六本木
東京ミッドタウンウエストの1階にある、「ル・パン・コティディアン 東京ミッドタウン店」に
行ってきました。
場所は港区赤坂9-7-3です。

サントリー美術館の「美をつくしー大阪市立美術館コレクション」展の帰りに寄りました。
「美をつくしー大阪市立美術館コレクション」展の記事です。
店内はヨーロッパの田舎風、約80席あって広々としています。
前の広場には約30席のテラス席もあります。



ベルギーホットチョコレート680円です。

泡立てたホットミルクにチョコレートを掛けていただきます。

甘いチョコレートは展覧会を観た後の疲れ休めになります。
以前、「ル・パン・コティディアン 東京ミッドタウン店」に行った時の記事です。
chariot
東京ミッドタウンウエストの1階にある、「ル・パン・コティディアン 東京ミッドタウン店」に
行ってきました。
場所は港区赤坂9-7-3です。

サントリー美術館の「美をつくしー大阪市立美術館コレクション」展の帰りに寄りました。
「美をつくしー大阪市立美術館コレクション」展の記事です。
店内はヨーロッパの田舎風、約80席あって広々としています。
前の広場には約30席のテラス席もあります。



ベルギーホットチョコレート680円です。

泡立てたホットミルクにチョコレートを掛けていただきます。

甘いチョコレートは展覧会を観た後の疲れ休めになります。
以前、「ル・パン・コティディアン 東京ミッドタウン店」に行った時の記事です。
上野
東京国立博物館本館の総合文化展(平常展)が展示替えになったので行ってきました。
4回に分けて記事にします。
1回目は武具や茶道具、衣装などです。
「埴輪 短甲の武人」 埼玉県熊谷市上中条出土 古墳時代・6世紀

帯金式短甲と呼ばれる甲冑で、帯状の鉄板を接ぎ合わせ、鋲で留めています。
5世紀の倭の五王の時代に近畿地方で作られ、全国に配られていたようで、
6世紀には使われなくなりましたが、古墳の副葬品としてこの形が残っているそうです。
「白糸威鎧」 鎌倉時代・14世紀 島根・日御碕神社蔵 国宝


堂々とした大鎧で、金物には花輪違紋があしらわれています。
源頼朝、あるいは塩冶高貞(えんやたかさだ)の寄進とされていますが、
花輪違紋は塩冶家の家紋です。
塩冶高貞は鎌倉期から南北朝期の武将で、歌舞伎の忠臣蔵で塩冶判官と
されている人物です。
松江藩主、松平治郷(不昧)の命によって補修され、失われていた栴檀板が
新たに制作されています。
「紅糸威星兜」 南北朝時代・14世紀 文化庁蔵 重要文化財

前立は鍬形に利剣を合わせた豪華な星兜で、大塔宮護良親王の所持とされています。
護良親王は後醍醐天皇の子で、南北朝の騒乱の中で足利直義に殺害されています。
「黒韋肩白威胴丸」 南北朝時代・14世紀 重要文化財

上の部分を白糸で威し、胸に杏葉を付けた胴丸で、加賀前田藩の家老、
長家に伝来しています。
右脇で引き合わせる胴丸は徒歩の下級武士の鎧でしたが、南北朝の頃から
騎馬の上級武士も着用するようになります。
長氏は平安末期の武士で平家物語にも登場する長谷部信連の子孫で、
能登畠山氏、加賀前田氏に仕えています。
「青井戸茶碗 土岐井戸」 朝鮮時代・16世紀

青井戸茶碗は釉が青色がかったものを云いますが、実際には青色に限らず、
色に変化があります。
高台が小さく、胴が直線的に立ち上がるのが特徴です。
この碗は土岐丹後守が所持していたと伝えられています。
「瀬戸釉平水指」 仁清、「仁清」印 江戸時代・17世紀

面白い形をしていて、野々村仁清の高度の技によって極めて薄く作られています。
「唐詩断簡(絹地切)」 小野道風筆 平安時代・10世紀 重要文化財

絹地に唐の詩人、鄭拠の七言詩などが書かれています。
「小袖 紫萌黄染分山繭縮緬地流水草木屋形虫籠模様」 江戸時代・19世紀


秋らしく、菊や虫籠をあしらっています。
「小袖 白綸子地大菊波模様」 江戸時代・17~18世紀

寛文年間の特徴の大胆なデザインで、地模様は源氏車に桜花、
その上に大輪の菊と波頭を取り合わせています。
「志野萩図平鉢」 美濃 安土桃山~江戸時代・16~17世紀

伸びやかな筆遣いの鉄絵で、風に揺らぐ萩が下絵付けされています。
chariot
東京国立博物館本館の総合文化展(平常展)が展示替えになったので行ってきました。
4回に分けて記事にします。
1回目は武具や茶道具、衣装などです。
「埴輪 短甲の武人」 埼玉県熊谷市上中条出土 古墳時代・6世紀

帯金式短甲と呼ばれる甲冑で、帯状の鉄板を接ぎ合わせ、鋲で留めています。
5世紀の倭の五王の時代に近畿地方で作られ、全国に配られていたようで、
6世紀には使われなくなりましたが、古墳の副葬品としてこの形が残っているそうです。
「白糸威鎧」 鎌倉時代・14世紀 島根・日御碕神社蔵 国宝


