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「ピコティ ピコタ(Picoti Picota)日本橋髙島屋店」
日本橋
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「ピコティ ピコタ(Picoti Picota)日本橋髙島屋店」は髙島屋新館の6階にあります。
場所は中央区日本橋2-5-1です。

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卵料理やガレットを中心にしたフレンチカフェで、同じ階のビストロ、
「ル・プティ・ボヌール」と同時に、早川徹シェフ監修でオープンしています。
ピコティ ピコタはフランスの童謡の歌詞で、ニワトリがパンをついばむ様子を
擬音で表したものということです。

お店は通路に面したオープンスぺースになっています。

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ガレットプロヴァンサル1620円です。

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トッピングもいろいろ載っていて美味しいガレットでしたが、パリッと硬い部分を
切るのに少し苦労しました。。

オムライスプレートデミグラスソース1620円にはサラダとスープが付きます。

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ふわふわの卵のオムライスです。

親しみやすいメニューで、お客さんも多く、ガレットは時間もかかるので、
時間にゆとりのある時に行くと良さそうです。


【2018/11/30 20:16】 お店 | トラックバック(0) | コメント(0) |
「新・桃山の茶陶」展 南青山 根津美術館
表参道
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南青山の根津美術館では特別展、「新・桃山の茶陶」が開かれています。
会期は12月16日(日)までです。

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備前、志野、唐津、伊賀など、桃山時代に花開いた、日本の茶陶の展示です。

「水指 銘 青海」 備前 無釉陶器 室町時代 16世紀 徳川美術館重 要文化財
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ずっしりと焼き締められた備前焼です。
備前焼の歴史は古く、後に茶器としても用いられるようになっています。

「黄瀬戸立鼓花入 銘 旅枕」 美濃 施釉陶器
 桃山時代 16世紀 和泉市久保惣記念美術館 重要文化財

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鼓のような面白い形をしています。

「黄瀬戸宝珠香合」 美濃 施釉陶器 桃山時代 16~17世紀 根津美術館
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黄瀬戸は桃山時代を中心に焼かれた美濃焼のうち、黄色い釉薬を掛けた物です。
天辺の緑色がアクセントになっています。

「志野秋草文水指」 美濃 施釉陶器 桃山~江戸時代 16−17世紀 根津美術館
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志野焼は美濃焼の一種で、茶人の志野宗信が作らせたのが始まりとされています。

「志野茶碗 銘 卯花墻(うのはながき)」 美濃 施釉陶器 
 桃山時代 16~17世紀 国宝 三井記念美術館

室町三井002

12月4日までの展示です。
白い釉を垣根に咲く卯の花に見立てています。
切り立った形で、歪みを持たせ、へらの跡も付け、桃山風の豪快な姿を
しています。
ぷつぷつと気泡の浮いた肌も鮮やかで力強さがあります。
日本で焼かれた茶碗で国宝に指定されているのは、これと本阿弥光悦作の
「白楽茶碗 銘 不二山」の二つだけです。

「鼠志野茶碗 銘 山の端」 美濃 施釉陶器 
 桃山時代 16~17世紀 根津美術館 重要文化財

和001

  五月雨ははれんとやする山端にかかれる雲のうすくなりゆく

花園天皇(1297-1348)の歌にちなんだ銘です。
花園天皇は実感に基いた歌風を旨とする京極派の歌人で、
この歌にもその姿勢がうかがえます。

「織部松皮菱形手鉢」 美濃 施釉陶器 
 桃山~江戸時代 17世紀 北村美術館 重要文化財

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型を使って複雑な形に仕上げています。
織部焼は美濃焼の一種で、桃山時代に古田織部の考案で始められたとされています。

「絵唐津葦文徳利」 唐津 施釉陶器 桃山~江戸時代 17世紀 根津美術館
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大きな徳利で、のびやかな筆遣いで葦が描かれています。
唐津焼は天正年間に始まったと思われ、茶器も生活雑器も作っています。

「耳付水指」 伊賀 無釉陶器 桃山~江戸時代 17世紀 個人蔵
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どっしりと武骨な形をしていて、緑色のビードロ釉に味わいがあります
伊賀焼も古くからの焼物ですが、桃山時代に茶器も作り始めています。

