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「ハニー ベイクド・ハム」 虎ノ門
神谷町
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「ハニー ベイクド・ハム」は東京メトロ神谷町駅を出た、桜田通りの北側裏手にあります。
場所は港区虎ノ門5-1-5です。

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アメリカのハニー ベイクド・ハムを日本で販売している唯一のお店で、
20席ほどの小さな店内はアメリカンな雰囲気で、TVがニュースを流しています。
BGMはハードロックでした。

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ハムとオムレツのバーガーにコーヒーで1050円です。
マッシュポテトが付いています。

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ハムは甘く旨味があり、バンズもほんのり甘く、美味しいです。
コーヒーはあっさりしています。

BGMの曲は「I Will Survive」に変わりました。
ハンバーガーをほおばりながら聴いていると、自分も「I Will Survive」な気分になります。


【2016/07/31 19:17】 お店 | トラックバック(0) | コメント(0) |
「アートアワードトーキョー丸の内2016」  丸ビル
東京
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丸の内の丸ビル1階マルキューブと3階回廊では、「アートアワードトーキョー丸の内2016」が
開かれています。
会期は8月3日(水)までです。

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「アートアワードトーキョー丸の内」は若手アーティストの発掘・育成を目的に
7人の審査員が日本の美術大学・大学院の卒業・終了制作展の中から選抜して、
ギャラリーで展示する展覧会です。

今回で10回目で、20人の作品が展示され、グランプリやその他の賞が
授与されています。

「大気圏」 村田勇気 東京藝術大学大学院
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グランプリ受賞作です。
大きな雪の結晶の中に立ち、透明な氷を持っていて、アニメの世界を思わせます。

「間」 丸山純 名古屋造形大学
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野性的な力強さがあり、1年がかりの制作だったそうです。
向かい合っている様子は阿吽を表しているのでしょうか。

「Tectonics」 表良樹 東京藝術大学大学院
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孔雀石を割ったような造形です。

「From as one」 高山夏希 東京造形大学大学院
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高山さんの作品は「アートアワードトーキョー丸の内2014」でも選ばれていました。
その時より抽象度が増しているようです。

「アートアワードトーキョー丸の内2014」の記事です。


【2016/07/30 19:13】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
ベーカリーカフェ「&Swell (アンドスウェル)」 横浜
馬車道
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ベーカリーカフェ「&Swell (アンドスウェル)」は今年の3月にオープンした
MARINE&WALK YOKOHAMAの1階にあります。
場所は横浜市中区新港1-3-1です。

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売店にはいろいろなパンが並んでいます。

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紅いバラの花の乗ったパンも人気があります。

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50席ほどのお店は全席禁煙、海に面していて、プロムナード越しに海の見える、
開放的な空間です。
BGMは明るいポップスでした。

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ドリップコーヒーS280円とアールグレイのアイスティー330円です。

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プレートランチ1500円のローストポークには天然塩が添えてあります。

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こちらはスープランチ1500円です。

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大盛のサラダは新鮮で、美味しいドレッシングも掛かっているのですが、
ともかく量が多いので、フォークで食べるのに苦労しました。
パンはもちもちとした食感で美味しいです。

売店では次々お客さんがやってきて、パンを買って行きました。

向い側の2階から見たところです。

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お手洗いに通じる廊下には犬とフクロウが映し出されていました。
動きがあって面白いです。

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お店の前の海の景色です。

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【2016/07/29 20:52】 お店 | トラックバック(0) | コメント(0) |
「びわ湖長浜KANNON HOUSE」 上野 2016/7
上野
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京成上野駅近くの「びわ湖長浜KANNON HOUSE」に行ってきました。
場所は台東区上野2-14-27で、京成上野駅と不忍池の間にあります。

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観音の里として知られる滋賀県長浜市が、「観音」をテーマとして
2016年の3月にオープンした情報発信拠点で、開館時間は午前10時から午後6時、
入館は無料、休館日は月曜日です。

その長浜市には130体を超える観音像があり、2か月に1体ずつこちらで展示しています。
現在は川道町の尊住院の聖観音立像で、6月7日から約2か月の予定で展示されています。

