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「ミュージアムテラス」 東京都美術館
上野
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レストラン「ミュージアムテラス」は上野の東京都美術館の2階にあります。
場所は台東区上野公園8-36です。

2階が「ミュージアムテラス」です。

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4月1日の美術館のリニューアルオープンに合わせて開店したお店です。
1階にはカフェの「M cafe」とレストランの「IVORY」もあります。
「M cafe」の記事はこちらです。

美術館の開館時間は朝9:30ですが、こちらは10:00開店です。
両側がガラスの広いスペースは明るく、全席禁煙です。

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岩中豚のカレー1260円とコーヒーです。
コーヒーはセット価格で150円です。

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カレーのご飯は少なめですが、大きな肉が2つ入っていて、とろみがあり、
あまり辛くなく美味しいです。
コーヒーはコクがあり、私の好きな味です。

私は休日の昼前に行きましたが、すぐに順番待ちになっていました。
美術館のカフェらしく、お客さんはゆっくり食事を楽しんでいました。

場合によって、1階の「M cafe」や「IVORY」と使い分けが出来て便利です。

1階のロビーから見た美術館の入口です。

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反対側を見たところです。
上野公園の緑が広がっています。

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【2012/05/31 01:12】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
「縄文人展 芸術と科学の融合」 国立科学博物館
上野
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上野の国立科学博物館の「縄文人展 芸術と科学の融合」に行ってきました。
会期は7月1日(日)までです。

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日本館1階の企画展示室での展示で、通常入館料で観ることが出来ます。

縄文人の男女2体の骨を写真家の上田義彦さんが撮影し、グラフィックデザイナーの
佐藤卓さんがその写真と骨をレイアウトした展示です。
解説によると、人類学者が骨を観察して彼らの生前の姿を想像するのに対し、
芸術は科学とは全く異なるアプローチで人物の本質に迫ることができる、とあります。
通常の考古学や人類学の展示と違って、すっきりとしてアートな展示になっています。

男性の人骨は茨城県の霞ヶ浦東岸にある若海貝塚で発見されています。
若海貝塚は縄文中期~後期(5500~3300年前)の遺跡で、当時の霞ヶ浦は入江でした。

縄文中期(3700~3800年前)のほぼ完全な人骨です。

「身長」
約170cmあり、縄文人の男性の平均身長が約159cmなのに対して際立って高く、
巨人と言えるとのことです。

「年齢」
30歳代後半から40歳前後と見られています。
現代よりはるかに寿命の短い縄文人にすれば天寿と言えるようです。
身長も高かったので、生活力もあったのかもしれません。

「頭」
上から見た形は、縄文から鎌倉は短頭型から長頭型に変化し、鎌倉以降は
再び短頭型に進んでいるそうです。
この骨は短頭型がいちじるしいとのことです。

「顔」
頭蓋骨を横から見ると、眉間は盛り上がり、鼻骨と前頭骨の間は強くくぼみ、
彫りの深い典型的な縄文人の顔をしていることが分かります。

「歯」
縄文人の歯は酷使されるので、かなり磨り減っています。
かなりの虫歯の跡があります。
縄文人の虫歯の発生率は8%で、狩猟採集民としては高く、これクリやドングリなどの
炭水化物のカスが溜まるためと考えられています。

「頚椎」
頚椎症性神経根症が疑われるとのことです。
首や肩、腕、手にしびれや痛みを感じていたと思われます。

「背骨」
変形性腰椎症が見られるということです。
重い物を持ったり、中腰の姿勢を続けていたためと思われます。

「膝」
右の膝に関節炎の跡があり、軟骨が擦り減っていて、相当痛かっただろうということです。

「脛骨(けいこつ)」
左のすねの骨に骨折の跡があり、その部分がふくれています。
治るまで左足をかばって歩いたため、右膝に負担がかかって関節を痛めたものと
考えられます。

