)は佐賀県出身で、1928年に上京し、1939年に福沢一郎らを
中心にした美術文化協会に参加しています。
他に靉光、麻生三郎、寺田政明、吉井忠らも参加しています。

美術文化協会はシュルレアリスムの画家が多く、特高警察によって弾圧されるのでは
ないかとの噂が1940年の第1回展からあったそうで、福沢一郎は第2回展の直前に
逮捕されています。
古沢岩美は応召して中国に渡り、帰還したのは1946年です。

吉井忠 「二つの営力・生と死と」 1938年 宮城県美術館蔵
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吉井忠(1908-1999)は福島市出身で、1926年に上京し、太平洋美術学校に入り、
靉光、麻生三郎、寺田政明、松本竣介らと知り合います。
1936年にフランスに渡り、1937年に帰国し、豊島区長崎町に住みます。
後に質実な画風で東北の風景を描く吉井忠ですが、この頃はシュルレアリスムを
試みています。
ブランコの女性はロココの画家、フラゴナールを思わせますが、向こうに見える
靴を履いた足は日中戦争の戦死者を連想させます。

松本竣介 「りんご」 1944年 板橋区立美術館蔵
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松本竣介(1912-1948)は東京生まれで、少年時代を岩手県で過ごし、1929年に
太平洋画会研究所(後の太平洋美術学校)に入ります。
小品で、りんごを持つ少年の像です。
顔も帽子もりんごと同じように丸く、松本竣介の特徴の細い描線が使われています。
終戦の前の年ですから、りんごもなかなか手に入らない頃ですが、岩手県育ちの
松本竣介にはりんごに特別の思いがあるのでしょう。
松本竣介は戦後の1948年に喘息で亡くなっています。

吉井忠は日記をつけていて、池袋モンパルナス時代の記事が紹介されています。
仲間と酒を飲み、展覧会を催し、古沢岩美が新聞社の挿絵コンクールで一等に
なったことを祝ったりしています。
また、シュルレアリスム絵画が特高警察に目を付けられているのではないかと
心配しています。
太平洋戦争末期の1945年4月にはB29の爆撃を受け、鳥居敏文のアトリエに落ちた
焼夷弾を鳥居と二人で消し止めています。
空襲の時は、朝になっても東の池袋方向は火災の煙で暗く、西の空から明るくなったと
あります。

こうして見ると、パリのモンパルナスに世界中から若い芸術家が集まっていたように、
池袋モンパルナスも全国各地からの若者で賑わっています。
梁山泊のようだった池袋モンパルナスも、戦争により多くの画家たちが招集され、
疎開し、空襲による被害も受けて、その歴史を終わらせています。

私の知らない画家たちの作品も多く展示されていて、感慨深い展覧会でした。

展覧会のHPです。


【2011/11/24 04:47】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
「シャンズカフェ」末広町と湯島天神の菊まつり
末広町
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「シャンズカフェ」は東京メトロ銀座線末広町駅から中央通りを上野に向かって
少し歩いた左側にあります。
場所は千代田区外神田6-16-9です。

シャ0090


今年の8月7日に開店したばかりのお店です。
すっきりした店内は10席とカウンター8席で全席禁煙です。
BGMは軽いポップスでした。

シャ0072

シャ0079

シャ0078


コーヒーはその都度挽いてペーパーで淹れます。
シャンズブレンド500円です。

シャ0083

くっきりとして、美味しいです。

オープントーストも注文しました。
種類は違う物を選べて、シングル(1個)200円、ダブル300円、トリプル400円です。

シャ0074


まだ開店したばかりで、営業時間は固まっていないそうですが、今は平日は
午前10:00から、日曜は午後1:00からです。
シャンズ(SHANGS)とは、上海の「上」で、マスターの苗字の一字から来ているそうです。
マスターは脱サラでお店を始めたそうで、これからいろいろ試してみたいとのことでした。


近くの湯島天神では菊まつりが開かれていました。

湯0010


湯0012

湯0013

湯0112

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菊人形のテーマは「お江」です。
背景に安土城も描いてあります。

湯0005


【2011/11/23 02:27】 お店 | トラックバック(0) | コメント(0) |
「ぬぐ絵画 日本のヌード 1880-1945」展 東京国立近代美術館
竹橋
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竹橋の東京国立近代美術館では「ぬぐ絵画 日本のヌード 1880-1945」展が
開かれています。
会期は2012年 1月15日(日)までです。

従来の日本文化には無かった芸術としてのヌードが明治時代に入ってきて、
定着していくまでの変遷に焦点を当てた展示です。

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チラシはB2サイズくらいもあって、A4になるように折りたたんであり、裏は全面、
熊谷守一の「裸」1943(昭和18)年です。

