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「スターバックス コーヒー 東急プラザ表参道原宿店」
原宿
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「スターバックス コーヒー 東急プラザ表参道原宿店」は東急プラザ表参道原宿の
6階にあります。
場所は渋谷区神宮前4-30-3です。

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店内は約90席と広く、落着いた雰囲気で、屋外の広いオープンスペースの
おもはらの森に面しています。

リザーブコーヒーのペルーアマソナスウアンボ767円と紅玉りんごの
シブースト583円です。

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りんごのシブーストは関東ではこちらと鎌倉店と二子玉川店の3店だけにある
スイーツで、りんごとクリームの食感を楽しめます。
コーヒーは酸味系でやや甘みもあります。

こちらはリザーブコーヒーのあったお店でしたが、私の行った直後に改装されて、
残念なことにリザーブコーヒーは無くなるそうです。

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6階の階段から原宿の交差点を見下ろしたところです。

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万華鏡のような東急プラザ表参道原宿のエントランスです。

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【2019/01/31 19:39】 お店 | トラックバック(0) | コメント(0) |
「第60回記念 日本陶磁協会賞受賞作家展- 季節を彩る器-」展 銀座 和光ホール
銀座
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銀座和光本館6階の和光ホールでは、「第60回記念 日本陶磁協会賞受賞作家展-
季節を彩る器-」展が開かれています。
会期は2月11日(月)まで、入場は無料です。

1954年に始まった、日本陶磁協会の主催する日本陶磁協会賞の60回記念ということで、
歴代受賞作家約50名の作品、約150点が展示されています。

金重有邦 「伊部水指」
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どっしりと武骨な造形です。

伊藤秀人 「青瓷茶碗」
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静かで品の良い姿です。

今泉今右衛門 「色絵薄墨墨はじき果実文花瓶」
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鮮やかな絵付けがされています。

木野智史 「颪(螺旋)」
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陶磁とは思えない、しなやかな形状です。

小池頌子 「水の形」
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植物のように揺らめいています。

鈴木徹 「緑釉角皿」
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陶による渦潮です。

森野泰明 「赫銹條文緑彩花器」
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親しみのある色と形です。

1月27日には2017年度日本陶磁協会賞金賞受賞の金重有邦さんと、
日本陶磁協会賞受賞の伊藤秀人さんのギャラリートークがありました。

金重さんのトーク
土を作る時は機械を使わず、すべて手で行なっており、薪窯で焼いている。
金重の家では田土(田圃の土)をよく用いている。
田土はなめらかでへたりにくく、作り手の思いがよく伝わる。
ところが、不純な思いまでどんどん伝わってしまうので、20年ほど前からは
可塑性の乏しい山土を好んで使うようになった。
ウインドーに展示してある「伊部水指」は田土と山土のミックス。
六古窯はあまり芸術性を意識せず実用的な大きな物。
古備前でも良い物は10点から20点、後の時代はそのコピー、我々はさらに
そのコピーになりがち。
過去の写しばかり作っても意味がないのは事実だが、デジタル時代の今、
アナログな物を見直してもよいのではないか。

伊藤さんのトーク
焼物の歴史に飛び込みたかったので、昔からある青磁に取組むようになった。
形の良い悪いに関心があり、宋の汝窯、定窯に惹かれた。
新奇な物をことさら求めようとはしない。
作品については、釉と器の形のバランスを見てほしい。

金重さんのお話は、デュフィが技巧に走らないように敢えて利き手でない左手を
使ったという逸話を思い出します。

展覧会のHPです。


【2019/01/29 20:49】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
「鶴屋吉信 TOKYO MISE」 日本橋室町
三越前
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「鶴屋吉信 TOKYO MISE」はコレド室町3の1階にあります。
場所は中央区日本橋室町1-5-5 です。

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和菓子の鶴屋吉信の売店兼カフェで、店内は約20席、全席禁煙、
すっきりした和風のつくりです。

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カウンター席では生菓子作りの実演があり、抹茶と一緒にいただきます。

窓越しに三井本館が見えます。
江戸時代に三井グループの前身、越後屋のあった所です。

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あんトーストと紅茶のセット1,296円です。

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あんは抹茶が掛けてあり、甘さ控えめの上品な味です。
カップは取っ手の無いお茶碗で、紅茶は宇治のお茶を使っています。

