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「バビーズ ヤエチカ」 東京駅 2012/10
東京
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東京駅八重洲地下街の「バビーズ ヤエチカ」にまた行ってきました。
今回はモーニングです。
平日の7時30分から11時までがモーニングタイムです。

この前、「バビーズ ヤエチカ」に行った時の記事です。

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開店してすぐの朝早くに入ったので、まだお店は空いています。

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ホットビスケットセット500円です。
他にスコーン、マフィン、フレンチトーストなどのセットもあります。

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ビスケットといってもかなり大きく、温かくて良い香りがします。
ほくほくとして、クリームやジャム無しでも美味しく食べられます。

濃くてたっぷりのコーヒーと一緒にいただくとすっかりアーリーアメリカンな
気分になりました。


【2012/10/31 00:13】 お店 | トラックバック(0) | コメント(2) |
「琳派芸術 II」展 出光美術館
日比谷・有楽町
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日比谷の出光美術館では、「琳派芸術 II」展が開かれています。
出光美術館のコレクションを中心にした展示で、会期は12月16日(日)までです。

琳派003


2011年に開かれた、「酒井抱一生誕250年 琳派芸術 ―光悦・宗達から
江戸琳派―」展の第2部<転生する美の世界>が東日本大震災により
途中閉幕となったため、新しい視点も加えて再度開かれたものです。

11月18日までの前期と11月20日からの後期で一部展示替えがあります。

I 金と銀の世界

酒井抱一は私淑した尾形光琳の代表作に倣った作品を描いています。

「風神雷神図屏風」 酒井抱一 二曲一双
琳派001

俵屋宗達の「風神雷神図屏風」を尾形光琳が模写し、さらにそれを酒井抱一が
模写したものです。

琳派の継承の流れを伝える作品ですが、宗達に比べ抱一の風神雷神は顔が
かなり優しくなっています。

琳派002

「八ツ橋図屏風」 酒井抱一 六曲一双
琳派004

尾形光琳の「八橋図屏風」を写したものですが、葉によって色の濃さを変えて
表裏を表し、燕子花の数を少なくしてすっきりとまとめられています。
紙ではなく絹地に金箔を貼り、さらに金泥を刷いて、より輝くようにしている
とのことです。

(参考)
こちらは尾形光琳の「八橋図屏風」の右隻です。
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また酒井抱一は屏風の裏絵に銀地を採用して、新しい表現を試みています。

「紅白梅図屏風」 酒井抱一 六曲一双
右隻(部分)
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左隻(部分)
琳派006


たらし込みを使った枝は伸びやかです。
元は金地屏風の裏側で、屏風を折りたたんだ時に裏の面同士の
当たる場所に紅梅の顔料が付着した跡が付いているのが分かります。
酒井抱一は金地屏風の裏に使われる銀地の画面を好んでいたようです。


II 草花図の伝統

琳派の絵師たちが最も得意とした「草花図」の伝統を元に酒井抱一は
晩年の代表作、「十二ヵ月花鳥図貼付屏風」を描いています。

「西行物語絵巻」 第四巻 絵:俵屋宗達 詞:烏丸光広 
 寛永7年(1630) 重要文化財

琳派003

前期の展示で、後期は第一巻が展示されます。
鎌倉時代の絵巻を俵屋宗達が模写したものです。
萩の茂る庵に住む老僧を西行が訪ねる場面です。
萩、薄、女郎花の茂る野を鹿や狐が駆けて行きます。
人の営みも自然の中に溶け込んでいます。

「四季草花図屏風」 「伊年」印 六曲一双
琳派015


俵屋宗達の工房の作であることを表す「伊年」印の捺された屏風です。
量産できるように上下2段に同じ調子でびっしりと草花を並べてありますが、
金地に映えた豪華な画面です。