「埋葬」
うつ伏せで両膝を後ろに曲げる形(伏臥半屈葬)で埋められていました。
これは全国でも数例しかない特殊な葬り方で、場所も正式の墓穴ではなく、
貝塚に埋められています。
貝塚はゴミ捨て場ですから、この人物について何か特別のことがあったのではないかと
考えられています。


女性の人骨は北海道伊達市の有珠モシリ遺跡で発見されています。
有珠モシリ遺跡は有珠湾のモシリ島にある縄文晩期~続縄文時代恵山期
(3000~1800年前)の遺跡で、島全体が墓として利用されていたようです。
副葬品も多数発掘されていて、一部は重要文化財に指定されています。

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縄文後期(約2500年前)のほぼ完全な人骨で、伊達市噴火湾文化研究所の所蔵です。

「身長」
約149cmで縄文人の女性の平均身長と同じです。

「年齢」
22~28歳前後と思われます。

「頭」
チラシの写真です。
左頭頂部に傷による孔があります。
孔の周りに治癒の跡があるので、負傷してからもしばらくは生存していたと思われる
ということです。

「顔」
若海貝塚の男性と比べると、凹凸がなだらかで、眼窩も丸みを帯びているのが分かります。

「歯」
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左右の上顎側切歯が抜歯されています。
台湾などの先住民の研究から、抜歯は通過儀礼かと考えられています。
全国の縄文人に同じ抜歯のパターンがあるそうです。

「指」
左手小指を欠損しています。
パプアニューギニアの先住民には肉親を失った悲しみを紛らわすため、指を切り落とす
習慣があるとのことです。
この女性の場合、人為的なものか事故によるものかは不明です。

「骨盤」
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手前が女性の骨です。
出産すると骨盤で一番大きな骨の寛骨の溝が出来ます。
この女性は複数人を出産したと考えられています。

「足首」
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かかとを地面につけてしゃがむ、蹲踞の姿勢をとる習慣のため、足首の骨が
変形しています。
現代日本人にも見られる特徴で、この習慣の無いヨーロッパ人にはない形です。

「埋葬」
別の女性と一緒に屈葬されていました。
腕には南方の海で採れるオオツタノハガイで作った腕輪をしていたそうです。
頭骨にはベンガラをふりかけてあり、赤色がはっきり残っています。
赤は血の色を表し、再生を願う儀礼と考えられています。


2体の人骨を観察して、これだけ推測できるというのはとても興味深いことです。
特に男性は、当時としては長生きしたものの、体を酷使して傷めたあげく、尋常ではない
葬り方をされていたことに感慨を覚え、縄文人の人生の一端を見る思いがします。


展覧会のHPです。


 

大型の解説本です。
縄文人はJomoneseと呼ばれています。
岡本太郎のような縄文文化への憧れはJomonismというのでしょうか。


 

マティスの「ダンス」を骨たちが踊っています。


【2012/05/30 00:51】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
「サンマルクカフェ 神保町すずらん通り店」
神保町
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「サンマルクカフェ 神保町すずらん通り店」はすずらん通りの中ほどの
四つ角にあります。
場所は千代田区神田神保町1-5-1です。

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今年の1月にオープンしたばかりの新しいお店で、朝7:00から開いています。
ドアで仕切られた分煙式になっていて、禁煙席は50席ほどです。
カウンター席にはコンセントも付いています。
BGMは静かなジャズでした。

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タマゴカレーパン、チョコレートクロワッサン(チョコクロ)、コーヒーの
ランチセット500円です。
コーヒーはカフェラテにしました。

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歩き回った後の甘いチョコクロは効きます。

インテリアも落ちついた雰囲気で、ソファ席にゆったり座っていると、
神保町にいることが何となく嬉しくなります。

駿河台では太田姫稲荷神社のお神輿が練り歩いていました。

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向こうに文京シビックセンターと東京ドームシティラクーアの観覧車も見えます。

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とちの木通りの木に花が咲いています。

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山の上ホテル前の坂道です。

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【2012/05/29 01:20】 お店 | トラックバック(0) | コメント(0) |
「琳派・若冲と雅の世界」展 横浜 そごう美術館
横浜
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そごう横浜店のそごう美術館では「京都 細見美術館展 Part II」として、
「琳派・若冲と雅の世界」展が開かれています。
会期は7月16日(月・祝)までです。