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平安時代、12世紀の作で、像高は53.0㎝、ヒノキの一木造で、彫りは浅く柔らかな表情を
浮かべ、藤原彫刻の特徴を表しているそうです。
尊住院は新義真言宗豊山派のお寺ですが、かつては天台宗で、
この像も天台宗時代の本尊と伝えられています。
戦国時代、織田信長の比叡山焼討により一帯の天台宗が衰えた時に、
真言宗が進出して来たとのことです。


前回、びわ湖長浜KANNON HOUSEに行った時の記事です。

「びわ湖長浜KANNON HOUSE」のHPです。

上野広小路の証券会社のパンダは梅雨仕様です。

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【2016/07/28 19:50】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
「駒競べ-馬の晴れ姿」展 宮内庁三の丸尚蔵館
大手町
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宮内庁三の丸尚蔵館では、「駒競べ-馬の晴れ姿」展が開かれています。
会期は前期が7月31日(日)まで、後期が8月6日(土)から9月4日(日)までです。
休館日は月曜・金曜で、入館は無料です。

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「蒙古襲来絵詞」 前巻第17紙・第18紙 鎌倉時代(13世紀)
前期の展示です。
文永の役の鳥飼潟の戦いで竹崎季長の後方から駆け付ける、肥前の御家人、
白石六郎通泰の軍勢が描かれています。
騎馬武者9騎が旗を掲げた武者を先頭に一団となって駆け、4騎は騎射の
態勢を取っています。
詞書には百余騎とあり、激戦だったことを示しています。
鎌倉節武士は一騎打ちを基本にしていたので、当初は元軍の集団戦法に戸惑った
ということですが、絵詞を見ると、自分たちも集団戦法も取り入れていたようです。
 
「蒙古襲来絵詞」は2009年の東京国立博物館での「皇室の名宝-日本美の華」展や
2012年の同じ三の丸尚蔵館での「珍品ものがたり」展にも展示されていました。 

「皇室の名宝-日本美の華」展の記事です。

「珍品ものがたり」展の記事です。

「厩図屏風」(左隻) 室町時代
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前期の展示です。
6曲1双の屏風で、たくましく足掻きする馬が並んでいます。
馬をつないだ厩を描いた屏風は武家に好まれました。

「小栗判官絵巻」 巻第15 岩佐又兵衛 江戸時代
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前期の展示です。
人を秣(まぐさ)として喰う鬼鹿毛という荒馬を乗りこなした小栗判官が、
鬼鹿毛との約束通り、死後にその体を漆で固め、馬頭観音として
祀っている場面です。
岩佐又兵衛らしい、濃い色彩と、躍動的な人物たちにあふれた絵巻です。

「御料馬 白雪号置物」 三井高義 昭和8年(1933)
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白雪号は昭和天皇の御料馬で、白馬です。
陸軍の観兵式で白雪号に乗って閲兵する昭和天皇の姿が戦前の映像に残っています。
三井高義(1903-87)は馬など動物の彫刻を得意としています。


次回の展覧会は、「書の美、文字の巧」展(仮称)です。
会期は9月17日(土)から12月4日(日)までです。


【2016/07/26 19:39】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
「注文焙煎 豆虎」 赤坂
赤坂
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「注文焙煎 豆虎」は赤坂の外堀通りの裏手にあります。
場所は港区赤坂3-6-18です。

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2015年にオープンした、コーヒー豆の焙煎店です。

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店内にはイートインのカウンターが数席あります。

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ブレンドコーヒー300円はくっきりとして美味しいです。

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翡翠色のずっしりしたカップは耐熱ガラス製で、アメリカのファイヤーキングです。
ファイヤーキングは現在は生産されていません。

飲んでいる間にも次々とテイクアウトのお客さんが入って来ました。

下北沢の「cafe use(カフェ ユーズ)」もファイヤーキングのカップを使っていたのを
思い出しました。

「cafe use(カフェ ユーズ)」の記事です。


【2016/07/24 19:51】 お店 | トラックバック(0) | コメント(0) |
「バロン住友の美的生活  美の夢は終わらない」展第2部 六本木 泉屋博古館分館
六本木1丁目
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六本木の泉屋博古館分館では、住友春翠生誕150年記念特別展、「バロン住友の美的生活 
美の夢は終わらない」展が開かれています。

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第1部「バロン住友春翠-邸宅美術館の夢」は5月8日(日)まででした。