「秋草図屏風」 伝尾形光琳 二曲一双 サントリー美術館 重要美術品
琳派013

左隻(部分)
琳派014

下地に金箔地を使わず、菊の葉は淡い墨で描き、水墨画に似た雰囲気を
持っています。

「十二ヵ月花鳥図貼付屏風」 酒井抱一 六曲一双
右隻
琳派008

左隻
琳派009

月次花鳥図の型に依りながら、昆虫や小鳥、外来種の向日葵なども
取り入れて、現実感のある季節を描き出しています。
琳派012 琳派011 琳派010

右: 紫陽花に蜻蛉です。
中: 向日葵を描くと絵の重心が高くなります。
左: 柿の木に目白が目白押しに並んでいます。


III 江戸琳派の先駆者

酒井抱一より以前に江戸に琳派を伝えた、俵屋宗理、中村芳中などの作品です。

「朝顔図」 俵屋宗理 細見美術館
琳派016

余白を生かした洒脱な画面構成で、朝顔の葉は輪郭線を使わない
没骨法の水墨で淡く描かれています。
俵屋宗理は酒井抱一に先駆けた江戸琳派様式の絵師とのことです。

「扇面貼付屏風」 中村芳中 六曲一双
右隻
琳派019

琳派020


太い輪郭線でゆったりと大らかに描かれ、ユーモラスな雰囲気があります。
中村芳中は大坂の絵師・俳人ですが、寛政11年(1799)から3年ほど
江戸に滞在し、その時、「光琳図譜」を作って酒井抱一より先に江戸に
光琳風を広めています。

「燕子花図屏風」 酒井抱一 享和元年(1801年) 二曲一隻
琳派017

余白を大きく取った無地の画面に、水墨と群青の燕子花が弧を描くように
並べられています。
燕子花の色は濃淡があり、淡い水墨の葉にはたらし込みが使われています。
枯れた葉もあり、蜻蛉も一匹とまっているのが見えます。
繊細で叙情的な、俳味も感じられる風景です。


IV 俳諧・機知・闇

江戸の気風を映す江戸琳派は新規な画題や洒脱な画風を特徴としています。

「糸桜・萩図」 酒井抱一 
琳派021

糸桜の枝が奇抜な形に曲がっています。
短冊と色紙には酒井抱一自作の句が自筆で書かれています。

糸桜  そめやすき 人のこゝろや 糸さくら
萩   白萩や 有明残る 臼の跡

「月夜楓図」 酒井抱一 静岡県立美術館
琳派022

前期の展示です。
濃淡を付けた水墨で楓の葉を表し、幹や枝も墨の濃淡で立体感を出しています。
闇への注目はその後の江戸琳派にも受け継がれていったそうです。

速水御舟の夜桜を描いた作品にも同じような繊細な感覚が感じられます。

V 抱一門下の逸材

酒井抱一の門下の逸材である鈴木其一の作品の展示です。
鈴木其一は師の酒井抱一の洗練された洒脱な画風を更に進めて、
デザイン性の高い、近代的とも言える作品を描いています。

「桜・楓図屏風」 鈴木其一 六曲一隻
琳派025

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楓は紅葉でなく青葉を描き、桜花の白と対比を見せています。
くっきりとした明快な図柄と強い色彩が鈴木其一の特徴です。

「四季花木図屏風」 鈴木其一 六曲一双
右隻
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左隻
琳派028

右隻(部分)
琳004

右隻には白牡丹を囲むように紅白梅、蒲公英、菫、燕子花が
描かれています。
左隻に描かれているのは楓、白菊、桔梗、水仙、薮柑子です。


2011年の「琳派芸術―光悦・宗達から江戸琳派―」展の第1部<煌めく金の世界>と
併せて、ほぼ2年がかりで俵屋宗達から鈴木其一にいたる琳派の世界をたっぷりと
味わうことが出来ました。

「琳派芸術―光悦・宗達から江戸琳派―」展第1部の記事です。

展覧会のHPです。





出光美術館の次回の展覧会は「オリエントの美術展」で、
期間は2013年1月11日から3月24日です。

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【2012/10/30 00:12】 美術館・博物館 | トラックバック(2) | コメント(0) |
「フードコート L'UENO(ルエノ)」 UENO3153
上野
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上野駅前の西郷会館が9月15日に「UENO3153(さいごうさん)」として
リニューアルオープンしました。
西郷さんの銅像の下の、「聚楽台」の入っていたビルで、
場所は台東区上野公園1-57です。

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1階は複合店の「フードコート L'UENO(ルエノ)」で、「ロッテリア」を中心に
「銀座コージーコーナー」、イタリアンの「ピアトリア」、ベーカリーの
「フォルサム」が入っています。

