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「CAFE丸福珈琲店 ヨドバシAKIBA店」 秋葉原 2013/5
秋葉原
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秋葉原のヨドバシカメラマルチメディアAkibaの4階にある「CAFE丸福珈琲店
ヨドバシAKIBA店」に行ってきました。
場所は千代田区神田花岡町1-1です。

丸0142

丸0139

丸0132


この前、「CAFE丸福珈琲店」に行った時の記事です。

お昼時なので、ランチの玉子トーストセット1000円を注文しました。

丸0135

玉子サンドはパリッとして、おだやかな味付けで美味しいです。

トーストサンドは他にハム、野菜もあり、ミックスは50円増しです。
他にカリーセット、ハヤシライスセットがあります。

丸0128


丸福珈琲店は昭和9年に大阪で創業した老舗で、東京では他に
羽田空港店があります。
昔ながらのずっしりと濃いコーヒーが特徴で、カップもクラシック、
砂糖も角砂糖です。

丸001


【2013/05/31 00:03】 お店 | トラックバック(0) | コメント(0) |
「第五回 星星會展」 日本橋高島屋
日本橋
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日本橋高島屋美術画廊では「第五回 星星會展」が開かれています。
会期は6月4日(火)までです。

下田義寛・竹内浩一・田渕俊夫・牧進の4人のグループで、
隔年で開催され、今年が最後の展覧会です。

牧進 「美麗相愛」 四曲一双
牧001

孔雀牡丹図は伝統的な画題で、円山応挙や長沢蘆雪も描いています。
金の孔雀、銀の牡丹は黒の地から浮かび上がり、幽玄な世界を見せています。
孔雀は牡丹に求愛しているようです。

下田さん、田渕さんは院展、竹内さんは日展、牧さんは無所属と、
経歴はさまざまですが、どれも深みと品格のある作品で見応えがあり、
この会が今回で最後というのは残念です。

「第四回 星星會展」の記事です。


【2013/05/30 00:06】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
「ギャラリー珈琲店・古瀬戸」 神保町
神保町
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神保町の「カフェテラス古瀬戸」は改装されて、2012年12月に
「ギャラリー珈琲店・古瀬戸」としてリニューアルオープンしました。
場所は千代田区神田神保町1-7です。

古0016

古0012

古0011


入口側にギャラリーが出来ました。
5月31日までは「壁に掛かった焼き物展」が開かれています。

古0041


古0013

太田拓美さん
古0053

加藤元男さん
古0047

椋本計子さん
古0051


八木三生さん
古0049


店内は完全禁煙になりました。
大きな木のテーブルはグランドピアノの形をしています。

古0037


城戸真亜子さんの壁画は以前のままです。

古0040


コーヒー525円とホットサンド630円、セットで200円引きになります。

古0032

たっぷりのコーヒーはくっきりした苦味です。

以前と同じ、ゆったりとした雰囲気の中でのんびり時間を過ごしました。

「カフェテラス古瀬戸」に行ったときの記事です。

お店のブログです。


その後、神保町から駿河台を歩いてみました。

文房堂には猫グッズが並んでいました。
神0058

すずらん通りには紅色のトチノキの花が咲いていました。
古0005


山の上ホテルに上がる道
神0072

神0081


駿河台のとちの木通り
神0092


トチノキの花は白から紅色がありますが、こちらには両方咲いていました。
神0095

神0099


アテネ・フランセ
神0101


皀角坂(さいかちざか)の上に来ました。
下には神田川に沿って中央線が走っています。
神0107


【2013/05/29 00:01】 お店 | トラックバック(0) | コメント(2) |
「江戸人展」 国立科学博物館
上野
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上野の国立科学博物館では、企画展、「江戸人展」が開かれています。
会期は6月16日(日)までです。
常設展の入館料で入場出来ます。

江戸001


国立科学博物館は江戸時代の遺跡から発掘された人骨などの資料を
6000個体以上保管しています。
これらによって見えてくる大江戸の人たちの姿や文化を紹介する展覧会です。