こちらは湯葉ごはん1,296円です。

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しょうがの風味が効いていて、温まります。

鶴屋吉信は京都が本店ですが、江戸の日本橋の雰囲気にも合った、
落着けるお店です。


【2019/01/27 17:16】 お店 | トラックバック(0) | コメント(2) |
「21th DOMANI・明日展」 六本木 国立新美術館
乃木坂
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六本木の国立新美術館では「21th DOMANI・明日展」が開かれています。
会期は3月3日(日)まで、火曜日は休館日です。

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「DOMANI・明日展」は文化庁が1967年度から実施している、若手芸術家を
研修のため海外に派遣する、「新進芸術家海外留学制度(芸術家在外研修)」の
成果を発表する展覧会で、毎年この時期に開かれています。

今回は「平成の終わりに」をサブタイトルにしていて、研修後時間の浅い作家たちを
集めています。
会場は撮影可能です。

加藤翼(1984~) アメリカ、シアトル派遣

「Pass Between Magnetic Tea Party」
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街角で人びとが協力して自動車を手で動かし、布にタイヤの跡を付けています。


川久保ジョイ(1979~) イギリス、ロンドン派遣

「千の太陽の光が一時に天空に輝きを放ったならば IV」
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放射線量が2.3マイクロシーベルト/時の場所に3か月埋められた写真フィルムを
プリントしています。
放射線量としてはかなり多いようです。


木村悟之(1977~) ドイツ、ケルン派遣

「ポリンキー」
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映像作品で、星空に三角錐を浮かべています。


志村信裕(1982~) フランス、パリ派遣

「Nostalgia, Amnesia」
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バスク地方の羊の飼育と羊毛製品の製作の様子を映したドキュメンタリーです。


白木麻子(1979~) ドイツ、ベルリン派遣

「Liquid path-Buoyancy and dynamic」
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椅子や板、布などが緊張した関係を作っています。


蓮沼昌宏(1981~) ドイツ、フランクフルト派遣

「参詣曼荼羅アニメーション1」 2018年
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カードはパラパラマンガになっていて、ハンドルを回すと絵が動きます。

「歩く 歩く 歩く 歩く 転ぶ 歩く」 2018年
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松原慈(1977~) モロッコ、ラバト派遣

「Un conquelicot」 2015/2019年
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ヒナゲシの写真が床に並んでいて、そこに花が咲いているようです。


村山悟郎(1983~) オーストリア、ウィーン派遣

「自己組織化する絵画<過剰に>」 2016年
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右 「自己組織化する絵画<樹状多層構造>」 2017年
左 「自己組織化する絵画<内臓>」 2017年
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織った麻ひもが葉のように四方八方に伸びて、いろいろな形を作っています。


和田的(1978~) フランス、パリ派遣

「表裏」 2017年
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「太陽」 2017年
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ろくろ成形した白い磁土からシャープな形を削り出しています。

和田的さんの作品の展示された、2018年に菊池寛実記念智美術館で開かれた
「第7回菊池ビエンナーレ展 現代陶芸の〈今〉」の記事です。


ゲスト作家 三瀬夏之介(1973~)

三瀬夏之介さんは日本画家で、巨大な画面に濃密な風景を造り上げています。

「日本の絵」 2006年
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「日本の絵」 2017年
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「日本の絵―執拗低音―」 2008―2018年
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2014年に日本橋髙島屋 で開かれた、『三瀬夏之介 「画家の方舟」』展の記事です。


「20th DOMANI・明日展」の記事です。

展覧会のHPです。


【2019/01/26 18:47】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
「スターバックスコーヒー 渋谷ストリーム店」
渋谷
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「スターバックスコーヒー 渋谷ストリーム店」は渋谷ストリームの2、3階にあります。
場所は渋谷区渋谷3-21-3です。

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すっきりと簡素なつくりで、2階には売店と席が少しあり、壁の人魚の絵は
電気の光で明滅します。

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3階にはコーヒーや人魚をあしらった絵が飾ってあります。

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3階からも通路に出られます。

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フードは12月に行ってきた時のものです。

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渋谷ストリームは旧東横線渋⾕駅のホームや線路の跡地を再開発した所なので、
2階の通路に線路を一部残してあります。

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【2019/01/25 19:29】 お店 | トラックバック(0) | コメント(0) |
「新北斎展」 六本木 森アーツセンターギャラリー
六本木
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六本木の森アーツセンターギャラリーでは、「新北斎展」が開かれています。
会期は3月24日(日)までです。
会期中、細かい展示替えがあるので、展覧会のHPで確認してください。

