銀座
「グラニースミス アップルパイ & コーヒー 東急プラザ銀座店」は3月31日にオープンした
東急プラザ銀座の地下1階にあります。
場所は中央区銀座5-2-1で、「タリーズコーヒー プライムファイブ」の向かい側です。

約30席の店内は全席禁煙、カントリー風のインテリアは地下鉄通路への階段の
中世風アーチと面白い対照になっています。

アップルパイのお店ですが、リンゴのキッシュプレートもあります。

チキンとドライトマト918円にしました。

キッシュは小振りですが、リンゴも入っていて、バターの風味が効いて美味しいです。
アップルパイをホールで買っていくお客さんもいました。
「グラニースミス」は他に三宿店、青山店、横浜店がありますが、三宿店にはイートインが
ありません。
「グラニースミスアップルパイ & コーヒー 青山店」の記事です。
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「グラニースミス アップルパイ & コーヒー 東急プラザ銀座店」は3月31日にオープンした
東急プラザ銀座の地下1階にあります。
場所は中央区銀座5-2-1で、「タリーズコーヒー プライムファイブ」の向かい側です。

約30席の店内は全席禁煙、カントリー風のインテリアは地下鉄通路への階段の
中世風アーチと面白い対照になっています。

アップルパイのお店ですが、リンゴのキッシュプレートもあります。


チキンとドライトマト918円にしました。

キッシュは小振りですが、リンゴも入っていて、バターの風味が効いて美味しいです。
アップルパイをホールで買っていくお客さんもいました。
「グラニースミス」は他に三宿店、青山店、横浜店がありますが、三宿店にはイートインが
ありません。
「グラニースミスアップルパイ & コーヒー 青山店」の記事です。
乃木坂
六本木の国立新美術館では、「ダリ展」が開かれています。
会期は12月12(月)までで、火曜日は休館日です。

サルバドール・ダリ(1904‐89)の初期から晩年まで作品を中心にした、大規模な回顧展で、
1928年にルイス・ブニュエルとともに製作した映画、「アンダルシアの犬」も上映されています。
初期の作品はキュビスム風だったりして、後のダリとは違います。
「子ども、女への壮大な記念碑」 1929年 国立ソフィア王妃芸術センター

シュルレアリスムの作風は1926年の「巻髪の少女」「岩の家の人物」
(共にサルバドール・ダリ美術館)に現れていますが、1929年頃に
本格的に始まっています。
「謎めいた要素のある風景」 1934年 ガラ=サルバドール・ダリ財団

右側に居るのは子ども時代のダリ、左はベックリンの「死の島」を思わせ、
イーゼルを前にした画家は深く敬愛したフェルメールの「絵画芸術」に
倣っているとのことです。
ダリ自身の過去、現在、未来を表していることになります。
饒舌な描き込みは無く、広い空間は観る人の想像を膨らませる、
気持ちの良い作品です。
「奇妙なものたち」 1935年頃 ガラ=サルバドール・ダリ財団

「ウラニウムと原子による憂鬱な牧歌」 1945年 国立ソフィア王妃芸術センター

1945年の広島と長崎への原爆投下に強い衝撃を受けて描いた作品とのことで、
女性の顔の部分が爆撃機の形になっています。
ピカソの「ゲルニカ」(1937年)を思い出します。
「ポルト・リガトの聖母」 1950年 福岡市美術館蔵

古典絵画を取り入れた作品で、聖母は愛妻のガラをモデルにしています。
ポルト・リガトはバルセロナの北にある地中海沿いの港町で、
第2次世界大戦後にダリ夫妻が住んでいました。
建物が分割されているのは、原子核の構造を表しているとのことで、
現代科学への関心の深さを示しています。
「素早く動いている静物」 1956年頃 サルバドール・ダリ美術館

「テトゥアンの大会戦」 1962年 公益財団法人諸橋近代美術館
縦3m、横4mほどもある大作で、1860年のモロッコのテトゥアンでの
スペイン軍とモロッコ軍の戦いを描いています。
ベラスケスなどの古典を取り入れた壮大な画面で、ダリ自身と妻のガラも
描き入れています。
展示されている作品数も多く、ダリの幻想的世界をたっぷりと味わえる展覧会です。
展覧会のHPです。
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六本木の国立新美術館では、「ダリ展」が開かれています。
会期は12月12(月)までで、火曜日は休館日です。

サルバドール・ダリ(1904‐89)の初期から晩年まで作品を中心にした、大規模な回顧展で、
1928年にルイス・ブニュエルとともに製作した映画、「アンダルシアの犬」も上映されています。
初期の作品はキュビスム風だったりして、後のダリとは違います。
「子ども、女への壮大な記念碑」 1929年 国立ソフィア王妃芸術センター

シュルレアリスムの作風は1926年の「巻髪の少女」「岩の家の人物」
(共にサルバドール・ダリ美術館)に現れていますが、1929年頃に
本格的に始まっています。
「謎めいた要素のある風景」 1934年 ガラ=サルバドール・ダリ財団

右側に居るのは子ども時代のダリ、左はベックリンの「死の島」を思わせ、
イーゼルを前にした画家は深く敬愛したフェルメールの「絵画芸術」に
倣っているとのことです。
ダリ自身の過去、現在、未来を表していることになります。
饒舌な描き込みは無く、広い空間は観る人の想像を膨らませる、
気持ちの良い作品です。
「奇妙なものたち」 1935年頃 ガラ=サルバドール・ダリ財団

「ウラニウムと原子による憂鬱な牧歌」 1945年 国立ソフィア王妃芸術センター

1945年の広島と長崎への原爆投下に強い衝撃を受けて描いた作品とのことで、
女性の顔の部分が爆撃機の形になっています。
ピカソの「ゲルニカ」(1937年)を思い出します。
「ポルト・リガトの聖母」 1950年 福岡市美術館蔵