会場は撮影可能です。

江戸0063


「大江戸の顔」

武家と町人では男女ともに顔の形がかなり違っています。
武家の顔は細長くてあごが小さく、町人の顔は丸くてあごもしっかりしています。
武家の人は百姓や町人に比べ、柔らかい物を食べていたので、それが骨の形に
現れたようです。

写真で展示されていた、徳川将軍の正妻や側室の頭骨からもそれが判ります。

上:9代将軍家重正室 下:13代将軍家定正室
江戸0065

上:10代将軍家治側室 下:8代将軍吉宗生母
江戸0066

9代将軍家重の正室、證明院は皇族の出身ですが、細長い顔で、小さなあごを
しています。
皇族や公家も武家と同じ食生活だったことによるものです。
それに対し、8代将軍吉宗の生母、浄円院は百姓の出身と言われていますが、
顔立ちに厚みがあり、しっかりとしています。

思い出すのは、幕末の土佐の殿様、山内容堂のお話です。
あるとき、山内容堂たち大名が料亭かどこかに行ったことがあります。
大名が連れ立って料亭に行くなど、幕末だからこそのことです。
座敷に居並んだお客の顔を見た店の女将は客の顔の長さに感心して、
「皆さん、お長うございますこと。」と口にします。
町人が大名に向かって話しかけ、しかも顔の批評をするなど、これも幕末で
なければあり得ないことですが、山内容堂は平然と、「ここに宇和島が来れば、
わしらも丸顔になる。」と答えています。
宇和島とは宇和島藩主、伊達宗城(だてむねなり)のことで、写真で見ても
かなり顔の長い人だったことが判ります。

「大江戸のからだ」

帯をきつく締めたことにより変形した肋骨、髪型を守るため高さのある箱枕を
していたため曲がった頚椎の女性の人骨は当時の女性の生活習慣を現しています。

江戸003


結核や梅毒の跡のある人骨もあります。
結核が日本に入ってきたのは弥生時代、梅毒は戦国時代とみられています。
梅毒の跡は出土した人骨の5%の見られるとのことで、人口の50%は感染していた
という推計もあるそうです。
徳川家康の次男、結城秀康の死因も梅毒とされています。

試し斬りされた人の骨です。

江戸0074

湯島四丁目出土とあるので、講安寺の墓域あたりからの出土と思われます。
講安寺は前田家、榊原家など大名屋敷に囲まれていたので、大名の家中で
罪人の試し斬りを行なった後に埋葬したのかもしれません。

「大江戸の装い」

男女の髪型模型が並んでいて、左は横兵庫、右は大銀杏です。

江戸0081


白粉、お歯黒、紅の道具が展示されています。

白粉
江戸0076

お歯黒
江戸0077


江戸0078


かなり匂いの強いお歯黒の匂いを実感するコーナーもあります。

2012年に赤坂のニューオータニ美術館で開かれていた、「浮世絵に見る
江戸美人の化粧 白、紅、黒―三色の美」展の記事
です。

「写された・描かれた江戸の人たち」

江戸から明治にかけて撮影された日本人の写真と、幕末に日本を訪れた
外国人の描いた日本人の姿が展示されています。

エメ・アンベール著 「Le Japon illustre」
江戸004


知識としては知っていた江戸時代の人びとの生活を人骨を通してリアルに
実感できる、とても興味深い展覧会です。

展覧会のHPです。


【2013/05/28 00:11】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
ホットケーキパーラー「フルフル」 赤坂
赤坂・溜池山王
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ホットケーキパーラー「フルフル」は東京メトロ千代田線赤坂駅から
南に入った奥にあります。
場所は港区赤坂2-17-52、パラッツォ赤坂の1階で、ポプラ赤坂二丁目店の
手前の路地を入って、突き当りを右に曲がった所です。
ちょっと判りにくい場所なので、地図を用意して行かれると良いでしょう。