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細見美術館は京都の岡崎にあり、大阪の実業家、細見家3代にわたる、
縄文時代から近代までの日本美術のコレクションを収蔵展示する美術館です。

この展覧会では、琳派と伊藤若冲の作品を中心に、仏教美術、物語絵、工芸品、
能装束など、約70点が展示されています。

今年の2月から3月まで開かれていた、「都の遊び・王朝の美-美を愛でる、
京を知る-」展に続く企画です。

「都の遊び・王朝の美-美を愛でる、京を知る-」展の記事はこちらです。

先ず、仏画や仏具の展示です。

「六観音のうち如意輪観音」 鎌倉時代後期
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六観音は六道の衆生を救うとされ、東寺西院御影堂には5幅が伝来していました。
そのうち如意輪観音と十一面観音が展示されています。
蓮台に坐し、手には蓮の花を持ち、供花も蓮、天蓋も蓮の花弁です。
保存状態も良く、色彩も鮮やかで、赤い唇には生々しさもあります。


続いて大和絵です。

土佐光吉 「源氏物語図色紙 初音」 江戸時代初期
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新春に光源氏が明石の御方を訪ねる場面です。
吹抜屋台に金雲をあしらい、満開の庭の梅を添えています。

住吉如慶 「きりぎりす絵巻」 江戸時代前期
玉虫姫と蝉の右衛門守の婚礼の模様を描いた絵巻で、虫たちが裃や小袖を着て
屋敷に住まったり、婚礼の行列を仕立てたりしています。
幕末の画家の菊池容斎も、狐や鼠の嫁入り行列を「鼠狐言帰」という絵巻に描いて
いたのを思い出します。

冷泉為恭 「年中行事絵巻」 江戸時代末期 重要美術品
宮中の年中行事の絵巻で、八月の駒牽、九月の重陽の宴が展示されています。


琳派の作品が充実しています。

俵屋宗達 「双犬図」 江戸時代前期
白い子犬が黒い子犬の首にじゃれ付いています。
黒犬にはたらし込みが使われ、むくむくした感じを出しています。

渡辺始興 「簾に秋月図」 江戸時代中期
簾越しに薄や桔梗と一緒に満月が見えるという、変わった構図です。

酒井抱一 「槇に秋草図屏風」 江戸時代後期
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小さな屏風で、尾形光琳の原図を元に描いたものです。
槇の木の下に菊、萩、桔梗、女郎花などをあしらっています。

酒井抱一 「扇面貼交屏風」 江戸時代後期
六曲一双の左隻が展示されていて、貼られた扇面には、砧を打つ女、
鹿に石灯籠、田舎家、兎、枇杷、桜、富士山などが描かれています。

鈴木其一 「水辺家鴨図屏風」 江戸時代後期
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小さな屏風で、あまり雅とはいえない家鴨を題材にしています。
賑やかに歩いている家鴨の声まで聞こえてきそうです。

鈴木其一 「藤花図」 江戸時代後期
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掛軸で、勢いよくなだれ落ちるような藤の花です。
花びら一枚一枚もみずみずしく鮮やかな色彩で、ていねいに描かれています。

中村芳中 「花卉図画帖」 江戸時代後期
12図による画帖で、藪萱草(五月)、糸瓜(六月)、芥子(七月)が展示されています。
たらしこみを使い、中村芳中らしいおっとりした描き方です。


伊藤若冲の作品も揃っています。

伊藤若冲 「雪中雄鶏図」 江戸時代後期
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伊藤若冲の最初期の作品で、雄鶏は写実的に描かれています。
竹が節ごとに折れ曲がっているところや、尾を高く上げた姿など、
すでに若冲の個性が表れています。

