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能 五番立て
能楽
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以前、能楽にちなんだ作品を集めたので、今度は私の好きな能の演目を5つ
選んでみました。

能の演目には五番立てという分類があり、古くは初めに儀式的な「翁」を演じた後、
一日かけて狂言を間に挟んで、各番から選んだ5つを演じていました。

分類は能楽協会の分類に拠っています。


初番目 神の登場する能です。

「海人(観世流では海士)」
藤原北家の祖、藤原房前(ふじわらのふささき)が海人であった母の亡霊と
会うというお話です。
泉鏡花の小説「歌行燈」でも、「海人」が題材になっています。
鏡花の生まれ育った金沢は能の宝生流の盛んな所です。
和泉流狂言の人間国宝、六世野村万蔵が狂言「寝音曲」でこの「海人」を
気持ちよさそうに詠い、舞っていたフィルムを見たことがあります。

「海女」(部分) 杉山寧 1934年 個人蔵
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東京美術学校(現東京藝術大学)を首席で卒業した翌年の作品で、
三重県志摩地方の波切村に旅行したときに着想を得ています。
大作で、画面に動きと立体感があり、海の色は深く、木の質感まで表され、
伝統的な日本画とは異なる新鮮な力強さがあります。


二番目 恨みを呑んで死んだ者の亡霊が登場します。

「鵺」
平家物語に出てくる、御所の屋根に現れて源頼政に退治された怪物の鵺(ぬえ)の
亡霊が現れます。
亡霊が、頼政は名を挙げ、自分はうつぼ舟に押し込められ、桂川に流されて、
と恨みを語ります。

「太刀 大和物(号 獅子王)」 平安時代・12世紀 東京国立博物館 重要文化財
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鵺を退治した源頼政に褒美として与えられた太刀とされています。
細身で優美な姿をしています。


三番目 女性を主人公とした演目です。

「羽衣」
三保の松原で漁師が天女の羽衣を見付けますが、現れた天女に返してほしいと
頼まれます。
漁師は天女が舞を見せるなら返すと約束し、天女は舞を見せ、天に帰っていきます。
衣を返しても舞ってくれるか疑う漁師に天女が答えた「いや疑いは人間にあり、
天に偽りなきものを」の言葉は有名です。

「羽衣」 高橋天山 2015年春の院展出展
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能の「羽衣」は三保の松原で天女が舞を漁師に見せるので、
この絵の天女は魚の泳ぐように舞っています。


四番目 狂乱物などさまざまな演目があります。

「道成寺」
紀州道成寺の釣鐘供養に一人の白拍子が現れ、舞を披露しますが、やがて本性を現し、
鐘の中に飛び込み、蛇体となって鐘から出てきますが、僧たちに調伏されて日高川の
水底に消えていきます。
安珍清姫伝説に拠っており、舞台には大きな鐘が吊り下げられ、恋慕の情の凄まじさを
見せる演目です。

「道成寺」 松岡英丘 1917年 姫路市立美術館
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能の「道成寺」や歌舞伎の「京鹿子娘道成寺」などの道成寺物の元になった、
安珍清姫伝説を描いています。
再建された鐘の鐘供養の場に現れた白拍子です。
白拍子の本性は蛇となって鐘を焼いた清姫なので、恨めしげな眼差しで鐘を
見上げています。
着物の模様は蜘蛛の巣で、清姫の怨念を物語っています。


五番目 最後に演じられる能で、切能ともいわれます。

「邯鄲」
どう生きるか迷った青年が旅に出て、邯鄲(かんたん)という町に着き、宿の主人に
粟飯の焚ける間、一眠りすることを勧められます。
仙人が置いていったという枕をして横になると、皇帝の使者が現れ、壮麗な宮殿に
連れられていくと皇帝の位を譲られ、ついには五十年もの栄華を手にします。
天にも昇る気持ちでいたところを宿の主人に起こされ、粟飯が炊けたと告げられます。
五十年の栄華も一炊の夢に過ぎないと悟った青年は故郷に帰ることにします。
壮大な夢を三間四方の舞台で示して、人の眼を覚ます、鮮やかで切能にふさわしい演目です。

「伽羅」 鏑木清方 1936年 東京藝術大学美術館
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枕香炉(じんこうろ)という、髪に香りを薫きしめる枕でうたた寝をした
女性が目を覚ました姿です。
伽羅(きゃら)は香木の一種、沈香の質の高いものをいいます。


【2021/08/31 21:11】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
扇の絵

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先日は香炉や香合を集めたので、今度は香炉に風を送る扇を描いた絵、
扇に描かれた絵を集めてみました。