堂々とした大鎧で、金物には花輪違紋があしらわれています。
源頼朝、あるいは塩冶高貞(えんやたかさだ)の寄進とされていますが、
花輪違紋は塩冶家の家紋です。
塩冶高貞は鎌倉期から南北朝期の武将で、歌舞伎の忠臣蔵で塩冶判官と
されている人物です。
松江藩主、松平治郷(不昧)の命によって補修され、失われていた栴檀板が
新たに制作されています。
「紅糸威星兜」 南北朝時代・14世紀 文化庁蔵 重要文化財

前立は鍬形に利剣を合わせた豪華な星兜で、大塔宮護良親王の所持とされています。
護良親王は後醍醐天皇の子で、南北朝の騒乱の中で足利直義に殺害されています。
「黒韋肩白威胴丸」 南北朝時代・14世紀 重要文化財

上の部分を白糸で威し、胸に杏葉を付けた胴丸で、加賀前田藩の家老、
長家に伝来しています。
右脇で引き合わせる胴丸は徒歩の下級武士の鎧でしたが、南北朝の頃から
騎馬の上級武士も着用するようになります。
長氏は平安末期の武士で平家物語にも登場する長谷部信連の子孫で、
能登畠山氏、加賀前田氏に仕えています。
「青井戸茶碗 土岐井戸」 朝鮮時代・16世紀

青井戸茶碗は釉が青色がかったものを云いますが、実際には青色に限らず、
色に変化があります。
高台が小さく、胴が直線的に立ち上がるのが特徴です。
この碗は土岐丹後守が所持していたと伝えられています。
「瀬戸釉平水指」 仁清、「仁清」印 江戸時代・17世紀

面白い形をしていて、野々村仁清の高度の技によって極めて薄く作られています。
「唐詩断簡(絹地切)」 小野道風筆 平安時代・10世紀 重要文化財

絹地に唐の詩人、鄭拠の七言詩などが書かれています。
「小袖 紫萌黄染分山繭縮緬地流水草木屋形虫籠模様」 江戸時代・19世紀


秋らしく、菊や虫籠をあしらっています。
「小袖 白綸子地大菊波模様」 江戸時代・17~18世紀

寛文年間の特徴の大胆なデザインで、地模様は源氏車に桜花、
その上に大輪の菊と波頭を取り合わせています。
「志野萩図平鉢」 美濃 安土桃山~江戸時代・16~17世紀

伸びやかな筆遣いの鉄絵で、風に揺らぐ萩が下絵付けされています。
六本木・乃木坂
サントリー美術館では「美をつくしー大阪市立美術館コレクション」展が開かれています。
会期は11月13日(日)まで、休館日は火曜日です。
会期中、展示替えがあるので、展覧会のHPでご確認ください。

2026年の大阪市立美術館の開館90周年を前にしての大規模改修工事に伴う展覧会です。
「美をつくし」は大阪市の市章の澪標(みおつくし)に掛けてあります。
作品は一部撮影可能です。
第1章 世界に誇るコレクション 珠玉の中国美術
中国美術はの多くは実業家の山口謙四郎氏のコレクションです。
「青銅鍍金銀 仙人」 後漢時代 1~2世紀

銅製の小さな像で、何か祈っているように見えますが、器を支える台の一部
だったようです。
「石造 菩薩交脚像龕」 中国・南北朝時代 北魏 5世紀

北魏(386-534)は鮮卑族の拓跋氏の建国した国で、華北を統一し、仏教を
興隆させています。
左右に獅子を従え、交脚という日本では馴染のない座り方で表されています。
背面には碑文が彫られています。
この姿の像は敦煌莫高窟にも見られます。
第2章 祈りのかたち 仏教美術
弁護士・衆議院議員の田万清臣氏と夫人の明子氏のコレクションを中心にした展示です。
田万氏は東大寺法華堂の不空羂索観音の宝冠が盗難にあった際、警察と協力して
取り戻しに尽力されたそうです。
「大般若経( 薬師寺経)」 奈良時代 8世紀

奈良の薬師寺に伝わった経典で、各巻頭に薬師寺印が捺してあります。
明治期に一部が流出し、薬師寺には33巻が残っています。
書写は能書家の朝野宿禰魚養(あさののすくねなかい)と伝えられています。
「木造 観音菩薩立像」 平安時代 12世紀 重要美術品

左手に蓮華を持つ聖観音のようで、平安期らしい優美な姿です。
熱心な仏教徒である田万夫妻の念持仏でもありました。
「銅 湯瓶」 鎌倉時代 13~14世紀 重要文化財

湯瓶(とうびょう)は寺院で使う、お湯などを容れた器です。
すっきりと洗練された姿かたちをしています。
「銀鍍金透彫 宝相華文経箱」 南北朝時代 14世紀

全体に精巧な透かし彫りで宝相華文が施され、羯磨文や輪宝文も入っています。
元は錦で内張がされていたようです。
第3章 日本美術の精華 魅惑の中近世美術
「四季花鳥図屏風」 狩野宗秀 桃山時代 16世紀 重要文化財


11月2日からの展示です。
狩野宗秀(1551-1601)は狩野松栄の子で、狩野永徳の弟です。
長興寺蔵の織田信長像の作者としても知られています。
永徳に似た桃山風の豪快な画風の屏風です。
「豊臣秀吉像」 惟杏永哲賛 桃山時代 慶長5年(1600)