古典絵画を取り入れた作品で、聖母は愛妻のガラをモデルにしています。
ポルト・リガトはバルセロナの北にある地中海沿いの港町で、
第2次世界大戦後にダリ夫妻が住んでいました。
建物が分割されているのは、原子核の構造を表しているとのことで、
現代科学への関心の深さを示しています。
「素早く動いている静物」 1956年頃 サルバドール・ダリ美術館

「テトゥアンの大会戦」 1962年 公益財団法人諸橋近代美術館
縦3m、横4mほどもある大作で、1860年のモロッコのテトゥアンでの
スペイン軍とモロッコ軍の戦いを描いています。
ベラスケスなどの古典を取り入れた壮大な画面で、ダリ自身と妻のガラも
描き入れています。
展示されている作品数も多く、ダリの幻想的世界をたっぷりと味わえる展覧会です。
展覧会のHPです。
六本木1丁目
六本木の泉屋博古館分館では有田焼創業400年、「明治有田 超絶の美
-万国博覧会の時代」展が開かれています。
会期はから12月4日(日)までです。
10月30日までの前期と11月1日からの後期で、一部展示替えがあります。

9月22日にブロガー内覧会があったので、私も行ってきました。
野地分館長の挨拶の後、佐賀県立九州陶磁文化館の鈴田由紀夫館長、
美術史家で本展コーディネーターの森谷美保さん、泉屋博古館分館の
森下愛子学芸員の解説を伺いました。
写真は特別に許可を得て撮影したものです。
江戸時代、大名や有力商人を顧客とし、中国陶磁器を模範としていた有田焼は、
明治を迎え、大きく転換します。
現代で言うグローバル化の時代で、各国で開かれた万国博覧会への出品を通して、
有田焼も変貌を遂げます。
それは作品の巨大化と細密化で、この二つの相反する方向を同時に追求したそうです。
「染付蒔絵富士山御所車文大花瓶」 1873(明治6)年 有田ポーセリンパーク蔵

鈴田館長が解説しているところです。
高さ185㎝という、現在では製作不可能なほどの高さで、金色の部分は漆を使って
蒔絵を施してあります。
ウィーン万博に出品され、名古屋城の金のシャチホコの両脇に展示されていたそうです。
右 「色絵鳳凰花唐草文透彫大香炉」
精磁会社製 1879(明治12)年~1897(明治30)年 個人蔵

イスラム風の文様を施すなど、従来には無い新しいデザインも採り入れようとしています。
右 「色絵菊花流水文透台付大花瓶」 1対
1876(明治9)年頃 香蘭社(辻勝蔵)製 個人蔵

フィラデルフィア万博に出品されたと思われる作品です。
西洋では室内装飾として、対になった花瓶が好まれています。
重い上部を透彫りになった台の部分で支えており、焼成は大変だったろうと思われます。
香蘭社は1875(明治8)年創業で、現在も続く、有田焼を代表する企業です。
右 「色絵竹林文壺」
1879(明治12)年~1880年代 香蘭社製 有田ポーセリンパーク蔵
左 「色絵御所車文大花瓶」 1915(大正4)年~1930年代 個人蔵

竹林文壺は、つまみの玉取獅子の獅子の押さえている玉は動かすことが出来ますが、
外せません。
どうやって作ったのだろかと思わせます。
御所車文大花瓶1915年のサンフランシスコ万博に出品するために製作された
とされる作品です。
川の水を青海波模様で表し、枝垂れ桜、御所車、柴垣をあしらって華やかです。
奥 「色絵流水菖蒲文皿」
1879(明治12)年~1897(明治30)年頃 精磁会社製 ギャラリー花伝
手前 「色絵蝶文輪花皿」
1879(明治12)年~1897(明治30)年頃 精磁会社製 ギャラリー花伝

ともに輸出用に量産されたとされる品です。
精磁会社は1879(明治12)年に香蘭社から独立して設立された会社で、
高度な技術を誇り、宮内省の注文も受けています。
フランスから最新鋭の機械も導入して有田焼の近代化にも貢献しますが、
経営に失敗して、1897(明治30)年頃にその歴史を閉じています。
どの作品も極めて緻密に華やかに作られ、その技巧には驚くばかりです。
世界を相手に活動し始めることになった、明治という時代の意気込みを
展示された有田焼の品々から感じることが出来ます。
展覧会のHPです。
2016年に渋谷のBunkamura Galleryで開かれた、「きんしゃい 有田豆皿紀行」展の記事です。
香蘭社の作品も展示されていました。
明治になり、西洋への輸出を活発に行なった日本工芸ということでは、
宮川香山の横浜眞葛焼もよく似ています。
横浜にある「宮川香山 眞葛ミュージアム」の記事です。
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六本木の泉屋博古館分館では有田焼創業400年、「明治有田 超絶の美
-万国博覧会の時代」展が開かれています。
会期はから12月4日(日)までです。
10月30日までの前期と11月1日からの後期で、一部展示替えがあります。

9月22日にブロガー内覧会があったので、私も行ってきました。
野地分館長の挨拶の後、佐賀県立九州陶磁文化館の鈴田由紀夫館長、
美術史家で本展コーディネーターの森谷美保さん、泉屋博古館分館の
森下愛子学芸員の解説を伺いました。
写真は特別に許可を得て撮影したものです。
江戸時代、大名や有力商人を顧客とし、中国陶磁器を模範としていた有田焼は、
明治を迎え、大きく転換します。
現代で言うグローバル化の時代で、各国で開かれた万国博覧会への出品を通して、
有田焼も変貌を遂げます。
それは作品の巨大化と細密化で、この二つの相反する方向を同時に追求したそうです。
「染付蒔絵富士山御所車文大花瓶」 1873(明治6)年 有田ポーセリンパーク蔵

鈴田館長が解説しているところです。
高さ185㎝という、現在では製作不可能なほどの高さで、金色の部分は漆を使って
蒔絵を施してあります。
ウィーン万博に出品され、名古屋城の金のシャチホコの両脇に展示されていたそうです。
右 「色絵鳳凰花唐草文透彫大香炉」
精磁会社製 1879(明治12)年~1897(明治30)年 個人蔵