I はだかを作る

西洋のヌードの受容期です。

「智・感・情」 黒田清輝 1899(明治32)年 東京国立博物館蔵 重要文化財
ヌ003

「智・感・情」のうち「情」
ヌ002


まだ芸術としてのはだかに馴染みの無かった明治時代に、啓蒙のために描いた
作品とのことです。
 
7.5等身という、明治時代の日本人とは思えないような理想化された体型に
引き伸ばしてあります。
西洋の三美神を思わせる構成ですが、金地を背景にして輪郭線を使い、
体の外には影も無く、日本画の仏画に似ています。
和洋折衷なところに黒田清輝の苦労がしのばれます。


II はだかを壊す

大正時代になると明治の理想主義的、古典主義的なはだかの描き方への挑戦が
行なわれます。

「裸体美人」 萬鉄五郎 1912(大正元)年
東京国立近代美術館蔵  重要文化財

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東京美術学校の卒業制作です。
教授の黒田清輝の描いた「花野」(1907-15年)と同じく、野に横たわる女性を
縦の構図で描いています。
モデルは妻のよ志とのことで、「花野」が古典的でやわらかな雰囲気なのに対して、
こちらは赤や緑が強烈なフォーヴィズム風です。
見上げるような構図、太い輪郭線で描かれ、何か挑戦的な雰囲気です。
萬鉄五郎は日本のフォーヴィズムの先駆者ということですが、卒業制作に
このような絵を描かれた黒田清輝も大変だったろうと思います。

「コンポジション」 古賀春江 1930(昭和5)年頃 埼玉県立近代美術館蔵
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こちらはキュビズムの作品です。
はだかというより、造形のモティーフとなっています。

III もう一度、はだかを作る

はだかの解体の時期が過ぎると、ようやく等身大のはだかが描かれるようになります。

「女立像」 安井曾太郎 1924(大正13)年 三重県立美術館蔵
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フランス留学から帰国し、新しい画風を模索していた頃の作品です。
いかにも日本人の体型をすこしデフォルメ気味に描いています。
黒田清輝の「智・感・情」のような理想を求めた作品に比べると自然な感じですが、
何だか居直っているような気もします。

「横たわる裸婦(B)」 小出楢重 1928(昭和3)年 京都国立近代美術館蔵
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マティスに倣った作品で、赤、青、肌色が響き合って、明るく華やかです。
赤と白の縞模様の横線と、裸婦の太ももの縦線が拮抗して、画面を引き締めています。
小出楢重の裸婦にはぽってりとした量感があります。
「裸婦」という言葉は梅原龍三郎の造語だそうです。

企画展と一緒に見ることのできる所蔵作品展も、「ぬぐ絵画」展にちなんだ作品が
多く展示されています。

「湯女」 二曲一双の右隻 土田麦僊 1918(大正7)年 重要文化財
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大和絵の構図を使い、松に藤の花という日本画の伝統的な画題に、ルノワールのような
豊満な湯女(ゆな)を配しています。
湯女の姿には春の気だるさもただよっています。

「浴女 その一」 小倉遊亀 1938(昭和13)年
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女性の裸体を描くのに温泉という場を借りるという古典的な方法に拠っています。
湯気によるタイル目の霞み、浴槽の光の屈折など、それまでの日本画には無い
面白さがあります。
体の線も日本画特有のすっきりした描線を使っています。


今では見慣れた画題になっているヌードも、ここまで定着するまで多くの画家たちの
工夫と苦労があったことを認識させてくれる展覧会でした。
宮本三郎や伊藤清永の裸婦もこの人たちの積み重ねの上にある訳です。

展覧会のHPです。



【2011/11/22 05:31】 美術館・博物館 | トラックバック(2) | コメント(0) |
「ベーカーバウンス 東京ミッドタウン店」
六本木・乃木坂
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「ベーカーバウンス 東京ミッドタウン店」は東京ミッドタウンの
ガレリア地下1階にあります。
三軒茶屋が本店とのことです。

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一番奥のガーデン側にあり、テイクアウトもあります。
カウンターに座ると、ハンバーグを焼いているところが見えます。

ベーカー0009


BGMは陽気なロックでした。
ベンチャーズの「The Cruel Sea」も流れていました。

ダイナーバーガー976円とコーヒー367円です。

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ダイナーバーガーは手挽きの粗挽きということで、じっくりとした
食感を楽しめて美味しいです。
手作りのケチャップも付いています。
ポテトもカリッとしていて、コーヒーもたっぷりあります。

とても元気なお店で、休日の昼時は家族連れなどで賑わっていました。


ミッドタウンのガーデンでは風車を作るイベントが開かれていました。

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ナンテンやツワブキがありました。

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11月18日から12月25日まで、ミッドタウン・タワー5階の東京ミッドタウンハブでは
東日本大震災復興支援のチャリティ、「やさしいハンカチ展」が開かれています。