10月10日までの展示です。
大阪といえばやはり豊臣秀吉です。
惟杏永哲(?-1603)は臨済宗の僧で、東福寺218世を務めています。
通常使われる絵絹ではなく、ちりめんのような布目の粗い布に描かれていて、
秀吉遺愛の品を使ったのかもしれないとのことです。
「烏梟図屏風」 長谷川等伯 江戸時代 慶長12年(1607)


10月10日までの展示です。
枝にとまるフクロウをからかうように2羽のカラスが飛び回っていますが、
素知らぬ風のフクロウの表情はユーモラスです。
狩野山雪もこのような面白い絵を描いています。
実際はフクロウはカラスの天敵で、壮絶な戦いを繰り広げることもあり、
夜行性のフクロウをカラスが昼間に攻撃したりもします。
「猫図」 原在正筆 四辻公説賛 江戸時代 18~19世紀

10月17日までの展示です。
レンゲソウの前で猫が体を丸めて気持ちよさそうに寝ています。
猫のふわふわした毛並みもていねいに描き込まれています。
原在正(1778?-1810?)は原派の祖、原在中の長男ですが、
早くに亡くなっているため、作品はあまり残っていません。
四辻公説(よつつじきんこと、1780-1849)は公卿です。
第4章 江戸の粋 世界が注目する近世工芸
神戸在住のスイス人U.A.カザール氏のコレクションの漆工芸品が数多く展示されています。
「橋姫蒔絵硯箱」 江戸時代 18~19世紀

梨地の硯箱で、騎馬の人物と従者が橋を渡っています。
宇治川を表す蛇篭も描かれています。
同じく宇治を表す水車も埋め込まれていて、蓋を立てると中の水銀が流れて
水車が流れる仕掛けになっているそうです。
橋姫は橋の守り神で、宇治橋などに祀られていました。
さむしろに衣かたしき今宵もや 我をまつらん宇治の橋姫
古今集 詠み人知らず
「獅子舞牙彫根付」 銘 八雅 明治時代 19~20世紀

小さな根付で、子どもが獅子舞の獅子頭を被って喜んでいます。
獅子の顎も動くようになっています。
明治時代は象牙などを彫る牙彫(げちょう)が盛んでした。
第5章 はじまりは「唐犬」から コレクションを彩る近代美術
「唐犬」 橋本関雪 昭和11年(1936)

大阪市立美術館のコレクション第1号です。
二曲一隻の屏風に、飼っていた白いボルゾイと黒と茶のグレイハウンドが等身大の
優雅な姿で描かれています。
橋本関雪(1883-1945)は明石藩の儒者の子で、短い期間ですが竹内栖鳳に師事し、
中国の古典を題材にした絵を得意とし、後年は動物画もよく描いていました。
「星」 北野恒富 昭和14年(1939)


北野恒富(1880-1947)は金沢の士族の子で、大阪画壇を代表する画家として
活躍しました。
物見台の欄干に寄りかかって星空を眺めている女性で、着物にも帯にも星の
模様が入り、帯締めも着物の色に合わせています。
女性の右後ろには一番星も描かれています。
画風も以前の濃密な画風から、簡潔なものに変わっています。
「晩秋」 上村松園 昭和18年(1943)

障子の破れ目に紙を張って冬支度をしている女性です。
夕方の日の光の中で針に糸を通している「夕暮」と並んで、母の日常を
思い出しての作品です。
貼っている紙は冬を想像させる雪輪模様で、季節感のある、静かで澄み切った
情景です。
住友家のコレクションだった作品です。
大阪市立美術館の敷地も住友家15代当主の住友春翠が本邸の敷地を寄贈したものです。

展覧会のHPです。
chariot
サントリー美術館では「美をつくしー大阪市立美術館コレクション」展が開かれています。
会期は11月13日(日)まで、休館日は火曜日です。
会期中、展示替えがあるので、展覧会のHPでご確認ください。

2026年の大阪市立美術館の開館90周年を前にしての大規模改修工事に伴う展覧会です。
「美をつくし」は大阪市の市章の澪標(みおつくし)に掛けてあります。
作品は一部撮影可能です。
第1章 世界に誇るコレクション 珠玉の中国美術
中国美術はの多くは実業家の山口謙四郎氏のコレクションです。
「青銅鍍金銀 仙人」 後漢時代 1~2世紀

銅製の小さな像で、何か祈っているように見えますが、器を支える台の一部
だったようです。
「石造 菩薩交脚像龕」 中国・南北朝時代 北魏 5世紀

北魏(386-534)は鮮卑族の拓跋氏の建国した国で、華北を統一し、仏教を
興隆させています。
左右に獅子を従え、交脚という日本では馴染のない座り方で表されています。
背面には碑文が彫られています。
この姿の像は敦煌莫高窟にも見られます。
第2章 祈りのかたち 仏教美術
弁護士・衆議院議員の田万清臣氏と夫人の明子氏のコレクションを中心にした展示です。
田万氏は東大寺法華堂の不空羂索観音の宝冠が盗難にあった際、警察と協力して
取り戻しに尽力されたそうです。
「大般若経( 薬師寺経)」 奈良時代 8世紀