イスラム風の文様を施すなど、従来には無い新しいデザインも採り入れようとしています。
右 「色絵菊花流水文透台付大花瓶」 1対
1876(明治9)年頃 香蘭社(辻勝蔵)製 個人蔵

フィラデルフィア万博に出品されたと思われる作品です。
西洋では室内装飾として、対になった花瓶が好まれています。
重い上部を透彫りになった台の部分で支えており、焼成は大変だったろうと思われます。
香蘭社は1875(明治8)年創業で、現在も続く、有田焼を代表する企業です。
右 「色絵竹林文壺」
1879(明治12)年~1880年代 香蘭社製 有田ポーセリンパーク蔵
左 「色絵御所車文大花瓶」 1915(大正4)年~1930年代 個人蔵

竹林文壺は、つまみの玉取獅子の獅子の押さえている玉は動かすことが出来ますが、
外せません。
どうやって作ったのだろかと思わせます。
御所車文大花瓶1915年のサンフランシスコ万博に出品するために製作された
とされる作品です。
川の水を青海波模様で表し、枝垂れ桜、御所車、柴垣をあしらって華やかです。
奥 「色絵流水菖蒲文皿」
1879(明治12)年~1897(明治30)年頃 精磁会社製 ギャラリー花伝
手前 「色絵蝶文輪花皿」
1879(明治12)年~1897(明治30)年頃 精磁会社製 ギャラリー花伝

ともに輸出用に量産されたとされる品です。
精磁会社は1879(明治12)年に香蘭社から独立して設立された会社で、
高度な技術を誇り、宮内省の注文も受けています。
フランスから最新鋭の機械も導入して有田焼の近代化にも貢献しますが、
経営に失敗して、1897(明治30)年頃にその歴史を閉じています。
どの作品も極めて緻密に華やかに作られ、その技巧には驚くばかりです。
世界を相手に活動し始めることになった、明治という時代の意気込みを
展示された有田焼の品々から感じることが出来ます。
展覧会のHPです。
2016年に渋谷のBunkamura Galleryで開かれた、「きんしゃい 有田豆皿紀行」展の記事です。
香蘭社の作品も展示されていました。
明治になり、西洋への輸出を活発に行なった日本工芸ということでは、
宮川香山の横浜眞葛焼もよく似ています。
横浜にある「宮川香山 眞葛ミュージアム」の記事です。
東京・有楽町
「CAFE LEXCEL(カフェ レクセル)東京国際フォーラム店」は東京国際フォーラムの
地下1階にあります。
場所は千代田区丸の内3-5-1で、ロビーギャラリーの南端です。
ロビーギャラリーの天井を見上げたところです。


約40席、全席禁煙、ロビーギャラリーの一部を使ったテラス席もあります。
平日は朝7時30分、土日祝は8時から開いています。
プレーントースト380円です。

食パンは金芽米入りか全粒粉を選ぶので、全粒粉にしました。
ニカラグアカプチーノ450円とモカカプチーノ480円です。

「CAFE LEXCEL」は都内では他に丸の内ビルディング店がありますが、
どちらも美味しいコーヒーを楽しめます。
最初に「CAFE LEXCEL丸の内ビルディング店」に行ったときの記事です。
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「CAFE LEXCEL(カフェ レクセル)東京国際フォーラム店」は東京国際フォーラムの
地下1階にあります。
場所は千代田区丸の内3-5-1で、ロビーギャラリーの南端です。
ロビーギャラリーの天井を見上げたところです。


約40席、全席禁煙、ロビーギャラリーの一部を使ったテラス席もあります。
平日は朝7時30分、土日祝は8時から開いています。
プレーントースト380円です。

食パンは金芽米入りか全粒粉を選ぶので、全粒粉にしました。
ニカラグアカプチーノ450円とモカカプチーノ480円です。

「CAFE LEXCEL」は都内では他に丸の内ビルディング店がありますが、
どちらも美味しいコーヒーを楽しめます。
最初に「CAFE LEXCEL丸の内ビルディング店」に行ったときの記事です。
新宿
新宿の東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館では「没後110年 カリエール展」が
開かれます。
会期は11月20日(日)までです。

フランス象徴主義の画家、ウジェーヌ・カリエール(1849-1906)の作品を
紹介する展覧会です。
カリエールの作品は、輪郭をぼかした、かすむような褐色の画面が特徴で、
神秘的な雰囲気を持っています。
展覧会では、カリエールの作品88点が展示され、そのうち、プライベートコレクションの
作品70点は今回の展覧会でしか観られない、貴重な機会とのことです。
「宴会の自画像」 1898年頃 個人蔵

カリエールのための宴会の献立表に版画で描かれた自画像なので、この名があるそうです。
「羊飼いと羊の群れ」 1877~80年頃 新潟市美術館

カリエールはアカデミックを代表する画家、アレクサンドル・カバネルに師事して、
1876年にはローマ賞を得ています。
1878年に結婚し、妻とイギリスに渡って、6か月ほどロンドンに滞在しています。
この時、ターナーの絵を見て、大気と光の現象に関心を高めたそうです。
この頃から、輪郭を明確にしない、おぼろげな画風になっています。
1885年には「病気の子ども」が国家買上げとなっています。
「病気の子ども」は、2014年に森アーツセンターギャラリーで開かれた、
「こども展 名画にみるこどもと画家の絆」に展示されていました。
「子どもを抱くエリーズ」 1885~87年頃 個人蔵

カリエールには7人の子がいて(1人は夭折)、カリエール夫人とともに、
画題の中心になっています。
長女のエリーズを描いていて、抱かれているのはエリーズの弟か妹のようです。
横浜美術館で開かれていた「メアリー・カサット展」でも、子どもが母親の顔を
掴まえている作品がありました。
「メアリー・カサット展」の記事です。
「手紙」 1887年頃 個人蔵
エリーズと次女のマルグリットです。
頬に少し紅色が入っていて、温かみのある絵です。
「インク壷の前の子ども、マルグリット」 1890~92年頃 個人蔵