第2部「数寄者住友春翠-和の美を愉しむ」は8月5日(金)までで、
住友家の茶臼山本邸の資料や茶道具、絵画などの展示です。

住友家15代当主、住友吉左衞門友純(1864~1926)は公家の徳大寺公純
(きんいと)の子として生まれています。
明治末期の総理大臣で元老の西園寺公望は実兄に当たります。
明治25年に住友家の養嗣子となり、翌年に15代当主を継いで幼名の隆麿を
改め吉左衞門友純を名乗ります。
茶人としても有名で、春翠と号し、男爵(バロン)でもあります。

茶臼山本邸は大阪冬の陣で徳川家康、夏の陣で真田信繁(幸村)が本陣を置いた場所で、
15000坪の敷地に1100坪の書院風邸宅、洋館、茶室が建てられていました。
大正8年に完成していますが、2年後には大阪市に美術館用地として寄付され、
建物も取り壊されています。
近くの公園の喧騒、特に労働者の集会がうるさくなったためとのことで、
客を呼んで茶会を開くには具合が悪くなってしまったのでしょう。
大正時代は労働運動が盛んになった時代でもあります。

住友春翠の茶人としての実質的デビューだった、大正8年の茶臼山本邸での茶会では
茶釜「大講堂釜」、茶入「真如堂」、小井戸茶碗「六地蔵」が使われています。

「大講堂釜」 室町後期~室町末期・16世紀
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元は比叡山延暦寺の大講堂で使われていた香炉を千利休が茶釜に仕立てたと
云われています。
肩に3本、胴に1本の線が廻り、横向きに「大講堂」の字を鋳出してあります。
釜を持ち上げる鐶ををかける鐶付(かんつき)は上に向かって外側に突き出している
常張(じょうはり)形になっています。
大きな古びた共蓋にも味わいがあります。
徳川家光より加賀前田家3代当主、前田利常が拝領の釜とされています。

「瀬戸肩衝茶入 銘 真如堂」 江戸時代・17世紀
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京都の真如堂東陽坊に伝来したとされる茶入です。
肩衝(かたつき)とは肩の部分が水平に張っていることをいいます。

「小井戸茶碗 銘 六地蔵」 朝鮮時代・16世紀
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小振りの井戸茶碗を小井戸と呼びます。
小堀遠州の愛蔵の品で、京都の六地蔵で見出したことからこの名が付いています。
上部は青味がかり、見込みには目跡(重ね焼きの跡)があり、高台に釉の固まった
カイラギが見えます。

「祥瑞共蓋水指」 明時代・17世紀
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祥瑞(しょんずい)とは日本からの注文で中国で焼かれた染付磁器を言います。
胴の形は砂金袋形と呼ばれ、3つに区分して鶏、山水、宝尽くしが描かれています。
鶏の絵の隅には唐の岑参(しんしん、しんじん)の詩の一節が書かれています。

 鶏鳴紫陌曙光寒

紫陌とは都の街路のことです。

「唐物文琳茶入 銘 若草」 南宋~元時代・13~14世紀
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文琳とは林檎の異名で、ふっくらした形から名付けられています。
釉が下まで垂れた、なだれのあるのが景色になっています。
「若草」は後陽成天皇(1571-1617)の命銘です。
新古今集の後鳥羽院宮内卿の歌に拠っているとのことです。
 
 うすくこき野辺のみどりの若草に跡までみゆる雪のむら消え

「色絵龍田川水指」 仁清 江戸時代・17世紀
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赤と蛇籠と銀の水流で川を、芽吹いた柳で春を表しています。
口縁に紅葉が散らしてあって、紅葉の名所の龍田川となります。
白地に赤色が効いています。

「色絵鶏撮丸香炉」 仁清 江戸時代・17世紀
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香炉の蓋の横を向いた鶏が撮みになっています。
羽毛の描き具合が面白く、胴の唐草、蓋の牡丹模様の赤と緑が華やかです。

「白鶴香合」 仁清 江戸時代・17世紀
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うずくまり、首を少し横に向けた鶴の姿です。
表情やたたんだ脚の具合が可愛く、釉の色合もやわらかく、温かです。