「彩絵檜扇」 平安時代・12世紀 
 島根・佐太神社蔵(島根県立古代出雲歴史博物館寄託) 重要文化財
 
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紅葉や草花の描かれた優美な扇です。
檜扇という、木の板を重ねた古い形の扇で、正式な場で用いられました。

「扇面法華経冊子」 平安時代・12世紀 東京国立博物館 国宝
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扇面に貴族や庶民の様子、花鳥や風景を描いた上に法華経を写し、冊子の形にしています。
雲母引きし、金銀の切箔、野毛、砂子を散らした、大変豪華な品です。
宮廷周辺の女性の発願で制作されたと考えられるとのことで、大阪の四天王寺に
伝来しています。

「舞踊図」 江戸時代・17世紀 サントリー美術館 重要美術品
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6点のうちの1点です。
風俗画として群舞の形で描かれていた舞踊図も、やがてこの絵のように一人ずつ
描かれるようになり、後の美人画の原型になったということです。
この女性は波にトンボの模様の小袖に、市松模様の細い帯を締めています。

「舞妓図」 江戸時代・17世紀 ミネアポリス美術館
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熨斗模様の小袖に唐草模様の帯、御所風髷の女性が扇を持って踊っています。
寛文美人図と呼ばれる、独立した美人図として最初の形式です。

「扇面歌意画巻(部分)」 江戸時代・17世紀 根津美術館
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和歌100種とその歌を連想させる扇面画を100図描いたもので、
「扇の草子」とも呼ばれています。

  から衣きつつなれにしつましあればはるばるきぬるたびをしぞおもふ

伊勢物語の中の歌で、八橋が描いてあります。

「平家物語画帖」 江戸時代・17~18世紀 根津美術館
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実際の扇面より小さな金地の画面にきらびやかな大和絵で平家物語の120の場面を描き、
詞書と扇面が組み合わされた各場面を折りたたんで3冊の画帖に仕立ててあります。
この場面は中帖の「宇治川先陣の事」で、宇治橋の橋板は外され、梶原景季を
佐々木高綱が呼び止めています。

「布晒舞図」 英一蝶 
 元禄11年~宝永6年(1698~1709)遠山記念館 重要文化財

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三宅島に流された時の絵で、新体操のリボンのような座敷芸なのでしょう、
娘が白布を翻して踊っている場面です。
右袖を脱ぎ、たすきをしていて、下に着ている小袖の赤色がアクセントに
なっています。
一番の見せ場の、体を反らせ、扇子を高く掲げた瞬間を捉えています。
盛り上げ処で、お囃子も声を張り上げ、小鼓は片膝を立て、前のめりに
なっていて、白布の作る流れるような線も見事です。
座敷中の拍手喝采が聞こえてきそうで、遊芸の愉しさ、精妙さが伝わって
きます。

「投扇図」 英一蝶 江戸時代
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神社の参詣者が、扇を投げて、鳥居の横木の間を通そうと競っています。
ずい分暇な人たちだと思いますが、神前での占いの意味もあるのでしょう。
勢い込んで投げようとしている姿が、槍投げ選手のようで、ユーモラスです。

「一の谷合戦図屏風」 六曲一双 海北友雪 
 江戸時代・17世紀 埼玉県立歴史と民俗の博物館

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扇面画に見えますが、実際は大きな屏風です。
平家物語の一場面で、沖の船に逃げようとする平敦盛を熊谷直実が扇をかざして
呼び戻しているところです。

「白地青海波扇文縫箔」 江戸時代・17世紀 根津美術館
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金箔を貼って模様を作る摺箔に、刺繍を加えた縫箔です。
扇の中には菊、藤、柘榴、紅葉などが刺繍で描かれています。
よく使われていたらしく、摺箔はかなりすり減っています。

「草子洗小町」 上村松園 1937年 東京藝術大学大学美術館
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謡曲の「草子洗小町」に想を得ています。
内裏の歌合せで小野小町の相手に決まった大伴黒主が小町の邸に忍び込んで
小町の準備した歌を盗み聞きし、当日に小町の歌が披露されると、その歌を
書き込んでおいた万葉集の草子を出して、異議を唱えます。

  蒔かなくに何を種とて浮草の波のうねうね生い茂るらむ

小町は驚きますが、不審に思って帝の前で草子を洗うと、その歌は消えてしまい、
小町への濡れ衣を晴らすことが出来たというお話です。

「舞う(舞妓)」 小倉遊亀 1971年 山種美術館
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振袖姿の若い舞妓が金の扇をかざして、誇らしげに振り返った
瞬間をとらえています。
赤紫色の振袖の柄は梅、牡丹、紅葉、菊、南天など四季の草花をあしらって
賑やかです。
赤い帯は菊の模様で、襦袢の赤、足袋の白も見えます。
髪飾りも多く、金、銀、赤をあしらっています。
顔は日本画独特の、すっきりと美しい線描で表しています。
色彩を多く使い、若々しく、華やかな姿を生き生きと描いた作品です。