ペン先を調べているのでしょうか。
家族をよく題材にしたところはモーリス・ドニとよく似ていますが、描き方は、
明るい色彩をふんだんに使ったドニと対照的です。
2011年に同じ損保ジャパン日本興亜美術館で開かれた、「モーリス・ドニ―いのちの輝き、
子どものいる風景」展の記事です。
「ポール・ガリマール夫人の肖像」 1889年 個人蔵

絵画や稀覯本の収集家だったポール・ガリマールの夫人、リュシーを描いています。
テーブルではガラスの花瓶が光を受けています。
色彩の少ないカリエールなので、紅色がひと際華やかに見えます。
ルノワールの描いた「シャルパンティエ夫人と子供たち」(1878)に似た構図の
作品でもあります。
夫人の夫、ジョルジュ・シャルパンティエは出版業者で、ポールの息子、
ガストン・ガリマールもガリマール出版社を起こしています。
「風景、樹木」 1898~1902年頃 個人蔵

カリエールは風景画も少し描いていますが、人の気配がありません。
「平和の接吻」 1903年 個人蔵

1904年に締結された英仏協商を前に、フランスを訪問するイギリス議員に贈る絵の
注文を受けて制作されています。
遠くに見えるのはエッフェル塔でしょうか。
象徴主義的な雰囲気の強い作品です。
カリエールはオーギュスト・ロダンと親交があり、ロダンを描いた肖像画も展示されています。
カリエールは1903年のサロン・ドートンヌの設立に参加し、初代の名誉会長を務めていますが、
ロダンはカリエールの死後、2代目の名誉会長に就任しています。
サロン・ドートンヌは保守的なサロンの傾向に対抗して設立された美術展覧会で、マティスや
ルオー、ボナール第3回展に出品された作品によりフォーヴィスム(野獣派)の名が生まれています。
カリエールの絵は、色彩も抑えに抑え、何かを主張するのではなく、観る人を絵に引き込む
魅力があります。
展覧会では一点一点じっくりと鑑賞しました。
展覧会のHPです。
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新宿の東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館では「没後110年 カリエール展」が
開かれます。
会期は11月20日(日)までです。

フランス象徴主義の画家、ウジェーヌ・カリエール(1849-1906)の作品を
紹介する展覧会です。
カリエールの作品は、輪郭をぼかした、かすむような褐色の画面が特徴で、
神秘的な雰囲気を持っています。
展覧会では、カリエールの作品88点が展示され、そのうち、プライベートコレクションの
作品70点は今回の展覧会でしか観られない、貴重な機会とのことです。
「宴会の自画像」 1898年頃 個人蔵

カリエールのための宴会の献立表に版画で描かれた自画像なので、この名があるそうです。
「羊飼いと羊の群れ」 1877~80年頃 新潟市美術館

カリエールはアカデミックを代表する画家、アレクサンドル・カバネルに師事して、
1876年にはローマ賞を得ています。
1878年に結婚し、妻とイギリスに渡って、6か月ほどロンドンに滞在しています。
この時、ターナーの絵を見て、大気と光の現象に関心を高めたそうです。
この頃から、輪郭を明確にしない、おぼろげな画風になっています。
1885年には「病気の子ども」が国家買上げとなっています。
「病気の子ども」は、2014年に森アーツセンターギャラリーで開かれた、
「こども展 名画にみるこどもと画家の絆」に展示されていました。
「子どもを抱くエリーズ」 1885~87年頃 個人蔵

カリエールには7人の子がいて(1人は夭折)、カリエール夫人とともに、
画題の中心になっています。
長女のエリーズを描いていて、抱かれているのはエリーズの弟か妹のようです。
横浜美術館で開かれていた「メアリー・カサット展」でも、子どもが母親の顔を
掴まえている作品がありました。
「メアリー・カサット展」の記事です。
「手紙」 1887年頃 個人蔵
エリーズと次女のマルグリットです。
頬に少し紅色が入っていて、温かみのある絵です。
「インク壷の前の子ども、マルグリット」 1890~92年頃 個人蔵

ペン先を調べているのでしょうか。
家族をよく題材にしたところはモーリス・ドニとよく似ていますが、描き方は、
明るい色彩をふんだんに使ったドニと対照的です。
2011年に同じ損保ジャパン日本興亜美術館で開かれた、「モーリス・ドニ―いのちの輝き、
子どものいる風景」展の記事です。
「ポール・ガリマール夫人の肖像」 1889年 個人蔵

絵画や稀覯本の収集家だったポール・ガリマールの夫人、リュシーを描いています。
テーブルではガラスの花瓶が光を受けています。
色彩の少ないカリエールなので、紅色がひと際華やかに見えます。
ルノワールの描いた「シャルパンティエ夫人と子供たち」(1878)に似た構図の
作品でもあります。
夫人の夫、ジョルジュ・シャルパンティエは出版業者で、ポールの息子、
ガストン・ガリマールもガリマール出版社を起こしています。
「風景、樹木」 1898~1902年頃 個人蔵

カリエールは風景画も少し描いていますが、人の気配がありません。
「平和の接吻」 1903年 個人蔵

1904年に締結された英仏協商を前に、フランスを訪問するイギリス議員に贈る絵の
注文を受けて制作されています。
遠くに見えるのはエッフェル塔でしょうか。
象徴主義的な雰囲気の強い作品です。
カリエールはオーギュスト・ロダンと親交があり、ロダンを描いた肖像画も展示されています。
カリエールは1903年のサロン・ドートンヌの設立に参加し、初代の名誉会長を務めていますが、
ロダンはカリエールの死後、2代目の名誉会長に就任しています。
サロン・ドートンヌは保守的なサロンの傾向に対抗して設立された美術展覧会で、マティスや
ルオー、ボナール第3回展に出品された作品によりフォーヴィスム(野獣派)の名が生まれています。
カリエールの絵は、色彩も抑えに抑え、何かを主張するのではなく、観る人を絵に引き込む
魅力があります。
展覧会では一点一点じっくりと鑑賞しました。
展覧会のHPです。
浅草
「和風カフェ&ダイニング 畑々」は2015年の12月に浅草六区にオープンした
商業施設、「まるごとにっぽん」の4階にあります。
場所は台東区浅草2-6-7で、つくばエクスプレス浅草駅と浅草公園の間にあります。
「まるごとにっぽん」は全国各地の食品や伝統工芸品などが集まっていて、
4階はレストランフロアです。


