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「北斎の帰還-幻の絵巻と名品コレクション-」展 両国 すみだ北斎美術館
両国
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11月21日に、すみだ北斎美術館が開館しました。
都営地下鉄大江戸線・JR総武線の両国駅のすぐ東にあります。
場所は墨田区亀沢2-7-2で、公園の横に建っています。

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葛飾北斎(1760-1849)は葛飾郡本所割下水(現在の墨田区亀沢)で生まれ、
生涯に93回、引越しを繰り返しながら、ほとんどの期間を墨田区で過ごしています。
その葛飾北斎を記念して墨田区の開設した美術館です。
妹島和世建築設計事務所の設計で、4階建て、スリットを入れて四方どこからでも
入れるようになっています。

美術館のロゴマークは葛飾北斎の「冨嶽三十六景」のうち、「山下白雨」に描かれた
稲妻を表しています。

北斎3


現在、開館記念展「北斎の帰還-幻の絵巻と名品コレクション-」が開かれています。
会期は2017年1月15日(日)までです。
12月18日までの前期と20日からの後期でほとんどの作品が展示替えになります。

北斎0


「須佐之男命厄神退治之図」(復元) 1845年
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横276㎝の大作で、北斎86歳の作品を復元したものです。
向島の牛嶋神社に奉納した絵で、須佐之男命が厄神たちに二度と疫病を
起こさないと誓わせています。
牛嶋神社は須佐之男命を祭神としています。
関東大震災で焼失してしまいましが、白黒写真を基に大変な努力を重ねて、
推定復元したものです。
右の白い袋を担いでいるのはインフルエンザ、真ん中の背中を見せて
右を向いているのは梅毒と思われるとのことです。

「冨嶽三十六景」のうち、「御厨川岸より両国橋夕陽見」 1831年頃
北斎2

富士山はシルエットになって浮かび、手拭いを水に浸している男もいます。

「隅田川両岸景色図巻」(部分) 1805年
北斎1

全期間展示です。
両国橋から山谷堀まで舟で吉原に向かう隅田川両岸の景色と、吉原遊郭での
遊興の様子を描いた、約7mの肉筆の絵巻です。
明治時代に海外に流出し、約100年間行方不明だったのが、2015年に発見され、
すみだ北斎美術館の所蔵となっています。

平常展示は撮影可能です。

「四代目岩井半四郎 かしく」 1779年
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勝川春章に入門した翌年の作品です。

「賀奈川沖本杢之図」 1804-07年
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後の代表作、「神奈川沖浪裏」を思わせます。

「貴人と官女図」 1839年
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晩年の肉筆画です。

「略画早指南(りゃくがはやおしえ)」 前編1812年頃 後編1814年頃
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北斎式キュビスムです。

「北斎漫画」もあります。

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制作過程の分かる版木です。

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弟子の露木為一が写した、榛馬場(はんのきばば)に住んでいた84歳頃の北斎と
娘の阿栄の姿を人形にしています。

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北斎は炬燵布団を被って、踊る猫を描き、煙管を畳に突いてそれを見ている阿栄は、
歌舞伎に出てくる土手のお六のようです。
筆を持つ北斎の手は時々動いて、生きているようなリアルさです。

タッチパネルによる作品解説もあって、躍動的な筆遣いも確認出来ます。

オープンしたばかりなので、とても混雑しているのではないかと心配しましたが、
しっかり観ることが出来ました。

入館待ちの行列ができるほど来館者は多いのですが、トイレは少ないので
ご注意ください。

美術館の横には「冨嶽三十六景」のうち、「凱風快晴」を表した、
横5mのフラワーアートも置かれています。

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展覧会のHPです。


【2016/11/29 21:25】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
チャヤマクロビ ロイヤルパークホテル ザ 汐留店
汐留
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「チャヤマクロビ ロイヤルパークホテル ザ 汐留店」はロイヤルパークホテル ザ 汐留の
1階にあります。
場所は港区東新橋1-6-3です。

