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「人間国宝展」 東京国立博物館
上野
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東京国立博物館と東京都美術館の共同企画により、「日本美術の祭典」として、
東博では「クリーブランド美術館展」「人間国宝展」、都美術館では
「世紀の日本画展」が開かれます。

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そのうちの、上野の東京国立博物館で開かれている、
日本伝統工芸展60回記念、「人間国宝展」に行ってきました。
会期は2月23日(日)までです。

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人間国宝とは文化財保護法に基き重要無形文化財保持者に指定された人のことで、
工芸と芸能の分野があります。
日本伝統工芸展は、日本工芸会が主催して毎年開かれる伝統工芸の展覧会で、
2013年に第60回展が開かれています。

「人間国宝展」では、工芸の歴代人間国宝のうち、物故者104人の作品が
展示されています。
陶芸、金工、日本刀、木竹工、漆芸、染織、人形など多彩な分野です。
国宝・重要文化財の古美術品も共に展示されていて、技の継承の様を観る
ことが出来ます。


「火焔型土器」 縄文時代・前3300~2800年 十日町市博物館 国宝
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縄文時代中期の北陸・東北・北関東に分布している、炎を思わせる
特異な型式の土器です。
この形を考え出した縄文人はまさしく、「匠」といえます。

「片輪車蒔絵螺鈿手箱」 平安時代・12世紀 東京国立博物館 国宝
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牛車の車輪の乾燥による割れを防ぐために川に浸けている風景を表しています。
水の流れと車輪を取り合わせたデザイン感覚は新鮮です。

「志野茶碗 銘 広沢」 
 安土桃山~江戸時代・16~17世紀 湯木美術館 重要文化財

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端正な姿で、白い釉が艶やかです。
丸や三日月のような模様があり、月の名所、広沢の池からとった銘と思われます。

「志野茶碗」 荒川豊蔵 1953年 東京国立近代美術館
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「広沢」と並んで展示されています。
大振りな形で、紅の発色が濃く、個性の強い茶碗です。
荒川豊蔵は志野の再現に尽した陶工です。

「色絵吹重ね草花文鉢」 十三代今泉今右衛門 1996年 東京国立博物館
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今泉今右衛門家は鍋島焼の伝統を伝える窯元です。
十三代は絵具を霧状に吹き付ける吹墨の技法を確立しています。
大きな鉢で、色彩も鮮やかです。

「蝋型鋳銅置物 三禽」 佐々木象堂 1960年 東京国立近代美術館
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高さ20cmほどで、中国古代の象形文字が歩き出したような趣きがあります。

「帯止金具 蛙」 鴨下春明 1988年 東京国立博物館
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精巧な細工で、蛙のつるんとした感じまで表しています。

「金彩銀壺 山背」 増田三男 1990年 東京国立博物館
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鍍金を施した彫金で、風の中を駆ける鹿を活き活きと彫り出しています。

「木綿地型絵染 野草笹匹田模様着物」 
 稲垣捻次郎 1955年 京都国立近代美術館

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型絵染は型を並べて模様にするのではなく、絵のように配して染める技法です。


同時開催の特集陳列として、現役で活躍中のすべての人間国宝の作品も
展示されています。 

代々受け継ぎ、革新してきた技の素晴らしさを満喫できる作品の数々ですが、
この伝統を今後も保ち、発展させていくのは大変なことだろうと思います。

クリーブランド美術館展と同時開催されていることもあって、来館者は多く、
作品の細かいところまで観るには早めの時間帯に行かれることをお奨めします。

展覧会のHPです。





【2014/01/31 22:30】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
「ブラッスリー・ル・リオン」 西武池袋本店
池袋
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「ブラッスリー・ル・リオン」は西武池袋本店8階にあります。
場所は豊島区南池袋1-28-1です。

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70席ほどの店内は全席禁煙、ちょっとベル・エポック風です。

ティータイムに行って来ました。
デザートセット1100円のメニューです。

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パンプディングは表面がパリッとしています。

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本日のタルトは何種類か選べます。
こちらのチェリーのタルトは濃厚な甘さです。