フ0185


こちらは2012年に閉店した、神田の「万惣」に勤めていた方の始めたお店で、
5月23日にグランドオープンしたばかりです。
さっそく、25日(土)に行ってきました。
「フルフル」は「Fru-Full」と書き、「万惣」と同じく、フルーツのお店でも
あることを示しています。

フ0187


テーブル席12、カウンター席6の可愛いお店で、私の行ったお昼頃には
ほぼ満員の賑わいでした。

フ0162

フ0164


ホットケーキのプレーン2枚600円とセットのコーヒー300円で、
コーヒーはお替わり出来ます。
カップはベトナムのChuan Kuoです。

フ0176

フ0168

バターは「万惣」の時と同じく、すり切り一杯入っています。
ホットケーキは表面がパリッとして、ほんのり甘く、バターや
メープルシロップ無しでも美味しくいただけます。

「万惣」は閉店してしまいましたが、その種が他で根付いているのは
嬉しいことです。


「万惣」出身の方の開いているお店は、日本橋の「花時計」や
梅ヶ丘の「リトルツリー」などがあります。

「花時計」は30年近く前、「リトルツリー」は「万惣」の閉店後の
2012年にオープンしています。

「花時計」の記事です。

「ホットケーキパーラー リトルツリー」の記事です。

赤坂駅からお店に行く途中にある公園には紫陽花や薔薇が咲いていました。

フ0204

フ0201


【2013/05/27 00:02】 お店 | トラックバック(0) | コメント(2) |
「PARIS、パリ、巴里 ─ 日本人が描く 1900–1945」展 ブリヂストン美術館
京橋・東京
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京橋のブリヂストン美術館ではテーマ展、「PARIS、パリ、巴里 ─ 日本人が描く
1900–1945」が開かれています。
会期は6月9日(日)までです。

パリ001


明治以降、芸術の都パリは日本人洋画家にとって憧れの地となっています。
そのパリを訪れた画家たちの作品40点を、ブリヂストン美術館と石橋美術館の
コレクションを中心にして展示する展覧会です。

浅井忠 「グレーの洗濯場」 1901年
セ003

浅井忠 「縫物」 1902年
ブリ006

浅井忠がフランスに留学したのは政府による主要な画家の派遣によるものです。
年齢も43歳になってからで、1900年から02年にかけて滞在しています。
作品も古典的な描き方です。

安井曾太郎 「水浴裸婦」 1914年
安井曾太郎は1907年にフランスに渡り、第一次大戦の勃発もあって1914年に
帰国しています。
フランスではセザンヌの影響を強く受けていますが、帰国後は自分の画風が
日本の風土と合わず、長く苦しんでいます。

坂本繁二郎 「帽子を持てる女」 1923年
ブリ004

坂本繁二郎は1921年に小出楢重と同じ船でフランスに渡り、1924年に
帰国しています。

小出楢重 「パリ、ソンムラールの宿にて」 1922年 三重県立美術館
ブリ005

小出楢重は1921年から22年にかけて半年の間、滞欧し、パリには
2ヶ月滞在しています。
季節も冬で、良い思い出は無かったようで、帰国してから描いた
この作品も重い暗い雰囲気をしています。

小出楢重 「帽子をかぶった自画像」 1924年
b009.jpg

帰国後の作品で、フランスで買ったラッパと黒い帽子も一緒に描かれています。
このラッパは息子を描いた、東京国立近代美術館所蔵の「ラッパを持てる少年」
にも描かれています。
帰国後は生活様式も西洋風に変えたということですから、やはりヨーロッパでの
経験はよほど刺激になったのでしょう。
ここ頃になると、作品ものびのびと自信に満ちています。

岡鹿之助 「セーヌ河畔」 1927年
ブリ005

岡鹿之助は1924年にフランスに渡り、1939年に第二次世界大戦の勃発とともに
帰国しています。

本場の西洋画に比べ、自分の絵のマチエールの弱さを痛感した岡鹿之助が
点描による自分の様式を確立した頃の作品です。
ルソーのような雰囲気があり、クレーンの形もユーモラスです。