伊藤若冲 「鶏図押絵貼屏風の内」 寛政9(1797)年
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六曲一双の屏風にさまざまの姿の鶏が描かれていますが、どれも勢いのある筆捌きで、
活き活きとして、力にあふれています。
この絵は首と尾を立てた雄鶏と、足元で丸くなった雌鳥の対比が面白く描かれています。


最後は七宝の引戸や釘隠し、茶釜、能装束などの展示です。

桃山時代の大きくて豪華な七宝の釘隠しは聚楽第あたりに使われていた物のようです。

「檜垣に藤花文様唐織」 江戸時代中期
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段替り模様で、檜垣の地に藤の花をあしらっています。

展覧会では、季節ということで、鈴木其一の「藤花図」など、藤の花を題材にした作品が
何点もありました。

前回の「Part I」と同じく、琳派と京都文化の魅力をたっぷり味わえる展覧会でした。

展覧会のHPです。





【2012/05/28 04:07】 美術館・博物館 | トラックバック(1) | コメント(0) |
「Serafina NEW YORK(セラフィーナ ニューヨーク)丸の内店」
大手町
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「Serafina NEW YORK丸の内店」はパレスビルの地下1階にある
イタリアンのお店です。
場所は千代田区丸の内1-1-1です。

建替えのために休業していたパレスホテル東京がオフィスビルのパレスビルを
併設して完成し、5月17日にオープンしました。

和田倉噴水公園から見たパレスホテル東京です。

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ビルの地下街です。

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こちらのもその時に開店しました。

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地下1階ですが、階段部分にスペースを開けてガラス壁にしてあるので、
明るい店内です。

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約80席とテラス席もあり、すべて禁煙ですが、席の間は狭いです。
BGMは元気の良いハウスミュージックでした。

ピッツァを窯で焼いているのも見えます。

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1200円のランチセットもあります。

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その日はランチセットにピザが無かったので、マルゲリータ1200円と
コーヒー500円にしました。
とても大きくて食べ切れるだろうかと思いましたが、パリッとして塩気もほど良く、
全部美味しくいただきました。

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コーヒーも軽い苦味で美味しいです。
カップはイタリアのd'ANCAPです。

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イタリアンのお店ですが、「Serafina NEW YORK」の通り、どちらかというと
アメリカ風でカジュアルなお店です。

和田倉噴水公園には花がたくさん植えられていました。

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【2012/05/27 06:15】 お店 | トラックバック(0) | コメント(0) |
「大正から始まった日本のKawaii(カワイイ)展~ファンシーグッズを中心に~」 弥生美術館
根津・東大前
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文京区の弥生美術館では「大正から始まった日本のKawaii(カワイイ)展
~ファンシーグッズを中心に~」が開かれています。
会期は7月1日(日)までです。

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2012年は大正元年から数えて100年目ということで、大正時代から始まる
ファンシーグッズを通じて、日本「カワイイ」の変化をたどる展覧会です。

日本のファンシーグッズの始まりは、大正3(1914)年に竹久夢二が
東京日本橋に開いた、「港屋絵草紙店」に始まるとのことです。
アール・ヌーヴォー風の千代紙などを販売しています。

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キノコを千代紙に描くのは珍しく、渦巻き柄とともにアール・ヌーヴォーの
影響が見られるそうです。


小林かいち(1896-1968)のデザインした絵はがきや絵封筒などは
京都の「さくら井屋」で販売されていました。
大正浪漫の時代で、今の「可愛い」に比べ耽美的、退廃的な雰囲気を
持っています。

小林かいちの作品は2010年に渋谷区立松涛美術館で開かれていた、
「大正イマジュリィの世界展」にも展示されていました。

「大正イマジュリィの世界展」展の記事はこちらです。


高畠華宵(1888-1966)は大正から昭和初期にかけて活躍した画家で、
当時は絵封筒などとして販売され、人気を得ていました。
弥生美術館は高畠華宵の作品を常設展示しています。