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約70席の店内は全席禁煙、天井は高く、大きなガラス壁に面していて、
明るく広々としています。
BGMはありません。

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いろいろな食品が販売されています。

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ランチのオマール海老のビスク1600円です。
正式の名前は、秋野菜とオマール海老のビスク 鎌倉野菜サラダ
と古代穀物「フリーカ」添え 自然栽培野菜ドレッシング、です。

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ビスクは海老の味が濃厚で、美味しいです。

こちらは日替わりメイン&デリプレート1480円です。

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ベジメインと魚メインを選べるので、ベジメインにしました。

休日の開店間もない時間だったので、お客さんもまだ少なく、静かでした。


【2016/11/27 19:59】 お店 | トラックバック(0) | コメント(0) |
第3回改組 新「日展」 国立新美術館
乃木坂・六本木
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六本木の国立新美術館では第3回改組 新「日展」が開かれています。
会期は12月4日(日)までです。

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光に注目して作品を選んでみました。

(洋画)

黒木ゆり 「透明な時間」
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淡い光の中に並ぶ器物を、ほどの良い細密な写実で描いています。

中村龍介 「夏の日」
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夏の明るい日光が子供や玩具を照らしています。
赤色が効果的です。

(日本画)

村居正之 「月照」
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群青一色の夜空の下で月光に浮かぶパルテノン神殿です。
荘厳な静寂が際立っています。
村居正之さん(1947~)は京都出身で、池田遙邨に師事し、現在は日展会員です。

2013年に日本橋髙島屋で開かれた、「-深化する視線-村居正之展」の記事です。

日展のHPです。


【2016/11/26 18:51】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
フレスコ コーヒー ロースターズ 代々木ヴィレッジ店
代々木
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「フレスコ コーヒー ロースターズ 代々木ヴィレッジ店」は代々木駅のすぐ南の
代々木ヴィレッジの中にあります。
場所は渋谷区代々木1-28-9です。

この日は雨でした。

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代々木ゼミナールの校舎の跡地に出来た商業施設、代々木ヴィレッジの中に
2015年にオープンしたお店です。
ヴィレッジ内にはプラント・ハンターの西畠清順さんのプロデュースした、
さまざまな植物が植えられています。

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植物の解説板もあります。

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お店は通路に面していて、細長く、14席ほど、全席禁煙です。

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カプチーノ450円はおだやかな味で美味しいです。
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メニューにアイスクリームがあるので、アフォガードも作れるのにと思って
訊いたところ、適当なカップが見つからないので出していないそうです。

むかし、この場所で勉強していた受験生の方は、ここがこのような遊び心のある空間に
変わったことを知れば驚くことでしょう。


2015年に銀座のポーラミュージアムアネックスで開かれた、
「ウルトラ植物博覧会 西畠清順と愉快な植物たち」の記事です。
 
2016年に同じ銀座のポーラミュージアムアネックスで開かれた、
「ウルトラ植物博覧会2016 西畠清順と愉快な植物たち」の記事です。


【2016/11/25 19:51】 お店 | トラックバック(0) | コメント(2) |
「日本の自然を世界に開いたシーボルト」展 国立科学博物館
上野
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上野の国立科学博物館では企画展、「日本の自然を世界に開いたシーボルト」が
開かれています。
日本館1階企画展示室での展示で、会期は12月4日(日)までです。

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今年がフィリップ・フランツ・フォン・シーボルト(1796-1866)の没後150年に当たるのを記念して、
シーボルトと関係者が日本で収集した標本やシーボルトの標本によって学名の付けられた
生物等を展示して、日本の自然を世界に伝えたシーボルトの貢献を紹介しています。

シーボルトは1823年に来日し、1828年に帰国した後、日本の開国後の1859年に
再来日して、1862年に帰国しています。
その間、1万点以上の押し葉標本など、多数の動植物標本を作製してオランダに送っています。