セルフ式で160席あり、完全分煙、好きなお店で注文する仕組みです。
朝7時から開いていますが、休日のお昼はかなり混んでいます。

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「フォルサム」のルエノあんぱん180円とコーヒー230円です。

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グローブの形をしたクリームパンもあります。

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「銀座コージーコーナー」にはルエノ限定のパンダのワッフルもあります。

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「UENO3153」の屋上です。

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西郷さんの銅像のある広場とつながっています。

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こちらは山本丘人が1928年に描いた「公園の初夏」という作品で、
今の「3153」の場所あたりです。
戦前には一帯に建物はありませんでした。

山6-8-2010_003


【2012/10/29 00:10】 お店 | トラックバック(0) | コメント(0) |
「気ままにアートめぐり-印象派、エコール・ド・パリと20世紀美術」展 ブリヂストン美術館
京橋・東京
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京橋のブリヂストン美術館ではコレクション展、「気ままにアートめぐり
-印象派、エコール・ド・パリと20世紀美術」が開かれています。
会期は12月24日までです。

ブリ001


ブリヂストン美術館の所蔵する印象派から20世紀の抽象画まで、および日本の
近代美術の作品を中心に彫刻や古代美術を含め約170点の展示です。

第1章 印象派の誕生

ピエール=オーギュス・ルノワール 
「すわるジョルジェット・シャルパンティエ嬢」 1876年

東2-4-2010_003

ブリヂストン美術館といえば先ず思い出す作品です。
ルノワールはこの子の家族を描いた「シャルパンティエ夫人と子供たち」で、
肖像画家としての評判を得たそうです。

ここのミュージアム・カフェの「ティールーム ジョルジェット」の名前は、
この作品から採っています。
「ティールーム ジョルジェット」の記事です。

ギュスターヴ・カイユボット 「ピアノを弾く若い男」 1876年
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ブリヂストン美術館が最近購入した作品です。
ピアノを弾いている弟を描いた絵で、パリの裕福な家庭の一こまをみせています。
グランドピアノの奥行き、窓の位置など、いろいろ考えてあります。
床の絨緞、壁紙、カーテンの模様も細かく描かれて華やかです。

アルフレッド・シスレー 「サン=マメス六月の朝」 1884年
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印象派らしい、明るい外光の中の作品です。
日影の部分を描くことにも興味を持っています。

クロード・モネ 「睡蓮」 1903年
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上から木の枝が覗いている、浮世絵風の図柄です。

第2章 印象派を乗り越えて

ポール・セザンヌ 「サント=ヴィクトワール山とシャトー・ノワール」
 1904-06年頃

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セザンヌの風景画といえば、サント=ヴィクトワール山で、故郷のプロヴァンス
地方を代表する山です。
シャトー・ノワールとは黒い城という意味で、サント=ヴィクトワール山と
シャトー・ノワールを共に描いた作品は少ないそうです。

モーリス・ドニ 「バッカス祭」 1920年
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ナビ派の一人だったドニの作品です。
ドニ特有の藤色がかった色彩による祝祭的な情景です。

第3章 20世紀美術の広がり I-フォーヴィズムの画家たち

モーリス・ド・ヴラマンク 「運河船」 1906年
セ010

ヴラマンクのフォーヴィスム時代の作品で、いかにもフォーヴィズムと
いった強烈な色彩が目を惹きます。

ジョルジュ・ルオー 「郊外のキリスト」 1920-24年
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生まれ育った貧しい街でルオーの見た、母親が子供を連れ、食を乞うため
一軒一軒回っている状景を元にした作品です。

1929年に日本に紹介され、日本でのルオーの理解と普及に貢献した作品
とのことです。
月の光と人影の向きを違えてあるのに、今回気が付きました。

アルベール・マルケ 「道行く人、ラ・フレット」 1946年
セ011

マルケの亡くなる前の年の作品です。
マルケはフォーヴィスムの一員とされますが、色彩は淡く、穏やかです。


第4章 日本の近代洋画

藤島武二 「黒扇」 1908-09年
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亡くなる前年の藤島武二が親交の深かった石橋正二郎に託した作品の中の
1点とのことです。
作品が譲られたいきさつについては、ブリヂストン美術館のHPにある
石橋正二郎の挨拶文で触れられています。
古典的な描き方の作品ですが、筆遣いに勢いがあり、ショールは白く輝き、
青い眼も印象的です。

