江戸川橋
文京区関口の「関口フランスパン目白坂本店」に行ってきました。
場所は文京区関口2-3-3で、東京メトロ有楽町線江戸川橋駅を出て、
目白坂下から目白通りを上っていく坂の途中の左側にあります。

棚にはさまざまなパンが並び、焼き上がったパンが追加されていきます。


約60席の店内は全席禁煙、お店の前と奥にはテラス席もあります。


ランチタイムの頃はほぼ満席で、レジ前にはパンを買うお客さんの列が出来ます。
クラブハウスサンド746円、カプチーノ389円とクロックムッシュ594円です。


サンドイッチはていねいに作られ、美味しいです。
こちらのお店は坂を上がった所にある今の関口教会(東京カテドラル聖マリア大聖堂)の
製パン部として明治21年(1888)に創業しています。
教会の経営する孤児院の子供たちに技術を身に付けさせようと、パン製造を始め、
そのうちの一人を仏領インドシナ(今のベトナム・ラオス・カンボジア)に派遣して、
フランスパンの製造を学ばせたとのことです。
店員さんの応対も親切で、地域に根差した老舗らしさのあるお店です。
以前、「関口フランスパン目白坂本店」に行った時の記事です。
お店のHPです。
坂を上がると、右側に東京カテドラル聖マリア大聖堂があります。

丹下健三の代表作で、竣工は1964年、冬の日を浴びて光り輝いています。


私の行ったのはクリスマス前で、聖堂の中では荘重な響きのパイプオルガンが
奏でられていました。
大聖堂の奥の敷地には明治44年(1911)に建てられた、ルルドの泉として有名な
フランスのルルドの洞窟のレプリカもあります。

blogを始めて11年経ちました。
これだけ長く続けてこられたことを嬉しく思います。
今年も多くの方に見ていただき、またコメント、拍手、いいねなども有難うございます。
皆さまのblogやTwitterも勉強になることが多く、楽しませていただいています。
2018年もいろいろの展覧会に出かけ、カフェなどにも立ち寄って、
記事を書きたいと思っていますので、よろしくお願い申し上げます。
皆様、どうぞ良いお年をお迎えください。
chariot
文京区関口の「関口フランスパン目白坂本店」に行ってきました。
場所は文京区関口2-3-3で、東京メトロ有楽町線江戸川橋駅を出て、
目白坂下から目白通りを上っていく坂の途中の左側にあります。

棚にはさまざまなパンが並び、焼き上がったパンが追加されていきます。


約60席の店内は全席禁煙、お店の前と奥にはテラス席もあります。


ランチタイムの頃はほぼ満席で、レジ前にはパンを買うお客さんの列が出来ます。
クラブハウスサンド746円、カプチーノ389円とクロックムッシュ594円です。


サンドイッチはていねいに作られ、美味しいです。
こちらのお店は坂を上がった所にある今の関口教会(東京カテドラル聖マリア大聖堂)の
製パン部として明治21年(1888)に創業しています。
教会の経営する孤児院の子供たちに技術を身に付けさせようと、パン製造を始め、
そのうちの一人を仏領インドシナ(今のベトナム・ラオス・カンボジア)に派遣して、
フランスパンの製造を学ばせたとのことです。
店員さんの応対も親切で、地域に根差した老舗らしさのあるお店です。
以前、「関口フランスパン目白坂本店」に行った時の記事です。
お店のHPです。
坂を上がると、右側に東京カテドラル聖マリア大聖堂があります。

丹下健三の代表作で、竣工は1964年、冬の日を浴びて光り輝いています。


私の行ったのはクリスマス前で、聖堂の中では荘重な響きのパイプオルガンが
奏でられていました。
大聖堂の奥の敷地には明治44年(1911)に建てられた、ルルドの泉として有名な
フランスのルルドの洞窟のレプリカもあります。

blogを始めて11年経ちました。
これだけ長く続けてこられたことを嬉しく思います。
今年も多くの方に見ていただき、またコメント、拍手、いいねなども有難うございます。
皆さまのblogやTwitterも勉強になることが多く、楽しませていただいています。
2018年もいろいろの展覧会に出かけ、カフェなどにも立ち寄って、
記事を書きたいと思っていますので、よろしくお願い申し上げます。
皆様、どうぞ良いお年をお迎えください。
上野など
2017年に観た展覧会10選です。
記事の掲載順に並んでいます。
この中で一番印象に残ったのは東京藝術大学大学美術館の 「素心伝心 ―
クローン文化財 失われた刻の再生」展で、次が国立新美術館の 「ミュシャ展」、
三番目が東京国立博物館の「運慶」展です。
・国立新美術館 「ミュシャ展」

最大縦6m、横8mの大画面にスラヴ民族の歴史を約16年掛けて描いた、
「スラヴ叙事詩」20点の連作の展示は貴重な機会でした。
「スラヴ式典礼の導入」 1912年 テンペラ、油彩/カンヴァス プラハ市立美術館

聖書のスラヴ語への翻訳やスラブ語による典礼の始まりを描いています。
「ミュシャ展」の記事です。
・国立新美術館 「草間彌生 わが永遠の魂」展

原色にあふれた、エネルギーいっぱいの作品が並んでいて、圧倒されました。

「草間彌生展」の記事です。
東京国立博物館平成館 「茶の湯展」

茶器などの名品の勢揃いした展覧会でした。
「曜変天目」(稲葉天目) 建窯 宋時代・12~13世紀 静嘉堂文庫美術館 国宝

曜変天目は日本に数点あるだけの大変珍しい品です。
見込みの斑文は星のように輝き、観る角度によって色も微妙に変わります
「茶の湯展」の記事です。
・東京ステーションギャラリー 「没後40年 幻の画家 不染鉄展」

不染鉄(不染哲治 1891-1976)は帝展に入選を重ねた画家ですが、
戦後は画壇を離れ、奈良で晩年を過ごしています。
この展覧会で初めて不染鉄という画家を知りました。
「山海図絵」 1925年 木下美術館

不染鉄の代表作と言われ、富士山を中心に据え、太平洋側の入江、雪を被った
日本海側の家々が画面を埋めています。
海の中では魚が泳ぎ、陸には蒸気機関車が走り、海には蒸気船が浮かんでいます。
「不染鉄展」の記事です。
・三菱一号館美術館 「レオナルド×ミケランジェロ展」

レオナルド・ダ・ヴィンチとミケランジェロの描いた素描やミケランジェロ作の
大きな大理石像も展示されていました。
ミケランジェロ・ブオナローティ 「十字架を持つキリスト(ジュスティニアーニのキリスト)」
1514-1516年 大理石 バッサーノ・ロマーノ、サン・ヴィンチェンツォ修道院付属聖堂


キリスト像の高さは2010mmあり、ミケランジェロのこれだけ大きな全身像が
日本で展示されるのは初めてです。
制作の途中で顔の部分の大理石に黒い筋が現れたため、制作が放棄され、
17世紀に完成されていて、体躯部分はおそらくミケランジェロ、顔の表情は
後世の作だろうとのことです。
「レオナルド×ミケランジェロ展」の記事です。
・三井記念美術館 「驚異の超絶技巧!-明治工芸から現代アートまでー」展

文字通り、超絶技巧の集まりで、その技量には驚くばかりです。
安藤緑山 「胡瓜」 個人蔵

牙彫(げちょう)と呼ばれる象牙彫刻で、色も質感も本物とまったく
見分けが付きません。
安藤緑山は野菜や果物を得意とし、素材に着色するという、当時は異端だった
技法を使っています。
「驚異の超絶技巧!-明治工芸から現代アートまでー」展(その1)の記事です。
(その2)の記事です。
・国立新美術館・森美術館
「サンシャワー:東南アジアの現代美術展 1980年代から現在まで」

国立新美術館と森美術館との同時開催で、ASEAN10か国、80組以上の
アーティストの作品が展示されていました。
サンシャワーとは天気雨のことで、東南アジアでよく起こる気象現象であり、
変化の多い東南アジアを表していて、多様な作品は刺激的でした。
国立新美術館
アリン・ルンジャーン 「黄金の涙滴」 2013年