「出雲阿国」 森田曠平 1974年
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歌舞伎の始まりと云われる阿国歌舞伎の場面を二曲一双の屏風に描いています。
阿国歌舞伎図屏風や、狩野長信の花下遊楽図から想を得た作品です。
かぶき者らしく蛭巻拵の刀を担ぎ、腰に瓢箪を提げた阿国は十字架を着けています。
信仰に関係なく十字架をファッションに取り入れるのはこの頃からあったようです。
覆面の立姿で鼓や太鼓を打つ囃子方、振り向く阿国は輝く金箔に包まれ、音曲まで
聞こえてくるようで、躍動感に満ちています。

「華扇屏風」 加山又造 1966年 山種美術館
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季節の花を描いた扇面を貼り並べた扇面散らし屏風です。
継ぎ紙、色の異なる銀箔、野毛、銀泥などを駆使した、琳派風の
とても工芸的な作品です。

「日本の花・日本の鳥」 上村松篁 1970年 山種美術館
右隻
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左隻
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扇面屏風の形で、右隻に紅白梅、白牡丹、桔梗などの花、左隻に鶉、山鳩、鴛鴦などの
鳥を端正な画風で描いています。


藤島武二 「黒扇」 1908-09年 アーティゾン美術館
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亡くなる前年の藤島武二が親交の深かった石橋正二郎に託した作品の中の1点との
ことです。
イタリア留学中の作品で、晩年、病床にあった藤島武二のアトリエでお弟子さんが
偶然発見しています。
絵の存在を忘れていた藤島武二は非常に喜び、いつも腹ばいになってこの絵を
観ていたそうです。
古典的な描き方の作品ですが、筆遣いに勢いがあり、ショールは白く輝き、
青い眼も印象的です。
藤島武二にとってさまざまの思い出のこもった絵なのでしょう。

「扇をもつ女」 竹久夢二 1932-33年 油彩
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欧州滞在中に描かれたようです。
ウイーンで人に譲った作品とのことで、外国人をモデルにしています。
夢二の油彩画は少ないのですが、その最後の作品ということです。

「孤愁の窓辺」 山本大貴 2021年 白日会展出展
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扇には優雅な雅宴画が描かれています。
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「日本式広間にいる画家の子供たち」 マリアノ・フォルトゥーニ・イ・マルサル
 1874年 プラド美術館

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マリアノ・フォルトゥーニ・イ・マルサル(1838-1874)は異国趣味の絵をよく描いています。 
横93㎝の横長の画面で、画家として名声を得た後に、自分の描きたいものを描いた
作品とのことです。
ジャポニズムの入った絵で、屏風らしい調度の前の長椅子に寝ている少女は
扇を広げています。
36歳で亡くなったフォルトゥーニの未完成の作品とのことですが、色彩は明るく、
描写に力強さがあります。

左:「田舎のダンス」 1883年 オルセー美術館
右:「都会のダンス」 1883年 オルセー美術館

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ピエール=オーギュスト・ルノワールの作品です。
「田舎のダンス」のモデルは、アリーヌ・シャリゴです。
テラスでのダンスでしょうか、奥に人の顔も見えます。
嬉しそうな顔のアリーヌは扇子を広げ、赤いボンネットはやや野暮ったく、
床にはカンカン帽が転がり、どんちゃん騒ぎの趣きがあります。
「都会のダンス」のモデルはシュザンヌ・ヴァラドンです。
こちらは都会というだけあって、シックな感じで、白いドレスの描き方も見事です。
始めは二つともシュザンヌをモデルにするつもりだったところ、アリーヌが嫉妬して、
片方はアリーヌをモデルにしたそうです。

ピエール=オーギュスト・ルノワール 「モネ夫人とその息子」 
 1874年 ワシントン・ナショナル・ギャラリー

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庭でくつろいでいるのはカミーユと長男のジャンで、カミーユは日本の扇を
持っています。
モネには赤い着物を着て扇をかざすカミーユを描いた、「ラ・ジャポネーズ」という
作品があります。
モネはこの作品を気に入っていて、最晩年のジヴェルニーの家の寝室にも
掛けていたそうです。
若くして亡くなったカミーユと早世したジャンの思い出としていたのでしょう。