約50席の店内は完全な分煙式、窓からは広く景色が見渡せます。

テラス席もあります。


ランチの一汁三菜セット1490円です。
鶏もも肉の西京漬け蒸し焼きです。

お惣菜は2品選ぶので、さつまいものレモン煮となすの揚げ浸しにしました。
ご飯は玄米か白米を選ぶので、玄米にしました。
こちらはブリの煮付けです。

お惣菜は切り干し大根となすの揚げ浸しにしました。
家庭的な和食で、味もおだやかです。
空の見える広々とした景色を楽しみながらのランチでした。
ティータイムには和風スイーツもあるそうです。

chariot
「和風カフェ&ダイニング 畑々」は2015年の12月に浅草六区にオープンした
商業施設、「まるごとにっぽん」の4階にあります。
場所は台東区浅草2-6-7で、つくばエクスプレス浅草駅と浅草公園の間にあります。
「まるごとにっぽん」は全国各地の食品や伝統工芸品などが集まっていて、
4階はレストランフロアです。


約50席の店内は完全な分煙式、窓からは広く景色が見渡せます。

テラス席もあります。


ランチの一汁三菜セット1490円です。
鶏もも肉の西京漬け蒸し焼きです。

お惣菜は2品選ぶので、さつまいものレモン煮となすの揚げ浸しにしました。
ご飯は玄米か白米を選ぶので、玄米にしました。
こちらはブリの煮付けです。

お惣菜は切り干し大根となすの揚げ浸しにしました。
家庭的な和食で、味もおだやかです。
空の見える広々とした景色を楽しみながらのランチでした。
ティータイムには和風スイーツもあるそうです。

六本木・乃木坂
六本木のサントリー美術館では、「鈴木其一 江戸琳派の旗手」展が開かれています。
会期は10月30日(日)まで、休館日は火曜日です。

江戸琳派を起こした酒井抱一の弟子で、デザイン性の高い近代的な作品を描いた、
鈴木其一(1796-1858)の作品、約200点が展示されています。
会期中、展示替えがあります。
「文読む遊女図」 細見美術館

10月3日までの展示です。
鈴木其一が描き、酒井抱一が漢詩と俳句を添えていて、二人の親密な師弟関係を
表しています。
「朝顔図屏風」 アメリカ・メトロポリタン美術館

右隻

左隻

全期間展示です。
高さ2m程はある大きな画面いっぱいに蔓を伸ばした朝顔が大輪の花を咲かせています。
蕾も少し混じっています。
金地に群青色と緑色のみを使った構成で、尾形光琳の燕子花図屛風に倣っていますが、
デザイン性は更に進んでいます。
室内装飾としての屏風を超えた、現代の会場芸術のような意気込みを感じます。
「群鶴図屏風」 ファインバーグ・コレクション

全期間展示です。
鈴木其一特有のとてもモダンでデザイン的な屏風です。
水流も光琳風ですが、近くで観ると羽毛や脚、くちばしは細密に描かれています。
写実性も強いのが鈴木其一の特徴です。
「富士千鳥筑波白鷺図屏風」(右隻) 個人蔵

10月3日までの展示です。
富士山を巻くようにして千鳥の群れが飛ぶ、大胆で空間性のある画面です。
左隻は筑波山と白鷺の取り合わせです。
「水辺家鴨図屏風」 細見美術館

10月3日までの展示です。
賑やかに歩いている家鴨を小さな屏風に描いています。
家鴨というのは面白い画題です。
「藤花図」 細見美術館


10月3日までの展示です。
勢いよくなだれ落ちるような藤の花びら一枚一枚をみずみずしく鮮やかな色彩で、
ていねいに描いています。
「三十六歌仙図」 出光美術館

10月3日までの展示です。
尾形光琳の描いた図柄を元にしています。
掛軸ですが、表装の扇面流しや錦の模様も一緒に描く、描表装(かきびょうそう)
という手法を用いています。
軸も螺鈿を使っていて豪華です。
描かれているのは35人で1人足りないのは高貴な身分の斎宮女御(徽子女王)を
御簾によって暗示しているためとのことです。
右側の矢を背負った武官の装いの美男子は在原業平でしょう。

画面下の横向きの老人は柿本人麻呂でしょうか。
わいわいと賑やかで、皆楽しそうです。

「夏宵月に水鶏図」 個人蔵


10月3日までの展示です。
月に照らされて、フトイの下をクイナが歩いています。
こちらも描表装でアジサイ、ナデシコ、タチアオイが描かれ、
アジサイには雨が降っています。
すべて夏の景物で、ナデシコは秋の七草ですが夏には咲いています。
雨を線で表す表現は鈴木春信や歌川広重に倣ったのでしょうか。
広重と其一は同じ年、安政5年に亡くなっています。
他にも、細密な仏画、能を題材にした絵など、其一が幅広い領域を手掛けたことを示す、
さまざまな作品が展示されています。
江戸琳派の後継者となり、さらにそれを超える個性を発揮した鈴木其一の世界を存分に
味わえる展覧会です。
展覧会のHPです。
次回の展覧会は、「世界に挑んだ7年 小田野直武と秋田蘭画」展です。
会期は11月16日(水)から2017年1月9日(月・祝)までです。

chariot
六本木のサントリー美術館では、「鈴木其一 江戸琳派の旗手」展が開かれています。
会期は10月30日(日)まで、休館日は火曜日です。

江戸琳派を起こした酒井抱一の弟子で、デザイン性の高い近代的な作品を描いた、
鈴木其一(1796-1858)の作品、約200点が展示されています。
会期中、展示替えがあります。
「文読む遊女図」 細見美術館