日本人の血を引くポルトガル人の女性がアユタヤ王朝時代にタイに伝えたとされる、
お菓子のトーン・ヨートを模した3,700個の真鍮鋳物が吊り下げられています。
構造物にはアユタヤ朝の家屋の木材や第二次世界大戦の廃工場の鉄の梁などが
使われています。
森美術館
トゥアン・アンドリュー・グエン
「崇拝のアイロニー」 2017年 作家蔵

東南アジアに生息し、長寿や精力増強の効果があるとして密猟の対象となっている
センザンコウを祀っています。
国立新美術館の「サンシャワー」展の記事です。
森美術館の「サンシャワー」展の記事です。
・東京藝術大学大学美術館 「素心伝心 ―クローン文化財 失われた刻の再生」展

クローン文化財とは東京藝術大学の開発した、芸術と科学技術の融合による
高度な複製技術によって複製された文化財のことです。
展覧会では、シルクロード伝いに花開いた仏教文化による仏像、壁画などが
復元、展示され、さながら自分がシルクロードを旅しているような気持になりました。
法隆寺金堂

復元された法隆寺金堂の釈迦三尊像と外陣壁画です。
室内には良い香りが漂い、法隆寺の僧による読経の声が流れていました。
釈迦三尊は三次元計測を行なって3Dプリンターで型を作り、銅器生産の盛んな
高岡で鋳造し、表面を磨き、彩色しています。
アフガニスタン・バーミヤン東⼤仏天井壁画

バーミヤンの東大仏の天井部分に描かれていた壁画、「天翔る太陽神」は2001年に
タリバンによって東大仏とともに爆破されています。
その壁画を、写真資料を基に原寸大で和紙に印刷し、実物と同じ形に再現された
天井に貼り、岩絵具で彩色して復元しています。
槍を持ち、光背を負った太陽神を中心に、風神、翼を持つ飛天、4頭の馬の牽く
馬車などが描かれ、アフガニスタン特産のラピスラズリの青が空間を埋めています。
太陽神はギリシャの太陽神ヘリオス、イランのミスラなどの影響を受けているそうです。
「素心伝心 ―クローン文化財 失われた刻の再生」展の記事です。
・東京国立博物館 「運慶」展

仏師運慶を特集した展覧会で、31体とも言われる、運慶の造った仏像のうち、
22体が展示されました。
「大日如来坐像」 運慶作 平安時代・安元2年(1176) 奈良・円成寺 国宝

運慶の最初期の作と考えられ、張りのある体躯で、頬は膨らみ、凛としたお姿です。
目には玉眼(水晶などを嵌め込んだ目)が入り、金箔の剥がれた地の漆の色が
かえって荘厳さを増しています。
「運慶」展の記事です。
・国立西洋美術館 「北斎とジャポニスム HOKUSAIが西洋に与えた衝撃」展

葛飾北斎が西洋美術に与えた衝撃について紹介する展示で、影響を受けた
西洋の絵画、彫刻、工芸品が数多く展示されています。
会期は2018年1月28日(日)までです。
ポール・セザンヌ 「サント=ヴィクトワール山」 1886-87年
油彩・カンヴァス フィリップス・コレクション

セザンヌは葛飾北斎の「冨嶽三十六景」に倣い、サント=ヴィクトワール山を
題材にした作品を多く描いていて、構図も浮世絵を取り入れています。
「北斎とジャポニスム」展の記事です。
他にも、国立西洋美術館の「シャセリオ―展」「アルチンボルド展」、国立新美術館の
「安藤忠雄展」、東京都庭園美術館の「並河靖之七宝展」など、印象的な展覧会が
幾つもありました。
美術の展覧会ではありませんが、国立科学博物館の「大英自然史博物館展」も
大変興味深い展覧会でした。
chariot
2017年に観た展覧会10選です。
記事の掲載順に並んでいます。
この中で一番印象に残ったのは東京藝術大学大学美術館の 「素心伝心 ―
クローン文化財 失われた刻の再生」展で、次が国立新美術館の 「ミュシャ展」、
三番目が東京国立博物館の「運慶」展です。
・国立新美術館 「ミュシャ展」

最大縦6m、横8mの大画面にスラヴ民族の歴史を約16年掛けて描いた、
「スラヴ叙事詩」20点の連作の展示は貴重な機会でした。
「スラヴ式典礼の導入」 1912年 テンペラ、油彩/カンヴァス プラハ市立美術館

聖書のスラヴ語への翻訳やスラブ語による典礼の始まりを描いています。
「ミュシャ展」の記事です。
・国立新美術館 「草間彌生 わが永遠の魂」展

原色にあふれた、エネルギーいっぱいの作品が並んでいて、圧倒されました。

「草間彌生展」の記事です。
東京国立博物館平成館 「茶の湯展」

茶器などの名品の勢揃いした展覧会でした。
「曜変天目」(稲葉天目) 建窯 宋時代・12~13世紀 静嘉堂文庫美術館 国宝

曜変天目は日本に数点あるだけの大変珍しい品です。
見込みの斑文は星のように輝き、観る角度によって色も微妙に変わります
「茶の湯展」の記事です。
・東京ステーションギャラリー 「没後40年 幻の画家 不染鉄展」

不染鉄(不染哲治 1891-1976)は帝展に入選を重ねた画家ですが、
戦後は画壇を離れ、奈良で晩年を過ごしています。
この展覧会で初めて不染鉄という画家を知りました。
「山海図絵」 1925年 木下美術館

不染鉄の代表作と言われ、富士山を中心に据え、太平洋側の入江、雪を被った
日本海側の家々が画面を埋めています。
海の中では魚が泳ぎ、陸には蒸気機関車が走り、海には蒸気船が浮かんでいます。
「不染鉄展」の記事です。
・三菱一号館美術館 「レオナルド×ミケランジェロ展」

レオナルド・ダ・ヴィンチとミケランジェロの描いた素描やミケランジェロ作の
大きな大理石像も展示されていました。
ミケランジェロ・ブオナローティ 「十字架を持つキリスト(ジュスティニアーニのキリスト)」
1514-1516年 大理石 バッサーノ・ロマーノ、サン・ヴィンチェンツォ修道院付属聖堂


キリスト像の高さは2010mmあり、ミケランジェロのこれだけ大きな全身像が
日本で展示されるのは初めてです。
制作の途中で顔の部分の大理石に黒い筋が現れたため、制作が放棄され、
17世紀に完成されていて、体躯部分はおそらくミケランジェロ、顔の表情は
後世の作だろうとのことです。
「レオナルド×ミケランジェロ展」の記事です。
・三井記念美術館 「驚異の超絶技巧!-明治工芸から現代アートまでー」展

文字通り、超絶技巧の集まりで、その技量には驚くばかりです。
安藤緑山 「胡瓜」 個人蔵

牙彫(げちょう)と呼ばれる象牙彫刻で、色も質感も本物とまったく
見分けが付きません。
安藤緑山は野菜や果物を得意とし、素材に着色するという、当時は異端だった
技法を使っています。
「驚異の超絶技巧!-明治工芸から現代アートまでー」展(その1)の記事です。
(その2)の記事です。
・国立新美術館・森美術館
「サンシャワー:東南アジアの現代美術展 1980年代から現在まで」

国立新美術館と森美術館との同時開催で、ASEAN10か国、80組以上の
アーティストの作品が展示されていました。
サンシャワーとは天気雨のことで、東南アジアでよく起こる気象現象であり、
変化の多い東南アジアを表していて、多様な作品は刺激的でした。
国立新美術館
アリン・ルンジャーン 「黄金の涙滴」 2013年

日本人の血を引くポルトガル人の女性がアユタヤ王朝時代にタイに伝えたとされる、
お菓子のトーン・ヨートを模した3,700個の真鍮鋳物が吊り下げられています。
構造物にはアユタヤ朝の家屋の木材や第二次世界大戦の廃工場の鉄の梁などが
使われています。
森美術館
トゥアン・アンドリュー・グエン
「崇拝のアイロニー」 2017年 作家蔵

東南アジアに生息し、長寿や精力増強の効果があるとして密猟の対象となっている
センザンコウを祀っています。
国立新美術館の「サンシャワー」展の記事です。
森美術館の「サンシャワー」展の記事です。
・東京藝術大学大学美術館 「素心伝心 ―クローン文化財 失われた刻の再生」展