住友春翠は板谷波山や初代宮川香山の作品を好み、購入しています。

板谷波山(1872~1963)は陶芸家として最初の文化勲章の受章者で、
葆光釉(ほこうゆう)といわれる、薄いヴェールのような釉薬の技法で有名です。

「葆光彩磁珍果文花瓶」 板谷波山 大正6(1917)年 重要文化財
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高さ51㎝で、桃、枇杷、葡萄を盛った籠がとても細密に描かれ、
絵に立体感があります。
まるで光が器の中に閉じ込められているようで、板谷波山の作風を代表する
端正で優美な作品です。
2002年に真葛焼初代宮川香山の作品とともに、明治以降の陶磁器作品としては
初めて重要文化財に指定されています。

「葆光彩磁葡萄唐草文瓶」 板谷波山 大正4(1915)年頃 
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端正な図柄で、ペルシャ風の唐草文をあしらっています。

「八ツ手葉彫刻花瓶」 板谷波山 大正8(1919)年
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高さ20.2cmで、器が八ツ手の葉でおおわれたような形をしています。
板谷波山は19世紀の末に始まったアール・ヌーヴォーの時代に陶芸家になっているので、
アール・ヌーヴォーを取入れた作品を多く作っています。

「彩磁更紗花鳥文花瓶」 板谷波山 大正8(1919)年
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高さ39㎝で、薄肉彫に鉄釉の描線で2羽の尾長鳥を描いています。
彦根井伊家に伝来した多数の更紗の見本裂である「彦根更紗」から着想を得ています。

「佐竹本三十六歌仙絵切 源信明」 鎌倉時代 重要文化財
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大名の佐竹家に伝わった鎌倉時代の三十六歌仙絵巻です。
元は2巻の絵巻だったのが、大正時代に巻頭部分の「住吉明神」を含め、
37枚に切断されたものです。

源信明(みなもとのさねあきら)は女流歌人の中務(なかつかさ)と親密な関係にあり、
中務に贈った歌が書かれています。

こひしさは 同じこころにあらずとも今宵の月をきみみざらめや.

「海棠目白図」 伊藤若冲 江戸時代
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シデコブシと海棠(カイドウ)が描かれ、海棠にはメジロが目白押しに並んでいます。
コブシは木蓮の仲間で、白木蓮は玉蘭と呼ばれ、海棠の棠は堂に通じ、
これに富貴を表す牡丹を合わせると玉堂富貴という目出度い言葉となります。
一羽だけ、背を向けて離れて止まっているメジロがほほえましくもあります。

「古銅象耳花入 銘キネナリ」 宋-元時代 13-14世紀
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首の上の部分に獣面文、下に斜格子花模様が入り、象の鼻の形の耳が付いています。
全体に漆が塗られ、色も形もすっきりした趣味の良い姿です。
古くから日本に伝わり、茶人に喜ばれています。

第1部「バロン住友春翠-邸宅美術館の夢」の記事です。

展覧会のHPです。

次回の展覧会は有田焼創業400年、「明治有田 超絶の美 -万国博覧会の時代」展です。
会期は9月24日(土)から12月4日(日)までです。


【2016/07/23 19:58】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
ビストロ「Bonne qúela (ボン クラ)」 大手町
大手町
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ビストロ「Bonne qúela (ボン クラ)」は大手町フィナンシャルシティグランキューブの
1階にあります。
場所は千代田区大手町1-9-2です。

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2016年5月のオープンで、店内は20席ほど、全席禁煙、ワインのボトルが並んで
落着いた雰囲気です。
BGMはラテンミュージックでした。

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この日はキッシュはありませんでした。

ランチの美食家風サラダ・グルマンド、フランス惣菜の盛り合わせプレート1240円です。
ランチにはバゲットが付きます。

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こちらは鮮魚のポワレ野菜の惣菜とサラダ添え1360円です。
魚はコロダイでした。

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掛けられたソースの具合も良く、美味しいです。

大手町も再開発が進んで、フィナンシャルシティなど新しいビルが次々と建ち、
お店も増えて楽しくなりました。


【2016/07/22 19:42】 お店 | トラックバック(0) | コメント(0) |
「12のアーティスト UBSアートコレクションより」展 東京駅 東京ステーションギャラリー
東京
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東京駅の東京ステーションギャラリーでは、「12のアーティスト UBSアートコレクションより」展が
開かれています。
会期は9月4日(日)まで、入館料は一般1000円です。

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スイスに本拠を置く国際的金融グループUBSの保有するUBSアートコレクションから
12人の作家の作品を展示する展覧会です。
UBSアートコレクションは世界有数の現代美術のコレクションです。