10月3日までの展示です。
鈴木其一が描き、酒井抱一が漢詩と俳句を添えていて、二人の親密な師弟関係を
表しています。
「朝顔図屏風」 アメリカ・メトロポリタン美術館

右隻

左隻

全期間展示です。
高さ2m程はある大きな画面いっぱいに蔓を伸ばした朝顔が大輪の花を咲かせています。
蕾も少し混じっています。
金地に群青色と緑色のみを使った構成で、尾形光琳の燕子花図屛風に倣っていますが、
デザイン性は更に進んでいます。
室内装飾としての屏風を超えた、現代の会場芸術のような意気込みを感じます。
「群鶴図屏風」 ファインバーグ・コレクション

全期間展示です。
鈴木其一特有のとてもモダンでデザイン的な屏風です。
水流も光琳風ですが、近くで観ると羽毛や脚、くちばしは細密に描かれています。
写実性も強いのが鈴木其一の特徴です。
「富士千鳥筑波白鷺図屏風」(右隻) 個人蔵

10月3日までの展示です。
富士山を巻くようにして千鳥の群れが飛ぶ、大胆で空間性のある画面です。
左隻は筑波山と白鷺の取り合わせです。
「水辺家鴨図屏風」 細見美術館

10月3日までの展示です。
賑やかに歩いている家鴨を小さな屏風に描いています。
家鴨というのは面白い画題です。
「藤花図」 細見美術館


10月3日までの展示です。
勢いよくなだれ落ちるような藤の花びら一枚一枚をみずみずしく鮮やかな色彩で、
ていねいに描いています。
「三十六歌仙図」 出光美術館

10月3日までの展示です。
尾形光琳の描いた図柄を元にしています。
掛軸ですが、表装の扇面流しや錦の模様も一緒に描く、描表装(かきびょうそう)
という手法を用いています。
軸も螺鈿を使っていて豪華です。
描かれているのは35人で1人足りないのは高貴な身分の斎宮女御(徽子女王)を
御簾によって暗示しているためとのことです。
右側の矢を背負った武官の装いの美男子は在原業平でしょう。

画面下の横向きの老人は柿本人麻呂でしょうか。
わいわいと賑やかで、皆楽しそうです。

「夏宵月に水鶏図」 個人蔵


10月3日までの展示です。
月に照らされて、フトイの下をクイナが歩いています。
こちらも描表装でアジサイ、ナデシコ、タチアオイが描かれ、
アジサイには雨が降っています。
すべて夏の景物で、ナデシコは秋の七草ですが夏には咲いています。
雨を線で表す表現は鈴木春信や歌川広重に倣ったのでしょうか。
広重と其一は同じ年、安政5年に亡くなっています。
他にも、細密な仏画、能を題材にした絵など、其一が幅広い領域を手掛けたことを示す、
さまざまな作品が展示されています。
江戸琳派の後継者となり、さらにそれを超える個性を発揮した鈴木其一の世界を存分に
味わえる展覧会です。
展覧会のHPです。
次回の展覧会は、「世界に挑んだ7年 小田野直武と秋田蘭画」展です。
会期は11月16日(水)から2017年1月9日(月・祝)までです。

乃木坂
六本木の国立新美術館では、「第80回 新制作展」が開かれています。
会期は9月26日(月)までで、火曜日は休館日です。
新制作協会は1936年設立の美術団体で、現在は絵画部、彫刻部、
スペースデザイン部があります。
絵画部の作品を観てきました。
河村優文 「理科室」

河村さんの理科室シリーズ、今年は抽象性が増しています。
田村研一 「無敵艦隊決起ス」

やんちゃで壮大な景色です。
鶴山好一 「地下鉄の入口」

ドライでざらついた街角です。
野村昭雄 「たちあおい」

厚みのある色彩で夏の花が咲き誇っています。
渡辺久子 「ローズガーデン」

さわやかな風が薔薇の花になって吹き込んでいます。
阿部洋子 「帰り道1」

ノスタルジックな風景を写実的に描いています。
石川由子 「夕暮れ」

犬も2階の窓から覗いている、製材所あたりの景色です。
森弘江 「斜光 II」

光が形をつくっています。
近藤オリガ 「羊飼いの少年」

仕事を休んで寝ています。
近藤さんの作品は、今年、新宿の東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館で開かれていた
「絵画のゆくえ2016 FACE受賞作家展」にも何点か展示されていました。
「絵画のゆくえ2016 FACE受賞作家展」の記事です。
2015年の「第79回 新制作展」の記事です。
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六本木の国立新美術館では、「第80回 新制作展」が開かれています。
会期は9月26日(月)までで、火曜日は休館日です。
新制作協会は1936年設立の美術団体で、現在は絵画部、彫刻部、
スペースデザイン部があります。
絵画部の作品を観てきました。
河村優文 「理科室」

河村さんの理科室シリーズ、今年は抽象性が増しています。
田村研一 「無敵艦隊決起ス」

やんちゃで壮大な景色です。
鶴山好一 「地下鉄の入口」

ドライでざらついた街角です。
野村昭雄 「たちあおい」

厚みのある色彩で夏の花が咲き誇っています。
渡辺久子 「ローズガーデン」

さわやかな風が薔薇の花になって吹き込んでいます。
阿部洋子 「帰り道1」

ノスタルジックな風景を写実的に描いています。
石川由子 「夕暮れ」

犬も2階の窓から覗いている、製材所あたりの景色です。
森弘江 「斜光 II」

光が形をつくっています。
近藤オリガ 「羊飼いの少年」

仕事を休んで寝ています。
近藤さんの作品は、今年、新宿の東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館で開かれていた
「絵画のゆくえ2016 FACE受賞作家展」にも何点か展示されていました。
「絵画のゆくえ2016 FACE受賞作家展」の記事です。
2015年の「第79回 新制作展」の記事です。
東京
大丸東京店4階の「ル サロン カフェ フロ」は時々利用するお店です。