奈良の薬師寺に伝わった経典で、各巻頭に薬師寺印が捺してあります。
明治期に一部が流出し、薬師寺には33巻が残っています。
書写は能書家の朝野宿禰魚養(あさののすくねなかい)と伝えられています。
「木造 観音菩薩立像」 平安時代 12世紀 重要美術品

左手に蓮華を持つ聖観音のようで、平安期らしい優美な姿です。
熱心な仏教徒である田万夫妻の念持仏でもありました。
「銅 湯瓶」 鎌倉時代 13~14世紀 重要文化財

湯瓶(とうびょう)は寺院で使う、お湯などを容れた器です。
すっきりと洗練された姿かたちをしています。
「銀鍍金透彫 宝相華文経箱」 南北朝時代 14世紀

全体に精巧な透かし彫りで宝相華文が施され、羯磨文や輪宝文も入っています。
元は錦で内張がされていたようです。
第3章 日本美術の精華 魅惑の中近世美術
「四季花鳥図屏風」 狩野宗秀 桃山時代 16世紀 重要文化財


11月2日からの展示です。
狩野宗秀(1551-1601)は狩野松栄の子で、狩野永徳の弟です。
長興寺蔵の織田信長像の作者としても知られています。
永徳に似た桃山風の豪快な画風の屏風です。
「豊臣秀吉像」 惟杏永哲賛 桃山時代 慶長5年(1600)

10月10日までの展示です。
大阪といえばやはり豊臣秀吉です。
惟杏永哲(?-1603)は臨済宗の僧で、東福寺218世を務めています。
通常使われる絵絹ではなく、ちりめんのような布目の粗い布に描かれていて、
秀吉遺愛の品を使ったのかもしれないとのことです。
「烏梟図屏風」 長谷川等伯 江戸時代 慶長12年(1607)


10月10日までの展示です。
枝にとまるフクロウをからかうように2羽のカラスが飛び回っていますが、
素知らぬ風のフクロウの表情はユーモラスです。
狩野山雪もこのような面白い絵を描いています。
実際はフクロウはカラスの天敵で、壮絶な戦いを繰り広げることもあり、
夜行性のフクロウをカラスが昼間に攻撃したりもします。
「猫図」 原在正筆 四辻公説賛 江戸時代 18~19世紀

10月17日までの展示です。
レンゲソウの前で猫が体を丸めて気持ちよさそうに寝ています。
猫のふわふわした毛並みもていねいに描き込まれています。
原在正(1778?-1810?)は原派の祖、原在中の長男ですが、
早くに亡くなっているため、作品はあまり残っていません。
四辻公説(よつつじきんこと、1780-1849)は公卿です。
第4章 江戸の粋 世界が注目する近世工芸
神戸在住のスイス人U.A.カザール氏のコレクションの漆工芸品が数多く展示されています。
「橋姫蒔絵硯箱」 江戸時代 18~19世紀

梨地の硯箱で、騎馬の人物と従者が橋を渡っています。
宇治川を表す蛇篭も描かれています。
同じく宇治を表す水車も埋め込まれていて、蓋を立てると中の水銀が流れて
水車が流れる仕掛けになっているそうです。
橋姫は橋の守り神で、宇治橋などに祀られていました。
さむしろに衣かたしき今宵もや 我をまつらん宇治の橋姫
古今集 詠み人知らず
「獅子舞牙彫根付」 銘 八雅 明治時代 19~20世紀

小さな根付で、子どもが獅子舞の獅子頭を被って喜んでいます。
獅子の顎も動くようになっています。
明治時代は象牙などを彫る牙彫(げちょう)が盛んでした。
第5章 はじまりは「唐犬」から コレクションを彩る近代美術
「唐犬」 橋本関雪 昭和11年(1936)

大阪市立美術館のコレクション第1号です。
二曲一隻の屏風に、飼っていた白いボルゾイと黒と茶のグレイハウンドが等身大の
優雅な姿で描かれています。
橋本関雪(1883-1945)は明石藩の儒者の子で、短い期間ですが竹内栖鳳に師事し、
中国の古典を題材にした絵を得意とし、後年は動物画もよく描いていました。
「星」 北野恒富 昭和14年(1939)


北野恒富(1880-1947)は金沢の士族の子で、大阪画壇を代表する画家として
活躍しました。
物見台の欄干に寄りかかって星空を眺めている女性で、着物にも帯にも星の
模様が入り、帯締めも着物の色に合わせています。
女性の右後ろには一番星も描かれています。
画風も以前の濃密な画風から、簡潔なものに変わっています。
「晩秋」 上村松園 昭和18年(1943)

障子の破れ目に紙を張って冬支度をしている女性です。
夕方の日の光の中で針に糸を通している「夕暮」と並んで、母の日常を
思い出しての作品です。
貼っている紙は冬を想像させる雪輪模様で、季節感のある、静かで澄み切った
情景です。
住友家のコレクションだった作品です。
大阪市立美術館の敷地も住友家15代当主の住友春翠が本邸の敷地を寄贈したものです。

展覧会のHPです。
竹橋
東京国立近代美術館で開かれている「所蔵作品展」では木工家の黒田辰秋の
作品が展示されています。
会期は10月2日(日)までです。
黒田辰秋(1904 – 1982)は京都生まれの漆芸家、木工家で、1970年には
人間国宝に指定されています。
「欅拭漆彫花文長椅子」 1949年頃