ジュール=ジョセフ・ルフェーブル 「ジャポネーズ(扇のことば)」 
 1882年 クライスラー美術館

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紅い着物を着て紅い扇を持ち、かんざしも差して、腰に別の着物を巻いて
帯の代わりにしています。
当時、欧州では扇の持ち方の違いでいろいろな言葉を表す、扇言葉というものがあって、
扇を口に当てるのは「キスしてください」という意味だそうです。
着物を着て扇を持った妻のカミーユをモデルにして、モネが「ラ・ジャポネーズ」を
描いたのは1876年です。

「真夏」 アルバート・ムーア 
 1887年 油彩・カンヴァス ラッセル=コート美術館

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縦横2m近い大作です。
左右対称を意識していて、双頭の鷲を彫った豪華な銀の椅子で眠る
女性の両脇に古代ギリシャ風の髪型と衣装のギリシャ鼻の女性が
金の扇を持って立ち、仏画の三尊像のような画面です。
女性の衣装とマリーゴールドの花輪のオレンジ色がとりわけ眼を惹く、
古代趣味とジャポニズムが一緒になった、優美この上ない作品です。

「羽の扇を持つエリザベート」
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ヨーロッパ宮廷一の美貌を謳われたオーストリア皇后エリザベート(1837-98)
はバイエルン公の娘に生まれ、オーストリア=ハンガリー帝国皇帝
フランツ・ヨーゼフ1世に見初められて16歳で結婚し、皇后となります。
しかし、ウイーンの窮屈な宮廷や皇后としての役割を嫌い続けます。
自慢の細いウエストがはっきり分かる肖像画です。
エリザベートは身長172cmの長身だったといいますから、
その姿は際立っていたことでしょう。


【2021/08/29 19:26】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
香合
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この前、香炉を集めたので、今度は香合(お香の容れ物)を集めてみました。

「色絵白雁香合」 施釉陶器 オランダ 17世紀 石川県立美術館
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デルフト焼で、何かの容器だったのを香合にしたものでしょうか。
可愛い形をしています。

「交趾大亀香合」 中国・明~清時代 17世紀 藤田美術館
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交趾とは、中国の広東地方で焼かれ、ベトナム南部の交趾支那(コーチシナ)との
貿易船によって運ばれてきた陶器を言います。
背中の甲羅の色合いの面白い、可愛い香合です。

「堆黒屈輪文香合」 木胎漆塗 元時代 14世紀 根津美術館
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堆黒(ついこく)は素地に黒漆を何層にも塗り重ねて厚みを出し、
彫り込んで模様を出す技法で、宋時代に始まっています。
屈輪文(ぐりもん)は渦巻文様のことです。
間に朱漆も塗って、赤い線を出し、器を華やかにしています。

「堆朱屈輪文(ぐりもん)香合」 明時代
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堆朱、堆黒は漆を塗り重ねて厚い層を作り、それを彫って模様を浮き出させる技法で、
色の異なる漆を重ねて、断面に変化を付けています。

「堆朱牡丹鳳凰文香合」 明時代
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牡丹と鳳凰を彫り出しています。

「鎌倉彫屈輪文香合」(部分) 室町~桃山時代
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鎌倉彫は鎌倉時代に多数の禅宗寺院が建てられ、そこで仏像や仏具を作っていた
仏師たちが、中国から伝わった堆朱(ついしゅ)や堆黒(ついこく)などの調漆を
木彫漆塗で模倣したのが始まりとのことです。
木の生地に模様を彫って、漆を塗るので、彫った断面に色の層はありません。

「鎌倉彫牡丹文大香合」 室町時代
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花や葉の重なり具合が立体的に表現されています。
素朴でおおらかな味わいがあります。

「鎌倉彫獅子形香合」 室町~桃山時代
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吼える姿の堂々とした獅子です。
ちょっとガマのようにも見えます。

「黄瀬戸宝珠香合」 美濃 施釉陶器 桃山時代 16~17世紀 根津美術館
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黄瀬戸は桃山時代を中心に焼かれた美濃焼のうち、黄色い釉薬を掛けた物です。
天辺の緑色がアクセントになっています。

「織部筋兜文香合」 桃山時代 17世紀 三井記念美術館
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緑釉をかけた後に掻き落としで縦の線を入れています。
板を並べて貼り合わせる筋兜に見立てた、面白いデザインです。

「色絵鶉香合」 野々村仁清 江戸時代 17世紀 出光美術館
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振り向いた姿の何とも可愛い香合です。
羽根を縁取る金彩も鮮やかです。

「色絵鶏香合」 野々村仁清 江戸時代 17世紀 三井記念美術館
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小さく愛らしい香合で、羽根の色の具合が国宝、「色絵雉香炉」に似ています。
仁清はよく鳥を題材にしています。