最近、京都三条中之町の発掘により、多数の陶器が発見され、桃山時代から
江戸時代初期の茶陶の商店街、三条瀬戸物屋町の存在が明らかになっています。
展覧会では、そこで発掘された陶器類も展示されています。
お店によって、扱っていた茶陶の種類に変化があったようです。


展示室5は「手鑑」の展示です。

手鑑は歴史上有名な人物の歌集や写経などを切断した古筆切を貼り込んだ、
筆跡アルバムです。

古筆とは近世までに書写された写本類のことで、大部分は歌集などの仮名書きの
写本です。
古筆は近世になると珍重され、分割されて古筆切という断簡の形で流布します。

この古筆切を集めたアルバムが古筆手鑑(こひつてかがみ)で、江戸時代に発達します。
古筆手鑑の制作には専門の鑑定家が当たり、筆者を特定し、配列を決めています。

「手鑑文彩帖」 紙本・彩箋墨書 奈良~江戸時代 8~19世紀
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展示室6のテーマは「茶人の正月-開炉-」です。
11月は茶室で炉が開かれ、席中が一新されることから、茶人の正月と呼ばれます。

「夕陽山水図」 馬麟筆・理宗賛 
 絹本墨画淡彩 南宋時代 宝祐2年(1254) 重要文化財

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11月18日までの展示です。
遠山と夕焼け空、四羽のつばめが描かれ、詩が添えられています。
馬麟は馬遠の子で、南宋画院の画家、理宗(1205-1264)は南宋第5代皇帝です。

 山含秋色近
 鷰渡夕陽遅

「瀬戸正木手茶入 銘 正木」 江戸時代 17世紀
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2色の釉薬でくっきりと色分けされ、正木の紅葉になぞらえて、
この銘が付けられています。

展覧会のHPです。


次回の展覧会は企画展、「酒呑童子絵巻 鬼退治のものがたり」です。
会期は1月10日(木)から2月17日(日)までです。

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【2018/11/29 21:15】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
「ムンク展―共鳴する魂の叫び」 東京都美術館
上野
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上野の東京都美術館では「ムンク展―共鳴する魂の叫び」が開かれています。

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「叫び」で有名なノルウェーの画家、エドヴァルド・ムンク(1863-1944)の展覧会で、
オスロ市立ムンク美術館の所蔵作品を中心にした展示です。

「病める子」 リトグラフ 1896年
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初期の1886年の油彩画を基にしています。
ムンクは幼い時に母親を結核で失い、姉も結核で亡くなっています。
以来、死の観念は生涯、ムンクに取り付いています。

「夏の夜、人魚」 1893年
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人魚は大きく目を見開いてこちらを見ています。
この、見開いた目は他の絵にもよく描かれていて、不安や恐怖を感じさせます。
月が水面に棒のように長く映っているのもムンクの特徴です。

「叫び」 1910年?
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日没の頃に歩いていて、フィヨルドからの大きな叫び声を感じたということで、
それを描いたのが「叫び」です。
真っ赤な夕焼け空も入江の暗い海もうねり、残響がこだましているようで、
何とも異様な情景です。
「叫び」には4つのヴァージョンがあり、最初に1893年にパステル画が描かれており、
テンペラと油彩によるこの作品は最後に描かれています。

「絶望」 1893-94年
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「叫び」と同じ場面ですが、この人物からは疎外や孤独を感じます。

「太陽」 1910-13年
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ムンクの評価は高まっていきますが、ムンク自身は精神的不安定からアルコール
依存症になり、そのため1908年から1909年まで精神病院に入院しています。
退院後の作品で、クリスチャニア大学講堂のための壁画の下絵と同じ絵柄です。
健康になったことのおかげか、ムンクには珍しく明るく輝く色彩がはじけ飛んでいます。

「星月夜」 1922-24年
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ゴッホが1888年に描いた「ローヌ川の星月夜」と似た場面ですが、ゴッホが輝く星と
水面に映る街の灯に感動しているのに比べ、こちらは重い雰囲気です。