シーボルトが採集した標本の一部
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オランダの王立植物標本館(現、ナチュラリス生物多様性センター植物部門より
東京大学総合研究博物館に寄贈されています。

アジサイ
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シーボルトはotakusa(オタクサ)と名付けています。
日本での妻、楠本タキ(おタキさん)の愛称です。

シーボルトの名前が学名になった昆虫
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シーボルトに敬意を表して付けられたもので、オニヤンマはAnotogaster sieboldiiです。
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シーボルトミミズ(Pheretima sieboldi)
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フロラ・ヤポニカ(日本植物誌)
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シーボルトとバイエルンの植物学者ツッカリーニの共著で、図版は手彩色です。
シーボルトの依頼により多くの植物を描いた河原慶賀たちの絵も下絵に使われています。

展覧会のHPです。


【2016/11/24 19:38】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
「速水御舟の全貌-日本画の破壊と創造-」展 広尾 山種美術館
恵比寿
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広尾の山種美術館では開館50周年記念特別展、「速水御舟の全貌
-日本画の破壊と創造-」展が開かれています。
会期は12月4日(日)までです。

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速水御舟(1894-1935)の初期から晩年まで、約80点の作品を展示する展覧会です。

「洛北修学院村」 1918年 滋賀県立近代美術館
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初期の作品で、移り住んだ修学院村の鄙びた風景を描いています。
ミレーのバルビゾン村の風景画になぞらえて、ひそかな記念として制作したそうで、
農家の庭先の人物まで細かく描かれています。
凝り性の速水御舟はこの頃、群青に凝っていて、画面は群青色に覆われています。

「京の舞妓」 1920年 東京国立博物館
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11月22日からの展示です。
絞り染めの模様や畳の目まで描き込むという、とても細密な描き方です。
有名な作品ですが、重苦しいほどの細密さのために、当時は大変不評だったそうです。

「鍋島の皿に柘榴」 1921年
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日本画とは思えない、油彩画のような質感と立体感があります。
速水御舟の凝り性の性格が表れているようです。
愛用の皿は、見えないはずの高台も見せて描いています。

「向日葵」 1922年 霊友会妙一コレクション
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花弁の筋や葉の虫食いも描き込まれ、立体感があります。

「百舌巣」 1925年 山種美術館
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モズの雛を描いていて、宋画の雰囲気があります。
速水御舟の作品はどれも緊張感と一種の凄味をもっていますが、
それは雛の姿にも表れています。

「炎舞」 1925年  山種美術館 重要文化財
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夜の焚き火に集まる蛾の群れです。
やがて炎に焼かれてしまう蛾の舞う、一瞬の時を捉えています。
揺らぎながら燃える炎は仏画の不動の火炎に倣っていますが、暗い背景との
境はぼかされています。
煙が渦を巻いて昇り、集まった蛾は円を描いて飛び、円の中心を飛ぶ蛾は
小さく、周りの蛾は大きく描かれています。
立体感と動きのある画面です。
御舟は、背景の色について、「もう一度描けといわれても二度とは出せない色」と
述べているそうです。

「朝鮮牛図」 1926年 山種美術館
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牛の絵は日本画の画題として多くの画家に取り上げられています。
この牛は盛り上がった肩と三角形のお尻が目を惹きます。
黄土色のかたまりの中で、くっきりと描かれた目が生き生きとしています。

「翠苔緑苔」 1928年 山種美術館
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四曲一双の金箔地の屏風で、右隻に枇杷と青桐、つつじです。
枇杷の木には、まだ青い実から熟れた実まで付いていて、木の下では
黒猫が振り向いています。
隣に展示されている、24番の小下図では、つつじの場所には朝顔の鉢が
3つ置かれ、黒猫と白猫の2匹になっています。

左隻には紫陽花と2匹の白兎です。
紫陽花は咲き始めから満開まで様々に咲いています。
白兎は、向こうに黒猫がいるのも知らずに、呑気に草をかじったり、
寝ころがったりしています。