クローン文化財とは東京藝術大学の開発した、芸術と科学技術の融合による
高度な複製技術によって複製された文化財のことです。
展覧会では、シルクロード伝いに花開いた仏教文化による仏像、壁画などが
復元、展示され、さながら自分がシルクロードを旅しているような気持になりました。
法隆寺金堂

復元された法隆寺金堂の釈迦三尊像と外陣壁画です。
室内には良い香りが漂い、法隆寺の僧による読経の声が流れていました。
釈迦三尊は三次元計測を行なって3Dプリンターで型を作り、銅器生産の盛んな
高岡で鋳造し、表面を磨き、彩色しています。
アフガニスタン・バーミヤン東⼤仏天井壁画

バーミヤンの東大仏の天井部分に描かれていた壁画、「天翔る太陽神」は2001年に
タリバンによって東大仏とともに爆破されています。
その壁画を、写真資料を基に原寸大で和紙に印刷し、実物と同じ形に再現された
天井に貼り、岩絵具で彩色して復元しています。
槍を持ち、光背を負った太陽神を中心に、風神、翼を持つ飛天、4頭の馬の牽く
馬車などが描かれ、アフガニスタン特産のラピスラズリの青が空間を埋めています。
太陽神はギリシャの太陽神ヘリオス、イランのミスラなどの影響を受けているそうです。
「素心伝心 ―クローン文化財 失われた刻の再生」展の記事です。
・東京国立博物館 「運慶」展

仏師運慶を特集した展覧会で、31体とも言われる、運慶の造った仏像のうち、
22体が展示されました。
「大日如来坐像」 運慶作 平安時代・安元2年(1176) 奈良・円成寺 国宝

運慶の最初期の作と考えられ、張りのある体躯で、頬は膨らみ、凛としたお姿です。
目には玉眼(水晶などを嵌め込んだ目)が入り、金箔の剥がれた地の漆の色が
かえって荘厳さを増しています。
「運慶」展の記事です。
・国立西洋美術館 「北斎とジャポニスム HOKUSAIが西洋に与えた衝撃」展

葛飾北斎が西洋美術に与えた衝撃について紹介する展示で、影響を受けた
西洋の絵画、彫刻、工芸品が数多く展示されています。
会期は2018年1月28日(日)までです。
ポール・セザンヌ 「サント=ヴィクトワール山」 1886-87年
油彩・カンヴァス フィリップス・コレクション

セザンヌは葛飾北斎の「冨嶽三十六景」に倣い、サント=ヴィクトワール山を
題材にした作品を多く描いていて、構図も浮世絵を取り入れています。
「北斎とジャポニスム」展の記事です。
他にも、国立西洋美術館の「シャセリオ―展」「アルチンボルド展」、国立新美術館の
「安藤忠雄展」、東京都庭園美術館の「並河靖之七宝展」など、印象的な展覧会が
幾つもありました。
美術の展覧会ではありませんが、国立科学博物館の「大英自然史博物館展」も
大変興味深い展覧会でした。
銀座
松屋銀座8階イベントスクエアでは、2018年1月15日(月)まで、
「草乃しずか展~煌く絹糸の旋律~」が開かれています。
1月1日は休業日で、入場料は一般1,000円です。

日本刺繍作家、草乃しずかさんは疎開先の石川県羽咋市で生まれ、1969年に
フランス刺繍、1971年に日本刺繍を始めています。
日本刺繍は布を台に張り、両手を使って針を通す技法で、撚りのかかっていない
絹糸を使い、撚りの強弱によって光沢に変化を付けます。
展覧会では日本の伝統模様を縫い出した作品や、歴史に名を残した女性たちを
イメージした振袖、モダンなデザインの創作など、約200点が展示されています。
紫式部の振袖は紫の広がった地に扇面を散らして、王朝の雰囲気を見せています。

出雲阿国の振袖は、華やかな舞台を想像して、薬玉や花丸模様をあしらっています。

ハプスブルク帝国の皇后、マリア・テレジアは重厚な漆黒の地に宝尽くしの模様です。
黒は、夫のフランツ1世の死後、生涯喪服を着ていたことに拠るものでしょうか。
娘のマリー・アントワネットはフランス革命の波乱を象徴する流水紋と、ハプスブルク家を
表すバラです。
どの作品も縫い出された絹糸がきらめき、デザイン性も高く、一点一点見惚れて
しまいます。
このような緻密で膨大な量の作業をどうやって続けられるのか、その技量には
驚くばかりです。
展覧会のHPです。
同じく松屋銀座では、12月28日まで「大くまモン展」が開かれていました。
紋付羽織袴の正装でお出迎えです。

くまモンのいろいろな衣装が並んでいました。
熊本の旧制第五高等学校の制服

五高ではラフカディオ・ハーンや夏目漱石も教えていました。
熊本県出身の宮井正樹さんが各地で撮影したくまモンの写真も展示されていました。
東京都内のくまモン

銀座熊本館では掃除を手伝っています。
熊本城と天草の﨑津教会

パリのくまモン

モンサンミッシェルやプロヴァンスにも行ってきました。

chariot
松屋銀座8階イベントスクエアでは、2018年1月15日(月)まで、
「草乃しずか展~煌く絹糸の旋律~」が開かれています。
1月1日は休業日で、入場料は一般1,000円です。

日本刺繍作家、草乃しずかさんは疎開先の石川県羽咋市で生まれ、1969年に
フランス刺繍、1971年に日本刺繍を始めています。
日本刺繍は布を台に張り、両手を使って針を通す技法で、撚りのかかっていない
絹糸を使い、撚りの強弱によって光沢に変化を付けます。
展覧会では日本の伝統模様を縫い出した作品や、歴史に名を残した女性たちを
イメージした振袖、モダンなデザインの創作など、約200点が展示されています。
紫式部の振袖は紫の広がった地に扇面を散らして、王朝の雰囲気を見せています。

出雲阿国の振袖は、華やかな舞台を想像して、薬玉や花丸模様をあしらっています。

ハプスブルク帝国の皇后、マリア・テレジアは重厚な漆黒の地に宝尽くしの模様です。
黒は、夫のフランツ1世の死後、生涯喪服を着ていたことに拠るものでしょうか。
娘のマリー・アントワネットはフランス革命の波乱を象徴する流水紋と、ハプスブルク家を
表すバラです。
どの作品も縫い出された絹糸がきらめき、デザイン性も高く、一点一点見惚れて
しまいます。
このような緻密で膨大な量の作業をどうやって続けられるのか、その技量には
驚くばかりです。
展覧会のHPです。
同じく松屋銀座では、12月28日まで「大くまモン展」が開かれていました。
紋付羽織袴の正装でお出迎えです。

くまモンのいろいろな衣装が並んでいました。
熊本の旧制第五高等学校の制服

五高ではラフカディオ・ハーンや夏目漱石も教えていました。
熊本県出身の宮井正樹さんが各地で撮影したくまモンの写真も展示されていました。
東京都内のくまモン

銀座熊本館では掃除を手伝っています。
熊本城と天草の﨑津教会

パリのくまモン

モンサンミッシェルやプロヴァンスにも行ってきました。

東京
最近撮った写真を集めてみました。
丸の内エリアで12月28日まで開かれている、東京ミチテラス2017です。

大変な人出で、見物の行列は決められた順路を歩き、途中退場は出来ませんでした。





12月11日に行われたペナン共和国大使の信任状捧呈式の馬車列です。
東京駅丸の内駅前広場の整備完了に伴い、これまで明治生命館から
出発していたのが、東京駅丸の内口からの出発が再開しました。
迎えの馬と馬車が皇居から東京駅に向かいます。



東京駅で大使の乗車を待ちます。

皇居に向かって出発します。

JR御徒町駅南口横のおかちまちパンダ広場に2月28日までの期間限定で、
シタマチ.スケートリンクがオープンしました。
合成樹脂製のリンクで、料金は中学生以上1200円、子ども600円、貸靴代は400円、
靴を持参することも出来ます。

香香と同じ大きさと重さのパンダを乗せた乳母車もあります。

少し前ですが、九段の靖国神社の銀杏が見事で、大勢の人が写真を撮っていました。



湯島天神の菊まつりです。




菊人形は恒例の大河ドラマ、「直虎」です。

chariot
最近撮った写真を集めてみました。
丸の内エリアで12月28日まで開かれている、東京ミチテラス2017です。

大変な人出で、見物の行列は決められた順路を歩き、途中退場は出来ませんでした。





12月11日に行われたペナン共和国大使の信任状捧呈式の馬車列です。
東京駅丸の内駅前広場の整備完了に伴い、これまで明治生命館から
出発していたのが、東京駅丸の内口からの出発が再開しました。
迎えの馬と馬車が皇居から東京駅に向かいます。