「生命のダンス」 1925年
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月夜に男女が踊っていますが、左右の白い服と黒い服の女性は対照的です。
ここには生命の喜びは無く、男と女の宿業と言えるものがあります。

「自画像、時計とベッドの間」 1940-43年
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最晩年の作品で、時計は過ぎていく時間を、ベッドはやがて来る死を表しているそうです。

ムンクの作品はドイツではナチスにより退廃芸術とされ、1940年にはノルウェー自体が
ドイツに占領されています。
そして、1943年12月にはレジスタンスの決行した爆弾事件のあおりで、ムンクの家の
窓ガラスが破れ、寒気のため気管支炎を起こしたムンクは翌年1月に亡くなっています。

ムンクは象徴主義、表現主義の画家とされ、後にはノルウェーの国民的画家となった
ということですが、表現されているのは死、恐怖、不安など、暗く沈鬱な心の闇です。
国民的画家という評価とはどうも結びつきません。

展覧会のHPです。

2013年には国立西洋美術館で 「エドヴァルド・ムンク版画展」が開かれていました。

「エドヴァルド・ムンク版画展」の記事です。


【2018/11/27 19:19】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
「N2 ブランチクラブ」 日本橋髙島屋
日本橋
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「N2 ブランチクラブ」は髙島屋新館の1階にあります。
場所は中央区日本橋2-5-1です。

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お店は本館との間の小路に面していて、テラス席もあります。
明るい色調の店内は全席禁煙、注文は席でします。

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オーストラリアのジェラートショップとシドニーのシェフのコラボによる
オージーブランチレストラン&カフェがコンセプトで、メニューには
ジェラートの他にフラットホワイトもあります。
ブランチクラブということで、朝10時30分の開店です。

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フラットホワイト648円とチョコレートブラウニー540円です。

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カップはORIGAMIで、ソーサーと色違いになっています。
チョコレートブラウニーは濃厚で美味しいですが、かなり大きいので、
半分でちょうど良いと思いました。

髙島屋新館のオープンで、日本橋もカフェの種類が増えました。


【2018/11/25 19:17】 お店 | トラックバック(0) | コメント(0) |
「山﨑鈴子展 花に尋ねる」 日本橋髙島屋
日本橋
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日本橋髙島屋美術画廊では「山﨑鈴子展 花に尋ねる」が開かれています。
会期は11月27日(火)までです。

山﨑鈴子さん(1983-)は東京都出身の日本画家で、京都造形芸術大学
大学院博士課程を修了しています。
作風は繊細で写実的で、展覧会では花の絵を中心に展示されています。

「現世図」
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横480㎝の大きな作品で、右から左に、蓮の花のつぼみがふくらみ、
大輪の花が咲き、花びらが散り、葉も枯れていく様を描いています。
蓮の花は日本画の伝統的な画題で、季節の移ろいはこの世の無常を表します。

「常世図」
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こちらも横480㎝の作品で、霧の中にニ本の松の木が立ち上がり、
間を一匹の黒揚羽が飛んでいます。
松は常世(とこよ)の象徴で、蝶は常世に遊ぶ己れの姿かもしれません。

下村観山の「老松白藤」(1921年)では一匹の熊蜂が飛んでいたのを思い出します。
下村観山の「老松白藤」は広尾の山種美術館で1月20日まで開かれている、
「皇室ゆかりの美術」展に展示されています。

「始まりの朝」
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京都造形芸術大学での師、千住博さんに倣った作品で、濃い紫色の空が
明け初めた中に、木々のシルエットが浮かび上がります。


【2018/11/24 15:02】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
駐日大使の信任状捧呈式と11月の丸の内界隈
東京
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11月22日に駐日欧州連合(EU)代表部代表・大使と駐日コンゴ民主共和国大使の
信任状捧呈式が行われました。

皇居から馬車列が蹄の音を響かせて、黄葉の始まった行幸通りを東京駅に迎えに
来るところです。

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丸の内駅舎前で待機します。

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皇居に向け、出発します。

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丸の内仲通りに置かれている彫刻も時々、入れ替わります。

三沢厚彦 「Animal 2016-01B」 2018年
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黄金の目をした白いライオンで、小さな男の子が見て泣き出していましたが、
同じ年頃の女の子は平気で触っていました。