全体に、右奥から左手前に広がり、右上から左下に下がっていく構図です。
琳派風の装飾性を極め、きっちりとまとまった、近代的な作品です。
御舟の言葉、「もし無名の作家が残ったとして、この絵だけは面白い絵だと
後世言ってくれるだろう」。

「名樹散椿」 1929年  山種美術館 重要文化財
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京都の地蔵院の五色八重散り椿を描いたものです。
花びらが一枚づつ散るという、珍しい椿です。

「翠苔緑芝」と同じく、琳派の装飾的な画面ですが、印象はやや違います。
右から左に下る構図で、椿の枝はねじれながら伸び広がっています。
紅、白、斑の花を付けた枝は重みで傾き、地面には花びらが散っています。
奥にある葉、手前の葉を一枚一枚描き分け、量感と立体感があります。
背景は「撒きつぶし」という、金砂子を竹筒に入れて撒いていく方法です。
金箔のような縦横の線が無く、同じ調子の金地がびっしりと広がっています。
しんと静まった画面で、有無を言わせぬ迫力と緊迫感があります。

「埃乃土人ノ灌漑」 1931年 山種美術館 
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小品で、1930年の欧州旅行の船旅の途中で見かけた、エジプトの情景です。
2つの跳ね釣瓶を使った水汲みの様子を描いています。
人物の姿は古代のエジプト絵画風で、1人は赤い腰巻に白い鉢巻、
1人は白い腰巻に赤白の鉢巻です。
左右対称の面白い構図で、烏が1羽、のんびり止まっています。
肩の力を抜いた、楽しい絵です。

「花の傍」 1932年 株式会社歌舞伎座
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ダリアを活けたテーブルの前で和装の女性が編み物をしています。
着物やテーブルクロス、椅子の縞の線がくっきりとした印象を与えています。
画面は斜めの線を基本に構成され、着物の袖や犬の足もその線に沿っていて、
統一感と立体感があります。
構図も色彩もモダンな、とても考え抜かれた作品で、速水御舟の研究熱心さが
偲ばれます。
犬がまっすぐこちらを見ていて、観る者の存在を意識させているのも面白いところです。
1920年の「京の舞妓」に比べると、かなり洗練されています。

「牡丹花(墨牡丹)」 1934年 山種美術館
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描線を使わず、墨のにじみによって花弁を描き出しています。

「あけぼの・春の宵のうち あけぼの」 1934年 山種美術館
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淡青色または白群青色の朝鮮色紙に描かれているそうです。
小品で、薄紅の空を背景に、真横に伸びた柳の枝が上に立ち上がり、
更に滝のように垂れ下がっています。
烏が枝に止まって、その空を見上げています。
春も浅いのでしょう、柳はまだ葉を付けていません。

「あけぼの・春の宵のうち 春の宵」 1934年 山種美術館
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淡紅色の朝鮮色紙に描かれているそうです。
薄墨色の夜のなかで、斜めに伸びた満開の桜の枝から、はらはらと
花が散っています。
三日月に照らされた桜は、盛りの最後の時の妖しさを湛え、
白く浮かんでいます。


速水御舟は「梯子の頂上に登る勇気は貴い、更にそこから降りて来て、再び登り返す勇気を
持つ者は更に貴い」と語り、日本画を近代絵画にしようと、さまざまの試みを行なっていましたが、
40歳という若さで亡くなっています。
もし寿命に恵まれていたらどのような作品を遺しただろうかとおもうと、惜しまれてなりません。

山種美術館のHPです。


次回の展覧会は開館50周年記念特別展、山種コレクション名品選III、「日本画の教科書 
京都編-栖鳳、松園から平八郎、竹橋へ-」展です。
会期は12月10日(土)から2017年2月5日(日)までです。