藤田嗣治 「猫のいる静物」 1939-40年
ブリ007

藤田嗣治の作品は6点展示されています。

藤田嗣治が最初にフランスに渡ったのは1913年で、後にフランス国籍を
取得しています。
フランスでは自分が東京美術学校で学んだ黒田清輝流の外光派が時代遅れである
ことを知り、愕然としています。

佐伯祐三 「広告貼り」 1927年
ブリ003

佐伯祐三 「テラスの広告」 1927年
ブリ001

佐伯祐三 「レストラン(オテル・デュ・マルシェ)」 
 1927年 大阪市立近代美術館建設準備室

ブリ002

佐伯祐三の作品は6点展示されています。

佐伯祐三は1924年にパリに渡り、健康悪化のため26年に一旦帰国します。
しかし日本の風景が自分の画風に会わないことに悩み、無理をして27年に
再びパリに渡り、28年にフランスで亡くなっています。
佐伯は最初の渡航時にフォーヴィズムの画家、ヴラマンクを訪ね、
自作を見せたところ、「このアカデミック!」と一喝されています。

パリということでまず思い出すのはこの佐伯祐三と藤田嗣治ですが、二人とも
パリで大きな衝撃を受け、自分の作風を模索していくことになります。

展覧会のHPです。


次回の展覧会は 「ブリヂストン美術館コレクション展」(仮称)です。
会期は6月22日(土)から9月18日(水)までです。


【2013/05/26 00:00】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
「アンティコカフェ アルアビス 東京ミッドタウン店」
六本木・乃木坂
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「アンティコカフェ アルアビス 東京ミッドタウン店」は東京ミッドタウンの
ガレリアの地下1階にあります。

アン0023


4月にオープンしたお店で、平日は7:00、土日祝は9:00から開いています。

30席ほどの小さなお店で、席の間も詰まっていますが、通路に面して2面が
開いているので、あまり狭さは感じません。
BGMは元気なポップスでした。

アン0009

アン0006

アン0011


店員さんはイタリア語で注文を取次ぎます。

アン0016

アン0020


エクレールチョコラータ280円とエスプレッソダブル350円です。

アン0003

冷やしたエクレールはほど良い甘さで、エスプレッソとよく合います。

国立新美術館の「貴婦人と一角獣展」とサントリー美術館の「もののあはれと
日本の美展」をハシゴをした時の気付けになりました。

「貴婦人と一角獣展]の記事です。

「もののあはれと日本の美展]の記事です。

「アンティコカフェ アルアビス アトレ恵比寿店」の記事です。



【2013/05/25 00:03】 お店 | トラックバック(0) | コメント(0) |
「牧野邦夫展―写実の精髄―」 練馬区立美術館
中村橋
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練馬区立美術館では、「牧野邦夫―写実の精髄―展」が開かれています。
会期は6月2日(日)までです。

牧001


牧野邦夫(1925~86)は東京出身で、1948年に東京美術学校油画家を卒業
していますが、その後は団体にも属せずに独自の道を歩んでいます。
北方ルネッサンス、フランドル絵画、特にレンブラントに深く傾倒していた
とのことで、作品にもその強い影響がみられます。

展覧会では初期から晩年まで、油彩画を中心に約120点が展示されています。

「武装する青年」 1972年
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顔や手の厳密な写実と幻想的な装いとの結合です。
牧野邦夫には常に写実と想像の世界のせめぎ合いがあります。
この作品はモデルになった人の両親が購入したそうです。

「ビー玉の自画像」 1963年
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牧野邦夫は初期の頃から自画像を数多く描いています。
どれも正面から描かれていて、眉根に皺を寄せた緊張した表情をしています。