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フレンチのお店なので、機会があったらランチも試してみたいと思います。


【2014/01/30 22:29】 お店 | トラックバック(0) | コメント(0) |
「新版画の美 郷愁の日本 川瀬巴水 木版画展」 丸善丸の内本店
東京
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丸の内オアゾ内の丸善丸の内本店4階ギャラリーAでは、「新版画の美 郷愁の日本
川瀬巴水 木版画展」が開かれています。
会期は2月4日(火)までです。

川瀬巴水(1883~1957)は大正から昭和にかけて活躍した風景版画家です。
新版画という、江戸の浮世絵の技法を受け継ぎながら新しい芸術を目指した
版画を制作し、日本各地の風景を叙情的に描き、特に海外で高い評価を
得ています。

「山中湖不動坂」 昭和11年(1936)
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秋風がに揺れ動く薄と雲です。

「東京十二題 こま形河岸」 大正8年(1919)
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大川端の竹屋の景色で、立て並べた竹の隙間から隅田川や夏の雲が
のぞいています。
馬は動かず、荷車の男も眠っていて、時が止まっているようです。

「東京十二題 雪に暮るる寺島村」 大正9年(1920)
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寺島村は現在の墨田区にあった村で、巴水は夜の情景を好んで描いています。
家の灯りが水路に映っていて、人懐かしさを感じさせます。
巴水は河竹黙阿弥の歌舞伎の世界を想いながら描いたそうです。
近代の版画なので、浮世絵版画に比べ奥行きを強調しています。

「東京十二題」は大正9年(1920)に起きた関東大震災の直前の東京を
写しています。

「日本橋(夜明け)」 昭和15年(1940)
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朝の日本橋を抒情的に描いています。
左の建物の上には白木(屋)の文字も見えます。
今のコレド日本橋の場所です。
日本橋一帯も太平洋戦争では昭和19年(1944)から
繰り返し空襲を受け、焼け野が原になっています。





【2014/01/29 23:13】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
「第8回 渡辺禎雄 型染版画展」 丸善丸の内本店
東京
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丸善丸の内本店4階ギャラリーBでは、「第8回 渡辺禎雄 型染版画展
=世界に誇る日本の美と聖書の心の結実=」が開かれています。
会期は2月4日(火)までです。

渡辺禎雄(わたなべさだお:1913-1996)は型染版画家で、民藝運動の
一員の芹沢銈介に師事して型染の技法を学んでいます。

クリスチャンの渡辺禎雄は聖書や聖人を題材にした版画を数多く描いています。
民藝風の素朴さと中世キリスト教絵画の精神性さが一体となった、
優しく味わい深い作風です。

「聖晩餐」 1990年
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最後の晩餐の情景ですが、皆が床に座り、食卓には大きな鯛の尾頭付きが
置いてあって、日本の宴会風景のようです。
日本化されたキリストの物語といったところです。

最後の晩餐ではユダをどう描くかがポイントですが、この絵では後ろ手に
金袋を持ち、顔を見せておらず、何となく後ろめたそうです。
厳粛な場面なのですが、どこかユーモラスで温かみのある作品です。

2013年に同じ丸善丸の内本店で開かれた、渡辺禎雄展の記事です。


【2014/01/29 23:10】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
蕎麦「よし房 凛」 根津
根津
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「よし房 凛」は不忍通りの根津神社入口交差点の角にあります。
場所は文京区根津2-36-1です。

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石臼挽き手打ちのお店で評判が高く、開店前から何人か
ベンチに座って待っていました。
相席にはしないので、その分待ち時間は長くなります。

全席禁煙で、店内は20席に足りないくらいと、小じんまりしています。
BGMに静かなジャズが流れていました。

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香ばしい蕎麦茶です。

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天せいろ1600円です。

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蕎麦は細く、黒い粒々が残っていて、喉越しも良く、美味しいです。
藪蕎麦とは逆にざるが下げ底になっていて、見た目以上に量がもあります。
蕎麦つゆは程良い辛口で、てんぷらはしっかり揚がっています。