東京駅で大使の乗車を待ちます。

皇居に向かって出発します。

JR御徒町駅南口横のおかちまちパンダ広場に2月28日までの期間限定で、
シタマチ.スケートリンクがオープンしました。
合成樹脂製のリンクで、料金は中学生以上1200円、子ども600円、貸靴代は400円、
靴を持参することも出来ます。

香香と同じ大きさと重さのパンダを乗せた乳母車もあります。

少し前ですが、九段の靖国神社の銀杏が見事で、大勢の人が写真を撮っていました。



湯島天神の菊まつりです。




菊人形は恒例の大河ドラマ、「直虎」です。

三越前
日本橋の三井記念美術館では、「国宝 雪松図-美術館でバードウォッチングー」が
開かれています。
会期は2018年2月4日(日)までです。

展覧会では所蔵品の中から花鳥画など、鳥にちなんだ作品を展示しています。
三井家にはニワトリの研究をしたり、鳥を400羽以上も飼っていた人がいたということで、
三井家の鳥好きを反映した展示にもなっています。
「日月松鶴図屏風」(左隻) 六曲一双 室町時代 16世紀 重要文化財

12月27日(水)までの展示です。
右隻には金の板の太陽が貼られ、クマザサ、タンポポ、スミレ、ツツジが描かれています。
左隻には銀の板の三日月が貼られ、アシ、ヤブコウジが描かれています。
右から左に季節が移り、アシは左に行くと枯れ穂が出ていて、時の経過を表しています。
室町時代の屏風絵は後の琳派に比べて、重みがあります。
「枇杷寿帯図(花鳥動物図の内)」 (部分) 沈南蘋 清時代 乾隆15年(1750)

所蔵する11幅の内6幅が展示されています。
ビワの枝に止まるゴクラクチョウが描かれています。
草花の描き方は緻密で、まるで植物画のようです。
沈南蘋(しんなんぴん、1682~?)は浙江省徳清県生まれで、清の宮廷画家となり、
徳川吉宗の希望で徳川幕府に招かれ、長崎に来航し、1731年から1733年まで
滞在しています。
沈南蘋の伝えた写実的で細密な画風は南蘋派となって、円山応挙や伊藤若冲など
日本の画壇に大きな影響を与えたということです。
「蓬莱山・竹鶏図」 円山応挙 江戸時代 寛政2年 (1790)

3幅対のうちの左右の2幅で、竹にニワトリが描かれています。
真中の蓬莱山の絵には松と白梅が描かれているので、竹と合わせて松竹梅が揃います。
蓬莱山とニワトリの組み合わせは珍しく、江戸時代にあったニワトリブームの反映かも
しれないとのことです。
「鳥類真写図巻」 渡辺始興筆 江戸時代 18世紀


渡辺始興(1683-1755)の作で、長さ約17mの巻物にキツツキ、ヒヨドリ、カモ、
キジ、ヤマバトなど63種類の鳥の姿を細密に写生しています。
円山応挙もこれを模写したという貴重な図巻で、今回は全図が展示されています。
博物学的な興味がうかがえます。
「色絵鶏香合」 仁清作 江戸時代 17世紀

小さく愛らしい香合で、羽根の色の具合が国宝、「色絵雉香炉」に似ています。
仁清はよく鳥を題材にしています。
「祥瑞松竹梅花鳥文胴締水指」 明時代・17世紀

祥瑞(しょんずい)は日本の茶人の注文で明末・清初に景徳鎮で焼かれた
染付磁器です。
上段に松竹梅、下段に捻り文が描かれています。
「玳皮盞(鸞天目)」 江西省吉州窯
南宋時代 12~13世紀

玳皮盞(たいひさん)とは天目茶碗の一種で、外側にタイマイの甲羅(べっ甲)の
ような模様の出ている物を言います。
この茶碗は見込に二羽の尾長鳥と蝶、底に梅花が描かれ、鸞天目(らんてんもく)
とも呼ばれています。
見込の細かい地模様の華やかな茶碗です。
小堀遠州の所持していた品です。
「赤楽茶碗 銘 鵺」 樂道入作 江戸時代 17世紀

胴に雲のような黒い塊が見えます。
これを平家物語に出てくる、御所の屋根に黒煙とともに現れて、源頼政に退治され
た鵺(ぬえ)になぞらえた命名です。
鵺はトラツグミの別名ともされています。
「志野茶碗 銘 卯花墻(うのはながき)」 美濃大萱牟田洞窯
桃山時代 16~17世紀 国宝

茶室の如庵に置かれています。
白い釉を垣根に咲く卯の花に見立てています。
切り立った形で、歪みを持たせ、へらの跡も付け、桃山風の豪快な姿を
しています。
ぷつぷつと気泡の浮いた肌も鮮やかで力強さがあります。
「月宮殿蒔絵水晶台」
象彦(西村彦兵衛) 製 明治~昭和初期 三井記念美術館蔵

三井家の保有する大きな水晶球を置くための台です。
水晶を月に見立て、上の板には雲がたなびき、下の板には月にある宮殿といわれる
月宮殿と海中の岩が描かれています。
三井鉱山で採れた水晶、孔雀石、方解石、黄銅鉱などが岩として貼り付けられ、
さまざまな色に光っています。
板の側面にはツルやサギなどが描かれています。
「雪松図屏風」 六曲一双 江戸時代 18世紀 国宝

左隻

右隻

新年恒例の展示で、「日月松鶴図屏風」と入れ替わって、1月4日(木)からの展示です。
雪の晴れ間の澄み切った空気の中に立つ松の木です。
穏やかな金地に雪の鮮やかな白が映えています。
立体感のある作品で、特に右隻の松の枝はこちらに向って、張り出している
ように見えます。
展覧会のHPです。
次回の展覧会は、「三井家のおひなさま 特集展示 三井家と能」展です。
会期は2018年2月10日(土)から4月8日(日)までです。
chariot
日本橋の三井記念美術館では、「国宝 雪松図-美術館でバードウォッチングー」が
開かれています。
会期は2018年2月4日(日)までです。

展覧会では所蔵品の中から花鳥画など、鳥にちなんだ作品を展示しています。
三井家にはニワトリの研究をしたり、鳥を400羽以上も飼っていた人がいたということで、
三井家の鳥好きを反映した展示にもなっています。
「日月松鶴図屏風」(左隻) 六曲一双 室町時代 16世紀 重要文化財

12月27日(水)までの展示です。
右隻には金の板の太陽が貼られ、クマザサ、タンポポ、スミレ、ツツジが描かれています。
左隻には銀の板の三日月が貼られ、アシ、ヤブコウジが描かれています。
右から左に季節が移り、アシは左に行くと枯れ穂が出ていて、時の経過を表しています。
室町時代の屏風絵は後の琳派に比べて、重みがあります。
「枇杷寿帯図(花鳥動物図の内)」 (部分) 沈南蘋 清時代 乾隆15年(1750)

所蔵する11幅の内6幅が展示されています。
ビワの枝に止まるゴクラクチョウが描かれています。
草花の描き方は緻密で、まるで植物画のようです。
沈南蘋(しんなんぴん、1682~?)は浙江省徳清県生まれで、清の宮廷画家となり、
徳川吉宗の希望で徳川幕府に招かれ、長崎に来航し、1731年から1733年まで
滞在しています。
沈南蘋の伝えた写実的で細密な画風は南蘋派となって、円山応挙や伊藤若冲など
日本の画壇に大きな影響を与えたということです。
「蓬莱山・竹鶏図」 円山応挙 江戸時代 寛政2年 (1790)

3幅対のうちの左右の2幅で、竹にニワトリが描かれています。
真中の蓬莱山の絵には松と白梅が描かれているので、竹と合わせて松竹梅が揃います。
蓬莱山とニワトリの組み合わせは珍しく、江戸時代にあったニワトリブームの反映かも
しれないとのことです。
「鳥類真写図巻」 渡辺始興筆 江戸時代 18世紀