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島根県立美術館の所蔵する永田コレクションを中心にして、葛飾北斎〈1760~1849)の
約70年にわたる画業を紹介する展覧会です。
展覧会では初期から晩年まで、時期別に展示されています。

永田生慈氏〈1951~2018)は島根県津和野出身の浮世絵研究家で、葛飾北斎の作品の
コレクションで知られ、それらを2017年に島根県に寄贈しています。
永田コレクションはこの展覧会の後は島根県のみで展示されるとのことで、
東京で見られる最後の機会です。

葛飾北斎は生涯に30回も改号していますが、展覧会では主な6つの号である
「春朗」「宗理」「北斎」「戴斗」「為一」「卍」の時期別に展示しています。

「四代目岩井半四郎 かしく」(部分) 
 安永8年(1779) 島根県立美術館(永田コレクション)

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1月28日までの展示です。
デビュー当時の作品です。
北斎はまず浮世絵師の勝川春章に弟子入りし、勝川春朗を名乗っています。
初期にはこのような役者絵も手掛けています。

「鐘馗図」 寛政5~6年(1793~94) 島根県立美術館(永田コレクション)
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初期の名である春朗の落款のある現存唯一の作品です。
赤い鐘馗が鬼を掴んで退治していて、上から覆いかぶさってくる姿に迫力があります。

「美やことり」 享和2年(1802) 島根県立美術館(永田コレクション)
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2月18日までの展示です。
狂歌本で、北斎が挿絵を描いています。
題名からも隅田川の情景のようで、右側に駒形堂の屋根が見えます。

「隅田川両岸景色図巻」(部分) 文化2年(1805) すみだ北斎美術館
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2月11日までの展示です。
両国橋から山谷堀まで舟で吉原に向かう隅田川両岸の景色と、吉原遊郭での
遊興の様子を描いた、約7mの肉筆の絵巻です。
明治時代に海外に流出し、約100年間行方不明だったのが、2015年に発見され、
すみだ北斎美術館の所蔵となっています。

すみだ北斎美術館は2016年に両国駅近くに墨田区がオープンした、
葛飾北斎を記念する美術館です。
すみだ北斎美術館で開かれた、「北斎の帰還-幻の絵巻と名品コレクション-」展の記事です。

「かな手本忠臣蔵」 横小判10枚 文化初~中期(1804~13)頃 シンシナティ美術館
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小さな絵で、鎧櫃に隠れていた男が赤穂浪士に見つかった滑稽な場面です。
北斎の母は吉良家の家臣、小林平八郎の孫娘とも言われており、そのため北斎は
忠臣蔵を描かなかったとされていますが、実際には手掛けています。

「冨嶽三十六景 凱風快晴」 天保初期(1830~34) 島根県立美術館(新庄コレクション)
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2月18日までの展示です。
「冨嶽三十六景」は他に「神奈川沖浪裏」なども展示されています。

「百物語 お岩さん」 天保2~3年(1831~32)頃
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鶴屋南北作の歌舞伎、「四谷怪談」のお岩さんの亡霊で、自分の名を書いた
提灯が化けています。

「弘法大師修法図」 弘化年間(1844~47) 西新井大師總持寺
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横2m以上の大きな掛軸で、近辺に疫病が流行っていた時、弘法大師空海が訪れ、
法力により疫病を鎮めたという逸話を描いています。
弘法大師が疫病神を調伏しているところで、疫病神は棒に手を巻き付けて持ち、
犬は茸の生えた古木に巻き付き、吠えて対峙しています。
黒い背景の中で三者が浮かび上がり、画面も右に傾き、バロック的な躍動感のある
力作です。

「赤壁の曹操図」 弘化4年(1847)  
 島根県立美術館(永田コレクション)

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最晩年の作品で、208年に長江の赤壁で起きた、魏の曹操軍と
孫権・劉備の連合軍との戦いを題材にしています。
曹操が船の上で槍を持ち、毘沙門天のように立っています。

「向日葵図」(部分) 弘化4年(1847) 
 シンシナティ美術館

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同じく最晩年の作品で、下から上まで通した竹竿によって
ひまわりの高さを表し、葉の色にも濃淡を付けています。