蕎麦湯がお粥かと思うほど濃いので、何杯も飲みました。

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きっちりとした、気持ちの良いお店です。


【2014/01/28 22:23】 お店 | トラックバック(0) | コメント(0) |
「ラファエル前派展 英国ヴィクトリア朝の夢」 森アーツセンターギャラリー
六本木
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六本木の森アーツセンターギャラリーでは「ラファエル前派展 
英国ヴィクトリア朝の夢」が開かれています。
会期は4月6日(日)まで、会期中は無休です。

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ロンドンのテート美術館の所蔵する、ラファエル前派の作品72点を展示する
展覧会です。

ラファエル前派はロンドンのロイヤルアカデミー付属美術学校の生徒だった、
ダンテ・ゲイブリエル・ロセッティ(1828-1882)、ウィリアム・ホルマン
・ハント(1827-1910)、ジョン・エヴァレット・ミレー(1829-1896)の
3人が1848年に結成した芸術結社、ラファエル前派兄弟団に由来します。
これに4人が加わったものがラファエル前派とされています。

当時のヴィクトリア朝時代の硬直化したアカデミーの教育を批判し、
古典主義の完成者とされるラファエロより前の初期ルネサンスや中世の
素朴で自然に忠実な絵画に戻ろうとする運動です。

聖書、古代の神話、中世の物語を題材にしていて、自然に忠実な絵画という
目標は美術評論家のジョン・ラスキンの思想に影響を受けたものとのことです。
ラファエル前派は短い活動期間の後、女性問題や理念の違いなどから解散
していますが、象徴派の先駆的な活動として位置付けられています。

作品は7つのグループに分けて展示されています。

1.歴史

ジョン・エヴァレット・ミレー 「オフィーリア」 1851-52年
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ラファエル前派時代の代表作です。
川辺で数ヶ月掛けて写生して描いたという植物は鮮やかな色彩で、
悲劇的な場面でありながら甘美な情景になっています。
モデルは後にロセッティの妻となるエリザベス・シダルで、お湯を張った
バスタブの中でポーズをとっていて、風邪を引いてしまったそうです。

ラファエル前派は自然の忠実な描写を重視しています。

アーサー・ヒューズ 「4月の恋」 1855-56年
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女性が何か物思わしげな表情で木陰に立ち、後ろには男性の顔が見えます。
明暗の対照が強く、鮮やかな緑色と青色の際立つ作品です。

アーサー・ヒューズ(1831-1915)はジョン・エヴァレット・ミレーの
影響を強く受けた画家とのことで、2011年に目黒区美術館で開かれた、
「ラファエル前派からウィリアム・モリスへ」展にも作品が展示されて
いました。

2.宗教

ジョン・エヴァレット・ミレー 
 「両親の家のキリスト(大工の仕事場)」 1849-50年

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大工のヨセフの家のキリストを描いていますが、まったくの俗世界の出来事の
ように描かれているとして、強い非難を受けています。
子供のイエスは手から血を流し、足にも血が垂れていて、磔を暗示しています。
マリアは嘆き、毛皮を着けたヨハネは洗礼を象徴する水を持ってきています。

ラファエル前派は宗教を主題にしても理想化せず、人間の物語として
描こうとしています。

3.風景

ウィリアム・ダイス 「ペグウェル・ベイ、ケント州
 -1858年10月5日の思い出」(部分

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ペグウェル・ベイはドーバー海峡に面した湾で、手前の4人はダイスの家族です。
朝の光景で、画面上の方に、この頃現れたドナティ彗星が描き込まれています。

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右端にダイス自身が描かれています。

風景画は12点展示されていて、どの作品も近景と遠景が同じような密度で
細かく描かれています。

ウィリアム・ダイス(1806–1864)はラファエル前派に影響を与えた画家で、
自身もラファエル前派を称賛しています。

4.近代生活

ウィリアム・ホルマン・ハント 「良心の目覚め」 1853-54年
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金持ちの男性の愛人になっている女性が本来の生き方に目覚める瞬間を
描いています。
左下の、小鳥を捕まえている猫がこの場を象徴していて、鏡には外の世界が
映っています。