渡辺始興(1683-1755)の作で、長さ約17mの巻物にキツツキ、ヒヨドリ、カモ、
キジ、ヤマバトなど63種類の鳥の姿を細密に写生しています。
円山応挙もこれを模写したという貴重な図巻で、今回は全図が展示されています。
博物学的な興味がうかがえます。
「色絵鶏香合」 仁清作 江戸時代 17世紀

小さく愛らしい香合で、羽根の色の具合が国宝、「色絵雉香炉」に似ています。
仁清はよく鳥を題材にしています。
「祥瑞松竹梅花鳥文胴締水指」 明時代・17世紀

祥瑞(しょんずい)は日本の茶人の注文で明末・清初に景徳鎮で焼かれた
染付磁器です。
上段に松竹梅、下段に捻り文が描かれています。
「玳皮盞(鸞天目)」 江西省吉州窯
南宋時代 12~13世紀

玳皮盞(たいひさん)とは天目茶碗の一種で、外側にタイマイの甲羅(べっ甲)の
ような模様の出ている物を言います。
この茶碗は見込に二羽の尾長鳥と蝶、底に梅花が描かれ、鸞天目(らんてんもく)
とも呼ばれています。
見込の細かい地模様の華やかな茶碗です。
小堀遠州の所持していた品です。
「赤楽茶碗 銘 鵺」 樂道入作 江戸時代 17世紀

胴に雲のような黒い塊が見えます。
これを平家物語に出てくる、御所の屋根に黒煙とともに現れて、源頼政に退治され
た鵺(ぬえ)になぞらえた命名です。
鵺はトラツグミの別名ともされています。
「志野茶碗 銘 卯花墻(うのはながき)」 美濃大萱牟田洞窯
桃山時代 16~17世紀 国宝

茶室の如庵に置かれています。
白い釉を垣根に咲く卯の花に見立てています。
切り立った形で、歪みを持たせ、へらの跡も付け、桃山風の豪快な姿を
しています。
ぷつぷつと気泡の浮いた肌も鮮やかで力強さがあります。
「月宮殿蒔絵水晶台」
象彦(西村彦兵衛) 製 明治~昭和初期 三井記念美術館蔵

三井家の保有する大きな水晶球を置くための台です。
水晶を月に見立て、上の板には雲がたなびき、下の板には月にある宮殿といわれる
月宮殿と海中の岩が描かれています。
三井鉱山で採れた水晶、孔雀石、方解石、黄銅鉱などが岩として貼り付けられ、
さまざまな色に光っています。
板の側面にはツルやサギなどが描かれています。
「雪松図屏風」 六曲一双 江戸時代 18世紀 国宝

左隻

右隻

新年恒例の展示で、「日月松鶴図屏風」と入れ替わって、1月4日(木)からの展示です。
雪の晴れ間の澄み切った空気の中に立つ松の木です。
穏やかな金地に雪の鮮やかな白が映えています。
立体感のある作品で、特に右隻の松の枝はこちらに向って、張り出している
ように見えます。
展覧会のHPです。
次回の展覧会は、「三井家のおひなさま 特集展示 三井家と能」展です。
会期は2018年2月10日(土)から4月8日(日)までです。
池袋
「&ecle le bistro (アンドエクレ ル ビストロ)」は池袋PARCOの8階にあります。
場所は豊島区南池袋1-28-2です。

レストラン街にあるお店で、今年10月のオープン、40席ほどの店内は全席禁煙です。



ランチセットにはパン、スープ、サラダが付きます。
オリーブ油が添えられています。

スープはバジルスープで、白インゲン豆などが入っています。
サラダには紅シグレ大根が入っています。

本日の魚料理、カジキマグロのクミンロースト1380円です。

人参ソースとアマランサスの葉が添えられ、見た目もきれいです。
こちらはエビと舞茸のクーリシャス1380円です。

クーリシャスはライスに野菜やハーブを使ったソースを合わせた料理で、
アンドエクレ特有のメニューです。
これらに消費税が付きます。
どれも美味しく作られていて、いろいろランチを楽しめるお店です。
【Read More】
chariot
「&ecle le bistro (アンドエクレ ル ビストロ)」は池袋PARCOの8階にあります。
場所は豊島区南池袋1-28-2です。

レストラン街にあるお店で、今年10月のオープン、40席ほどの店内は全席禁煙です。



ランチセットにはパン、スープ、サラダが付きます。
オリーブ油が添えられています。

スープはバジルスープで、白インゲン豆などが入っています。
サラダには紅シグレ大根が入っています。

本日の魚料理、カジキマグロのクミンロースト1380円です。

人参ソースとアマランサスの葉が添えられ、見た目もきれいです。
こちらはエビと舞茸のクーリシャス1380円です。

クーリシャスはライスに野菜やハーブを使ったソースを合わせた料理で、
アンドエクレ特有のメニューです。
これらに消費税が付きます。
どれも美味しく作られていて、いろいろランチを楽しめるお店です。
上野
上野の東京都美術館では上野アーティストプロジェクト、「現代の写実―映像を超えて」
が開かれています。
会期は2018年1月6日(土)までです。

現在、公募団体で活躍している現代作家を紹介するシリーズの第1回で、
写真やビデオの映像情報のあふれる中において、絵画による「現代の写実」を
追及している9人の画家の作品を紹介するものです。
会場は撮影可能です。
Ⅰ. 映像を超えて
綿密な写実でありながら、そこに個性があります。
小森隼人(白日会)
「黄色い果実と赤い柘榴」 2012年 油彩、キャンバス 個人蔵

オランダ静物画に倣っていて、さまざまな素材の質感を再現しています。
「花浅葱の刻」 2017年 油彩、キャンバス 作家蔵

塩谷 亮(二紀会)
「草音」 2017年 油彩、キャンバス 個人蔵

黒で仕切られた壁、縦横斜めのライン、青と赤の対比など、考えられた画面です。
壁から這い出た植物の蔓に幻想味があります。
「煌」 2012年 油彩、板 ホキ美術館

背景に風景も描かれていて、ルネッサンス絵画の母子像に倣っています。
「一の滝」 2017年 油彩、キャンバス 個人蔵

那智の滝です。
塩谷さんは女性像で知られていますが、風景画もあります。
Ⅱ. 記憶のリアリティ
時間と過去を思い起こさせる写実です。
橋本大輔(独立美術協会)
「パレット」 2014年 油彩、パネル 作家蔵

橋本さんはデジタル映像を基に、廃墟の状景を細密な写実で描いています。
「標」 2015年 油彩、パネル 作家蔵

「観測所」 2016 -2017年 油彩、パネル 東京藝術大学

橋本さんは1992年生まれで、今年、東京藝術大学大学院修士課程を修了しています。
卒業制作のこの作品は横291㎝の大作で、大学買上げとなっています。
空間性、質感、色調、どれも目を見張るものがあり、圧倒的な迫力です。
小田野尚之(日本美術院)
「遠雷」 1991年 紙本彩色 成川美術館

遠い記憶を呼び覚ますものがあります。
「定刻着」 2011年 紙本彩色 個人蔵

「発電所跡」 2013年 紙本彩色 作家蔵

小田野さんはよく緑色を基調にして、鉄道や田園の情景を懐かしく描いています。
Ⅲ. リアリズムの諸相
主観的な写実が並びます。
元田久治(日本版画協会)
「Indication : Tokyo Station」 2007-2011年 リトグラフ、インク、紙 作家蔵

廃墟となった東京駅丸の内駅舎です。
元田さんは終末論的な光景を淡々と細密に描いていて、都市のメメント・モリ
(死を思え)となっています。
「Indication : Tokyo Dome City」 2012年 リトグラフ、インク、紙 作家蔵

東京ドームと東京ドームホテルです。
蛭田美保子(新制作協会)
「光来フラガンシア」 2016年 油彩、キャンバス 作家蔵

縦259㎝の作品で、小さな物を極端に大きく描いていて、観ている自分が
縮んだような錯覚に捉われます。
「絢爛豪華な装身具」 2017年 油彩、キャンバス 作家蔵

錦が丸まって太巻き鮨になっています。
佐々木里加(女流画家協会)
「KALEIDOSCOPE RX-1999」 1999年 ミクストメディア、キャンバス 作家蔵

MRIやCTスキャンの画像を基に、脳の活動を表現しているとのことです。
「HYPER BRAIN CYBERNETICS」 2017年 ミクストメディア、パネル 作家蔵