「白い自画像」 1978年
牧007

白と黒を強調した画面で、腰に剣を吊り、牛の頭骨に寄りかかっています。
見事な写実ですが、あちこちに人の顔や子供の姿など幻想世界が現れています。

「花帽子」 1969年
小品で、自画像の帽子の上にいくつも花が咲いています。
初めは花の絵が描かれていたので、これは売れると画商が喜んでいたところ、
牧野が自画像を描き足したので、がっかりしたそうです。
売れる絵を描くという意識はまったく無かったことを示すお話です。

「海と戦さ」 1975年
牧003

横194cmの大作で、平家物語の壇ノ浦の戦いの場面です。
画面の上の方には平家物語の文章が書き込まれており、壮絶な戦いと滅亡の
悲劇を描き出しています。
波の上に群像が湧き上がり、押し寄せて、縄文時代の火炎土器を思わせる
エネルギーにあふれています。

「雑草と小鳥」 1986年
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亡くなった年の作品で、右下に「牧野」のモノグラムと「1986」が書かれています。
手に持つリンゴはイヴの象徴でしょうか、デューラーの「アダムとイヴ」に似た、
濃密な裸婦像です。
ここでも足元の花は人の顔をしていて、牧野的世界になっています。

「未完成の塔」 
牧002

1975年から制作を始めた作品で、五層の塔の屋根は画面の上に突き出しています。
地平で燃え上がる町や人びとの描写はヒエロニムス・ボスやブリューゲルを
思い出します。
五層の塔を一層ごとに10年掛けて描く予定で、50代で一層目を描き終え、
60歳になってからの二層目は描きかけです。

牧野は、レンブラントが30歳頃に描いた絵を自分は60歳くらいで描けるように
なるだろうから、63歳で死んだレンブラントより長く、90歳過ぎまで生きねば
ならない、と述べています。

90歳過ぎで完成させる予定だったのですが、惜しくも61歳で亡くなっています。

塔の屋根が画面の枠を越えているのは、90歳で亡くなった葛飾北斎の絶筆とされる、
「富士越龍図」の天に昇ろうとする龍に倣ったのかもしれません。





【2013/05/24 00:01】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
喫茶店「近江屋」 吉祥寺
吉祥寺
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「近江屋」は吉祥寺北口の吉祥寺パルコの1.2階にある喫茶店です。
場所は武蔵野市吉祥寺本町1-5-1 です。

近0026


角地にある細長いお店で、店内は禁煙、2階にはお店の奥にある階段で上がります。
大理石の丸テーブル、街灯のように背の高いフロアスタンドあって、クラシックな
落着いた雰囲気です。
パルコが出来たときからのお店ということですから、30年以上は経っていることに
なります。

近0001


ちょっと古風な書体で「近江屋」とあります。

近0020

近0018


森のコーヒー520円です。

近0006

武蔵野の水を使っているとのことで、酸味の入った味で美味しいです。
お替りは半額です。

カップはNIKKOです。

BGMの静かな古いジャズを聞きながら、表の吉祥寺通りを行き交う人を眺めて
しばらく時間を過ごしました。

近0015


【2013/05/23 00:00】 お店 | トラックバック(0) | コメント(0) |
「河鍋暁斎の能・狂言画」展 日本橋 三井記念美術館
三越前
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日本橋の三井記念美術館では特別展、「河鍋暁斎の能・狂言画」展が
開かれています。
会期は6月16日(日)までで、5月19日までの前期と5月21日からの後期で
一部展示替えがあります。

河001


河鍋暁斎(かわなべきょうさい)(1831-1889)は幕末から明治にかけての絵師で、
狩野派系の漢画や浮世絵など多才な画業で知られています。

また、能狂言を愛好し、その舞台を描いた作品を数多く遺しています。

「猩々図扇面」 太田記念美術館
河003

前期の展示です。
「猩々」は酒好きの生き物である猩々が現れて舞うという楽しい演目です。
自身も酒が好きだった暁斎は猩々という号も持っていました。

「高砂図」 河鍋暁斎記念美術館
河004

後期の展示です。
「高砂」は目出度い演目なので、熊手を持った尉(じょう)と箒を持った姥
(うば)は軸物などによく描かれています。

「閻魔と鵜飼図」 河鍋暁斎記念美術館
河006

河007

前期の展示です。
能の「鵜飼」を基にした絵で、禁漁の罪を犯した鵜使いが地獄で閻魔大王に
責められていますが、飼われていた鵜たちは鵜使いを慕って集まっています。
鏡には月夜の鵜飼の様が映し出され、鵜使いの姿は白く浮き上がっています。