青木繁 「天平時代」 油彩、カンヴァス 1904年 
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古代の幻想の世界ですが、人物はうねるように描かれ、赤と緑の対比が
目を惹きます。
同じ久留米出身の石橋正二郎は青木繁の作品を数多く収集しています。

岡鹿之助 「セーヌ河畔」 1927年
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こちらもブリヂストン美術館が最近購入した作品です。
岡鹿之助が点描による自分の様式を確立した頃の作品です。
ルソーのような雰囲気があり、クレーンの形もユーモラスです。

岡鹿之助 「雪の発電所」 1956年
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岡鹿之助の代表作で、雪景色の中の発電所をくっきりと描いています。
岡鹿之助としては珍しい、実景を元にした作品です。

第5章 エコール・ド・パリの時代

アンリ・ルソー 「イヴリー河岸」 1907年頃
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おもちゃのような家と人形のような人たちは現実感から離れていて、
飛行船には浮遊感が漂います。
そこに何か不思議な懐かしさを感じます。

藤田嗣治 「猫のいる静物」 1939-40年
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私が初めて藤田嗣治を知った作品です。
スペインのファン・サンチェス・コタン(1560-1627)の静物画の構図に
倣っていますが、飛び立つ鳥と藤田得意の猫が画面に動きを添えています。
きわめて細く均一な線描を観ると、藤田の技量の高さがよく分かります。

第6章 20世紀美術の広がり II-キュビズム・シュルレアリスム

パブロ・ピカソ 「腕を組んですわるサルタンバンク」 1923年
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よく画風の変わるピカソの、第一次世界大戦中に訪れたイタリアで観た
古典文化にインスピレーションを受け、それ以前のキュビズムから
新古典主義に移った時代の作品です。
古代彫刻のような顔立ちで端然と腰かけていて、色彩も明快です。

古賀春江 「涯しなき逃避」 1930年
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シュルレアリスムの絵で、マックス・エルンストにも同じような
人体をコラージュしたような作品があります。

第7章 戦後の抽象芸術

パウル・クレー 「島」 1932年
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パウル・クレーは音楽も得意で、音楽を絵の中に取り入れる工夫をしていたとの
ことです。
細かい粒の連続、変化する色彩、流れる描線に音楽を感じることも出来そうです。


ジャクソン・ポロック 「ナンバー2, 1951」 1951年
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ジャクソン・ポロックは月を描くことが多く、この作品も月をモチーフにしています。
明るい月夜に月に向かって悪態をつくことが多かったそうです。


ブリヂストン美術館のコレクション展は近代洋画の歴史を一度にたどる
ことが出来て、観るたびに新しい発見もある展覧会です。

展覧会のHPです。


【2012/10/28 00:13】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
「ライオンのいるサーカス」 恵比寿
恵比寿
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カフェ「ライオンのいるサーカス」は恵比寿駅の西側、松坂屋ストアの横にあります。
場所は渋谷区恵比寿南2-3-1です。

3階にあるお店まで階段を上がります。
恵比寿のカフェは階段を上らないとたどり着けないお店が多いようです。

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2010年にオープンしたリノベーションカフェで、店内はほの暗く、
棚には本が並び、シャンデリアやモロッコランプが下がっています。
BGMは軽いポップスでした。

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3階にあって本当に隠れ家のようなお店ですが、開店時間の直後から
何人もお客さんが入ってきました。

こちらの名物、ランチのつけナポリタンセット1280円です。

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ラーメンの麺をトマト味のスープにつけて食べるという多国籍麺です。
半熟卵も入っていて、つるりとした食感で酸味がありなかなか美味しいです。

コーヒーとプチケーキのデザートが付きます。

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カップはBONOXです。
コーヒーはすっきりとした苦味系の味です。

恵比寿にはいろいろなカフェがありますが、こちらも個性的な面白いお店です。

お店のHPです。


【2012/10/27 00:14】 お店 | トラックバック(0) | コメント(0) |
「出雲―聖地の至宝―」展 東京国立博物館
上野
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東京国立博物館の本館では古事記1300年・出雲大社大遷宮特別展
「出雲―聖地の至宝―」が開かれています。
会期は11月25日(月)までです。