松本かつぢ(1904-1986)は少女キャラクターグッズの元祖とされています。

「くるくるクルミちゃん」は、顔の輪郭がちょっとベティちゃんに似た元気な女の子の
クルミちゃんを主人公にした少女マンガです。

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昭和13(1938)年に連載が始まり、戦時中の中断をはさんで、昭和29(1954)年まで
続き、戦前戦後を通じて多数のグッズが作られています。
「くるくるクルミちゃん」の皇軍慰問絵はがきまであるのには驚きました。

中原淳一(1913-1983)は昭和14(1939)年に麹町に「ヒマワリ」を開店し、
戦後は雑誌「ひまわり」の発行所として神保町に建てたビルにグッズの販売店を
開いています。
また昭和29(1954)年には「それいゆの店」を全国のデパートなどに出店して、
グッズの販売を行なっています。

2011年に弥生美術館で開かれた、『中原淳一の少女雑誌 「ひまわり」』展の
記事はこちら
です。


戦後の高度経済成長期に向かう時代は、技術革新による素材の多様化、
ベビーブーム世代が10代になって購買層を形成したことなどにより、
ファンシーグッズも盛んに作られています。

内藤ルネ(1932-2007)は中原淳一の発行する雑誌、「それいゆ」などの
イラストを担当し、多くのグッズのデザインも手がけています。

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特に昭和46(1971)年にデザインした日本初のパンダグッズは、翌年のパンダの
来日もあって、大変な人気となります。

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藤田ミラノ(1930-)のポスターなどは、長く暮らしていたフランスをはじめ、
ヨーロッパやアメリカなどで評判を得ています。

2011年に弥生美術館で開かれた、 「藤田ミラノ展」の記事はこちらです。


田村セツコ(1938-)はファンシーグッズに初めてお料理ネタを取り入れています。
食物が豊富になった時代の反映です。
今よく見かけるハンバーガーやソフトクリームのキーホルダーというのも、
その延長にあるということでしょう。

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水森亜土はファンシーグッズの世界に「セクシー」を持ち込むことで、以後の
「カワイイ」の領域を大きく広げています。

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今年の2月、東京駅地下1階の銀の鈴にも水森亜土のイラストがありました。

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株式会社サンリオは昭和49(1974)年にハローキティのキャラクターを開発し、
翌年リトルツインスターズ(キキララ)を開発しています。

ハローキティのはとバスもあります。

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グッズのアイテム別に見ると、苺を取り入れたのは竹久夢二、リボンは内藤ルネ、
田村セツコとのことです。
はやりすたりもあって、昭和初期まで人気のあった鈴蘭や百合は、そのうなだれた
姿から今はあまり好まれていません。
また、大正から昭和30年頃にかけてのグッズは封筒、便箋、絵はがきが中心で、
女学校に進学する少女が増えたことによるものだそうです。
これは昭和40年代からの電話の普及まで続いています。


現在では日本の若い女性のストリートファッションが「Kawaii」として世界に広まり、
それとともにファンシーグッズも注目されています。
この「カワイイ」という日本固有の価値観は世界共通の価値観になりつつあるとのことです。

世界共通の価値観にまでなるかどうかは分かりませんが、今の日本文化として海外で
受け入れられているのは能や歌舞伎よりもマンガやアニメ、そして「カワイイ」文化
かもしれません。

「可愛い」「かわいい」「カワイイ」「Kawaii」と、言葉も少しずつ異なるニュアンスを持つ
「カワイイ」の世界の移り変わりを知ることが出来ました。


 


【2012/05/26 05:30】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
「自家焙煎珈琲 みじんこ」 湯島
御茶ノ水・湯島
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「自家焙煎珈琲 みじんこ」はお茶の水の聖橋から湯島天神に向かい、
清水坂を上がった左側にあります。
場所は文京区湯島2-9-10です。

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2011年5月に開店したお店で、今月で1周年になります。
くっきりとモダンなデザインの店内は約30席で、全席禁煙です。
人気のあるお店で、11時の開店時間には何人ものお客さんが来ていました。