三沢厚彦 「Bird 2014-03B」 2018年
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大きく翼を広げて飛び立たんばかりのニワトリです。

丸の内のJPタワーの2.3階にある、JPタワー学術文化総合ミュージアム、
「インターメディアテク(IMT)」にも行ってきました。
日本郵便株式会社と東京大学総合研究博物館が協働して運営を行な
うミュージアムで、入場は無料です。

東京大学医学部の階段教室が再現されています。
IMTの中は撮影不可ですが、ここは撮影可能です。

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壁には歴代教授の肖像画や写真が掛けられています。

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1月27日まで、特別展示、「石の想像界―アートとアーティファクトのはざまへ」も開かれ、
石器などの石の標本と、石を使った現代のアートが並べて展示されています。

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今年もJPタワーの高さ14.5mの巨大なホワイトツリーが立てられました。
夕方からは30分ごとに、様々な色でライトアップされます。

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【2018/11/23 20:25】 街歩き | トラックバック(0) | コメント(0) |
「日本を変えた千の技術博」 国立科学博物館
上野
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上野の国立科学博物館では特別展、「日本を変えた千の技術博」が開かれています。
会期は2019年3月3日(日)までです。

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会場は撮影可能です。

小学用掛図 1876(明治9)年
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アメリカの「学校・家庭用掛図」を日本語に訳した物で、全8点のシリーズになっています。
西南戦争の前年にはすでに近代教育がかなり進んでいたことが分かります。

蘇言機 重要文化財 1878(明治11)年
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録音機で、エジソンの発明を聞いたイギリス人ユーイングが製作し、日本に持参して、
1878(明治11)年に東京大学で日本初の録音・再生実験を行なっています。

国産1号電話機(レプリカ) 工部省製 1878(明治11)年
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キログラム原器とメートル原器の運搬容器 1890(明治23)年
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キログラム原器(レプリカ)
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日本のメートル条約加入により、フランスから運ばれてきた原器の容器です。
日本は1891(明治24)年にメートル法を導入しています。

タカジアスターゼの薬瓶と紙箱 三共製
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高峰譲吉は麹菌から消化酵素のジアスターゼを抽出し、タカジアスターゼと命名して
1894(明治27)年に特許を取っています。
夏目漱石の「吾輩は猫である」では、胃の悪い苦沙弥先生がよく飲んでいます。

江戸時代から現代までのカイコの標本
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絹は戦前の日本の主要な輸出品でした。

第一号ナイロン紡糸機 1942(昭和17)年
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日本で初めてナイロンの糸を紡いだ糸機です。

コマツブルドーザーG40(小松1型均土機) 小松製作所製 1943(昭和18)年
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日本海軍はフィリピンを占領した際に、アメリカ軍のブルドーザーの威力に驚き、
日本での開発を急ぎ、小松製作所のトラクターに油圧式ブレードを付けて、
ブルドーザーにしています。
この機体はフィリピンに送られ、飛行場整備などに用いられたうちの1台です。
戦後はアメリカ軍により海中に投棄されましたが、船の航行の邪魔になるというので
引上げられ、まだ稼働することが分かったので、長くオーストラリアの農場で
使われていましたが、1979(昭和54)年に日本に帰っています。
前部に日本海軍のマークが付いています。
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Isoma射出成形機 1943(昭和18)年輸入
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太平洋戦争中の日本は同盟国のドイツからさまざまな技術を導入しています。
プラスチック成形用の射出成形機で、ドイツの潜水艦Uボートで運ばれてきました。
戦後、日本ではこの射出成形機が原点となっています。

二式一一五〇馬力発動機 中島飛行機武蔵野製作所製 1943(昭和18)年
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中島飛行機の製作したエンジンは陸軍の隼、海軍の零戦などに搭載されました。
零戦の対抗機となったアメリカのグラマンF6Fヘルキャットのエンジンは零戦の倍の
2000馬力あり、国力の差が現れています。