出001


今年は出雲神話も書かれている古事記が編纂されて1300年にあたり、
来年は出雲大社の60年ぶりの大遷宮が行われます。
これを記念して、出雲にまつわる銅剣、銅鐸などの出土品や史料の展示です。

1章 出雲大社の歴史と宝物

古事記によれば大国主が国譲りの条件として、太い柱で千木(ちぎ)が空高くまで
届く立派な宮殿を建ててくれるよう求めたので、出雲大社が建てられたそうです。

出雲大社の本殿は平安・鎌倉時代は東大寺大仏殿より高く、高さ16丈(約48m)
あったと言われています。
しかしこれはあまりに高く、事実とは違うと思われてきましたが、1999年から
2002年にかけての境内の発掘で、束ねられた3本の太い杉柱の根元が発掘された
ことで、実在していた可能性が高くなりました。
これは出雲大社の宮司の千家(せんげ)家に伝わる、「金輪御造営差図」とも
一致しています。

宇豆柱(うづばしら) 出雲大社境内遺跡出土 
 鎌倉時代・宝治2年(1248) 重要文化財

3本束ねると直径3mになるという柱は実際に見ると大変大きく、その存在感は
圧倒的で、古神道の磐座(いわくら)を思わせます。

出雲大社本殿復元模型 出雲市
出002
 
模型でもその高さと階段の長さを充分実感出来ます。
巨木を立てるという、三内丸山遺跡のような縄文文化との関係を想像させます。

2章 島根の至宝

荒神谷遺跡出土の銅剣 弥生時代・前2~1世紀 国宝
1984年に、並んで埋納された銅剣が一度に358本出土しています。
この数はそれまでに全国で出土した銅剣の数より多く、大きなニュースになりました。
展覧会ではそのうち、42本が展示されています。
多くの銅剣の根元に×印が刻んであり、印の意味も埋納の理由も不明です。

加茂岩倉遺跡出土の銅鐸 弥生時代・前2~1世紀 国宝
1996~97年に、埋納された銅鐸が一度に39個出土しています。
展覧会ではそのうち、16個が展示されています。
こちらの銅鐸にも×印の刻まれた物があり、荒神谷遺跡の銅剣との関連を
示しています。

兵庫鎖太刀 鎌倉時代・13~14世紀 須佐神社 重要文化財
出雲の戦国大名、尼子晴久(1514-61)の奉納です。
須佐神社は須佐之男命を主祭神としています。

色々糸威胴丸 室町時代・16世紀 佐太神社 重要文化財
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尼子晴久の祖父、尼子経久(1458-1541)の奉納で、大袖付きの豪華な銅丸鎧です。
佐太神社は出雲国の二の宮です。


貴重な出雲の文化財を観ることの出来る興味深い展覧会です。

展覧会のHPです。


大林組によるコンピュータを使った古代の出雲大社の復元プロジェクトの記録です。




【2012/10/26 00:07】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
「ゴントラン シェリエ 東京」 渋谷
渋谷
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「ゴントラン シェリエ 東京」は渋谷の宮益坂下交差点の角にある
ベーカリーカフェです。
場所は渋谷区渋谷1-14-11です。

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今年の8月にオープンしたばかりのお店で、1階は売店とイートイン、
2階はカフェテリアになっています。
30席ほどの店内は明るく簡素な作りになっていて、全席禁煙、
朝7時30分から開いています。
BGMはフランス語のボサノバでした。

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焼き立てのパンがどんどん運ばれてきます。

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スイーツもあります。

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パンオショコラ230円とコーヒーS280円です。
コーヒーはパンと一緒に注文するとこれから30円引きになります。

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パンオショコラは外はパリッと、中はしっとりしていて、バターの風味が効いて、
とても美味しいです。
コーヒーは苦味系の味です。

フランスでしょうか、欧州系の女性も2人、クロワッサンを食べていました。

こんなお店でパンの朝食というのも良いものです。

Bunkamuraの花屋さんもハロウィンで盛り上がっていました。

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お店のHPです。


【2012/10/25 00:14】 お店 | トラックバック(1) | コメント(0) |
「第66回記念 二紀展」 国立新美術館
乃木坂
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六本木の国立新美術館で開かれている、「第66回記念 二紀展」に行ってきました。
会期は10月29日(月)までです。