生漆を摺り付け、和紙で拭き取る拭漆の技法に依っています。
木目もくっきりと表れた、堂々とした造りです。
京都の料亭で使われていたそうで、金沢に移転する前の工芸館に展示されていました。
「赤漆流綾文飾箱」 1957年頃

欅の板を彫り込んで、広がる波のような造形を施し、弁柄漆を塗っています。
「欅葡萄杢拭漆器局」 1957年

葡萄杢は斑点状に現れる木目で、葡萄の房のように見えることからこの名があります。
器局は煎茶の道具を入れる棚です。
「栃杢拭漆手箱」 1970年

板を組合わせる指物ではなく、栃材から刳り出して制作しています。
重量感があり、全体を覆う木目も見事です。
「耀貝螺鈿飾文筺」 1974年

ボタンの原料に輸入されていたメキシコ鮑の、美しいが薄くて捨てられていた
真中の部分を使っています。
メキシコ鮑を用いた作品を「耀貝(ようがい)」と名付けたのは棟方志功だそうです。
左奥「螺鈿白蝶縞中次」 1974年頃
左手前「白檀塗四稜茶器」 1975年頃
右「金鎌倉五稜茶器」 1980年

白檀塗は金箔などの上に漆を塗る技法です。
木工、漆芸、螺鈿細工など、多彩な技法を駆使した、見事な作品が揃った展示です。
chariot
東京国立近代美術館で開かれている「所蔵作品展」では木工家の黒田辰秋の
作品が展示されています。
会期は10月2日(日)までです。
黒田辰秋(1904 – 1982)は京都生まれの漆芸家、木工家で、1970年には
人間国宝に指定されています。
「欅拭漆彫花文長椅子」 1949年頃

生漆を摺り付け、和紙で拭き取る拭漆の技法に依っています。
木目もくっきりと表れた、堂々とした造りです。
京都の料亭で使われていたそうで、金沢に移転する前の工芸館に展示されていました。
「赤漆流綾文飾箱」 1957年頃

欅の板を彫り込んで、広がる波のような造形を施し、弁柄漆を塗っています。
「欅葡萄杢拭漆器局」 1957年

葡萄杢は斑点状に現れる木目で、葡萄の房のように見えることからこの名があります。
器局は煎茶の道具を入れる棚です。
「栃杢拭漆手箱」 1970年

板を組合わせる指物ではなく、栃材から刳り出して制作しています。
重量感があり、全体を覆う木目も見事です。
「耀貝螺鈿飾文筺」 1974年

ボタンの原料に輸入されていたメキシコ鮑の、美しいが薄くて捨てられていた
真中の部分を使っています。
メキシコ鮑を用いた作品を「耀貝(ようがい)」と名付けたのは棟方志功だそうです。
左奥「螺鈿白蝶縞中次」 1974年頃
左手前「白檀塗四稜茶器」 1975年頃
右「金鎌倉五稜茶器」 1980年

白檀塗は金箔などの上に漆を塗る技法です。
木工、漆芸、螺鈿細工など、多彩な技法を駆使した、見事な作品が揃った展示です。
乃木坂
六本木の国立新美術館で開かれている「第85回 新制作展」の記事2/2です。
会期は10月3日(日)まで、火曜日は休館日です。
中井英夫 「穏やかな日へ」

金地に輝く幻想世界です。
本家浩一 「彷徨」

天翔ける龍頭の船です。
小野仁良 「オトノキオク・ウツセミノネイロ」

夏の木立が床に映っています。
加藤貞子 「踊るニンギョウサマ」

西馬音内盆踊りの亡者踊りも見えます。
高堀正俊 「食卓」

去年の作品は白でしたが、今年は色彩が入っています。
田村研一 「大モンストロの禍罪」

モンストロはポルトガル語でモンスターのことで、海の怪獣が暴れています。
渡辺久子 「HOME」

昼と夜の情景が隣り合っています。
小島隆三 「楽園追放(カランドリエ)」

カランドリエはフランス語でカレンダーのこと、アダムとイヴの上下には
カレンダーの絵が見えます。
石川由子 「開かずの踏切」

懐かしい景色の中の踏切です。
足立嘉之 「波ぎわ・風」

青く存在感のある二人です。
原田夏樹 「名犬六兵衛の居る風景(9)」

今年も六兵衛は元気なようです。
田村佳丈 「水島合戦」

寿永2年(1183年)、都落ちしていた平家は備中水島で木曽義仲軍を打ち破って、
一の谷まで進出しています。
甲斐美奈子 「めぐりあう時間」

化粧品や宝飾品が画面いっぱいにきらめいています。
近藤オリガ 「ザクロと女性」「月下のレモン」


薄くヴェールのかかったような静謐な世界です。
2021年の第84回新制作展の記事です。
chariot
六本木の国立新美術館で開かれている「第85回 新制作展」の記事2/2です。
会期は10月3日(日)まで、火曜日は休館日です。
中井英夫 「穏やかな日へ」