「白鶴香合」 野々村仁清 江戸時代 17世紀 泉屋博古館
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うずくまり、首を少し横に向けた鶴の姿です。
表情やたたんだ脚の具合が可愛く、釉の色合もやわらかく、温かです。
仁清は鳥や動物の姿を写した作品をよく作っています。

「楽雀香合」 讃窯 仁阿弥道八 江戸時代・19世紀
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丸々として、可愛らしい雀です。
讃窯は香川県大内町で焼かれた讃岐高松藩の御庭焼で、仁阿弥道八を招いて
窯を開いています。

「羽根蒔絵香合」 白山松哉 清水三年坂美術館
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漆工で繊細な研ぎ出し蒔絵が施されています。
白山松哉(しらやましょうさい、1853-1923)研ぎ出し蒔絵の技法で知られた
漆芸家です。

「渦文蒔絵香合」 白山松哉 清水三年坂美術館
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小さな香合の全面に隙間なく同じ太さの細い線が渦巻き状に入っています。
この線は器物の方を動かして描いてあるそうです。

「替蓋付赤銅虫形香合」 芥川芳秀 1962年 国立近代美術館工芸館
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テントウムシのような可愛い形をしています。

「截金硝子香合「無我」」 山本茜 2016年
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繊細な截金をガラスに施した清澄な作品です。

「香合 象」 早助千晴
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トランプの絵柄のような、洋風の可愛いデザインです。

「乾漆革塗り香合―黒薔薇―」 佐々木岳人 
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乾漆ですが、革細工のように見えます。

香合は小さいので、漆芸、陶磁、ガラスなどいろいろな技法でつくられ、
形も面白く変化に富んでいます。

根津美術館では2018年に「香合百花繚乱」展が開かれていました。

「香合百花繚乱」展の記事です。


【2021/08/28 20:45】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
神田の老舗
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神田の老舗を廻ってみました。

「かんだやぶそば」
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「かんだやぶそば」は明治13年の創業で、藪蕎麦グループの本家でもあります。
ドライミストが設けられていて、テイクアウトメニューも作られました。

「かんだやぶそば」の記事です。


「ショパン」
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「かんだやぶそば」の向かいにある、コーヒーが濃くて美味しい喫茶店です。
創業は昭和8年です。

「ショパン」の記事です。


「竹むら」
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昭和5年創業の揚げ饅頭が名物の甘味処です。


「伊勢源」
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江戸末期に創業のアンコウ鍋のお店ですが、コロナ禍で一時休業中です。


「ぼたん」
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明治時代に創業の鳥すきのお店ですが、こちらもコロナ禍で一時休業中です。

お鍋を囲むお店はコロナ禍のこの時期、なかなか厳しい状況です。

「かんだやぶそば」「竹むら」「伊勢源」「ぼたん」は神田須田町にあって、
太平洋戦争の空襲の被害を免れています。
「かんだやぶそば」2013年の火災で一時休業していましたが、2014年に
新築オープンしています。


「神田まつや」
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明治17年創業の蕎麦店で、池波正太郎はこちらのカレー南ばんが好物でした。


「近江屋洋菓子店」
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兄弟店の本郷店は閉店しましたが、こちらは健在です。

「近江屋洋菓子店」の記事です。


「笹巻けぬきすし」
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創業元禄15年です。
赤穂浪士が吉良邸に討入った年に当たります。


【2021/08/27 20:54】 お店 | トラックバック(0) | コメント(0) |
香炉
香炉
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香炉を集めてみました。

「青磁袴腰香炉」 龍泉窯 中国・南宋時代 13世紀 根津美術館 重要美術品
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青銅器を模した3本足の香炉で、胴の部分が袴を着けているような形なので、
この名があります。
浙江省の龍泉窯は青磁の産地として有名です。
青磁は鎌倉時代にかなり渡って来ており、この品は新品のようにきれいで、
大事に伝えられてきたことが分かります。

「青磁透彫蓮華文香炉」 龍泉窯 中国・元時代 14世紀 根津美術館
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こちらはよく使われていたのか、割れて金継ぎが入っています。

「源氏物語絵色紙帖 眞木柱」 土佐光吉 江戸時代 17世紀 東京藝術大学美術館
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玉鬘の許へいそいそと通う髭黒大将に嫉妬した妻が香炉の灰を浴びせるという、
いささか雅ではない場面です。
作品では妻が手に香炉を持っているところです。
香炉は衣装に香りを薫きしめるため、よく使われています。

「初音蒔絵火取母」 室町時代 15世紀 神奈川・東慶寺 重要文化財
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火取母(ひとりも)は衣に香を薫きしめるときに香炉を入れる容器です。
松竹梅にウグイスが絵が描かれ、源氏物語の「初音」の帖にある歌の一部を
芦手書きにしています。
芦手書きは絵の中に文字を忍ばせておく装飾技法です。
明石の上が娘の明石の姫君に送った歌です。