二紀会は1947年設立の美術団体で、絵画部と彫刻部があります。

「薄暮(2)」 阿部好江
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紫色のくつろぎ

「宇宙星 II」 井田孝子
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マグリットに吠える犬

「風化樹木の大地、鳥たち」 大島忠昭
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鳥獣のつくるモニュメント

「風が見た街」 大嶋美樹絵
二0070

夕暮れは懐旧の時

「白木蓮の咲く頃」 加野尚志
二0010

瀬戸内の風景の手前に白木蓮

「刻の谷 II」 川﨑雅博
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ヤマセミの見つめる砂漠都市

「Big Wall」 株田昌彦
二0052

堅固な幻想

「長閑な午后」 黒田冨紀子
二0026

大地の母を中心に

「大地」 佐々木信平
二0014

空の青と草の緑

「聴」 塩谷亮
二0004

うるおいのある写実

「みどりの平均律 II」 武山和夫
二0067

やわらかな新緑

「先生!画用紙が1枚足りません」 田嶋香里
二0096

個性のある猫の顔

「Breeze in Water」 田中宏治
二0064

青の中の量感

「来~い、来い、来い、福よ来い!!」 都丸直子
二0058

画面いっぱいの熊手

「エルサレム旧市街(イスラエル)」 難波平人
二0046

白々とした猥雑

「好日」 中島芳雄
二0061

空からの絵心

「水編「雨物語」」 前田珠紀
二0099

水滴のつくる風景

「通り過ぎる記憶」 吉岡正人
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古典的な時間

「東風を背に受け西に舞う」 渡辺香奈
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渦となって湧き上がる椿の花

2011年の 二紀展の記事です。

二紀会のHPです。
委員・会員の過去の作品を見ることが出来ます。


【2012/10/24 00:07】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
「上野精養軒 カフェラン ランドーレ」 2012/10
上野
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少し前の休日に、7月にも行ったことのある、上野公園の「上野精養軒 
カフェラン ランドーレ」に行ってきました。
場所は台東区上野公園4-58です。

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ズッキーニなどの入ったトマト風味のパスタで1260円です。
サラダが付きます。

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こちらは南瓜プリン600円です。

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こちらもいろいろ野菜が載っていて美味しいです。

秋の上野は展覧会のお客さんも多く、どこのカフェもいっぱいで、
こちらも賑わっていました。

この前、「カフェラン ランドーレ」に行った時の記事はこちらです。

上野の山の彼岸花は今年は咲くのが少し遅かったようです。

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上野広小路の証券会社のパンダはハロウィンを待っています。

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【2012/10/23 00:05】 お店 | トラックバック(0) | コメント(0) |
「巨匠たちの英国水彩画展」 Bunkamura、ザ・ミュージアム
渋谷
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渋谷のBunkamura、ザ・ミュージアムではマンチェスター大学ウィットワース
美術館所蔵、「巨匠たちの英国水彩画展」が開かれています。
会期は12月9日(日)までです。

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英国マンチェスター大学ウィットワース美術館の所蔵する水彩画のコレクション、
約150点が展示されています。
特にターナー(1775-1851)は初期から晩年までの作品、30点が展示されています。

第1章 ピクチャレスクな英国

英国では18世紀初頭からの英仏戦争による愛国心の高揚や歴史への傾倒などから、
名所風景の水彩画が盛んになっています。

ジョン・コンスタブル 「デダム教会と渓谷、サフォーク」 
 1800年 ペンとインク、水彩・紙

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近景に牛と牛飼い、遠景に広々とした平野の、のどかな風景です。
ジョン・コンスタブル(1776-1837)は19世紀の代表的な風景画家で、
故郷のサフォークの風景を生涯描き続けています。

第2章 イタリアへのグランド・ツァー

18世紀には英国の上流階級の子弟は見聞を広めるため、道路が開かれて
交通の容易になったスイスを経由してイタリアに旅行することが流行します。
これに伴い、実際に見たイタリアの景色を描いた作品の注文が増えます。