ルシアン・フロイド 「裸の少女の頭部」 油彩、カンヴァス 1999年
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エッチングを中心に27点が展示されていて、油彩画はこの1点です。
ルシアン・フロイド(1922-2011)は精神分析学者ジークムント・フロイトの孫で、
ドイツで生まれ、1933年にイギリスに移住しています。
厚塗りによる肖像画や超肥満の女性の裸体画で有名で、長い時間をかけて
対象に迫り、生々しく描き出しています。
エリザベス女王もモデルになっていて、そのことを訊かれた時に、
「でも、ああいうの(裸体画)ではなくて。」と答えたそうです。
ネットで検索してみると、王冠を被った顔が描かれていることが分かります。

陳界仁 「ファクトリー」 ビデオ、30分50秒 2003年
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陳界仁(1950-)は台湾のアーティストで、2002年からは映像を主な制作手段にしています。
「ファクトリー」では、廃業した縫製工場の光景をモノクロに近い色彩とサイレントにより、
ドキュメンタリー風に捉えています。
荒廃した工場にはJUKIのミシンが並んでいました。
2003年の作品で、台湾の産業が繊維からより高度な分野に映っていったことを
反映しています。

エド・ルーシェイ 「スタンダードのスタンド(赤)」 リトグラフ、紙 1966年
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エド・ルーシェイ(1937-)はアメリカのアーティストで、ポップアート風の作品を
制作しています。
地元の国道66号線(現在は廃線)沿いのガソリンスタンドを描いたシリーズでは、
ドライであっけらかんとした雰囲気をよく表しています。

小沢剛 「ベジタブル・ウェポン-番茄(トマト)火鍋/台北」 Cプリント 2005年
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小沢剛(1965-)は醤油で描いた絵画、野菜で作った銃など、ユーモアを交えた
作品を制作しています。
ベジタブル・ウェポン(野菜の武器)のシリーズはアメリカ同時テロ以降の作品で、
食文化を通じて土着性、戦争、コミュニケーションといったテーマを混ぜ合わせていて、
撮影の後はその食材を使ってパーティを開いたそうです。
パリでの作品では長いフランスパンやマッシュルームを使っています。

2015年に資生堂ギャラリーで開かれた「小沢剛展 帰って来たペインターF」展の記事です。
戦争に翻弄された画家としての藤田嗣治を題材にしています。


12人の作家、それぞれの個性が面白く、楽しめる展覧会です。

展覧会のHPです。


次回の展覧会は、「動き出す!絵画 -ペール北山の夢
-モネ、ゴッホ、ピカソらと大正の若き洋画家たち」展です。
会期は9月17日(土)から11月6日(日)までです。


【2016/07/21 19:46】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
「観音の里の祈りとくらし展Ⅱ-びわ湖・長浜のホトケたち-」 東京藝術大学大学美術館
上野
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上野の東京藝術大学大学美術館では、「観音の里の祈りとくらし展Ⅱ
-びわ湖・長浜のホトケたち-」が開かれています。
会期は8月7日(日)までです。
2014年に開かれた、「観音の里の祈りとくらし展」に続く企画です。

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滋賀県北部の長浜を中心とした湖北地方には130以上の観音菩薩像が伝わっています。
平安時代に栄えた寺院群がやがて衰え、廃絶した後も湖北地方では中世以降の
自治組織である惣村が戦国時代の戦乱の中にあってもこれらの彫刻を守り伝え、
今日に至っています。

展覧会ではこれらの平安時代を中心にした観音菩薩像や阿弥陀如来像など、
約40体が出展されています。

「伝千手観音立像」 平安時代(9世紀) 観音寺 長浜市木之本町黒田 重要文化財
チラシに載っている観音像です。
像高200.0cmの一木造りの堂々とした像で、平安初期の作です。
千手観音とされていますが、腕が18本であることなどから准胝観音
(じゅんていかんのん)ではないかとのことです。
現在は小さなお堂に安置されています。

「十一面観音立像」 平安時代(9世紀) 
 医王寺 長浜市木之本町大見 重要文化財

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像高145.4cmのクスノキの一木造りで、優しいお姿をしています。
明治20年頃に長浜の古物商から購入した仏像で、明治初めの廃仏毀釈運動の頃に
流出したものではないかとのことです。
現在は無住のお寺に祀られています。