金地に輝く幻想世界です。
本家浩一 「彷徨」

天翔ける龍頭の船です。
小野仁良 「オトノキオク・ウツセミノネイロ」

夏の木立が床に映っています。
加藤貞子 「踊るニンギョウサマ」

西馬音内盆踊りの亡者踊りも見えます。
高堀正俊 「食卓」

去年の作品は白でしたが、今年は色彩が入っています。
田村研一 「大モンストロの禍罪」

モンストロはポルトガル語でモンスターのことで、海の怪獣が暴れています。
渡辺久子 「HOME」

昼と夜の情景が隣り合っています。
小島隆三 「楽園追放(カランドリエ)」

カランドリエはフランス語でカレンダーのこと、アダムとイヴの上下には
カレンダーの絵が見えます。
石川由子 「開かずの踏切」

懐かしい景色の中の踏切です。
足立嘉之 「波ぎわ・風」

青く存在感のある二人です。
原田夏樹 「名犬六兵衛の居る風景(9)」

今年も六兵衛は元気なようです。
田村佳丈 「水島合戦」

寿永2年(1183年)、都落ちしていた平家は備中水島で木曽義仲軍を打ち破って、
一の谷まで進出しています。
甲斐美奈子 「めぐりあう時間」

化粧品や宝飾品が画面いっぱいにきらめいています。
近藤オリガ 「ザクロと女性」「月下のレモン」


薄くヴェールのかかったような静謐な世界です。
2021年の第84回新制作展の記事です。
乃木坂
六本木の国立新美術館では、「第85回 新制作展」が開かれています。
会期は10月3日(日)まで、火曜日は休館日です。
新制作協会は1936年設立の美術団体で、現在は絵画部、彫刻部、
スペースデザイン部があります。
会場は撮影可能です。
記事は2回に分け、今日は1/2で、作品の展示順に載せています。
矢澤健太郎 「Z-大気都比売神(オホゲツヒメノカミ)の物語」

作物の神、オホゲツヒメが立つヒマワリ畑に、鎌とハンマーを持った
邪悪な顔の男が駆け込んでいます。
松木義三 「子供の時間」

子供の群像の上に見える鳥の羽根は飛翔の象徴でしょうか。
佐藤泰生 「まつり 走馬灯」

祭りのお面が浮かぶ中で、馬が駆け抜けていきます。
金森宰司 「ライフ 「ビート」」

大小の丸が重なります。
武藤岩雄 「夏みかんの木の下で」

明るく温かな色彩です。
菅沼光児 「Forest of Creation」

倒木があり、若木があり、岩には苔が生えています。
鍋島正一 「Stazione di Tokyo」

東京駅丸の内駅舎を3つの方向から捉えています。
中野幸江 「銭湯 I」

大きなアヒルも浮かんで、何とも楽しい銭湯です。
鈴木信子 「夏の想」

黄色が強烈に輝いています。
平松幸雄 「空き家にどくだみの花」

ドクダミは荒れた家に似合います。
椎名みどり 「メランコリア2022」


燃える街・ミサイル・原発・落ちた橋、そして三色の旗を持った
見たことのある人物が描かれています。
宮倉澄子 「私たちはどこから来たのか?」

生命の始まりを見るようです。
仲田道子 「ライフチェンジング」

陶器かガラスのような質感です。
木滑美恵 「ユダだけでなく(I)」

レオナルド・ダ・ヴィンチの「最後の晩餐」も入っています。
小松隼人 「Mellow Gold」

混沌とした賑やかさは中国が似合うかもしれません。
浜本忠比古 「女流画家 II」

岸田劉生の麗子のような姿ですが、丸々として色彩も印象的です。
藤川妃都美 「神磐 II」

神の宿る岩です。
奥田善章 「ハイ・ヌーン Dansing」

いつもながら迫力いっぱいのボールペンの細密画です。
2021年の第84回新制作展の記事です。
chariot
六本木の国立新美術館では、「第85回 新制作展」が開かれています。
会期は10月3日(日)まで、火曜日は休館日です。
新制作協会は1936年設立の美術団体で、現在は絵画部、彫刻部、
スペースデザイン部があります。
会場は撮影可能です。
記事は2回に分け、今日は1/2で、作品の展示順に載せています。
矢澤健太郎 「Z-大気都比売神(オホゲツヒメノカミ)の物語」