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お店の奥にはピンク色の焙煎機も置いてあります。

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メニューもいろいろ揃っています。

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ブレンドコーヒー500円と1周年記念フルーツケーキ350円です。
セットで150円引きになります。

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ブレンドコーヒーはマイルド、ビター、フレッシュの3種類があり、
ペーパードリップで淹れたマイルドコーヒーはコクがあります。
ケーキは甘さ控えめのほんのりとした味で、どちらも美味しいです。
カップはHAKUSANです。

お店のマダムによれば、「みじんこ」という名前はあれこれ考え
暖めてきた名前だそうです。
みじんこは人間より遺伝子の数が多く、侮れない生き物のようです。

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湯島天神ではお祭りの準備をしていました。
今日から27日まで例大祭です。

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湯島天神の男坂を見下ろしたところです。

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見上げたところです。

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【2012/05/25 00:48】 お店 | トラックバック(0) | コメント(0) |
「吉崎道治 油絵展」 日本橋三越
三越前
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日本橋三越本店画廊では5月29日(火)まで、「吉崎道治 油絵展」が開かれています。

吉崎道治さん(1933~)は穏やかな色彩と軽やかな筆触で、写実的な風景を
描いています。
この展覧会では約40点の作品が展示されていて、2点の人物画以外は風景画です。
長野県大鹿村の釜沢を春と秋と初冬に描いた作品もあります。

「十三湖の冬」 120号
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2009年の日展に出品された作品で、青森県の十三湖を描いています。

穏やかな薄紫色の雪景色です。
ボートに積もった雪に情感があり、広々とした空間を感じさせます。
吉崎さんは特に薄紫色で描き出す雪景色に特徴があります。

吉崎さんは一水会の会員で中村琢二に師事していますが、中村琢二も穏やかな
温かい作風です。
たどっていくと、アルベール・マルケあたりに行き着くのでしょうか。


丸の内のブリックスクエアのバラは今が満開です。
三菱1号館では「「KATAGAMI Style 世界が恋した日本のデザイン」展が
5月27日(日)まで、開かれているところです。

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こちらは丸の内仲通りのハンギングバスケットのアジサイです。

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【2012/05/24 01:42】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
「第40回 伝統工芸陶芸部会展」 日本橋三越本店
三越前
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日本橋三越本店新館7階ギャラリーでは5月28日(月)まで、
「第40回 伝統工芸陶芸部会展」が開かれています。

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日本工芸会正会員で、陶芸部会に所属している作家約300名の新作の展示です。
入場は無料です。

約300点の出展なので、灰釉、白磁、青磁、染付、備前、志野、伊賀、有田など、
さまざまな技法、窯の作品が勢揃いして壮観です。
モダンで切れ味の良い作品が多く、実に多彩な技法を駆使していて、つくづく日本は
陶芸の国なのだと思います。

志野茶碗 鈴木蔵
写真は志野焼を追求している鈴木蔵さん(1934~)の作品です。
へらの跡が鋭く切り立っていて、口縁も不揃いの勢いのある作品です。
かなり大振りで背も高く、実用というより観賞用の作品のようです。


【2012/05/24 01:34】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
「第5回 東山魁夷記念 日経日本画大賞展」 上野の森美術館
上野
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上野の森美術館では、「第5回 東山魁夷記念 日経日本画大賞展」が開かれています。
会期は6月3日(日)までです。

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日経日本画大賞は新進の日本画家を表彰するため、日本経済新聞社が2002年に
創設した賞です。
展覧会では入選作品30点が展示されています。

鴻池朋子 「シラ―谷の者 野の者」 2009年 大賞
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12枚の襖絵で、左の襖は人間の足をした蝶、右は人間の手足をした狼、
真中は人間の頭蓋骨です。
頭蓋骨の口からは金粉が霧のように左右に流れています。
端正さと異様さが一緒になった空間で、襖を開けるのがためらわれます。

濱田樹里 「流・転・生 I 」 2009年 大賞
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大きな横長の画面の中で花が激しくゆがみ、うねっています。
色彩にも迫力があり、時間と空間の中にある生命を感じます。