11月6日まではガーデンの水流には、参加する586人のグラフィックデザイナーの
デザインしたハンカチの一部が拡大して並べられていました。

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【2011/11/21 05:19】 お店 | トラックバック(1) | コメント(0) |
「日本の和美・彩美(わび・さび)」展 松岡美術館
白金台
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白金台の松岡美術館では、「日本の和美・彩美(わび・さび)」展が
開かれています。
会期は12月20日(火)までです。

松岡和001


展示室5 遥かなる時代(とき)-物語の絵画

源平の戦いや中国の故事についての作品を中心にしています。
前期:11月6日(日)までと後期:11月8日(火)からで、一部展示が替わりました。
私は前期に行ってきました。

「鎮西八郎」 前田青邨
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源頼朝の叔父で、鎮西八郎と呼ばれた源為朝の姿です。
弓の名手として知られ、保元の乱で活躍しますが、敗れて伊豆諸島に流されています。
白糸縅の大鎧を着け、弓を持ち、腹巻を着た郎党に兜を持たせています。
精悍な顔付きで、鼻が上を向いた郎党との対比を面白く見せています。
武者絵ですが、前田青邨の作品には切れの良いモダンさがあります。

「青山の琵琶」 羽石光志 1982年
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平経正は平清盛の甥で、琵琶の名手として知られ、仁和寺の覚性法親王より
琵琶の名器「青山」を賜っています。
この作品は平家都落ちに際して仁和寺に駆け付け、「青山」を返却している場面です。
平経正は一ノ谷の戦いで討ち死にしています。

描かれている釣り燈籠は根津美術館で11月6日まで開かれていた、「春日の風景
-麗しき聖地のイメージ-」展に展示されていた「瑠璃燈籠」と同じ物です。

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「春日の風景-麗しき聖地のイメージ-」展の記事です。

「長安一片月」 下村観山 1900年
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秋の夜の唐の都、長安です。
李白の詩に拠っています。
遠征に従軍している夫を想う妻を詠んだ詩です。
能の「砧」はこの詩に拠っています。

 長安一片月  長安一片の月
 萬戸擣衣聲  萬戸衣を擣つの聲
 秋風吹不盡  秋風吹いて盡きず
 総是玉関情  総て是れ玉関の情
 何日平胡虜  何れの日か胡虜を平げ
 良人罷遠征  良人遠征を罷めん

展示室6 風景を感じる~秋から冬へ~

秋、冬を描いた風景画の展示です。

「暁富士」 横山操 1966年
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有名な赤富士シリーズです。

「野路」 北野治男 1975年
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林の中をうろつく野犬が寂しさを際立たせています。

「夏の終わり」 中嶌虎威 1974年
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日本画ですが、筆を使わず、絵具を流して作っているとのことです。
画面に勢いと深みがあります。

「嵯峨野常寂光寺」 牧野三生郎 1979年
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奥行きのある空間と燃えるような紅葉が印象的です。

「雪の終着駅」 吉崎道治 1984年
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吉崎道治さんはよくおだやかな雪景色を描いています。

展示室4 いろどり・古伊万里

いろいろな種類の古伊万里が展示されています。

「色絵芭蕉柳図輪花角鉢」 古九谷様式 有田皿山 江戸時代 1650-60年代
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「色絵粟鶉図八角鉢」 柿右衛門様式 有田南川原山 江戸時代 1670-90年代
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「色絵楼閣美人図大皿」 古伊万里 有田皿山 江戸時代 1700-40年代
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展覧会のHPです。


【2011/11/20 04:34】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
「フルーツギャザリング 阪急MEN'S TOKYO店」
有楽町
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「フルーツギャザリング 阪急MEN'S TOKYO店」は有楽町の阪急MEN'S TOKYOの
8階にあります。

有楽町マリオンの2つのデパートは大きく変わりました。
西武有楽町店の後にルミネが入り、有楽町阪急は全面リニューアルされ、
阪急MEN'S TOKYOになりました。

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「フルーツギャザリング」はコスメショップと併設されたカフェで、オープンスペースに
なっています。
果物をあしらったシャンデリアが目を惹きます。

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天井も高く、広々としています。

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セルフ式のお店で全席禁煙、20席ほどとカウンター6席で、カウンター席にはPC用に
コンセントも付いています。

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チーズケーキセット780円です。

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チーズケーキは味も濃く、しっとりとしています。
大きな紙コップに入ったコーヒーはたっぷりあって、飲みやすい味です。

フードメニューには他にホットドッグがあります。

メニューも白と黒でまとめたお店のデザインも、いかにも MEN'S らしいお店です。

BGMに「You are my sunshine」が流れていました。

You are my sunshine.
My only sunshine.
You make me happy.
When skies are gray.


マリオンの11階から東京駅方向を見た眺めです。

フ0085

この日は Sky is blue. でした。

少し銀座を歩きました。

ソニービルにはガーベラが飾ってありました。

銀0057


「パブ・カーディナル」です。

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【2011/11/19 07:32】 お店 | トラックバック(0) | コメント(0) |
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Author:chariot
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