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【2016/11/22 19:32】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
「ラモ フルータス カフェ」 銀座
銀座
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「ラモ フルータス カフェ (RAMO FRUITAS CAFE)」は銀座四丁目の交差点に建った
銀座プレイス(GINZA PLACE)の3階にあります。
場所は中央区銀座5-8-1です。

透かし彫りをイメージした、銀座プレイスの外観です。
写真は別の時に撮影したものです。

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2016年9月のオープンで、店内は約100席あって広く、完全禁煙、ウッディな雰囲気です。
フルーツは中野区のフタバフルーツのものだそうです。
BGMはサンバ風の曲でした。

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窓際の席からは銀座の通りを見下ろせます。

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きれいなフルーツウォーターバーがあって、フルーツウォーター、ハーブウォーター、
フルーツヴィネガーの3種類が揃っています。

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季節フルーツタルティーヌセット1814円です。

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彩りも華やかなプレートです。

こちらはカボチャサラダタルティーヌプレートセット1814円です。

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パンにもチョコレートソースが掛かって、賑やかです。

セットドリンクはコーヒーと紅茶にしました。

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水のグラスも青や緑などカラフルです。

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銀座四丁目の交差点を行き交う人びとを眺めながらのランチも
なかなか良いものです。


【2016/11/20 21:19】 お店 | トラックバック(0) | コメント(0) |
「村田朋泰の世界展―森のレシオから木ノ花ノ咲クヤ森まで-」 日本橋髙島屋
日本橋
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日本橋髙島屋美術画廊Xでは「村田朋泰の世界展―森のレシオから木ノ花ノ咲クヤ森まで-」が
開かれています。
会期は11月28日(月)までです。

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村田朋泰さん(1974~)は東京出身で、コマ撮りによるアニメーションなどを
制作している映像作家です。

会場ではNHKで放送された、「森のレシオ」などの作品のキャラクターやセットなどが
展示され、作品の上映も行なわれています。

11月20日(日)午後3時からは村田さんのギャラリートークもあります。

「森のレシオ」 アニメーション
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「森のレシオ」 オリジナル原画
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小さな会場には村田さんの夢の世界が繰り広げられています。


【2016/11/19 18:52】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
蕎麦店「たかさご」 神楽坂
牛込神楽坂
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蕎麦店「たかさご」は都営地下鉄大江戸線「牛込神楽坂」駅近くの、
大久保通りから入った所にあります。
場所は新宿区中町22です。

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明治20年頃に日本橋で創業したというお店で、自家製粉による
十割手打ち蕎麦を使っているそうです。

20席ほどの店内は全席禁煙、落着いた雰囲気です。

BGMにドビュッシーが流れていました。

せいろうそば820円です。

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濃い目の汁で、蕎麦の喉越しも良くて美味しく、量もあります。

こちらはおかめそば980円で、量もしっかりあります。

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精進揚げ980円も注文しました。

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さくっと軽く揚がっています。

ご主人の応対も丁寧で、気取らず、心地の良いお店です。


【2016/11/18 19:50】 お店 | トラックバック(0) | コメント(2) |
「クラーナハ展 500年後の誘惑」 国立西洋美術館
上野
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上野の国立西洋美術館では、「クラーナハ展 500年後の誘惑」が開かれています。
会期は2017年1月5日(日)までです。

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ルーカス・クラーナハ(父)(1472-1553)はザクセン選帝侯の宮廷画家で、
ヴィッテンべルクに工房を置いて活躍していました。

「マルティン・ルター」 1525年 ブリストル市立美術館
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クラーナハはマルティン・ルター(1483-1546)の友人で、夫妻の肖像をよく描いています。
40代のルターの意志の強そうな表情を写実的に捉えています。
私たちの覚えている、頑固そうなルターの顔はクラーナハの絵に拠っています。
官能的なクラーナハの作品と、宗教改革者ルターとはそぐわない感じですが、
クラーナハはルターの理念に沿った絵も描いていました。
ルターがヴィッテンベルクの教会の扉に、宗教改革の始めとなる「95ヶ条の論題」を
掲げたのは約500年前の1517年10月31日のことです。