  年月を松にひかれてふる人に今日鴬の初音きかせよ

「伽羅」 鏑木清方 昭和11年(1936年) 東京藝術大学美術館
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枕香炉(じんこうろ)という、髪に香りを薫きしめる枕でうたた寝をした
女性が目を覚ました姿です。
伽羅(きゃら)は香木の一種、沈香の質の高いものをいいます。
朝顔や花菖蒲の模様や色彩に季節の風情が表れています。

「獅子香炉」 瀬戸 室町時代 16世紀 根津美術館 重要美術品
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元は狛犬の像で、千利休が口から後頭部を打ち割って、外せるようにして
香炉としたとされる品で、小堀遠州が所持していました。
実際には、割れてしまったので香炉に転用したのかもしれないそうです。

「黄瀬戸獅子香炉」 桃山時代 16~17世紀 根津美術館 重要美術品
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脚は動物の足をかたどり、つまみは猿が手を合わせたような形をしています。
動物をかたどった香炉も、蓋が動物の形の香炉もよくあるものの、
両方揃った形は珍しいそうです。

「色絵雌雉香炉」 野々村仁清 江戸時代 17世紀 東京藝術大学美術館 重要文化財
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渋い銀の色合いに線描きを際立たせた作品です。
華やかな色彩の国宝、「色絵雉香炉」と一対で、仁清の代表作です。

「色絵獅子鈕鞠形香炉」 野々村仁清 江戸時代 17世紀 サントリー美術館
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鞠の形をした小さな香炉で、獅子を蓋のつまみにして、煙出しは牡丹の形を
しています。
赤い線と青い獅子の対比が華やかです。
獅子が戯れると毛が絡まりあって毛玉の球になり、その中から勇ましい
獅子の子ができるという言い伝えによっています。

「色絵鶏撮丸香炉」 野々村仁清 江戸時代 17世紀 泉屋博古館
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香炉の蓋の横を向いた鶏が撮みになっています。
羽毛の描き具合が面白く、胴の唐草、蓋の牡丹模様の赤と緑が華やかです。

「色絵梅花文四方香炉」 野々村仁清 江戸時代 17世紀 出光美術館
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つまみは兎、取っ手は象の形をしていて、煙穴も菊の形をしています。

「銹絵玉取獅子摘四方香炉」 尾形乾山 正徳5年(1715) 個人蔵
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銹絵とは錆漆という漆で描く技法です。
四角い香炉で、摘みは高欄の中で鞠を持つ獅子です。

「透彫葡萄棚香炉」 粟生屋源右衛門 江戸時代後期 個人蔵 
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竹籠を模していて、吉祥の題材である葡萄や栗鼠、蜻蛉などをあしらっています。
粟生屋源右衛門(あおやげんえもん、1789-1858)は九谷焼を中興した本多貞吉に
学び、木工品のような陶器を制作しています。
出し入れの出来る引出しの付いた小箪笥などもあります。

「依仁清意孔雀型香炉」 初代宮川香山 明治時代後期~大正時代初期 泉屋博古館
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横浜眞葛焼の創始者の宮川香山は高浮彫で有名ですが、京焼出身のこともあってか、
仁清や乾山を写した作品も作っています。
孔雀の羽根を広げた大胆なデザインです。
宮川香山の仁清写しは仁清よりも仁清らしい趣きがあります。

「倣仁清意雉子香炉」 初代宮川香山 明治時代 吉兆庵美術館
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仁清の代表作、雉香炉に倣っています。

「背負籠香炉」 海野勝珉 明治-大正時代 宋培安コレクション
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高14.0cmで、金、銀、四分一、赤銅、高彫色絵を使っています。
海野勝珉(1844-1915)は水戸出身の彫金家で、加納夏雄に師事しています。

「群鶏図香炉(蟷螂摘 矮鶏摘)」 正阿弥勝義 清水三年坂美術館
蟷螂の摘まみ
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矮鶏の摘まみ
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正阿弥勝義(1832-1908)は岡山藩御抱え彫金師の出身の金工家です。

正阿弥勝義 「古瓦鳩香炉」 清水三年坂美術館 
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高15㎝、古瓦は鉄、鳩は銀で、鳩に狙われている蜘蛛は数㎜の大きさです。
錆色が古びた感じをよく出しています。

「陶製象香炉 金襴手宝珠形火屋」 永樂和全 1887年 三井記念美術館
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丸く可愛らしい象の香炉です。
永樂和全(1823-1896)は京焼の陶工、善五郎家の12代目です。