ラファエル前派は当時の社会に対して批判的な風俗画を描いています。

5.詩的な絵画

1850年代になるとロセッティは写実的なラファエル前派から離れ、
ダンテの詩やアーサー王伝説などを題材にした作品を描くようになります。

ダンテ・ゲイブリエル・ロセッティ 「ダンテの愛」 1860年
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ダンテの詩、「新生」を題材にしていています。
右下にシダルをモデルにしたベアトリーチェ、左上にキリストの顔をした
太陽を配し、真中は愛の寓意で、日時計と弓矢を持っています。
画面を太陽と月星で2分割した、装飾的な作品です。

この頃にアーツ・アンド・クラフツ運動の創始者となるウィリアム・モリス
(1834-1896)やエドワード・バーン=ジョーンズ(1833-1898)がロセッティの
元に集まり、中世にあこがれた作品を描くようになります。

2011年に目黒区美術館で開かれた、「ラファエル前派からウィリアム・モリスへ」展の
記事
です。

6.美

1860年代にはロセッティは装飾性の強い、唯美主義的な作品を描くようになります。

ダンテ・ゲイブリエル・ロセッティ 「最愛の人(花嫁)」 1865-66年
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旧約聖書の「雅歌」に触発された作品で、未来の夫の前でヴェールを脱ぐ
花嫁を描いています。
花嫁の服は日本の着物を基にしています。

ダンテ・ゲイブリエル・ロセッティ 「ベアタ・ベアトリクス」 1864-70年頃
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結婚後わずか2年で亡くなったシダルをベアトリーチェに重ね合わせて
描いた作品とのことです。
背景にダンテとベアトリーチェ、フィレンツェの街、時を表す日時計が
見えます。
光輪をつけた小鳥の咥えているのはケシの花で、シダルがアヘン剤の
過剰摂取で亡くなったことを示しています。

ダンテ・ゲイブリエル・ロセッティ 「プロセルピナ」 1874年
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プロセルピナはローマ神話の女神で、冥界の神プルートーに誘拐され、
冥界のザクロの実を食べてしまったため、1年の半分を冥界で、
半分を地上で過ごすことになっています。
モデルはウィリアム・モリスの妻のジェイン・モリスで、ジェインは
ロセッティと親密な関係にあったそうです。
波打つ黒髪と流れるような衣装、紅い唇と紅いザクロが印象的な、
濃密な作品です。
画面左下に、「ダンテ・ゲイブリエル・ロセッティ 1874年の初め」と
書いてあります。

7.象徴主義

象徴主義の画家、エドワード・バーン=ジョーンズの作品も3点展示されています。

エドワード・バーン=ジョーンズ 『「愛」に導かれる巡礼』 1896-97年
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会場の最後に展示されています。

チョーサーの翻案による「薔薇物語」を題材にしていて、「愛」が
薔薇に恋焦がれた巡礼の手を取って導いています。
巡礼はサンティアゴ巡礼の象徴のホタテ貝を頭巾に着け、「愛」は
象徴である大きな矢を手にしています。
中世的な雰囲気のある端正な作品ですが、制作には20年かかったそうです。

2012年には三菱一号館美術館で、「バーン=ジョーンズ展」開かれました。

「バーン=ジョーンズ展―装飾と象徴」の記事です。


短い期間に活動を終えたラファエル前派の特徴のよく分かる、
主要な作品の揃った、とても魅力的な展覧会です。

展覧会のHPです。





【2014/01/27 20:57】 美術館・博物館 | トラックバック(1) | コメント(2) |
「Cafe & Meal MUJI 渋谷西武店」 
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「Cafe & Meal MUJI 渋谷西武店」は西武渋谷店Movida(モヴィーダ)館の
2階にあります。
場所は渋谷区宇田川町21-1です。

2013年の11月にオープンした無印良品のお店で、全席禁煙です。

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MUJIらしいインテリアで、明るく、すっきりしています。