「子どもたちを祝福するキリスト」 1540年頃 台北、奇美博物館
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マルコ福音書にあるお話で、子どもたちを祝福してもらおうとイエスのいる所にやって来た
母親たちを弟子たちが叱りつけたところ、イエスは子どもたちを自分の許に来させるよう、
弟子たちを諭しています。、
ルーカス・クラーナハ(父または子?)の作品で、わらわらと子どもや赤ちゃんが集まり、
イエスの髪を掴んでいる子までいます。
当時、再洗礼派が幼児洗礼を無効としていたのに対し、ルターは真の信仰心の模範としての
子どもの役割を認め、幼児洗礼を擁護していたため、この作品もルター派のプロパガンダの
一つとして描かれたと思われるということです。

「ホロフェルネスの首を持つユディト」 1530年頃 ウィーン美術史美術館
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旧約聖書外典のユディト記の話で、ユディトは酔って寝込んだアッシリアの将軍
ホロフェルネスの首を刎ねて、ユダヤの町を救っています。
ボッティチェリ、カラヴァッジョ、クリムトなど、多くの画家が描いている刺激的な画題です。
3年かけて修復した後、初めての展示で、豪華な衣装を着けたユディトの肌は
つややかな張りがあり、瞳はきらめいています。
クラーナハはユディトやサロメなど、女性の持つ危険な魅力をよく題材に選んでいます。

「不釣合いなカップル」 1530-1540年頃 ウィーン美術史美術館
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若い女性にたぶらかされた老人が怪しげな表情で腕を掴んで指輪をはめています。
教訓的な画題ですが、対照的な二人の顔と表情が見ものです。

「ヴィーナス」 1532年 フランクフルト、シュテーデル美術館
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クラーナハは裸体画の作者としても有名です。
クラーナハの描く古代の女神や女性たちは、長身で細身の独特のプロポーションを
していて、完全な裸体ではなく、薄物を身に着け、蠱惑的な表情を浮かべています。

「正義の寓意」 1537年 個人蔵
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正義の女神は薄物をまとった裸体で描かれ、手に持つ天秤と剣が直角になっています。

「泉のニンフ」 1537年以降 ワシントン・ナショナル・ギャラリー
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岩から湧き出す泉の前で、衣装を脱いで薄物をまとった裸体の女性が眠っていて、
「我は聖なる泉のニンフ。我は憩う。我が眠りを妨げることなかれ」と書かれています。
泉のニンフですが、狩りの女神ディアナを象徴する弓矢が木に掛けられています。
枕にしている衣装は「不釣合いなカップル」の女性の服と同じです。

クラーナハの工房は大きく、多数の絵画を制作し、死後も工房は子に引き継がれています。
違う作品の中に似たようなパーツがよく登場するのは、工房による制作体制が整っていた
からでしょう。

展示されている作品は輸送の難しい板絵が多く、この展覧会は多数のクラーナハの作品を
観ることの出来る、貴重な機会です。

2012年に国立西洋美術館で開かれた、「ベルリン国立美術館展 学べるヨーロッパ美術の
400年」でもクラーナハの作品が展示されていました。

 「ベルリン国立美術館展」の記事です。

展覧会のHPです。


次回の展覧会は「シャセリオー展 19世紀フランス・ロマン主義の異才」です。
会期は2017年2月28日(火)から5月28日(火)までです。

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【2016/11/15 19:45】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
「ダウンステアーズコーヒー」 六本木  2016/11
六本木
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六本木の「ダウンステアーズコーヒー」に行ってきました。
場所は港区六本木7-3-10で、外苑東通りの東京ミッドタウンの
斜め向かいです。