「猿楽図式」 河鍋暁斎記念美術館
河005

「唐人相撲」の一場面の描かれたページのようです。
中国に滞在していた日本の相撲取りが日本に帰ることになり、皇帝の前で唐人たちと
相撲を取り、ことごとく打ち負かし、最後には皇帝にも勝ってしまうというお話です。
狂言には珍しく、何十人も登場するというとても賑やかな演目です。
五世野村万之丞自身の演出による上演をTVで観たことがありますが、中国風の衣装や
舞台に登場する音楽も華やかで、大柄な野村万之丞の演じるのにふさわしい演目です。

五世野村万之丞は2004年に44歳で亡くなり、八世野村万蔵を追贈されています。

『「暁斎画談」外編 「貞光院墓前で三番叟を舞ふ図」』 
梅亭金鵞編 河鍋暁斎画 河鍋暁斎記念美術館

河鍋暁斎は駿河台狩野家に弟子入りして、狩野派を学んでいます。
貞光院は師の狩野陳信の祖母で、暁斎が能狂言を学ぶことを喜び、費用を
援助しています。
そのことに感謝し、一周忌に墓前で「三番叟」を踏む様子を描いたものです。
墓前に僧侶たちが並ぶ中で暁斎は三人の囃し方を従えて演じています。
「三番叟」は力強く足を踏む演目なので、三番叟を踏む、という言い方をします。

「道成寺図(鐘の中)」 河鍋暁斎記念美術館
下絵で、白拍子の演者が釣鐘の中で蛇に変身している様子を描いています。
鐘の中は暗いので、鐘の内側に付けた台に蝋燭を立て、手鏡で面の付け具合を
確認していて、前シテで使った女面や中啓は鐘の中に吊った袋に入れてあります。
客席からは判らないところが描かれていて、とても興味深い絵です。

「鬼女図」 河鍋暁斎記念美術館
下絵で、「殺生石」の一場面と思われる、鬼女と狐を重ねて描いています。
「殺生石」は、鳥羽上皇に寵愛された玉藻前が正体を現し、九尾の狐となって
那須野に逃げますが、討たれて怨霊となり、旅の僧の法力によって救われる
というお話です。
打杖を振り、恐ろしげに挑み掛かる鬼女と、獲物に襲い掛かろうと跳躍した瞬間の
狐の姿が見事に二重になっていて、暁斎の画力の高さを示しています。

「団扇絵 蚊相撲」 河鍋暁斎記念美術館
前期の展示です。
「蚊相撲」は蚊の精が相撲取りに化けて大名と相撲を取るという話で、正体を
見破った太郎冠者が風を起こして追い立てます。
大蔵流の狂言では扇子を使うので、大蔵流を学んだ暁斎の絵も扇子で扇いでいます。
和泉流では両手で持つ大きな団扇を使って扇ぎ立てます。

河鍋暁斎の描写力は素晴らしく、どの場面も活き活きとして臨場感にあふれています。
能・狂言に詳しくなくても楽しめる展覧会です。

展覧会のHPです。


三井記念美術館の次回の展覧会は特別展、「大妖怪展―鬼と妖怪そしてゲゲゲ―」です。
会期は7月6日(土)から9月1日(日)までです。
妖怪とは夏らしい企画です。


【2013/05/22 00:05】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
「アートアワードトーキョー丸の内(a.a.t.m.)2013」 東京駅行幸地下ギャラリー
東京
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東京駅の行幸地下ギャラリーでは、「アートアワードトーキョー丸の内
(a.a.t.m.)2013」が開かれています。
会期は5月26日(日)までです。