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デリがいろいろ並んでいます。

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選べる3品780円は温かいデリ1つ、冷たいデリ2つを選びます。

備中高原鶏のごぼうハンバーグ、国産白大豆のザル豆腐、
カボチャとサツマイモのサラダにしました。
ご飯はプラス100円で十穀米に変更出来ます。

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バターチキンカレー840円は冷たいデリを1つ選びます。
カシューナッツとバターの入ったカレーです。

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カブとイチジクのサラダは軽い酸味があります。
カレーは無印のレトルトカレーを使っていて、穏やかな辛さで、
コクがあります。

どれも自然な味付けで美味しく、デリの種類の多いのも
楽しいところです。

Movida館の前には招き猫の石像が置いてあります。
名前はNANAKO、作者は河合隆三です。

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【2014/01/26 20:58】 お店 | トラックバック(0) | コメント(0) |
「中山徳幸展」 日本橋高島屋
日本橋
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日本橋高島屋美術画廊Xでは「中山徳幸展」が開かれています。
会期は1月27日(月)までです。

中山徳幸さん(1968~)は長野県出身で、アクリルでキャンバスいっぱいに
女性の顔を描いています。
輪郭線は日本画の鉄線描のような均一な線を使い、髪の毛は一本一本描き分け、
ちょっとデザイン風な感じです。
色調は明るく、肌の色もわずかに濃淡を付けて、立体感を出し、明快な
イメージを伝えています。

「sunflower」 2013年
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「last days」 2013年
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「signs of fall」 2013年
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「tomorrow」 2012年
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「coastline」 2012年
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会場に居られた中山さんによれば、人物に特定のモデルは無いそうで、
以前は背景も描いていたが、現在は無地の背景にまとめているそうです。

大きくデザイン的に描かれた女性の顔はロイ・リキテンシュタインを
思い出します。
やはりリキテンシュタインはお好きなようですが、アメリカ的で即物的な
リキテンシュタインに比べ、日本的で柔らかな雰囲気です。


【2014/01/25 22:33】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(2) |
「ケンジントン ティールーム」 西武池袋本店
池袋
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「ケンジントン ティールーム」は西武池袋本店3階にあります。
場所は豊島区南池袋1-28-1です。

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マイセンの人形が飾ってあります。

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ケーキセット1365円です。
お茶はケンジントンという名前で、緑茶をベースにしていて、
さっぱりとした味です。
フルーツクリスタルはムース?を地にしています。

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こちらはレアチーズケーキとニルギリです。

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ポットにはポットカバーが付いています。
カップはロイヤルアルバートのレディカーライルです。

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ケーキは美味しく、テイクアウトのお客さんも多いようです。
開店と同時に入ったのですが、出る時は満席に近い状態でした。


【2014/01/24 22:09】 お店 | トラックバック(0) | コメント(0) |
相田みつを美術館内カフェ
東京・有楽町
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丸の内の東京国際フォーラム地下1階にある相田みつを美術館の
中にあるカフェです。
利用するには美術館の入場券が必要です。

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ベージュ色でまとめられた室内は高さに変化を付けてあり、
ゆったりとした雰囲気です。

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セルフ式になっていて、コーヒー、紅茶、ハーブティー、
オレンジジュースすべて200円です。

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相田みつを美術館の内部は相田みつをの故郷、足利市の八幡山古墳を
イメージしているとのことで、空間の作り方が面白く、カフェも
その一部を構成しています。

東京駅の近くにこんな静かで落着いた空間があるとは知りませんでした。


【2014/01/23 22:47】 お店 | トラックバック(0) | コメント(0) |
「新・富嶽三十六景」 相田みつを美術館
東京・有楽町
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丸の内の東京国際フォーラム地下1階にある相田みつを美術館では、
祝富士山世界文化遺産登録記念、西斎(ピーター・J・マクミラン)版画展、
「新・富嶽三十六景」が開かれています。
会期は1月26日までです。