岩田壮平(日展)
「こい」 2014年 絹本彩色 個人蔵

岩田さんは日本画で、こってりと濃密な色彩で対象を大きく描くのが特徴です。
「花の形」 2017年 紙本彩色 作家蔵

「flower」 2015年 紙本彩色 株式会社サンロード

自転車が描かれていることで、画面に動きを感じるようになります。
稲垣考二(国画会)
「三面」 2011-2013年 油彩、パネル 作家蔵

横10m近い大作で、違う絵を描いた幾つものパネルを組み合わせ、異様な画面を
つくっています。
「夜行」 2017年 油彩、パネル 作家蔵

稲垣さんの作品は、紫がかった色調とざらついた筆触で、どこか不穏な
雰囲気を持っています。
一口に写実と言っても、その捉え方、表現の仕方は実に多様であることを
示してくれる展覧会です。
展覧会のHPです。
chariot
上野の東京都美術館では上野アーティストプロジェクト、「現代の写実―映像を超えて」
が開かれています。
会期は2018年1月6日(土)までです。

現在、公募団体で活躍している現代作家を紹介するシリーズの第1回で、
写真やビデオの映像情報のあふれる中において、絵画による「現代の写実」を
追及している9人の画家の作品を紹介するものです。
会場は撮影可能です。
Ⅰ. 映像を超えて
綿密な写実でありながら、そこに個性があります。
小森隼人(白日会)
「黄色い果実と赤い柘榴」 2012年 油彩、キャンバス 個人蔵

オランダ静物画に倣っていて、さまざまな素材の質感を再現しています。
「花浅葱の刻」 2017年 油彩、キャンバス 作家蔵

塩谷 亮(二紀会)
「草音」 2017年 油彩、キャンバス 個人蔵

黒で仕切られた壁、縦横斜めのライン、青と赤の対比など、考えられた画面です。
壁から這い出た植物の蔓に幻想味があります。
「煌」 2012年 油彩、板 ホキ美術館

背景に風景も描かれていて、ルネッサンス絵画の母子像に倣っています。
「一の滝」 2017年 油彩、キャンバス 個人蔵

那智の滝です。
塩谷さんは女性像で知られていますが、風景画もあります。
Ⅱ. 記憶のリアリティ
時間と過去を思い起こさせる写実です。
橋本大輔(独立美術協会)
「パレット」 2014年 油彩、パネル 作家蔵

橋本さんはデジタル映像を基に、廃墟の状景を細密な写実で描いています。
「標」 2015年 油彩、パネル 作家蔵

「観測所」 2016 -2017年 油彩、パネル 東京藝術大学

橋本さんは1992年生まれで、今年、東京藝術大学大学院修士課程を修了しています。
卒業制作のこの作品は横291㎝の大作で、大学買上げとなっています。
空間性、質感、色調、どれも目を見張るものがあり、圧倒的な迫力です。
小田野尚之(日本美術院)
「遠雷」 1991年 紙本彩色 成川美術館

遠い記憶を呼び覚ますものがあります。
「定刻着」 2011年 紙本彩色 個人蔵

「発電所跡」 2013年 紙本彩色 作家蔵

小田野さんはよく緑色を基調にして、鉄道や田園の情景を懐かしく描いています。
Ⅲ. リアリズムの諸相
主観的な写実が並びます。
元田久治(日本版画協会)
「Indication : Tokyo Station」 2007-2011年 リトグラフ、インク、紙 作家蔵

廃墟となった東京駅丸の内駅舎です。
元田さんは終末論的な光景を淡々と細密に描いていて、都市のメメント・モリ
(死を思え)となっています。
「Indication : Tokyo Dome City」 2012年 リトグラフ、インク、紙 作家蔵

東京ドームと東京ドームホテルです。
蛭田美保子(新制作協会)
「光来フラガンシア」 2016年 油彩、キャンバス 作家蔵

縦259㎝の作品で、小さな物を極端に大きく描いていて、観ている自分が
縮んだような錯覚に捉われます。
「絢爛豪華な装身具」 2017年 油彩、キャンバス 作家蔵

錦が丸まって太巻き鮨になっています。
佐々木里加(女流画家協会)
「KALEIDOSCOPE RX-1999」 1999年 ミクストメディア、キャンバス 作家蔵

MRIやCTスキャンの画像を基に、脳の活動を表現しているとのことです。
「HYPER BRAIN CYBERNETICS」 2017年 ミクストメディア、パネル 作家蔵

岩田壮平(日展)
「こい」 2014年 絹本彩色 個人蔵

岩田さんは日本画で、こってりと濃密な色彩で対象を大きく描くのが特徴です。
「花の形」 2017年 紙本彩色 作家蔵

「flower」 2015年 紙本彩色 株式会社サンロード

自転車が描かれていることで、画面に動きを感じるようになります。
稲垣考二(国画会)
「三面」 2011-2013年 油彩、パネル 作家蔵

横10m近い大作で、違う絵を描いた幾つものパネルを組み合わせ、異様な画面を
つくっています。
「夜行」 2017年 油彩、パネル 作家蔵

稲垣さんの作品は、紫がかった色調とざらついた筆触で、どこか不穏な
雰囲気を持っています。
一口に写実と言っても、その捉え方、表現の仕方は実に多様であることを
示してくれる展覧会です。
展覧会のHPです。
日比谷など
日比谷図書文化館では特別展、「DOMANI・明日展PLUS」が開かれています。
会期は2018年2月18日(日)まで、観覧料は一般300円、千代田区民は無料です。

「DOMANI・明日展」は文化庁が1967年度から実施している、若手芸術家を
研修のため海外に派遣する「新進芸術家海外研修制度(旧・芸術家在外研修制度)」の
成果を発表する展覧会で、毎年、国立新美術館で開かれています。
国立新美術館での展覧会は広いスペースと高い天井を利用した大きな作品を
中心としているのに対して、こちらはより小規模な作品の展示です。
今回は「Artists meet Books-本という樹、図書館という森」というサブタイトルで、
以下の作家の作品が展示されています。
若林奮(わかばやしいさむ 彫刻、ドローイング 1973年・パリ派遣)
小林孝亘(こばやしたかのぶ 絵画 1996年・バンコク派遣)
寺崎百合子(てらざきゆりこ ドローイング 1998年・オックスフォード派遣)
宮永愛子(みやながあいこ 現代美術 2007年・エディンバラ派遣)
折笠良(おりかさりょう アニメーション 2015年・モントリオール派遣)
蓮沼昌宏(はすぬままさひろ 現代美術 2016年・フランクフルト派遣)
ゲスト作家 藤本由紀夫(ふじもとゆきお 現代美術)図書フロアでの展示
彫刻家の若林奮(1936-2003)さんの在外研修時代のスケッチブックや関連資料、
フランスやスペインで集めた石


小林孝亘 「Moonlight」 2014年

小林孝亘(1960-)さんの絵は柔らかな色彩によって、淡い光の中の
単純化された形を描いています。
小林孝亘 「本棚」 2017年

自著の刊行のためのメモやスケッチブックなどを集めた本棚です。
寺崎百合子 「Biblioteca Vallicelliana」 2004年

紙に色鉛筆で描かれています。
ヴァリチェッラ図書館は16世紀の聖人、フィリッポ・ネリによって
創設されたとされる、ローマにある図書館です。
寺崎百合子 「Sarajevo Library 1992」 2017年

半ば破壊された図書館が紙に黒鉛筆で描かれています。
サラエヴォはボスニア・ヘルツェゴビナの首都で、ボスニア・ヘルツェゴビナ紛争
(1992-1995)によって大きな被害を受けています。
宮永愛子 「open book」 2017年

樹脂で作った本の中に気泡が閉じ込めてあります。
折笠良 「水準原点」 2015年


アニメーション作品で、石原吉郎の詩、「水準原点」を題名にしています。
さらさらと流れるような砂の動きです。
蓮沼昌宏 「ゆきみち」 2015年

カードはパラパラマンガになっていて、ハンドルを回すと絵が動きます。

藤本由紀夫さんの作品は3階の図書フロアの本棚の間などに置いてあります。
国立新美術館の大きな空間と違って、小さな所に展示されているので、
鑑賞する方の意識も作品に集中します。
2016年度の国立新美術館の「19th DOMANI・明日展」の記事です。
展覧会のHPです。
日比谷公園では「東京クリスマスマーケット2017」が開かれていました。