マツダ コスモスポーツ 東洋工業製 1967(昭和42)年
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実用的ロータリーエンジンを搭載した市販車で、世界的に有名になりました。

セイコー クオーツアストロン35SQ セイコー製 1969(昭和44)年
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世界初のクオーツ(水晶)式腕時計で、日差±0.2秒という高い精度を達成しています。

日本語ワードプロセッサJW-10 東芝製 1979(昭和54)年発売
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初の日本語ワードプロセッサで価格は630万円でした。

エンタテインメントロボット AIBO ERS-110 ソニー製 1999(平成11)年
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2006年に製造が中止されましたが、2017年に後継機aiboが登場しています。

ミュージアムショップには中島飛行機のエンジンのTシャツもありました。

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展覧会のHPです。


【2018/11/22 22:23】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
「標本づくりの技(ワザ)-職人たちが支える科博-」 国立科学博物館
上野
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上野の国立科学博物館の日本館では企画展、「標本づくりの技(ワザ)
-職人たちが支える科博-」が開かれています。
日本館1階企画展示室での展示で、会期は11月25日(日)までです。

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博物館で展示される標本がどのような技術で展示されるかのかについて
解説した展示です。

1階ホールにはクジラの標本が置かれています。

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博物館を題材にしたコミック、「へんなものみっけ!」ともコラボしています。
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葉脈標本
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葉肉を溶かして、葉脈がよく見えるようにした標本です。

オサガメの実物乾燥標本
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オサガメの甲羅は1㎝角未満の小さな骨が集まっており、乾燥するとばらばらに
なってしまうため、ホルマリンで固めた後、ゆっくり乾燥させて作ります。

ジャコウネズミの骨格標本
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ジャコウネズミの幼体は他の幼体や親の尻尾を咥え、数珠繋ぎになって
キャラバンのように移動します。
骨格標本でその様子を再現しています。

ボウズガレイの透明神経標本
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末梢神経と硬骨を紫色に染めた標本です。

エラブウミヘビの骨格標本
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カツオブシムシに細かい肉を食べさせて、きれいな骨格標本を作っています。

シカマイアの化石
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岐阜県大垣市出土で、岩石の中から史上最大の2枚貝とされるシカマイアの
長さ1m以上の化石を1年半かけて取り出しています。
下が実物標本、上が復元模型です。

ナウマンゾウの下顎骨の実物化石
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シリコーン型
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レプリカ
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シリコーン型で精巧に写し取られたレプリカは、展示だけでなく、研究にも重要です。

展翅標本作成の道具類
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チョウなどを翅をひらいた状態で標本にします。


博物館の機能を保つためには標本をつくる職人の技術が必要ですが、
後継者の不足が心配されているそうです。
伝統工芸の分野でも後継者不足に悩んでおり、日本の人口減少はここにも
現れているようです。

展覧会のHPです。


【2018/11/22 22:13】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
「神々のやどる器―中国青銅器の文様―」展 六本木 泉屋博古館分館
六本木1丁目
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六本木の泉屋博古館分館では、「神々のやどる器―中国青銅器の文様―」展が
開かれています。
会期は12月24日(月・祝)までです。

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11月16日にブロガー内覧会があったので行ってきました。
野地耕一郎分館長の解説の後、泉屋博古館の廣川守副館長と山本尭学芸員の
解説を伺いました。

写真は特別の許可を得て撮影したものです。

泉屋博古館の所蔵する中国古代の青銅器の展示で、今回は動物や神を表す文様に
焦点を当て、どんな動物が表されているか分かりやすく解説した写真も添えられています。

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中国では3千数百年前からの約700年間、青銅器が祭祀のため盛んに製作されていました。
文様の多くは動物で、想像上の動物もあり、神を動物の姿を借りて表したそうです。

「虎卣(こゆう)」 商後期 前11世紀
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動物の部分を分かりやすく彩色した写真も付いています。
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虎が後足と尾で立って、人を抱えた形をしています。
邪鬼を食べているのか人を守護しているのか、その意味は不明とのことです。
虎の他にも蛇、鹿、龍などや饕餮(とうてつ)文などが鋳出してあります。
卣は先祖に捧げる酒を容れる弦付きの壺です。
饕餮は何でも食ってしまう怪物で、魔除けとされ、よく青銅器の文様になっています。