店内は細長く約40席あり、席の間はやや狭く、全席禁煙です。
BGMはショパンのピアノ曲でした。



キッシュ&デリプレートセット1650円です。

キッシュ2種、本日のデリ、サラダ、パン、フルーツマリネにドリンクが付きます。
ドリンクは紅茶にしました。

グートデジュネセット1550円です。

キッシュ、本日のデリ、サラダ、パン、デザートにドリンクが付きます。
デザートはチョコレートケーキでした。
デザートがあると、お茶請けにちょうど良いです。
こちらはどのメニューも美味しく、ゆっくりくつろげるお店です。
以前、「ル サロン カフェ フロ」に行ったときの記事です。
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大丸東京店4階の「ル サロン カフェ フロ」は時々利用するお店です。

店内は細長く約40席あり、席の間はやや狭く、全席禁煙です。
BGMはショパンのピアノ曲でした。



キッシュ&デリプレートセット1650円です。

キッシュ2種、本日のデリ、サラダ、パン、フルーツマリネにドリンクが付きます。
ドリンクは紅茶にしました。

グートデジュネセット1550円です。

キッシュ、本日のデリ、サラダ、パン、デザートにドリンクが付きます。
デザートはチョコレートケーキでした。
デザートがあると、お茶請けにちょうど良いです。
こちらはどのメニューも美味しく、ゆっくりくつろげるお店です。
以前、「ル サロン カフェ フロ」に行ったときの記事です。
恵比寿
広尾の山種美術館では開館50周年記念特別展、「浮世絵 六大絵師の競演
-春信・清長・歌麿・写楽・北斎・広重-」展が開かれています。
会期は9月29日(木)までです。

鈴木春信 「梅の枝折り」 1767-68(明和4-5)年頃

町娘が侍女の肩に乗って、咲いた梅の枝を折ろうとしています。
着物の柄は季節に合った雪持ち笹です。
脱いだ草履が裏返っているのも面白い情景です。
お転婆な情景を都会的な詩情をもって描いています。
鳥居清長 「風俗東之錦 武家の若殿と乳母、侍女二人」 1784(天明4)年頃


鳥居清長はすらりとした長身の美人を描いて、人気を得ています。
長身にしたのは西洋絵画の影響とも言われています。
ごま摺という、バレンの力を加減して、ごまを撒いたようなざらついた色付きを出す技法を
女性の着物の部分に使っています。
また、板ぼかしという、浅い角度で彫って、色の境目をぼかす技法を女性の被っている
揚げ帽子の部分で見せています。
喜多川歌麿 「青楼七小町 鶴屋内 篠原」 1794-95(寛政6-7)年頃

七宝つなぎの絞り染めの着物に伊達兵庫の髪、べっ甲の櫛かんざしの花魁が、
かんざしに手をやっているところです。
髪の生え際の細い線を表す、毛彫りまたは毛割という、彫師の技を見せています。
このような細密な表現は歌麿あたりから始まったそうです。
東洲斎写楽は3点、展示されています。
「八代目森田勘弥の駕篭舁鴬の次郎作」 1794(寛政6)年

「敵討乗合話」という演目の中で、八代目森田勘弥(1759–1814)の演じる
駕篭舁鴬の次郎作です。
絞り染めらしい着物に、森田勘弥の定紋、丸にかたばみを付けています。
葛飾北斎 「冨嶽三十六景 凱風快晴」 1830(文政13)年頃

会場の最初に展示されている、北斎の代表作です。
富士山そのものに対峙しています。
一番の見所は、歌川広重の保永堂版「東海道五拾三次」が全点、展示されていることで、
その多くが初刷りです。
歌川広重 「東海道五拾三次」より「日本橋・朝之景」 1833~36(天保4-7)年頃

有名な、日本橋を渡る大名行列の絵で旅は始まります。
最初期の摺りで、雲も描かれています。
後の摺りでは雲は省かれています。
太鼓橋の形を上手く使っていて、お侍の武張った肘も描写されています。
手前の高札場の横では、日本橋の市場で仕入れた魚屋や八百屋の棒手振りが
商いに出かけるところです。
町の木戸は開けられ、遠くには火の見櫓も見え、いかにも江戸らしい鮮やかな風景です。
歌川広重 「東海道五拾三次」より「庄野・白雨」 1833~36(天保4-7)年頃

広重の 「東海道五拾三次」を代表する作品です。
にわか雨に慌てて、鍬を担いで坂を駆け下る人、駆け上がる駕篭、風に揺れる
木々には動きがあり、しかも叙情性に満ちた絵になっています。
対角線の構図は、広重の学んだ四条派の影響とのことです。
歌川広重 「名所江戸百景 大はしあたけの夕立」 1857(安政4)年

新大橋(大橋)を西側から見た図です。
川向こうに幕府の御船蔵があり、安宅船(戦艦)を収容していたので、「あたけ」の
地名が付いています。
初期の摺りなので、御船蔵の屋根も見えますが、後の摺りでは消されています。
びっしり並んだ細い線で雨を表し、あてなしぼかしという摺りの技法を使って、
むらむらとした雨雲を表現しています。
広重は雨の表現が巧みです。
第2展示室には近代日本画の作品が数点展示されています。
東山魁夷 「春来る丘」 1966年(昭和41)年

阿蘇外輪山の早春の風景で、小道や林、畑が重なって、面白い形になっています。
木々にはまだ緑は見えませんが、空の色には春の近さを感じます。
山口蓬春 「梅雨晴」 1966(昭和41)年

日の光を受けて輝く、みずみずしい紫陽花です。
山口蓬春の作品はモダンで明快です。
山種美術館の開館記念に描かれたとのことです。
人気のある展覧会のようで、普段よりかなり多い来館者で賑わっていました。
山種美術館のHPです。
次回の展覧会は開館50周年記念特別展、「速水御舟の全貌-日本画の破壊と創造-」展です。
会期は10月8日(土)から12月4日(日)までです。
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広尾の山種美術館では開館50周年記念特別展、「浮世絵 六大絵師の競演
-春信・清長・歌麿・写楽・北斎・広重-」展が開かれています。
会期は9月29日(木)までです。