「千手千足観音立像」 江戸時代(17~18世紀) 正妙寺 長浜市高月町西野
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像高42.1cmあり、憤怒の相を浮かべ、千手千足という他に例の無い珍しい姿をしていて、
何だか百足のようにも見えます。
阿曾津の土豪、阿曾津秀道の妻の守護仏で、平安時代の作ともされていますが、
江戸時代に金泥を塗って補修しています。

「伝薬師如来立像」 平安時代(10世紀) 
 充満寺(西野薬師堂安置) 長浜市高月町西野 重要文化財

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像高159.4cmのケヤキの一木造りで、阿弥陀来迎印を結んでいますが、
手先は後補なので、当初の尊名は不詳とのことです。

「愛染明王坐像」 鎌倉時代(13世紀) 舎那院 長浜市宮前町 重要文化財
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像高49.4cmのカヤの一木造りで、憤怒の相を浮かべています。
舎那院の秘仏本尊で、昭和45年頃までは厳重な秘仏だったそうです。

「光明本尊」 室町時代(15世紀) 
 法光寺 長浜市高月町磯野 長浜市指定文化財

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縦160.8㎝、横96.1cmの大きな掛軸で、南無不可思議光如来と書かれた名号から
36条の光明が放たれ、釈迦と阿弥陀の二尊、天竺(インド)・震旦(チベット)の高僧、
聖徳太子、各寺の開基などが描かれています。
おもに浄土真宗佛光寺派に伝わる図像形式です。

「弁才天坐像」 室町時代(弘治3年・1557)
 (竹生島) 宝厳寺 長浜市早崎町 長浜市指定文化財

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像高38.5cmあり、ヒノキを前後2材にして造っています。
坂田郡平方庄(現・長浜市平方町)の仏師重清の作です。
こちらの弁才天は江の島、厳島とともに日本三大弁才天の一つです。

中世の惣村の様子を表した、琵琶湖北岸の菅浦に伝わる文書類(重要文化財)も
展示されています。
自検断(村が自ら裁判や刑の執行を行なうこと)がなされていたことも示す、
貴重な資料です。


自分ではなかなか見に行くことも出来ない所に祀られた、さまざまの観音像、
阿弥陀像などが揃った、とても見応えのある展覧会です。

今後、さらに過疎化の進むと思われる地域で、これらの諸仏をどう守り伝えて行くのか
気に掛かります。

展覧会のHPです。

2014年に東京藝術大学大学美術館で開かれた「観音の里の祈りとくらし展
-びわ湖・長浜のホトケたち-」の記事
です。


【2016/07/19 19:53】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(2) |
「実身美(さんみ) 大手町店」
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「実身美(さんみ) 大手町店」は三井住友銀行東館の地下1階にあります。
場所は千代田区丸の内1-3-2です。

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2015年に完成した三井住友銀行東館に入ったお店で、店内は70席、
全席禁煙、ウッディなつくりで、むかしの小学校のようです。
BGMは静かなギター曲でした。

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玄米や野菜中心のお店で、水や塩も吟味してあるそうです。

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日替りの健康ごはん1000円は清流若鶏の治部煮でした。

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サラダにはビーツのドレッシングが掛けられ、どれもていねいに作られていて、
穏やかな味付けで美味しいです。

プラス200円で、たんぽぽコーヒーかルイボスティーが付きます。

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たんぽぽコーヒーはタンポポの根を焙煎した飲料で、香ばしいです。
カップはSTUDIO M'です。

大手町の人通りの少ない土曜日でしたが、何人もお客さんが来ていました。


【2016/07/17 20:02】 お店 | トラックバック(0) | コメント(0) |
「大妖怪展 土偶から妖怪ウォッチまで」 江戸東京博物館
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江戸東京博物館では、「大妖怪展 土偶から妖怪ウォッチまで」が開かれています。
会期は8月28日(日)までです。
会期中、細かい展示替えがあるので、展覧会のHPを参照ください。

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「付喪神図(つくもがみず)」 伊藤若冲 江戸時代・18世紀 福岡市博物館
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付喪神とは、長く使われてきた器物に精霊が宿ったものです。
燭台、琵琶、桶、茶碗などの妖怪が、黑い背景の中にネガフィルムのように
浮かんでいます。