「戈卣(かゆう)」 商後期 前12世紀
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可愛いということで、泉屋博古館のスタッフの中で一番人気のある青銅器だそうです。
ミミズクが背中合わせになった形をしていて、饕餮、龍、鳥の文様が入っています。
蓋に「戈」の銘が入っていることから、この名があります。

「鬲父乙盉(れきふいつか)」 西周前期 前12世紀
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酒を注ぐ器で、胴と蓋に龍が入っています。
把手の内側に「鬲父乙」の銘があります。

「犠首方尊(ぎしゅほうそん)」 商後期 前12世紀
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犠首(動物の頭部)の付いた酒器です。
高さ53.3㎝、重さ10.5㎏あります。

そのレプリカです。
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本物は厚さが2~3㎜と極めて薄く、再現しても6㎜になってしまうため、
重さも18㎏あるそうです。

商や周の時代に盛んだった、まつりごとの具として青銅器を用いる習慣はやがて廃れ、
個人の持物として霊力を持つ鏡が盛んに生産されるようになります。

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「四螭文鏡(しちもんきょう)」  戦国後期 前3世紀
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螭は水に棲むとされる、龍の一種です。
スリムな形で、唐草模様のようです。

京都府城陽市の久津川車塚古墳から出土した鏡も展示されています。

「三角縁四神四獣鏡」 三国時代 3世紀 重要文化財
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三角縁神獣鏡は近畿地方を中心に大量に出土しており、邪馬台国の卑弥呼が
魏から賜った鏡の一部ではないかとの説もありますが、中国や朝鮮では
出土しておらず、国産ではないかとも言われています。

西宮市の黒川古文化研究所の所蔵する商後期の骨杯と骨柶の展示もあります。

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原生のものより大きなアジア象の脚の骨を使った杯と柄杓の欠片で、大きなものは
高さ43㎝、幅14㎝もあったそうです。
表面にはびっしりと文様が彫ってあります。

饕餮、龍、鳳凰、四神などについて丁寧な解説があり、神や獣が時を経るにつれ、
形を変えていく様子も分かって、なかなか面白い展覧会です。

展覧会のHPです。


【2018/11/20 19:32】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
「Roasted COFFEE LABORATORY エソラ池袋店」
池袋
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「Roasted COFFEE LABORATORY エソラ池袋店」はエソラ池袋の1階にあります。
場所は豊島区西池袋1-12-1 です。

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元は「GORILLA COFFEE(ゴリラコーヒー)エソラ池袋店」のあった所で、
経営は同じで、内装も変わりませんが、名前が変わりました。

80席ほどの店内は全席禁煙、黒を基調にしています。
天井からはラップミュージックが降って来て、にぎやかでした。

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ホットサンドトリプルチーズ610円です。
コーヒー330円はセットで100円引きになります。
これに消費税が付きます。

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ホットサンドは野菜も入っていて、結構いける味です。

池袋西口の通りを眺めていると、ネームプレートを提げたランチタイムのサラリーマン、
リクルートスーツの女性、キャリーバッグを転がす旅行者、デパートの紙袋を提げた
親子連れなど、いろいろな人が通るのが見えます。
カラスが何か咥えて、低空をかすめていきました。
池袋は元気な所です。

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【2018/11/18 20:01】 お店 | トラックバック(0) | コメント(0) |
「明治美術の一断面 —研ぎ澄まされた技と美」展 三の丸尚蔵館
大手町
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宮内庁三の丸尚蔵館では、「明治美術の一断面 —研ぎ澄まされた技と美」展が
開かれています。
会期は12月24日(月・振替休)まで、入館は無料です。
11月25日までの前期と12月1日からの後期で一部の展示替えがあります。

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日本美術の大きな変革期だった明治時代に制作された絵画、彫刻、工芸、写真の展示で、
江戸時代から続く超絶技巧と、西洋の影響を受けた迫真的な写実が特徴となっています。