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ピーター・J・マクミランさんはアイルランド出身の翻訳家、研究者、
詩人、アーティストです。
日本に住んで25年になり、百人一首や伊勢物語の翻訳などを手掛けて、
日本文化を世界に伝えています。
また、西斎の号を持ち、葛飾北斎の「富嶽三十六景」に想を得た、
「新・富嶽三十六景」を制作しています。

北斎の活躍した江戸の文化はサステナブル(持続可能)なものだったのに、
現代の消費社会はサステナビリティに無頓着で、環境破壊を引き起こしている
という警告も含んでいます。

展示されている作品はリトグラフやオフセット印刷に金箔貼りなどがされています。

「神奈川沖浪表」
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北斎の「神奈川沖浪浦」を元にした、地球温暖化の海面上昇で
呑み込まれそうになった富士山です。

「富士ハイウェー」
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高速道路が北斎の赤富士の頂上にまで延びています。

「コカコーラ富士」
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長沢芦雪の「富士越鶴図」を元にした、コカコーラの赤富士です。

「曼荼羅富士」
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富士曼荼羅図を元にした作品で、江戸時代の富士講に倣って
サラリーマンが富士登山をしている図です。
日を10円玉、月を100円玉で表しています。

「エプロン富士」
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横山大観の「雲中富士」がエプロンを着けたコスプレです。

「ヴィトン富士」
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日本人のブランド好きを示しています。

「さら富士」
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朱雀や玄武などの四神、出島貿易を行なったオランダ東インド会社の社章、
シーボルトによって日本からヨーロッパにもたらされた椿、絶滅危惧種など、
さまざまなモチーフが入っています。

「羽衣富士」
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能の「羽衣」がテーマで、富士は宝尽くしの文様の能衣装を着ています。
能面には鳳凰の形の宝冠が載っています。

「頂(いただき)」
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世界文化遺産登録を記念して制作された作品です。
富士山の等高線と赤い円の山頂を描いています。

「鶴富士」
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富士山の世界文化遺産登録を記念しての作品で、鶴は長寿を象徴し、
サステナビリティ(持続可能性)のイメージとして描かれているそうです。

どの作品も日本と日本文化への深い愛情と理解に基き、そして批評精神に
満ちています。

相田みつを美術館のHPです。





【2014/01/23 22:43】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
「クリーブランド美術館展─名画でたどる日本の美」 東京国立博物館
東京
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東京国立博物館と東京都美術館の共同企画により、「日本美術の祭典」として、
東京国立博物館で「クリーブランド美術館展」「人間国宝展」、東京都美術館で
「世紀の日本画展」が開かれます。

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そのう内の、東京国立博物館で開かれている、特別展「クリーブランド美術館展
─名画でたどる日本の美」に行ってきました。
会期は2月23日(日)までです。

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アメリカ有数の日本美術コレクションで知られるクリーブランド美術館の所蔵する
日本絵画、約40件を展示するものです。


「融通念仏縁起絵巻」 鎌倉時代・14世紀
融通念仏を広めた平安時代の僧、良忍上人(1072~1132)の伝記や融通念仏の
功徳を描いた絵巻です。
念仏の功徳により地獄から蘇生した女の場面などが展示されています。

東京国立博物館本館でも京都・清凉寺蔵の重要文化財、「融通念仏縁起絵巻」の
同じ場面が展示されています。

「福富草紙絵巻」 室町時代・15世紀
福富という男が、自在に放屁する芸で財を得た隣人の秀武をうらやんで、
貴人の前で真似をしたところ、粗相をしてしまい、散々に打たれて追い出される
という話です。
血が噴き出し、着物は破れて逃げ帰る男を、道行く人も容赦なく笑っています。
愚か者に対する痛烈な嘲りを観て取れます。

2012年にサントリー美術館で開かれた、「お伽草子 この国は物語にあふれている」
展には京都・春浦院所蔵の重要文化財、「福富草紙絵巻」が展示されていました。

「お伽草子 この国は物語にあふれている」展の記事です。

「霊昭女図」 春屋宗園賛 室町時代・16世紀
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霊昭女は唐時代の仏教者、龐(ほう)居士の娘で、竹籠を売って両親に
孝養を尽くしたとされています。
ふっくらとした髪やほつれ、目の表現などきわめて巧みで、作者が優れた
肖像画家であることを示しています。