「しん板くミあけとうろふゆやしんミセのづ(新板組上げ登楼湯屋新店の図)
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絵の描かれた紙を切抜いて組立てる立体おもちゃです。
風呂屋の店内と店先で、拡大版を作ったものです。
北斎の描いた原画は10数種類が知られています。


「冨嶽三十六景」や「北斎漫画」で有名な葛飾北斎ですが、さまざまなものを題材にした
版画や肉筆画が多数、展示されていて、見応えのある展覧会です。

展覧会のHPです。


【2019/01/24 19:36】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
「room 増村真実子 個展」 日本橋髙島屋
日本橋
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日本橋髙島屋美術画廊Xでは「room 増村真実子 個展」が開かれています。
会期は2月4日(月)までです。
3月20日(水)から3月26日(火)まで髙島屋大阪店でも開かれます。

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増村真実子さん(1986~)は東京藝術大学大学院で漆芸と彫刻を専攻し、
乾漆の技術による作品を制作しています。

「horrida」 
パンフレットの作品です。

「bathroom」 
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「squash」 
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「wonder」
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「butternut squash」
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「zucchini」
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「saboten」
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「paprika」
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麻布で形を作り、漆で固め、彩色してあります。
色も単純化された形もやわらかで、物の形はどこかユーモラスです。


【2019/01/22 20:25】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
「SAZA COFFEE(サザコーヒー) KITTE 丸の内店」
東京
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「SAZA COFFEE(サザコーヒー) KITTE 丸の内店」は丸の内のKITTEの1階にあります。
場所は千代田区丸の内2-7-2です。


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「SAZA COFFEE」は茨城県ひたちなか市が本店で、東京都内には3店舗があります。
2018年7月のオープンで天井の高い店内は全席禁煙、カウンター席が15席あり、
暗めの照明で、とても落着いた雰囲気です。

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高級品種のパナマ・ゲイシャを使ったコーヒーもありますが、
1杯1800円から3000円します。

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壁には現地にコーヒー豆の買い付けに行った時に購入したという、
アフリカ彫刻などが飾ってあります。

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ケニアブレンド450円はおだやかな味です。

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カップはポーランドのCeramika Artystyczna(ツェラミカ アルティスティチナ)です。

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エスプレッソ380円と自家製のフロランタン220円です。

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この日の豆はエチオピアの浅煎りということで、酸味が効いています。
カップは香港のLoveramics(ラブラミックス)です。

どちらもとても美味しく、丸の内の便利な場所にこんな店が出来たのは嬉しいことです。
徳川将軍珈琲というコーヒーもあるので、今度試してみたいと思います。


【2019/01/20 20:54】 お店 | トラックバック(0) | コメント(0) |
貨幣博物館 日本橋
三越前
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日本橋の日本銀行別館にある貨幣博物館に行ってきました。
場所は中央区日本橋本石町1-3-1です。

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日本銀行本館の向かいにあり、日本や外国の貨幣・紙幣などが展示された、
面白い博物館です。
休館日は月曜日、入館は無料で、入口で金属探知機による検査があります。

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日本銀行本館のあった場所は江戸時代、金座があり、小判などの金貨が
作られていました。
銀貨は寛政年間まで、現在の銀座2丁目で作られていました。

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富本銭
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和同開珎より前、7世紀後半の天武天皇の時代に鋳造された貨幣です。
実際に流通していたのかは分かっていません。

和同開珎
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唐の開元通宝に倣い、元明天皇の和銅元年(708)に鋳造された貨幣で、
日本で最初に本格的に流通した貨幣です。
和同開珎は興福寺中金堂の奈良時代初めの創建時の須弥壇に鎮壇具として
埋納されたり、唐招提寺薬師如来立像の左の掌に万年通宝や隆平永宝とともに
埋め込まれたりしています。
呪術的な価値を持っていたのでしょう。
和同開珎をはじめ、平安時代中期までに12種類の銅貨が鋳造され、皇朝十二銭
と呼ばれますが、次第に品質が悪化したため、流通しなくなります。

銭壺
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16世紀中頃に、渡来銭など約7700枚の銭を入れて土中に埋められていた壺です。
大量の銭が埋められていた例は各地にありますが、供物として埋納されたのか
保管のためだったのかは不明です。

永楽通宝
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明の永楽帝の時代から鋳造された銭で、日明貿易によって大量に日本に
もたらされ、広く流通しています。
織田信長の馬印は永楽通宝を描いたもので、まさしく銭は力なりであり、
リアリストの信長らしい発想です。