「黒楽富士形香炉」  慶入 明治時代 三井記念美術館
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黒楽で富士山をかたどり、金彩の雲をあしらっています。
慶入(1817-1902) は楽家11代を継いでいます。

「青磁香炉」 川瀬忍 1990年 菊池寛実記念智美術館
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二股大根のような面白い形で、ろくろで作ってあります。
陶磁器は焼成すると縮みますから、このような背の高い器を
直立させるのはかなりの技です。

「薩摩六角伏香炉」 十五代沈壽官 2010年
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高さ28.5㎝の全面を透かし彫りにした繊細この上ない作りで、
中に炉が入り、掛け紐まで作ってあります。
これだけの作品は彫るのも焼くのも大変だったろうと思います。

「薩摩獅子乗大香炉」 十五代沈壽官 2010年
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高さ69cmの大きな香炉で、十二代の時代の下絵図に基いて
制作されています。

「かわせみ紋 香炉」 山中國盛
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九谷焼らしい色合いと絵柄がモダンな形の器を埋めています

「香炉 山翡翠」 北出太郎
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ろくろを使わず、板を貼り合わせていますが、絵付けは古九谷風の色調です。


【2021/08/26 19:22】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
丸の内仲通りにある三沢厚彦さんの作品
東京
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丸の内仲通りではいろいろな作家の彫刻を展示する「丸の内ストリートギャラリー」が
続けられ、時々展示替えもされています。

その中でも人気の高い三沢厚彦さん(1961~)の作品を集めてみました。

動物の彫刻で、鑿(のみ)の跡を残した上に彩色されていて、完全な写実ではなく、
何となくユーモラスな姿をしています。

「Animal 2016-01B」 
まIMG_0439

黄金の目をした白いライオンで、小さな男の子が見て泣き出していましたが、
同じ年頃の女の子は平気で触っていました。

「Bird 2014-03B」
まIMG_0443

大きく翼を広げて飛び立たんばかりのニワトリです。

「Animal 2017-01-B2」
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大きな像で、ロボットのような姿で、丸の内OAZOの横の広場に立っています。

以下の作品は過去に展示された作品です。

「Animal 2012‐01B」
xIMG_0483 - コピー

縞模様が際立っています。

「Animal 2015‐08B」
xIMG_0486 - コピー

ぷっくりしたお腹の可愛いシロクマです。

2019年に開かれたラグビーワールドカップ 2019日本大会の応援プログラムとして
アート・プログラム「ART SCRUM」として、ラグビー経験のあるアーティスト
15名によるラグビーボールをテーマにした作品が丸ビル1階のマルキューブに展示
されていました。

「animal2019-01-c(シロクマ、ラグビー)」 
ラIMG_0413

三沢さんは東京藝術大学ラグビー部フルバック、背番号15でした。


【2021/08/24 19:53】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
お茶の水界隈とブルーインパルス
お茶の水
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今日は航空自衛隊のブルーインパルスが東京パラリンピックの開会式の予行演習で
東京上空を飛行しました。

お茶の水の聖橋から撮った写真で、小さく写っています。
東京スカイツリー辺りから帰ってきたところです。

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ブDSC02107


別の日に、お茶の水あたりを歩いた時の写真です。

神田明神

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境内には祭神の一柱、少彦名命(えびす様)にちなんだ作品も置かれています。
彫刻 宮田亮平作 「二の宮・少彦名命「えびす様」」
壁画 松井守男 「Blue・Bleu・ブルー」 

おDSC_0598


聖橋から見た新お茶の水ビルディング、ソラシティ(左)

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JR御茶ノ水駅の工事です。
完成は2025年3月の予定です。

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ニコライ堂

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淡路町側から見たワテラスアネックス(右)とワテラスタワー(左)です。

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駿河台の明治大学の学生さんも東京オリンピックに出場していました。
卓球の水谷隼選手や野球の森下暢仁選手も明治大学出身です。

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【2021/08/22 19:22】 街歩き | トラックバック(0) | コメント(0) |
上野公園の彫刻  2021年
上野
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上野公園の中の、旧東京音楽学校奏楽堂前の「芸術の散歩道」には毎年、
東京藝術大学卒業生による彫刻の修了制作が置かれています。
現在は2021年の終了制作が並んでいます。

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「ねえ、おねがい」 御代将司
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かなり真剣なお願いです。

「とらわれた男」 成瀬隆之
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自分の考えにとらわれ過ぎているようです。

「はだかの王様」 臼田貴斗
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王様も時節柄、ちゃんとマスクをしています。