浅見貴子 「松の木 muison-so」 2010年 選考委員特別賞
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墨を使った立体感のある描き方で樹木を表しています。
浅見さんの作品は国立新美術館で開かれていた、「DOMANI・明日展2009」にも
展示されていました。
「DOMANI・明日展2009」の記事はこちらです。

三瀬夏之介 「山ツツジを探して」 2011年 選考委員特別賞
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遠くから観ると墨絵の抽象画かと思いますが、近づいてよく観ると山や家々も
描き込まれていて、風景なのが分かります。
画面下にある小さな石には「山ツツジを探して」と、絵の題名が書かれている、
遊び心のある作品です。

「日経日本画大賞展」の入賞作家のうち、三瀬夏之介さん、鴻池朋子さん、
町田久美さん、山本太郎さんの作品は2011年に日本橋高島屋で開かれていた
「ジパング展」にも展示されていました。
「ジパング展」の記事はこちらです。

淺井裕介 「泥絵・素足の大地」 2011年
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画面は隙間なくびっしりと動物や植物、人で埋め尽くされています。
各地の土を顔料にして描いていて、先史時代の壁画のような雰囲気があり、
絵画の原点を観ている気持ちになります。

岩田壮平 「HANAノ図」 2010年
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岩田さん独特の、金地にとろりとした色合いで花を描いた作品です。
2011年の日展では、濃厚な色彩を使わず、一面の震災の瓦礫を白と灰色で
うっすらと描き出していました。

梶岡百江 「トワイライト・パレード」 2011年
寂しい三叉路の夕暮れで、よく見ると道端に人が一人立っています。
梶岡さんは夕暮れ時の、切なく人懐かしい風景を描いています。
2009年の創画会展に出品されていた、梶岡百江さんの作品の記事はこちらです。

神戸智行 「ハナカスミ」 2010年
金魚の泳ぐ青い水面に桜の花びらの散っているのを描いたパネルを、壁に天井まで
間を置いて貼り並べています。
床にも花びらを散らせてあって、立体的な構成です。

神戸さんの作品は国立新美術館で開かれていた、「DOMANI・明日展2010」にも
展示されていました。
「DOMANI・明日展2010」の記事はこちらです。

また、千駄ヶ谷の佐藤美術館では2011年に、「イノセントワールド 神戸智行展」が
開かれていました。
「イノセントワールド 神戸智行展」の記事はこちらです。

谷保玲奈 「出るために見る夢 I」 2011年
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金魚やタコ、魚の骨、花、キノコなどが透明感のある色彩で一緒に描き込まれて、
曼荼羅のようです。
タマゴのような形もあるのは生命の象徴でしょうか。

長沢明 「The Sea Mountain」  2011年
巨大なクジラが山のように立ち上がっているという、意表を突く構図です。
長沢さんは骨太な描き方でよくトラを描いていますが、今度はクジラです。
長沢さんの作品は毎年日本橋高島屋で開かれている「META展」にも出展されています。
「META X 2011」展の記事はこちらです。


いろいろな手法の作品揃いで、日本画にもこれだけの幅と可能性のあることを
見せてくれる展覧会です。
日本画とは何かということも考えさせてもくれます。





【2012/05/23 01:20】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
「ローズベーカリー 銀座」
銀座
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「ローズベーカリー 銀座」はギンザコマツ西館の7階にあります。
場所は中央区銀座6-9-5です。

3月のギンザコマツのオープンと同時にオープンしたお店です。
1階から6階までは「ドーバー ストリート マーケット ギンザ・コム デ ギャルソン」が
入っています。
「ローズベーカリー」は「コム デ ギャルソン」代表の川久保玲さんの夫の妹夫妻が
パリを中心に展開しているお店で、丸の内店、吉祥寺店に続いて3店目です。