ローマ、ヴェネツィア、ナポリ、ネミ湖などの風景の作品が展示されています。

第3章 グランド・ツァーを越えて、そして東方へ

グランド・ツァーはフランス革命とナポレオン戦争のため大陸への交通が
困難になったため廃れますが、戦争が終わると画家たちは大英帝国の
領土拡大と国際交易の発展に伴い、イタリアよりさらに東方に向かいます。

エジプト、エルサレム、インド、中国などを描いた作品の展示です。

ラファエル前派の画家、ウィリアム・ホルマン・ハント(1827-1910)が
エルサレム、ナザレ、カイロを描いた作品も展示されています。
どれもグワッシュを使っていて、水彩画にしては油彩画のようなツヤがあります。

第4章 ターナー

ターナーの作品が24点並んでいます。

J.M.W.ターナー 「旧ウェルシュ橋、シュロップシャー州シュルーズベリー」 
 1794年 鉛筆、水彩・紙

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古くて今にも崩れそうな橋の向こうに建設中の橋が見えます。
アーチの重なりが面白い景色をつくっています。
初期のターナーは写実的で、細かく描き込んでいるのが特徴です。

J.M.W.ターナー 「海辺の落日とホウボウ」 
 1838-40年 黒のチョーク、水彩、グワッシュ・淡黄灰色の紙

水008

晩年になると形態は簡略化され、幻想味も帯びてきます。
ホウボウが入り日を見ているような不思議な絵です。

J.M.W.ターナー 「ルツェルン湖の月明かり、彼方にリギ山を望む」 
 1841年 水彩、グワッシュ・紙

ポスターなどに使われている作品です。
スイスのルツェルン湖の風景で、湖面を月の光が照らしています。
画面全体に淡く藍色が広がり、過不足の無いおだやかな色遣いで、遠くに見える
教会の塔が幻想的です。

第5章 幻想

ウィリアム・ブレイクなど、幻想性の強い作品です。

サミュエル・パーマー 「カリュプソの島、オデュッセウスの船出」 
 1848-49年 水彩、グワッシュ・紙

水009

ホメロスの叙事詩、「オデュッセイア」の一場面です。
オデュッセウスがニンフのカリュプソに別れを告げて船出する場面です。
朝日の光が放射状に広がり、波もそれに合わせるように広がって寄せています。
遠くの岩の形も人の姿に似ています。
劇的な雰囲気があり、日の光は来迎図を思い出します。

第6章 ラファエル前派の画家とラファエル前派主義

ミレイ、ロセッティ、バーン=ジョーンズ、ラスキンなどの作品が並んでいます。
会場の中のベンチのカバーもラファエル前派と関係の深いウィリアム・モリスの
デザインを使っています。

ジョン・エヴァレット・ミレイ 「ブラック・ブランズウィッカー」 
 1867年 水彩、グワッシュ・紙

水005

ジョン・エヴァレット・ミレイ(1829-1896)の代表作で、対ナポレオン戦に
赴こうとするプロイセンの騎兵と恋人を押し留めようとする女性です。
元は全身像で、ドアを閉じようとする手も描かれていたのですが、
好評だったので水彩による部分画を制作したものです。
ロマンチックな画題で、黒と白、青と赤が対比されています。

第7章 ヴィクトリア時代の水彩画

ヴィクトリア女王(在位:1837-1901)の時代、多くの画家は中産階級の期待に応えて
地方の懐かしい風景などを正確な描写で描いています。
オランダの独立後の興隆期に多くの風俗画の受容があったのと同じような現象でしょう。
ミレイもラファエル前派から離れた後、分かりやすいテーマの作品を描いています。

マイルズ・バーケット・フォスター 「夏季-ふたりの少女、幼子、人形」 
 水彩、グワッシュ・紙

水010

姉二人は本を読んだり人形遊びをしていて、構ってもらえない一番下の妹は
不満そうです。
遠くで羊が群れているのどかな田園風景で、分かりやすくほほえましい作品です。

第8章 自然

18世紀には絵画の序列の最下位に置かれていた水彩画も19世紀初めに自然主義的な
風景画がロイヤル・アカデミーに認められるようになると、英国各地の風景が
盛んに描かれ、やがて水彩は英国のものという愛国的な主張も生まれます。