天正菱大判
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豊臣秀吉が後藤家に命じて作らせた、初の大判です。
大判はおもに褒美や贈答用に使われました。
後藤家は刀装具の彫金を業とする家で、江戸時代を通じて大判や小判、
分銅を製造していました。

江戸幕府の発行した小判、丁銀、寛永通宝
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幕府は貨幣制度を統一しましたが、金貨・銀貨・銅貨はそれぞれ独立の価値体系を
持っていました。
金貨はおもに東日本で、銀貨はおもに西日本で流通していたので、西国の大名は
参勤交代の際、宿代などの支払いに充てるため、金貨と銀貨の両方の金箱を
担いでいく必要がありました。

元文小判(1736年)
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流通量を増大させるため、8代将軍徳川吉宗が命じて、金の含有量を落として
発行された小判です。
落語の「芝浜」に、小判の入った財布を拾って帰ってきた魚屋の亭主におかみさんが、
「お前さん、これ銭じゃなくて金だよ」と言う場面があります。
お客さんはこのせりふで笑うことがありますが、これは普段使いの銭(寛永通宝)など
ではなく、手にすることもまれな高額通貨だという意味で、江戸の庶民の生活感覚の
分かる言葉です。

  これ小判たった一晩いてくれろ  江戸川柳

寛永通宝
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幕府により寛永13年(1636)に鋳造の始まった銅貨で、江戸時代を通じて流通しました。
写真の左は明和5年(1768)鋳造の真鍮製の四文銭で、四文を表す裏面の波模様の線が
21あることから二十一波と呼ばれています。
右は一文銭で、裏面に寛文8年(1668)の鋳造であることを示す、文の字があります。
落語の「とき蕎麦」は、蕎麦代16文を一文銭で払うという設定です。

山田羽書(1600年頃)
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伊勢山田で発行された、日本最古とされる紙幣です。
丁銀や小判とも兌換可能で、江戸時代を通じて発行、流通していました。
各藩では、藩内で流通する紙幣、藩札が発行されていました。

二十円金貨(1871年)
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明治4年(1871)の新価条例により、通貨単位としての円が定められて、
一円・二円・五円・十円・二十円の各金貨が発行されています。
デザインと原型の制作は彫金師の加納夏雄が担当しています。

日本銀行券十円紙幣
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日本銀行は明治15年(1882)に設立されています。
明治18年(1885)より発行の始まった、最初の日本銀行券で、銀貨10円と交換できる、
と書かれた兌換券です。
お雇い外国人、エドアルド・キヨッソーネのデザインで、大黒様が描かれていることから、
大黒札と呼ばれました。

他に世界最初のコインとされる紀元前6世紀のリュディア王国の金貨や、
ドイツの第一次大戦後のハイパーインフレーションの頃の紙幣、ヤップ島の
巨大な石貨など、とても興味深い展示もあります。


2月24日まで、企画展「江戸の宝くじ「富」 一攫千金、庶民の夢」が開かれています。
江戸時代に盛んだった、今の宝くじにあたる「富」についての展示です。

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寺社の境内で開かれ、箱に入った番号の書かれた木札を大きな錐で突き、
当たり札を決めていました。
江戸では湯島天神、両国回向院、浅草浅草寺、日本橋の福徳神社、
椙森(すぎのもり)神社などで開かれていました。
落語の「富久」の題材にもなっていて、五代目古今亭志ん生の噺では
舞台は椙森神社、当たり札は鶴の千五百番、五代目柳家小さんの噺では
湯島天神が舞台で、当たり札は鶴の千八百八十八番でした。

貨幣博物館のHPです。


【2019/01/19 17:55】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
「KEY’S CAFÉ(キーズ カフェ)秋葉原店」
秋葉原
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「KEY’S CAFÉ(キーズ カフェ)秋葉原店」はJR秋葉原駅の昭和通り口を出て、
少し行った左側にあります。
場所は千代田区神田佐久間町1-19です。

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KEY COFFEのお店で、店内は約20席と若干のカウンター席、全席禁煙、
BGMはポップスでした。

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厚切りトースト220円と氷温熟成珈琲340円はセットで100円引きになります。

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パンはほんのり甘みがあり、コーヒーは酸味系でしっかりした味です。