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1階のエレベーター前には巨大な蜂のオブジェがあります。

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平日は11時から、土日は9時から開いています。
すっきりと清潔な店内は約70席あって、全席禁煙です。
木のテーブルや椅子の並んだ様子はちょっと小学校の教室のようですが、
棚には野菜や果物、いろいろな瓶などが並び、フレッシュなグリーンカラーも
あしらわれていて明るい感じがします。
隣の東館の「ユニクロ 銀座」と連絡通路でつながっています。

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ショーケースにはケーキも並んでいます。

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ブレックファストセット1000円は、スコーンとフレッシュジュースとコーヒーです。
ジュースの他に有機牛乳と有機豆乳もあります。
また、コーヒーの他に紅茶も選べます。

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コーヒー単品は550円です。
コーヒーは上のカップがフィルターになっていて、コーヒーが下のカップに
落ちたらはずします。

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軽い苦味があって、すっきりとしています。

スコーンは温かく、クリームとジャムが添えられていて、フレッシュジュースは
オレンジのつぶつぶがたっぷり入っています。

どれも美味しく、ゆったりした気分になるブレックファストでした。


【2012/05/22 04:08】 お店 | トラックバック(0) | コメント(0) |
「五浦六角堂再建記念 五浦と岡倉天心の遺産展」 日本橋高島屋
日本橋
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日本橋高島屋8階ホールでは5月28日(月)まで、「五浦六角堂再建記念
五浦と岡倉天心の遺産展」が開かれています。
入場料は800円です。

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日本美術院の創立者である岡倉天心が茨城県の北茨城市五浦(いづら)に建てた
六角堂は東日本大震災の津波で土台を残して消失しています。
この近代日本画にとって象徴的な建築を茨城大学が中心となって再建し、今年4月に
完成しています。

この展覧会では六角堂や岡倉天心についての資料や作品が展示されています。

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岡倉天心(1863-1913)は東京美術学校(現在の東京藝術大学)の校長として活躍し、
後進の指導に当たりますが、明治31(1898)年に学内の争いから辞職し、日本美術院を
発足させます。

明治38(1905)年には五浦に別荘を建て、翌年には日本美術院も五浦に移しています。
天心に従って横山大観、下村観山、菱田春草、木村武山もここに移住します。
六角堂は天心自身の設計により自宅の横に建てられ、天心はそこで太平洋を眺めながら
思索していたということです。

その後、天心はボストン美術館の中国・日本部長に就任し、ボストンと五浦を往復します。
東京国立博物館で6月10日(日)まで開かれている、「ボストン美術館 日本美術の至宝」展の
記事はこちら
です。


会場入口には岡倉天心をモデルにした、平櫛田中の木彫、「五浦釣人」(1943年)が
置かれています。

塩出英雄 「五浦」 1970年 茨城大学蔵
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洛中洛外図のように名札も付いています。
天心の家は「天心邸」ですが、弟子たちは「大観宅」「春草宅」です。
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菱田春草 「五浦ノ月」 1909-1910年 茨城県近代美術館蔵
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洋画の影響を受けて工夫した、輪郭線を使わない描き方をしています。
このいわゆる朦朧体は当時の評判が悪く、描いていた横山大観や菱田春草は
苦労しています。

下村観山 「牧童」 坂東市立猿島資料館蔵
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牛と牧童は理想の風景を表す画題としてよく描かれています。

横山大観 「神州霊峰の図」 高島屋史料館蔵
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横山大観といえばこの富士山と松林です。

木村武山の描いた大きな板戸絵も展示されています。

堅山南風 「横山大観先生像下絵」 1957年 茨城大学蔵
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横山大観たちは岡倉天心の没年の翌年、一時解散状態だった日本美術院を再興し、
現在に至っています。
日本画の描線による肖像画も、対象に迫る鋭さがあります。

院展目録の表紙絵原画約40点も展示されています。

松尾敏男 「潮音」 1993年 日本美術院蔵
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(参考)
この展覧会には出展されていませんが、松尾敏男さんも五浦の景色を描いています。

「五浦潮音」 1991年 六曲一双

左隻
松2-7-2010_005

右隻
松2-7-2010_006





【2012/05/21 00:40】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
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