ベンツのショールームである「メルセデス・ベンツ コネクション」に併設されたお店で、
天井が高く広々とした店内は全席禁煙、グッズのショップもあります。
2階にはイタリアンレストランの「アップステアーズ」があります。

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置いてあるベンツの車をお客さんに説明したり、試乗して出かける様子も見えます。

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自動車のショールームとカフェのコラボというのは珍しく、こちらのお店が始めた
もののようです。
ショールームの敷居の高さを解消したくて考えたとのことで、お客さんの8割は
ベンツに乗っていないそうです。


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シュガーバタートーストセット650円のドリンクはカプチーノにしました。

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ウーピーパイ290円と紅茶410円です。

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甘いウーピーパイにはベンツのエンブレムが描いてあるので、
ちょっとだけベンツ気分を味わいました。

以前、「ダウンステアーズコーヒー」に行ったときの記事です。


【2016/11/13 18:41】 お店 | トラックバック(0) | コメント(0) |
「江戸からたどるマンガの旅」展 千代田区立日比谷図書文化館
霞ヶ関・内幸町
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日比谷公園の千代田区立日比谷図書文化館では、「江戸からたどるマンガの旅」展が
開かれています。
会期は11月16日(水)までで、観覧料は一般300円です。

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江戸時代中期の戯画から昭和初期の漫画まで、約200点を展示してマンガの流れをたどる
展覧会です。

「即興かげぼしづくし」 歌川広重 天保期(1830~1844年)
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影絵で富士山と橋の欄干を作っています。
宴会の隠し芸に良さそうです。

「青物魚軍勢大合戦之図」歌川広景 安政6年(1859)
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安政5年のコレラ大流行を元に、コレラにかかりやすい魚類と、かかりにくい野菜類の合戦に
ことよせて将軍家の後継争いを描いています。
右の野菜勢は14代将軍徳川家茂が大将、左の魚勢は一橋慶喜(後の15代将軍)が大将で、
家茂は紀州徳川家の藩主だったことから蜜柑のまといを立てています。

「浮世ハ夢だ夢だ」 作者不詳 慶応期(1865~68年)
マンガ1

横着な男が、籠に乗って旅をしたい、芸者遊びをしたい、剣豪になりたい、と勝手に妄想し、
現実に戻って、「寒い晩だ。もう一杯やりたいが金が無い。」とぼやいています。
吹き出しが使われていて、町人なのに剣術使いを夢見るところなど、幕末らしさがあります。

「東京名所三十六戯撰 数寄屋河岸」 昇斎一景 明治5年(1872)
マンガ5_1

洋装の人物が発泡酒の栓を抜いたら中身が飛び出したので、びっくりしています。

「三十二相追加百面相 かなしひ・他」 小林清親 明治16年(1883)
マンガ4_1

かなしひ・けむい・むせた・くやしひの4つで、日本髪とざんぎり頭が混じっています。
小林清親は抒情的な風景版画で有名ですが、明治15年からは清親ポンチと呼ばれる、
漫画を描くようになります。
ポンチとはポンチ絵のことで、イギリス人が日本で発行した漫画雑誌、「ジャパン パンチ」に
由来します。
木版刷り錦絵の最後の時代で、やがて印刷に取って代わられるようになります。

「お伽 正チャンの冒険 一の巻」 織田小星・樺島勝一 大正13年(1924)
マンガ2

正チャンは大正時代の人気漫画の主人公で、被っている帽子は正チャン帽と呼ばれ、
子どもの帽子として流行しました。
大正時代になると漫画もかなりモダンになり、現在に似てきます。

(参考)
小出楢重 「子供立像」 1923年
西004

小出楢重の息子がモデルで、正チャン帽を被っています。

他に、昭和初期の人気漫画、「のらくろ」「タンク・タンクロー」「冒険ダン吉」なども
展示されています。

笑える戯画、漫画が揃っていて、時代の雰囲気も伝わる、面白い展覧会です。

展覧会のHPです。


【2016/11/12 22:09】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
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