作物の神、オホゲツヒメが立つヒマワリ畑に、鎌とハンマーを持った
邪悪な顔の男が駆け込んでいます。
松木義三 「子供の時間」

子供の群像の上に見える鳥の羽根は飛翔の象徴でしょうか。
佐藤泰生 「まつり 走馬灯」

祭りのお面が浮かぶ中で、馬が駆け抜けていきます。
金森宰司 「ライフ 「ビート」」

大小の丸が重なります。
武藤岩雄 「夏みかんの木の下で」

明るく温かな色彩です。
菅沼光児 「Forest of Creation」

倒木があり、若木があり、岩には苔が生えています。
鍋島正一 「Stazione di Tokyo」

東京駅丸の内駅舎を3つの方向から捉えています。
中野幸江 「銭湯 I」

大きなアヒルも浮かんで、何とも楽しい銭湯です。
鈴木信子 「夏の想」

黄色が強烈に輝いています。
平松幸雄 「空き家にどくだみの花」

ドクダミは荒れた家に似合います。
椎名みどり 「メランコリア2022」


燃える街・ミサイル・原発・落ちた橋、そして三色の旗を持った
見たことのある人物が描かれています。
宮倉澄子 「私たちはどこから来たのか?」

生命の始まりを見るようです。
仲田道子 「ライフチェンジング」

陶器かガラスのような質感です。
木滑美恵 「ユダだけでなく(I)」

レオナルド・ダ・ヴィンチの「最後の晩餐」も入っています。
小松隼人 「Mellow Gold」

混沌とした賑やかさは中国が似合うかもしれません。
浜本忠比古 「女流画家 II」

岸田劉生の麗子のような姿ですが、丸々として色彩も印象的です。
藤川妃都美 「神磐 II」

神の宿る岩です。
奥田善章 「ハイ・ヌーン Dansing」

いつもながら迫力いっぱいのボールペンの細密画です。
2021年の第84回新制作展の記事です。
表参道
南青山の根津美術館では企画展、「蔵出し蒔絵コレクション」が開かれています。
会期は10月16日(日)までです。
細かい細工が施されているので、単眼鏡の持参をお勧めします。

「春日山蒔絵硯箱」 室町時代 15世紀 重要文化財

足利義政愛用の硯箱の一つです。
鳴く鹿に秋草を配し、銀の満月には薄がかかっています。
雅びで繊細な作品で、義政の洗練された好みを伝え、古今集の壬生忠岑の歌に
依っています。
山里は秋こそことにわびしけれ鹿の鳴く音に目をさましつつ
鹿、山、秋、月などから春日山が連想され、作品名にもなったそうです。
「花白河蒔絵硯箱」 室町時代 15世紀 重要文化財

満開の桜の下に公達を描き、幹などに花・白・河の文字を葦手書き(隠し文字)で
表しています。
新古今和歌集の飛鳥井雅経の歌に拠っています。
なれなれてみしはなこりの春そとも なとしら河の花の下かけ
8代将軍足利義政の所持とされ、明治39年(1906)の売立てで初代嘉一郎が
16,500円で購入し、収集家としての名を高めています。
「嵯峨山蒔絵硯箱」 室町時代 15−16世紀

蓋表には雅楽の大太鼓、蓋裏と箱には山の端の月、樹木、屋敷などが描かれています。
葦手(あしで)文字で、嵯峨、乃、御幸、絶にし、千代の字が配され、後撰和歌集の
在原行平の歌が表されています。
さがの山みゆき絶にし芦川の千世のふる道跡はありけり
嵯峨天皇は舞楽を愛好していました。
「人物蒔絵硯箱」 蒔絵:飯塚桃葉(初代)、金工:浜野政随
木胎漆塗象嵌 江戸時代 18世紀

破れ傘を担いだ人物が橋の上で空を見上げているという、趣のある絵です。
飯塚桃葉(?-1790)は江戸の蒔絵師で、阿波徳島藩10代藩主、
蜂須賀重喜(1738-1801)に召し抱えられています。
「鈴鹿合戦蒔絵硯箱」 江戸時代 18~19世紀


紀州徳川家伝来の品です。
坂上田村麻呂が鈴鹿山で鬼退治をしたという伝説を題材にしていて、
鬼を相手に武者たちが奮戦している様子を細密な蒔絵と彫金で表した、
立体的な作品です。
「秋野蜘蛛巣蒔絵硯箱」 江戸時代 19世紀

金蒔絵で菊・萩・薄・桔梗を描き、そこに張ったクモの巣に「蜘」の字を置いています。
揃いの料紙箱には「蛛」の字が置かれています。
「業平蒔絵硯箱」 伝尾形光琳 江戸時代 18世紀

9月27日からの展示です。
黒漆塗の硯箱で、扇の形の中に烏帽子に狩衣の公達が描かれています。
扇の骨と狩衣の線をつなげた、面白いつくりになっています。
「業平蒔絵硯箱」 柴田是真 明治時代 19世紀

幕末から明治にかけての漆工の名人、柴田是真(1807-1891)が
伝尾形光琳作の「業平蒔絵硯箱」を模した作品です。
原作は狩衣の線や扇の骨を錫の板で作ってあるのを、錫の粉や灰墨を使って
蒔絵で再現してあるそうです。
「遍照蒔絵硯箱」 江戸時代 18世紀
秋の野でお坊さんが馬から落ちています。
古今和歌集の僧正遍照の歌に拠った絵柄です。
名に愛でて折れるばかりぞ女郎花われ落ちにきと人に語るな
「石山寺蒔絵源氏簞笥」 江戸時代 17世紀 重要美術品

上面には紫式部が源氏物語の想を練ったという石山寺、側面には瀬田川の景色が
描かれています。
婚礼調度で、葵の紋が入っていて、徳川美術館所蔵の国宝、初音調度と制作時期が
同じと考えられています。
「百草蒔絵薬箪笥」 初代飯塚桃葉作 江戸時代 明和8年(1771)


阿波徳島藩蜂須賀家の伝来品です。
薬箪笥らしく蓋裏には百種の草や虫が砥出蒔絵で描かれています。
飯塚桃葉(生没年不詳)は江戸の蒔絵師で、阿波徳島藩10代藩主、
蜂須賀重喜(1738-1801)に召し抱えられています。
「梨地謡寄蒔絵提重」 江戸時代 19世紀

堤重(さげじゅう)は手に提げて持ち運びする重箱で、行楽や観劇に使われました。
扇や団扇に謡の場面を描き込んだ、豪華な蒔絵の提重です。
「雪華蒔絵箱」 江戸時代 19世紀