ア0189


行幸地下ギャラリーは内堀り通りと東京駅をつなぐ200mの地下通路の両側を
ギャラリースペースとしたものです。

「アートアワードトーキョー丸の内」は若手アーティストのの発掘・育成を目的に
9人の審査員が日本の美術大学・大学院の卒業・終了制作展の中から選抜して、
ギャラリーで展示する展覧会です。
今年はゲスト審査員として松井冬子さんも参加しています。
通路を歩きながら気軽に現在のさまざまのアートを鑑賞できる、面白い企画です。

今回で7回目で、30人の作品が展示され、グランプリやその他の賞が授与されています。
観客の投票によって決定されるオーディエンス賞もあります。


謝花翔陽 「私の頭蓋/あの子の名前/月の裏側」 東京藝術大学 グランプリ
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雑多な様で、統一された空間


宮下幸菜 「地獄ごっこ」 多摩美術大学 準グランプリ
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闘争の持つ活力


伊勢周平 「灰色の玉」 東京藝術大学 天野太郎賞
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大平由香理 「歓喜する爆発」 東北芸術工科大学 佐藤直樹賞
ア0110

山のエネルギー


柄澤健介 「変わらぬ地平」 金沢美術工芸大学 木幡和枝賞
ア0182

氷った地形


郷治竜之介 「木々」 東京藝術大学 松井冬子賞
ア0137


髙畠依子 「Coordinate table」 東京藝術大学 後藤繁雄賞
ア0187


中村奈緒子 「鍾乳洞」 東京藝術大学 小山登美夫賞
ア0099


野原万里絵 「Unpredictable-working title-」 
 京都市立芸術大学 フランス大使館賞

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比果彩 「無題」 京都市立芸術大学 植松由佳賞 長谷川祐子賞
ア0159

晒され残った告知


平川恒太 「Trinitite-アッツ島玉砕」 東京藝術大学 三菱地所賞
ア0163

部分
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藤田嗣治の「アッツ島玉砕」に拠っています。


大和美緒 「周縁都市の輪郭」 京都造形芸術大学 高橋明也賞
ア0170


吉田芙希子 「Thorn Prince」 京都市立芸術大学 
 シュウ ウエムラ賞 アッシュ・ぺー・フランス賞

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谷田真美 「I'm Japanese」 金沢美術工芸大学
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染付の陶器を一度毀して、破片を固め直してあります。


今年もさまざまな作品が元気良く並びました。

昨年の「アートアワードトーキョー丸の内(a.a.t.m.)2012」の記事はこちらです。

展覧会のHPです。


【2013/05/22 00:01】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
「シーウインド」 横浜ベイシェラトン ホテル&タワーズ
横浜
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「シーウインド」は横浜ベイシェラトン ホテル&タワーズ2階の
ロビーラウンジです。
場所は横浜市西区北幸1-3-23で、JR横浜駅西口を出て歩道橋を
渡ってすぐの所にあります。

広々としたロビーは金色に輝いて華やかです。
休日の昼頃に行きましたが、ラウンジはほぼ満席でした。

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こちらの紅茶1300円(サービス料込み)はシンガポールのTWGという
ブランドを使っていて、いろいろな種類があり、ポットで出されます。
ケーキセット1850円(サービス料込み)も紅茶の種類を選べます。

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紅茶はフレッシュアールグレイとロイヤルダージリンで、カップに注ぐと
ぱっと良い香りが広がりました。
カップはNARUMIです。
マイルドなプリンにはオレンジピールチョコも添えられていました。

横浜駅の混雑から少し離れた場所にあり、天井も高く、
席の間も開いていて、ゆったりとひと時を過ごせます。


【2013/05/21 00:05】 お店 | トラックバック(0) | コメント(0) |
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