平日は朝7時30分、土日祝は8時30分から開いていて、モーニングセットもあります。
秋葉原駅に近く、Wi-Fiも完備していて、便利なお店です。

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【2019/01/18 19:05】 お店 | トラックバック(0) | コメント(0) |
「酒呑童子絵巻 鬼退治のものがたり」展 南青山 根津美術館
表参道
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南青山の根津美術館では特別展、「酒呑童子絵巻 鬼退治のものがたり」が
開かれています。
会期は2月17日(日)までです。

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酒呑童子は都の貴族の娘たちをさらっていく怪物で、説話には舞台を大江山とするものと、
近江伊吹山とするものがあります。
帝の命を受けた源頼光の家来の四天王(渡辺綱、坂田金時、碓井貞光、卜部季武)に
藤原保昌の6人が討伐に向かい、八幡、住吉、熊野三神の導きにより、酒呑童子と
配下の鬼たちは討ち取られます。

根津美術館は伊吹山系の3つの絵巻を所蔵しています。

「酒呑童子絵巻」(部分) 住吉弘尚筆 江戸時代 19世紀
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近江の郡司の娘と伊吹明神(正体はヤマタノオロチ)との間に生まれた子である
酒呑童子は幼少なのに酒好きなため、稚児として修行のため比叡山に上り、
そこでも飲酒を禁じられます。
内裏での慶事で酒呑童子たちは鬼踊りを披露し、酒をふるまわれた酒呑童子は
大酒を飲んで本性を現し、とうとう比叡山から追放され、伊吹山や立山などを
転々として、最後は大江山に住み着きます。

赤い仮面で踊っているのが酒呑童子です。
平安時代の物語ですが、室町時代に盛んだった風流踊(ふりゅうおどり)を踊っています。
この後、酒乱となって大枝を振り回して暴れる姿もリアルに描かれています。

山伏に化けた源頼光たちは目的を隠して酒呑童子の屋敷に入り、歓迎の酒盛りでは
神から授かった毒酒を鬼たちに勧めます。

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酒呑童子が酔って寝入ると、頼光たちは鎧を取り出して武装し、襲い掛かります。
討たれた酒呑童子の首は源頼光の頭に喰らい付きますが、神より授かった兜で守られます。
源頼光たちは酒呑童子や鬼たちの首を担いで都に凱旋して、物語は終わります。

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住吉弘尚は幕府の御用絵師、住吉広尚(1781-1828)と同一人物とも考えられるそうです。
展覧会では全8巻が展示され、酒呑童子の生い立ちの部分も観ることが出来ます。

「酒呑童子絵巻」(部分) 室町時代 16世紀  
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酔って寝入った酒呑童子の居室に源頼光たちが忍び寄っています。
稚拙な表現に味わいのある絵巻で、これから首を獲られることも知らずに寝ている
酒呑童子の顔がユーモラスです。

「酒呑童子絵巻」(部分) 伝 狩野山楽筆 日本・江戸時代 17世紀
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小ぶりな絵巻で、狩野派の作と考えられます。
酒呑童子の館の庭は桜、藤、萩、紅葉、雪など四季の景色を一度に見られるという
四方四季の庭ですが、その自然描写が特にていねいです。


展示室5は正月恒例の「百椿図」の展示です。

「百椿図」の内、「紅散椿」 伝 狩野山楽筆 2巻 江戸時代 17世紀
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散椿を掃き集め、松葉を描いた漆塗りの塵取りに載せてあります。
隣の絵は羽根箒になっています。

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播磨明石藩藩主、松平忠国(1597~1659)の注文で狩野山楽が描いたとされる
椿の絵で、2巻併せて約24mあり、100種類以上もの椿を描き並べています。
忠国とその子の信之(1631-86)がそれぞれの花に著名人に漢詩や和歌の賛を
書いてもらっています。
大名の松平忠国、徳川光圀、加藤明友(加藤嘉明の孫)と、烏丸光広、北村季吟、
西山宗因、松花堂昭乗、林羅山など49人が賛を寄せています。

展示室6のテーマは「初釜-新春を寿ぐ-」です。

「初釜」は新年に初めて釜を掛けて催す茶会です。
正月にちなんだ茶道具が展示されています。

茶室には本阿弥光悦の正月十四日付の消息が掛けられています。

「黄瀬戸獅子香炉」 桃山時代 16~17世紀 根津美術館 重要美術品
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脚は動物の足をかたどり、つまみは猿が手を合わせたような形をしています。

「銹絵富士山図茶壷」 江戸時代 17世紀
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すっきりした色と形で、富士山、三保の松原、背面に帆掛け船が描かれています。
富士山の形は様式的な三つ峰型です。