もう1点は私の行った時は準備中でした。

広場の空には雲の彫刻が輝いていました。

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【2021/08/21 19:07】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
西武池袋本店 「おふくわけ」と「睡蓮の庭」
池袋
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西武池袋本店書籍館の1階にある「神保町いちのいちノおふくわけ」で一休みしました。
三省堂書店の運営する雑貨店で、一部がカフェになっています。

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コーヒー380円です。

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カップも西武池袋本店で7月5日まで開かれていた「中村光の世界展」とコラボしています。

9階屋上にある「食と緑の空中庭園」に行ってみました。
モネのジヴェルニーの庭を模した「睡蓮の庭」です。

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秋の七草の一つ、オミナエシ
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こちらも秋の七草、ナデシコ
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【2021/08/20 19:34】 街歩き | トラックバック(0) | コメント(0) |
優美堂再生プロジェクト 東京ビエンナーレ 2020/2021
上野
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東京都の千代田区、中央区、文京区、台東区の各地で開かれている東京ビエンナーレ
2020/2021のプロジェクトの一つ、「優美堂再生プロジェクト ニクイホドヤサシイ」が
開かれています。
会期は9月5日(日)までです。

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「優美堂」は千代田区神田小川町2丁目の靖国通りにあった額縁店で、
現在は廃業しています。
プロジェクトはこの建物を再生するもので、約3000点あった額縁を運び出し、
中を改装して、期間中はギャラリーとしています。
中にあった額縁を使って、さまざまなアーティストが描いた富士山の絵が
展示されています。
富士山の絵なのはお店の正面が富士山の形をした看板になっていることに
よるもので、看板も新しく塗り替えられました。
「ニクイホドヤサシイ」はお店の電話番号291-8341の語呂合わせに依っています。

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入場にはプロジェクト全体のパスポート2000円が必要です。

むかし、こちらのお店には犬が飼われていて、道に出された台の上の浅い箱に
乗っていました。
箱には「触るの嫌い。カミカミしちゃう」と書かれていたのを思い出します。

プロジェクトのHPです。


こちらは「私たちは、顔のYシャツ」プロジェクトです。
「顔のYシャツは」は千代田区神田小川町2丁目の本郷通りにあるYシャツ店です。
約100年前に開業したお店で、初代店主の若い時の顔をモデルにした巨大な顔の
看板は圧倒的な存在感があります。
プロジェクトでは顔を題材にした作品を展示するそうです。

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プロジェクトのHPです。

東京ビエンナーレのHPです。


聖橋から見ると青空が広がっていました。

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【2021/08/19 18:27】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
「第34回日本の自然を描く展」 上野の森美術館
上野
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上野の森美術館では「第34回日本の自然を描く展」が開かれています。
会期は8月23日(火)までで、休館日はありません。

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一般公募展で、風景や静物などを描いた作品1,859点が4回に分けて
展示されています。
誰でも応募出来る様、サイズをF10号までとしています。
会場は撮影可能です。

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徳本由美江 「チョコレートコスモス」
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暖色でまとめていますが、爽やかです。

宗形照雄 「湯治場の初雪」
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趣きを感じる雰囲気です。

渡邊和子 「通勤電車からの朝焼け」
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情景が目に浮かびます。

渡邊正博 「富士山」
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とても高い技量の超写実です。

板倉敦子 「風」
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アンドリュー・ワイエスを思わせます。

吉田祥子 「A Ghost(夜ふかしする天使)
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エドワード・ホッパーの「ナイトホークス」へのオマージュです。

福富由美子 「たまには、足元の草花にも」
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立体の草花の付いた作品です。

展覧会のHPです。


【2021/08/17 19:21】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
「日本橋南詰盛況乃圖」  銀座線日本橋駅
日本橋
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東京メトロ銀座線日本橋駅のリニューアルに合わせて、B0出口横の地下通路に
山口晃さん原画によるステンドグラス「日本橋南詰盛況乃圖」が設置されました。
日本橋川の南側を中心にした、江戸時代から現代までの賑わいが描かれています。

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大正5年に新築開店した、木造の髙島屋呉服店が見えます。

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現在の日本橋髙島屋です。

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太い輪郭線はCOREDO日本橋を表しています。

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日本橋の橋詰にある日本橋野村ビルディングです。

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「貮阡廿壱年 山愚痴屋諦堂 畫」とあります。

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細かいところまで綿密に描き込まれた、山口さんのいつもながら楽しさ一杯の壁画です。

三越前駅の地下通路に展示されている絵巻「熈代勝覧(きだいしょうらん)」の
レプリカと並んで、日本橋の名物になりそうです。

2012年に江戸東京博物館で開かれた「日本橋~描かれたランドマークの400年~」展の
記事
です。


【2021/08/15 20:00】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
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Author:chariot
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