春屋宗園は臨済宗の僧で、大徳寺に三玄院などを建立しています。
また、親交のあった石田三成が関ヶ原の戦いに敗れ、処刑された後、
その遺体を三玄院に埋葬しています。

「龍虎図屏風」 雪村周継筆 室町時代・16世紀
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6曲1双の屏風で、波から湧き上がる龍と、風の中の虎です。
龍も虎もどこかユーモラスな感じがします。

「蘭亭曲水図」 曽我蕭白筆 江戸時代・安永6年(1777)
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永和9年(353)に王羲之は別荘に41人の客を招いて曲水の宴を開き、
その場で詠まれた詩による詩集を編んで、有名な「蘭亭序」を添えます。
その宴の模様を描いたことになっていますが、人物は点景の様に小さく、
蕭白は山水そのものを描きたかったようです。

「大空武左衛門像」 渡辺崋山筆 文政10年(1827)
大空武左衛門(1796-1832)は熊本細川家のお抱え力士で、身長は7尺3寸
(約221cm)もあったそうです。
両刀を差した立ち姿を実物大に描いていて、手や足に比べて頭を少し
小さくして、見上げる感じを出しています。

「地獄太夫図」 河鍋暁斎筆 明治時代・19世紀
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地獄太夫は室町時代の遊女で、山賊にかどわかされて堺に遊女として
売られますが、現世の不幸は前世の行ないの故であるとして、
着物には地獄変相図を刺繍していたそうです。
一休宗純とも親交があったということです。
帯には遊ぶ唐子と布袋様が描かれています。

「雷神図屏風」 「伊年」印 江戸時代・17世紀
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「伊年」印が捺されていることから俵屋宗達の工房の作と分かります。
雷神が画面上に少しはみ出して動きを見せているところなどは、
俵屋宗達の「風神雷神図屏風」と同じです。
6曲1隻の屏風で、おそらく右隻の風神図もあったのでしょう。

「佐野渡図」(部分) 江戸時代・17世紀
ク014


  駒とめて袖うち払うかげもなし佐野の渡りの雪の夕暮れ

俵屋宗達の工房の作と思われる絵で、藤原定家の歌に拠っています。
降る雪に行き悩む人馬の様子が情感を持って描かれています。
たらし込みを用いて連銭芦毛を思わせる馬の毛色を巧みに表しています。

「燕子花図屏風」 6曲1双 渡辺始興筆 江戸時代・18世紀
尾形光琳の「燕子花図屏風」に倣っていますが、燕子花の茎の上半分だけを描き、
霧の中に浮かぶような状景にしています。
渡辺始興(1683-1755)は狩野派、大和絵の様式の絵を描き、尾形光琳にも
師事したとされています。

「蔦の細道図屏風」 6曲1隻 深江蘆舟筆 江戸時代・18世紀
ク003

「蔦の細道」は伊勢物語第9段の、男が東下りの途中、宇津の山で知り合いの
修行者に出会い、都に残した女に送る歌を託するというお話です。
笈を背負った修行者の姿も見えます。

  駿河なる宇津の山辺のうつつにも夢にも人に逢わぬなりけり

深江蘆舟(1699-1757)は尾形光琳に師事したとされる、琳派の画家です。


洋画のコレクションの中からも特別に4点、出展されています。

「トラとバッファローの戦い」 アンリ・ルソー 1908年
ク013

ルソー独特の南国の状景で、バナナの木の下の牛虎図です。

他にモネ、ベルト・モリゾ、ピカソが1点ずつ展示されています。


平安から明治まで各時代を特徴付ける作品の揃った、見応えのある展覧会です。
会期が2月23日(日)までと短いので、早めに行かれることをお奨めします。

展覧会のHPです。


【2014/01/22 22:36】 美術館・博物館 | トラックバック(1) | コメント(0) |
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