「天狗図」(部分) 葛飾北斎 江戸時代・19世紀 個人蔵
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7月31日までの展示です。
肉筆画で、蜘蛛の巣に引っかかりそうな紅葉を天狗が団扇で掬い取ろうとしています。
動きのある画面で、蜘蛛の巣は地の白を残して描いています。

「妖怪図」 高井鴻山 江戸時代・19世紀 個人蔵
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7月31日までの展示です。
何とも異様で、ちょっと可愛らしいところのある妖怪です。
高井鴻山(1806-1883)は長野県小布施の豪商で、晩年の葛飾北斎を小布施に招き、
絵も習っています。

「稲生物怪録絵巻」(部分) 江戸時代・万延元年(1860) 
 個人蔵(三次市教育委員会寄託)

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稲生物怪録は、備後三次藩士、稲生武太夫が少年時代に体験した妖怪のお話で、
30日間さまざまな妖怪が平太郎(武太夫の幼名)の前に現れますが、平太郎は
まったく怖がることなく、最後には妖怪の頭目に褒められています。
現れた妖怪に平太郎は迷惑そうな顔をしていて、床の間の掛軸は円山応挙風の仔犬図です。

「化け物の夢」 喜多川歌麿 江戸時代・寛政期 国立歴史民俗博物館
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8月16日からの展示です。
昼寝で怖い夢を見た子どもを母親が蚊帳をめくって起こしています。
追い出された妖怪たちは口惜しがって、夜に母親の夢に出て怖がらせてやろうと
言っています。

「付喪神絵巻(つくもがみえまき)」 室町時代・16世紀 岐阜市・崇福寺
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節分の煤払いで不用品として捨てられた、燭台、臼、壷などの古道具類が、
長年のご奉公が報いられなかったと恨んで、人間に復讐しようと妖怪になる
お話です。
船岡山の奥の長坂に棲み付いた妖怪たちですが、護法童子に退治され、
最後は数珠の一蓮の導きで東寺の真言の教えに入門し、成仏を遂げます。
モノに対する日本人の感性をよく表した絵巻です。
元は東寺の宝輪院に伝来していました。

「百鬼夜行絵巻(ひゃっきやぎょうえまき)」(部分) 
 室町時代・16世紀 伝土佐光吉 京都・真珠庵 重要文化財

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8月2日からの展示です。
仏事の道具や生活の道具が妖怪となって深夜の京都の町を練り歩いている図です。
「百鬼夜行」を描いた作品の中で最古とされる有名な絵巻で、「付喪神絵巻」と
関連があるようです。
日本の妖怪たちにはどこか微笑ましいところがあり、観ていて楽しくなってしまう
絵巻です。
7月31日までは大屋書房所蔵の「百鬼夜行絵巻」が展示されています。
真珠庵所蔵の絵巻とは妖怪の並び方が違っています。

「土蜘蛛草紙絵巻」(部分) 鎌倉時代・14世紀 東京国立博物館 重要文化財
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源頼光と家来の渡辺綱と共に神楽岡に棲む土蜘蛛を退治するというお話です。
頼光たちが首を斬ると無数の人の頭や小蜘蛛が現れているところです。

「辟邪絵 神虫(へきじゃえ しんちゅう)」(部分) 
 平安~鎌倉時代・12世紀 奈良国立博物館 国宝

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7月31日までの展示です。
辟邪絵は邪を避ける効力のある物を集めた絵のことです。
神虫は南方の山中にあって、もろもろの虎鬼を食すとあり、人に害を為す鬼を
食べてくれる、ありがたい虫です。
鬼を捕まえ、赤い血にまみれながら、むさぼり食っています。
後白河法皇周辺で制作され、元は蓮華王院(三十三間堂)に保管されていたという
伝承があります。
「辟邪絵」は実業家の益田孝(鈍翁)の所蔵でしたが、戦後に5つに切断され、
掛軸になっています。


会場の最後には縄文時代の土偶と妖怪ウォッチの人形も展示されています。
精霊を異形のものとして表現した縄文人の心は、後に豊かな妖怪の世界を
生み出していったようです。

人気のある展覧会で、休日の午後にはかなり混雑していました。

展覧会のHPです。


次回の特別展は、「よみがえれ! シーボルトの日本博物館」です。
会期は9月13日(火)から11月06日(日)までです。


【2016/07/16 20:14】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
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