アンドリュー・ニコル 「北アイルランドの海岸に咲くヒナゲシとダンルース城」 
 鉛筆、ペンとインク、水彩・紙

水006

遠くに風景を描き、手前にするすると伸びるヒナゲシを静物画のように
置いた図柄はちょっとシュルレアリスム風です。

J.M.W.ターナー 「濡れた浜辺に沈む夕陽」 1845年 鉛筆、水彩・紙
会場の最後に展示されている作品で、ぎりぎりまで筆数を抑えてあります。
浜辺にぼんやりと人の影のようなものが浮かんでいて、晩年のターナーは
何を見ていたのだろうかと思います。

現在まで英国の風景画家はスケール感や色調の深みで油彩と張り合おうとせず、
水彩ならではの速さ、緩み、表情の豊かさを活かしているとのことです。

たしかに、水彩画は風景などをあっさりと描いていて、心地良く観ることが出来ます。
作品数も多く、良き時代の英国の雰囲気を味わえる展覧会です。

会場の中のベンチのカバーもラファエル前派と関係の深いウィリアム・モリスの
デザインを使っています。

展覧会のHPです。





【2012/10/22 00:05】 美術館・博物館 | トラックバック(1) | コメント(2) |
「パークホテル東京のザ・ラウンジ」 汐留
汐留・新橋
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パークホテル東京のザ・ラウンジに行ってきました。
場所は港区東新橋1-7-1の汐留メディアタワー25階です。

こちらは汐留駅に直結した、デザインが個性的なホテルです。
ホテルのラウンジなので、広々として静かです。

パ0008

パ0002


高い吹き抜けになっていて、自然光が入ってきます。

パ0006


カレーランチセット1500円です。
これにサービス料と消費税が付きます。

パ0010

パ0011

揚げたてのメンチカツが付いていて、辛さは軽くとても美味しいです。
メンチカツを揚げるためか、出てくるのに少し時間がかかります。

コーヒーもすっきりとして良い味です。
ヨーグルトが添えられています。

パ0020

板チョコは、妻の注文したフレンチプレスのコーヒーに付いていた物です。

こちらには、パナソニック汐留ミュージアムで開かれている、
「ジョルジュ・ルオー アイ・ラブ・サーカス」展の帰りに寄りました。
少し高いですが、展覧会に行った時にゆったりした気分で一休みするのに
良いでしょう。

、「ジョルジュ・ルオー アイ・ラブ・サーカス」展の記事です。

エレベーター横の窓からの景色です。

パ0025


目の下に新橋駅が見えます。

パ0021


【2012/10/21 00:10】 お店 | トラックバック(0) | コメント(0) |
「石見銀山伝」 丸ビル・マルキューブ
東京
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丸ビル1階のマルキューブでは10月20日(土)と21日(日)に
「石見銀山遺跡とその文化的景観」世界遺産登録5周年、
「石見銀山伝」が開かれています。

石0250

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世界遺産登録5周年を迎えた島根県の「石見銀山」を紹介するイベントで、
併せて世界遺産登録1周年を迎えた「平泉」も紹介されています。

大屋神楽社中による石見神楽の上演があります。

石0215


これは「於紅谷(おべにだに)」という創作神楽で、山師の於紅孫右衛門が
殺されたという史実を元に、孫右衛門を慕う女性が自害して龍蛇となって
災いをなすので、オオナムチがこれを退治するというお話です。

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石0217

石0232

石0221

早替りなど、歌舞伎の要素も入り、龍蛇が客席に下りてきたりして、
とても劇的で面白い神楽です。
囃子は大太鼓、小太鼓、笛、鉦2つの5人で構成されています。

スさノオがヤマタノオロチを退治する、有名な「大蛇」も上演されます。

石0247


オオナムチは大国主とも呼ばれ、出雲大社の祭神でもあります。
いま東京国立博物館では古事記1300年・出雲大社大遷宮特別展
「出雲―聖地の至宝―」 が11月25日(月)まで開かれているところです。

30kgの銀塊も置いてあります。

石0245


マスコットキャラクターの「らとちゃん」です。

石0249

サザエの殻に灯明を付けて坑道の明りにした、「螺灯(らとう)」に
ちなんだ姿です。



【2012/10/20 20:33】 街歩き | トラックバック(0) | コメント(2) |
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