展覧会のHPです。


次回の展覧会は企画展、「ほとけをめぐる花の美術」です。
会期は2月28日(木)から3月31日(日)までです。

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【2019/01/17 19:55】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
「絵画のゆくえ2019 FACE受賞作家展」内覧会 東郷青児記念損保ジャパン日本興亜美術館
新宿
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新宿の東郷青児記念損保ジャパン日本興亜美術館では、
「絵画のゆくえ2019 FACE受賞作家展」が開かれています。
会期は2月17日(日)までです。

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1月11日に内覧会があったので、行ってきました。
この展覧会は撮影可能です。

FACE展は損保ジャパン美術財団の公益財団法人への移行を期に2013年に創設された
公募コンクールです。

本展はFACE2016から2018までの3年間の「グランプリ」「優秀賞」受賞作家たち11名の
近作・新作約100点を展示するものです。


仙石裕美 2018年グランプリ受賞

「西の水、東の水、水を運ぶ人々」 油彩、アクリル、キャンバス 2018年
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「夏の向こうのその向こう」 油彩、アクリル、キャンバス 2018年
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おおらかで生命感があります。


阿部操 2018年優秀賞受賞 

「The beautiful day」 油彩、キャンバス 2017年
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優秀賞受賞作です。

右「紫色のワンピース」 油彩、キャンバス 2011年
左「黄色のワンピース」 油彩、キャンバス 2010年

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さらりとした女性像です。


井上ゆかり 2018年の優秀賞受賞

「壮大な独り言」 油彩、キャンバス 2017年
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「海岸I」「海岸II」「海岸III」 油彩、キャンバス 2017年
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どこか不穏なものがあります。


青木恵美子 2017年グランプリ受賞

右「INFINITY Red」 アクリル、キャンバス グランプリ 2016年
左「INFINITY Blue No8」 アクリル、キャンバス 2018年

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濃厚な色彩を見せる厚塗りです。


大石奈穂 2017年優秀賞受賞
 
「消耗する光―ネコ―」 油彩、白亜、綿布、パネル 2018年
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「slowly blink II」 油彩、石膏、綿布、パネル 2017年
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抽象の風味のある具象です。


石橋暢之 2017年優秀賞受賞

「イベント」 ボールペン、紙 2016年
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細密なボールペン画で、SLを見ている人たちを見て、絵にしています。

「新緑」 ボールペン、紙 2018年
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「西馬音内盆踊り」 ボールペン、紙 2018年
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秋田県羽後町の西馬音内(にしもない)盆踊りは亡者踊りとも呼ばれ、死者を思わせる
黒い頭巾や何種類もの絹布をはぎ合わせた端縫いの衣装で有名です。


杉田悠介 2017年優秀賞受賞 

右「scope_」 アクリル、パネル 2011年
左「scope_」 アクリル、パネル 2018年

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左はスキー場の風景で、人物は点になっています。
とぼけた味わいがあります。


遠藤美香 2016年グランプリ受賞

「宙返り」 木版(墨、和紙) 2017年
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「賜物」 木版(墨、和紙) 2018年
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びっしりと彫り込んだ画面には迫力があります。


唐仁原希(とうじんばらのぞみ) 2016年優秀賞受賞
 
「キミを知らない」 2015年 油彩、キャンバス
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唐仁原希 「ママの声が聞こえる」 2017年 油彩、キャンバス、パネル
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不思議な物語を語っています。


三鑰彩音(みかぎあやね) 2016年優秀賞受賞 

「被覆」 2016年 岩絵具、水干、金箔、高知麻紙
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日本画特有の色調と装飾性があり、とても華やかです。

松田麗香 2016年優秀賞受賞
 
「そこにある それもまた 97」 顔料、雲肌麻紙、パネル 2017年
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「そこにある それもまた 100」 顔料、雲肌麻紙、パネル 2017-18年
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線ではなく、小さな丸が縦につながっています。


大作も多く、それぞれの作家の個性が際立って、見応えのある展覧会です。

「FACE展2018」の記事です。

「FACE展2017」の記事です。

「FACE展2016」の記事です。

展覧会のHPです。


次回の展覧会は「FACE2019 損保ジャパン日本興亜美術賞展」です。
会期は2月23日(土)から3月30日(土)までです。

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【2019/01/15 19:09】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
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