30軒以上のショップが並んで、ビールやワイン、ソーセージ、シュトレンや
いろいろなグッズを売っています。
期間は12月25日(月)までです。



高さ14mのクリスマスピラミッドも立っています。

後ろのビルは来年3月にオープン予定の東京ミッドタウン日比谷です。
近くのパパス丸の内本店にはイエローサンタクロースが立っていました。

chariot
日比谷図書文化館では特別展、「DOMANI・明日展PLUS」が開かれています。
会期は2018年2月18日(日)まで、観覧料は一般300円、千代田区民は無料です。

「DOMANI・明日展」は文化庁が1967年度から実施している、若手芸術家を
研修のため海外に派遣する「新進芸術家海外研修制度(旧・芸術家在外研修制度)」の
成果を発表する展覧会で、毎年、国立新美術館で開かれています。
国立新美術館での展覧会は広いスペースと高い天井を利用した大きな作品を
中心としているのに対して、こちらはより小規模な作品の展示です。
今回は「Artists meet Books-本という樹、図書館という森」というサブタイトルで、
以下の作家の作品が展示されています。
若林奮(わかばやしいさむ 彫刻、ドローイング 1973年・パリ派遣)
小林孝亘(こばやしたかのぶ 絵画 1996年・バンコク派遣)
寺崎百合子(てらざきゆりこ ドローイング 1998年・オックスフォード派遣)
宮永愛子(みやながあいこ 現代美術 2007年・エディンバラ派遣)
折笠良(おりかさりょう アニメーション 2015年・モントリオール派遣)
蓮沼昌宏(はすぬままさひろ 現代美術 2016年・フランクフルト派遣)
ゲスト作家 藤本由紀夫(ふじもとゆきお 現代美術)図書フロアでの展示
彫刻家の若林奮(1936-2003)さんの在外研修時代のスケッチブックや関連資料、
フランスやスペインで集めた石


小林孝亘 「Moonlight」 2014年

小林孝亘(1960-)さんの絵は柔らかな色彩によって、淡い光の中の
単純化された形を描いています。
小林孝亘 「本棚」 2017年

自著の刊行のためのメモやスケッチブックなどを集めた本棚です。
寺崎百合子 「Biblioteca Vallicelliana」 2004年

紙に色鉛筆で描かれています。
ヴァリチェッラ図書館は16世紀の聖人、フィリッポ・ネリによって
創設されたとされる、ローマにある図書館です。
寺崎百合子 「Sarajevo Library 1992」 2017年

半ば破壊された図書館が紙に黒鉛筆で描かれています。
サラエヴォはボスニア・ヘルツェゴビナの首都で、ボスニア・ヘルツェゴビナ紛争
(1992-1995)によって大きな被害を受けています。
宮永愛子 「open book」 2017年

樹脂で作った本の中に気泡が閉じ込めてあります。
折笠良 「水準原点」 2015年


アニメーション作品で、石原吉郎の詩、「水準原点」を題名にしています。
さらさらと流れるような砂の動きです。
蓮沼昌宏 「ゆきみち」 2015年

カードはパラパラマンガになっていて、ハンドルを回すと絵が動きます。

藤本由紀夫さんの作品は3階の図書フロアの本棚の間などに置いてあります。
国立新美術館の大きな空間と違って、小さな所に展示されているので、
鑑賞する方の意識も作品に集中します。
2016年度の国立新美術館の「19th DOMANI・明日展」の記事です。
展覧会のHPです。
日比谷公園では「東京クリスマスマーケット2017」が開かれていました。

30軒以上のショップが並んで、ビールやワイン、ソーセージ、シュトレンや
いろいろなグッズを売っています。
期間は12月25日(月)までです。



高さ14mのクリスマスピラミッドも立っています。

後ろのビルは来年3月にオープン予定の東京ミッドタウン日比谷です。
近くのパパス丸の内本店にはイエローサンタクロースが立っていました。

六本木・乃木坂
六本木のサントリー美術館では六本木開館10周年記念展、「フランス宮廷の磁器
セーヴル、創造の300年」展が開かれています。
会期は2018年1月5日(日)までで、休館日は火曜日です。
会場は一部撮影可能です。

「セーヴル陶磁都市」の所蔵する作品によりセーヴル磁器の歴史をたどる展覧会です。
「セーヴル陶磁都市」は2010年に国立セーヴル磁器製作所と国立セーヴル陶磁美術館が
統合された組織とのことです。
セーヴル焼はパリの東、ヴァンセンヌにあった窯がルイ15世の愛妾、ポンパドゥール
夫人によって、パリの西に移されたことに始まります。
1759年には王立製作所となり、マイセンやウイーンと並ぶヨーロッパの磁器製作の
中心地となっていきます。
会場にはセーヴルの特徴の繊細華麗な作品がずらりと並び、その技巧には圧倒されます。
ポプリ壺「エベール」 1757年 軟質磁器

大きな壺で、鮮やかな緑の地に金彩が施され、窓の中に細密な絵が描き込まれています。
「透かし彫りのかご」 1756-1757年 軟質磁器

器全体に精巧な透かし彫りが施されています。
「雄山羊のついた楕円壺」と「雄山羊の頭部のついた壺」 1766-1767年 軟質磁器

ブリュ・ド・ロワ(王の青)と呼ばれる、セーヴルを代表する濃紺色の飾り壺です。
「パーヴェル・ペトロヴィチのティーセット」 1772-1773年 硬質磁器

フランス王家からロシアのパーヴェル・ペトロヴィチ大公(後のパーヴェル1世、
1754-1801)への贈り物として作られたティーセットです。
ロシア帝国の紋章、双頭の鷲とパーヴェル・ペトロヴィチの頭文字、PPが
あしらわれています。
セーヴル磁器は各国への外交用の贈答品として使われています。
江戸時代、鍋島藩の鍋島焼や薩摩藩の薩摩切子と同じ役割です。
「庭道具を描いたティーセット」 1767年 軟質磁器

いろいろな庭道具を絵柄にしていています。
庭という自然を題材にしているのは啓蒙思想の影響でしょうか。
やがて、セーヴルでは軟質磁器より高温で焼成される硬質磁器も
製作されるようになります。
「乳房のボウル」(「ランブイエの酪農場のセルヴィス」より) 1787-1788年
ボウル:軟質磁器 脚台:硬質磁器

ルイ16世は王妃、マリー・アントワネットのためにパリの西にあるランブイエ城に
酪農場を作っています。
そこに滞在するときのための食器セット(セルヴィス)の一つで、硬質磁器の台に
極く薄手に成形された軟質磁器ボウルが乗っています。
ミルクを飲むための器ですが、農業ごっこのための農場で使うので、素朴とはほど遠く、
この上なく優美繊細です。
1789年に始まるフランス革命によって、王立だったセーヴルは存亡の危機に立たされ
ますが、ナポレオン1世の保護により再興しています。
「デザート皿《将校デュプレシの戦闘と死》」
(「エジプトのセルヴィス」より) 1811年 硬質磁器

1798年からの ナポレオンによるエジプト遠征を題材にしたセルヴィスで、
古代エジプトの意匠で縁取りされています。
エジプト遠征自体は失敗に終わっています。
「中国風の面取りされたティーポット」 1827年 硬質磁器

ロココの画家、ジャン・オノレ・フラゴナールの子、アレクサンドル=エヴァリスト・
フラゴナール(1780-1850)による装飾です。
シノワズリ(中国趣味)で作られた、エキゾチックな作品です。
セーヴルも19世紀末にはアール・ヌーヴォー様式を取り入れています。
「壺《秋》」 1900年頃 硬質磁器

紅いアジサイを一面に描いていて、日本ではアジサイは夏の花ですが、
作品名は「秋」になっています。
さらにアール・デコ様式も取り入れています。
「リュールマンの花瓶 No.2」1926-1927年 硬質磁器