「竹籠に葡萄虫行列図花瓶」 初代宮川香山 明治10年(1877) 全期間展示
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器に立体的な造形を施す高浮彫で有名な初代宮川香山(1842-1916)の作品です。
竹籠の中のブドウの蔓を虫たちが大名行列を組んで歩いています。
同じ形の壺を2つ揃えるのは陶磁器の輸出先である西洋の好みに合わせたものです。

2016年にサントリー美術館で開かれた、「没後100年 宮川香山展」の記事です。

「七宝四季花鳥図花瓶」 並河靖之 明治32年(1899) 全期間展示
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並河靖之(1845-1927)は色の境目に金属線を置く有線七宝で有名です。
並河靖之の特徴の艶やかな紫がかった黒を背景に、薄紅の桜の花、反対側に
新緑のもみじを配しています。

2017年に東京都庭園美術館で開かれた、「並河靖之七宝展」の記事です。

「矮鶏置物」 高村光雲 明治22年(1889) 前期展示
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日本美術協会美術博覧会に雄のチャボが出展され、宮内省買上げとなりましたが、
宮内省から雄1羽だけでは淋しいので雌も作ってほしいとの依頼があり、
雌雄のつがいになったそうです。
雄のチャボは片脚を上げ、尾羽を立てています。

「官女置物」 旭玉山 明治34年(1901) 前期展示
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象牙を彫る牙彫で、象牙をうまくつなぎ合わせて、牙彫には珍しい高さ50㎝近い
大きな作品にしています。
原型造りに1年、牙彫に2年かかっており、衣装には向かい蝶や桜花の文様も彫られた、
精巧なつくりです。
旭玉山(1843-1923)は牙彫作家で、東京美術学校の教授も勤めています。
高村光雲の回想によれば、明治時代の彫刻は輸出用の牙彫が盛んで、
木彫は少なかったそうです。

「瓦片鳩」 山田宗美 明治38年(1905) 後期展示
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古瓦に止まっている鳩です。
山田宗美(1871-1916)は石川県加賀市出身で、1枚の鉄板から打ち出す
鍛金の技法により制作しています。

「和気清麿奏神教図」 佐久間文吾 明治23年(1890) 全期間展示
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佐久間文吾(1868-1940)は本多錦吉郎(1851-1921)に学んだ洋画家で、
明治美術協会の創立に参加しています。
若い頃の作品で、明治美術協会らしい、歴史を題材にした写実的で暗めの画面です。
和気清麻呂(733-799)は道鏡が皇位に就くのを阻む宇佐八幡宮の神託を称徳天皇に
奏上したことで有名です。
奏上の場面で、その顔には清麻呂の決然とした気迫がみなぎっており、歴史画として
見事な出来栄えです。

「群猿之図」 川端玉章 明治23年(1890)頃 後期展示
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川端玉章(1842-1913)は応挙の孫弟子の中島来章に入門しています。
東京に出て高橋由一から洋画も学び、後には東京美術学校の教授も勤めています。
大きな作品で、うねるように上昇していく岩と藤の木には勢いがあり、それに
取り付く猿たちの動きを上手く捉えています。

展覧会のHPです。


【2018/11/17 13:11】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
「レシピ& マーケット(RECIPE & MARKET) 東京ミッドタウン店」
六本木
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「レシピ& マーケット(RECIPE & MARKET) 東京ミッドタウン店」は六本木の
東京ミッドタウンガレリアの地下1階にあります。
場所は港区赤坂9-7-3です。

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2016年にオープンしたデリのお店で、ランチのフードがいろいろ並んでいます。

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イートインは15席ほどと狭いですが、入ってみると通路の賑わいは聞こえて来ず、
落着いた雰囲気です。
BGMは静かなジャズでした。

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ランチセットはスープかサラダかドリンクを選ぶので、ドリンクにしました。
チキンドリア750円とコーヒー350円です。

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チキンは味が染みていて、美味しいドリアで、コーヒーもしっかりした味です。

他に幾つもランチがあるので、試してみたいものです。


【2018/11/16 22:19】 お店 | トラックバック(0) | コメント(0) |
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