鈴木春信 「梅の枝折り」 1767-68(明和4-5)年頃

町娘が侍女の肩に乗って、咲いた梅の枝を折ろうとしています。
着物の柄は季節に合った雪持ち笹です。
脱いだ草履が裏返っているのも面白い情景です。
お転婆な情景を都会的な詩情をもって描いています。
鳥居清長 「風俗東之錦 武家の若殿と乳母、侍女二人」 1784(天明4)年頃


鳥居清長はすらりとした長身の美人を描いて、人気を得ています。
長身にしたのは西洋絵画の影響とも言われています。
ごま摺という、バレンの力を加減して、ごまを撒いたようなざらついた色付きを出す技法を
女性の着物の部分に使っています。
また、板ぼかしという、浅い角度で彫って、色の境目をぼかす技法を女性の被っている
揚げ帽子の部分で見せています。
喜多川歌麿 「青楼七小町 鶴屋内 篠原」 1794-95(寛政6-7)年頃

七宝つなぎの絞り染めの着物に伊達兵庫の髪、べっ甲の櫛かんざしの花魁が、
かんざしに手をやっているところです。
髪の生え際の細い線を表す、毛彫りまたは毛割という、彫師の技を見せています。
このような細密な表現は歌麿あたりから始まったそうです。
東洲斎写楽は3点、展示されています。
「八代目森田勘弥の駕篭舁鴬の次郎作」 1794(寛政6)年

「敵討乗合話」という演目の中で、八代目森田勘弥(1759–1814)の演じる
駕篭舁鴬の次郎作です。
絞り染めらしい着物に、森田勘弥の定紋、丸にかたばみを付けています。
葛飾北斎 「冨嶽三十六景 凱風快晴」 1830(文政13)年頃

会場の最初に展示されている、北斎の代表作です。
富士山そのものに対峙しています。
一番の見所は、歌川広重の保永堂版「東海道五拾三次」が全点、展示されていることで、
その多くが初刷りです。
歌川広重 「東海道五拾三次」より「日本橋・朝之景」 1833~36(天保4-7)年頃

有名な、日本橋を渡る大名行列の絵で旅は始まります。
最初期の摺りで、雲も描かれています。
後の摺りでは雲は省かれています。
太鼓橋の形を上手く使っていて、お侍の武張った肘も描写されています。
手前の高札場の横では、日本橋の市場で仕入れた魚屋や八百屋の棒手振りが
商いに出かけるところです。
町の木戸は開けられ、遠くには火の見櫓も見え、いかにも江戸らしい鮮やかな風景です。
歌川広重 「東海道五拾三次」より「庄野・白雨」 1833~36(天保4-7)年頃

広重の 「東海道五拾三次」を代表する作品です。
にわか雨に慌てて、鍬を担いで坂を駆け下る人、駆け上がる駕篭、風に揺れる
木々には動きがあり、しかも叙情性に満ちた絵になっています。
対角線の構図は、広重の学んだ四条派の影響とのことです。
歌川広重 「名所江戸百景 大はしあたけの夕立」 1857(安政4)年

新大橋(大橋)を西側から見た図です。
川向こうに幕府の御船蔵があり、安宅船(戦艦)を収容していたので、「あたけ」の
地名が付いています。
初期の摺りなので、御船蔵の屋根も見えますが、後の摺りでは消されています。
びっしり並んだ細い線で雨を表し、あてなしぼかしという摺りの技法を使って、
むらむらとした雨雲を表現しています。
広重は雨の表現が巧みです。
第2展示室には近代日本画の作品が数点展示されています。
東山魁夷 「春来る丘」 1966年(昭和41)年

阿蘇外輪山の早春の風景で、小道や林、畑が重なって、面白い形になっています。
木々にはまだ緑は見えませんが、空の色には春の近さを感じます。
山口蓬春 「梅雨晴」 1966(昭和41)年

日の光を受けて輝く、みずみずしい紫陽花です。
山口蓬春の作品はモダンで明快です。
山種美術館の開館記念に描かれたとのことです。
人気のある展覧会のようで、普段よりかなり多い来館者で賑わっていました。
山種美術館のHPです。
次回の展覧会は開館50周年記念特別展、「速水御舟の全貌-日本画の破壊と創造-」展です。
会期は10月8日(土)から12月4日(日)までです。
京橋
カフェ「ジージーコー (GGco.)」は東京メトロ京橋駅近くの京橋トラストタワーの
1階にあります。
場所は中央区京橋2-1-3です。

ホテルの中のベーカリーカフェで、約40席の店内は全席禁煙、
床も木のウッディなつくりで、天井は高く、広々としています。
BGMはポップスでした。


イタリアのLA MARZOCCO社のエスプレッソマシーンが置いてあります。

テラス席の向こうには、カフェ「しずく」も見えます。

野菜のキッシュ410円とカプチーノ388円です。

BLTハワイアンサンド453円にはパイナップルが入っています。

紅茶367円は、ほんのり甘いディンブラです。
大きなカップはCoffee Houseです。
平日は朝8時から開いていて、心地良いモーニングタイムを過ごせそうです。
東京駅八重洲口の中央分離帯に小さな柿の木があって、実が付いていました。

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カフェ「ジージーコー (GGco.)」は東京メトロ京橋駅近くの京橋トラストタワーの
1階にあります。
場所は中央区京橋2-1-3です。

ホテルの中のベーカリーカフェで、約40席の店内は全席禁煙、
床も木のウッディなつくりで、天井は高く、広々としています。
BGMはポップスでした。


イタリアのLA MARZOCCO社のエスプレッソマシーンが置いてあります。

テラス席の向こうには、カフェ「しずく」も見えます。

野菜のキッシュ410円とカプチーノ388円です。

BLTハワイアンサンド453円にはパイナップルが入っています。

紅茶367円は、ほんのり甘いディンブラです。
大きなカップはCoffee Houseです。
平日は朝8時から開いていて、心地良いモーニングタイムを過ごせそうです。
東京駅八重洲口の中央分離帯に小さな柿の木があって、実が付いていました。