装飾はルネ・ラリックの娘、シュザンヌ・ラリック=アヴィラン(1892-1989)が
行なっています。
セーヴル焼は彫刻のようなビスキュイ(素焼)でも有名です。
「ダンサーNo.3」 「ダンサーNo.13」
(テーブルセンターピース「スカーフダンス」より) 1899-1900年 硬質磁器


アガトン・レオナール(1841-1923)がダンサーのロイ・フラーの演じたスカーフダンスを
表した15対の一部です。
1900年のパリ万博で評判となり、金メダルを受賞した作品です。
ロイ・フラーのダンスはロートレックたちも描いています。
日本の彫刻家・沼田一雅(ぬまたいちが・1873-1954)も1904年に初めての
外国人協力作家となっています。
「獅子」「孔雀」 沼田一雅 1921年 硬質磁器


「お菊さん」 沼田一雅 1904年(1920年版) 硬質磁器

名前はピエール・ロティの小説「お菊さん」に拠っています。
現代の作品も展示されています。
「ゴールデン・スピリット」 草間彌生 2005年

これもセーヴル磁器で、ビスキュイ(素焼き)に金鍍金と彩色がされています。
ピエール・スーラージュ(1919-)作の大相撲の優勝トロフィーも展示されています。
大相撲ファンだったフランスのシラク大統領によって創設された賞のトロフィーで、
大きな壺の形をしています。
展覧会のHPです。
次回の展覧会は「寛永の雅 江戸の宮廷文化と遠州・仁清・探幽」展です。
会期は2018年2月14日(水)から4月8日(日)までです。

chariot
六本木のサントリー美術館では六本木開館10周年記念展、「フランス宮廷の磁器
セーヴル、創造の300年」展が開かれています。
会期は2018年1月5日(日)までで、休館日は火曜日です。
会場は一部撮影可能です。

「セーヴル陶磁都市」の所蔵する作品によりセーヴル磁器の歴史をたどる展覧会です。
「セーヴル陶磁都市」は2010年に国立セーヴル磁器製作所と国立セーヴル陶磁美術館が
統合された組織とのことです。
セーヴル焼はパリの東、ヴァンセンヌにあった窯がルイ15世の愛妾、ポンパドゥール
夫人によって、パリの西に移されたことに始まります。
1759年には王立製作所となり、マイセンやウイーンと並ぶヨーロッパの磁器製作の
中心地となっていきます。
会場にはセーヴルの特徴の繊細華麗な作品がずらりと並び、その技巧には圧倒されます。
ポプリ壺「エベール」 1757年 軟質磁器

大きな壺で、鮮やかな緑の地に金彩が施され、窓の中に細密な絵が描き込まれています。
「透かし彫りのかご」 1756-1757年 軟質磁器

器全体に精巧な透かし彫りが施されています。
「雄山羊のついた楕円壺」と「雄山羊の頭部のついた壺」 1766-1767年 軟質磁器

ブリュ・ド・ロワ(王の青)と呼ばれる、セーヴルを代表する濃紺色の飾り壺です。
「パーヴェル・ペトロヴィチのティーセット」 1772-1773年 硬質磁器

フランス王家からロシアのパーヴェル・ペトロヴィチ大公(後のパーヴェル1世、
1754-1801)への贈り物として作られたティーセットです。
ロシア帝国の紋章、双頭の鷲とパーヴェル・ペトロヴィチの頭文字、PPが
あしらわれています。
セーヴル磁器は各国への外交用の贈答品として使われています。
江戸時代、鍋島藩の鍋島焼や薩摩藩の薩摩切子と同じ役割です。
「庭道具を描いたティーセット」 1767年 軟質磁器

いろいろな庭道具を絵柄にしていています。
庭という自然を題材にしているのは啓蒙思想の影響でしょうか。
やがて、セーヴルでは軟質磁器より高温で焼成される硬質磁器も
製作されるようになります。
「乳房のボウル」(「ランブイエの酪農場のセルヴィス」より) 1787-1788年
ボウル:軟質磁器 脚台:硬質磁器

ルイ16世は王妃、マリー・アントワネットのためにパリの西にあるランブイエ城に
酪農場を作っています。
そこに滞在するときのための食器セット(セルヴィス)の一つで、硬質磁器の台に
極く薄手に成形された軟質磁器ボウルが乗っています。
ミルクを飲むための器ですが、農業ごっこのための農場で使うので、素朴とはほど遠く、
この上なく優美繊細です。
1789年に始まるフランス革命によって、王立だったセーヴルは存亡の危機に立たされ
ますが、ナポレオン1世の保護により再興しています。
「デザート皿《将校デュプレシの戦闘と死》」
(「エジプトのセルヴィス」より) 1811年 硬質磁器

1798年からの ナポレオンによるエジプト遠征を題材にしたセルヴィスで、
古代エジプトの意匠で縁取りされています。
エジプト遠征自体は失敗に終わっています。
「中国風の面取りされたティーポット」 1827年 硬質磁器

ロココの画家、ジャン・オノレ・フラゴナールの子、アレクサンドル=エヴァリスト・
フラゴナール(1780-1850)による装飾です。
シノワズリ(中国趣味)で作られた、エキゾチックな作品です。
セーヴルも19世紀末にはアール・ヌーヴォー様式を取り入れています。
「壺《秋》」 1900年頃 硬質磁器

紅いアジサイを一面に描いていて、日本ではアジサイは夏の花ですが、
作品名は「秋」になっています。
さらにアール・デコ様式も取り入れています。
「リュールマンの花瓶 No.2」1926-1927年 硬質磁器

装飾はルネ・ラリックの娘、シュザンヌ・ラリック=アヴィラン(1892-1989)が
行なっています。
セーヴル焼は彫刻のようなビスキュイ(素焼)でも有名です。
「ダンサーNo.3」 「ダンサーNo.13」
(テーブルセンターピース「スカーフダンス」より) 1899-1900年 硬質磁器


アガトン・レオナール(1841-1923)がダンサーのロイ・フラーの演じたスカーフダンスを
表した15対の一部です。
1900年のパリ万博で評判となり、金メダルを受賞した作品です。
ロイ・フラーのダンスはロートレックたちも描いています。
日本の彫刻家・沼田一雅(ぬまたいちが・1873-1954)も1904年に初めての
外国人協力作家となっています。
「獅子」「孔雀」 沼田一雅 1921年 硬質磁器


「お菊さん」 沼田一雅 1904年(1920年版) 硬質磁器

名前はピエール・ロティの小説「お菊さん」に拠っています。
現代の作品も展示されています。
「ゴールデン・スピリット」 草間彌生 2005年

これもセーヴル磁器で、ビスキュイ(素焼き)に金鍍金と彩色がされています。
ピエール・スーラージュ(1919-)作の大相撲の優勝トロフィーも展示されています。
大相撲ファンだったフランスのシラク大統領によって創設された賞のトロフィーで、
大きな壺の形をしています。
展覧会のHPです。
次回の展覧会は「寛永の雅 江戸の宮廷文化と遠州・仁清・探幽」展です。
会期は2018年2月14日(水)から4月8日(日)までです。

銀座
松屋銀座8階イベントスクエアでは、12月27日(水)から2018年1月15日(月)まで、
「草乃しずか展~煌く絹糸の旋律~」が開かれます。
1月1日は休業日で、入場料は一般1,000円です。
日本刺繍作家、草乃しずかさんの刺繍作品、約200点を展示する展覧会で、
日本の伝統模様を縫い出した作品、110点と、出雲阿国、紫式部、
マリー・アントワネット、マリア・テレジアなど、歴史に名を残した女性を
イメージした振袖が展示されます。
出雲阿国の振袖は薬玉をあしらい、紫式部は紫の多い地に扇面散らしです。
展覧会の公式サイトです。
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松屋銀座8階イベントスクエアでは、12月27日(水)から2018年1月15日(月)まで、
「草乃しずか展~煌く絹糸の旋律~」が開かれます。
1月1日は休業日で、入場料は一般1,000円です。
日本刺繍作家、草乃しずかさんの刺繍作品、約200点を展示する展覧会で、
日本の伝統模様を縫い出した作品、110点と、出雲阿国、紫式部、
マリー・アントワネット、マリア・テレジアなど、歴史に名を残した女性を
イメージした振袖が展示されます。
出雲阿国の振袖は薬玉をあしらい、紫式部は紫の多い地に扇面散らしです。
展覧会の公式サイトです。