古河藩藩主の土井利位が雪の結晶を顕微鏡で観察し、天保3年(1832)に
「雪華図説」を刊行して以来、雪の結晶がデザインに採り入れられるようになります。
「御簾葵蒔絵印籠」 銘 梶川作 江戸時代 19世紀

葵祭で御簾に飾る葵を意匠にしています。
梶川家は5代将軍徳川綱吉以来、将軍家の蒔絵御用を務めています。
「端午蒔絵印籠」 柴田是真作 明治時代 19世紀

端午の節句の幟を掲げた田舎家の窓から母子が顔を出し、お歯黒売りに
声を掛けているところを描いています。
季節感のある、鄙びた、のどかな情景です。
「雪月花三社蒔絵朱盃」 原羊遊斎作・酒井抱一下絵 江戸時代 19世紀

石清水八幡宮の雪をかぶった竹に雀、春日大社の月と鹿、伊勢神宮の二見浦と桜が
描かれていて、雪月花の組み合わせにもなっています。
原羊遊斎(1769-1845)は江戸時代後期の蒔絵師で、大名や文化人とも交流し、
酒井抱一の下絵による蒔絵をよく手掛けています。
他に香合、楽器、鞍などいろいろな蒔絵の作品が展示されています。
展示室5のテーマは「陶片から学ぶー日本陶磁編-」です。
陶片は陶磁器研究の貴重な資料です。
陶片 京都御室 江戸時代 17世紀

御室では野々村仁清が御室焼の窯を設けていました。
高取、肥前、現川、薩摩の陶片もあります。
板谷波山の窯の陶片も展示されていました。
展示室6のテーマは「清秋の一服」です。
空気の清らかな秋の茶会にふさわしい茶器の展示です。
「粟鶉図」(部分) 土佐光成 江戸時代 17~18世紀

粟に鶉は秋の情景です。
土佐光成(1647-1710)は土佐光起の子で、禁裏の御用を務めています。
展覧会のHPです。
根津美術館の庭には日が差していました。

chariot
南青山の根津美術館では企画展、「蔵出し蒔絵コレクション」が開かれています。
会期は10月16日(日)までです。
細かい細工が施されているので、単眼鏡の持参をお勧めします。

「春日山蒔絵硯箱」 室町時代 15世紀 重要文化財

足利義政愛用の硯箱の一つです。
鳴く鹿に秋草を配し、銀の満月には薄がかかっています。
雅びで繊細な作品で、義政の洗練された好みを伝え、古今集の壬生忠岑の歌に
依っています。
山里は秋こそことにわびしけれ鹿の鳴く音に目をさましつつ
鹿、山、秋、月などから春日山が連想され、作品名にもなったそうです。
「花白河蒔絵硯箱」 室町時代 15世紀 重要文化財

満開の桜の下に公達を描き、幹などに花・白・河の文字を葦手書き(隠し文字)で
表しています。
新古今和歌集の飛鳥井雅経の歌に拠っています。
なれなれてみしはなこりの春そとも なとしら河の花の下かけ
8代将軍足利義政の所持とされ、明治39年(1906)の売立てで初代嘉一郎が
16,500円で購入し、収集家としての名を高めています。
「嵯峨山蒔絵硯箱」 室町時代 15−16世紀

蓋表には雅楽の大太鼓、蓋裏と箱には山の端の月、樹木、屋敷などが描かれています。
葦手(あしで)文字で、嵯峨、乃、御幸、絶にし、千代の字が配され、後撰和歌集の
在原行平の歌が表されています。
さがの山みゆき絶にし芦川の千世のふる道跡はありけり
嵯峨天皇は舞楽を愛好していました。
「人物蒔絵硯箱」 蒔絵:飯塚桃葉(初代)、金工:浜野政随
木胎漆塗象嵌 江戸時代 18世紀

破れ傘を担いだ人物が橋の上で空を見上げているという、趣のある絵です。
飯塚桃葉(?-1790)は江戸の蒔絵師で、阿波徳島藩10代藩主、
蜂須賀重喜(1738-1801)に召し抱えられています。
「鈴鹿合戦蒔絵硯箱」 江戸時代 18~19世紀


紀州徳川家伝来の品です。
坂上田村麻呂が鈴鹿山で鬼退治をしたという伝説を題材にしていて、
鬼を相手に武者たちが奮戦している様子を細密な蒔絵と彫金で表した、
立体的な作品です。
「秋野蜘蛛巣蒔絵硯箱」 江戸時代 19世紀

金蒔絵で菊・萩・薄・桔梗を描き、そこに張ったクモの巣に「蜘」の字を置いています。
揃いの料紙箱には「蛛」の字が置かれています。
「業平蒔絵硯箱」 伝尾形光琳 江戸時代 18世紀

9月27日からの展示です。
黒漆塗の硯箱で、扇の形の中に烏帽子に狩衣の公達が描かれています。
扇の骨と狩衣の線をつなげた、面白いつくりになっています。
「業平蒔絵硯箱」 柴田是真 明治時代 19世紀

幕末から明治にかけての漆工の名人、柴田是真(1807-1891)が
伝尾形光琳作の「業平蒔絵硯箱」を模した作品です。
原作は狩衣の線や扇の骨を錫の板で作ってあるのを、錫の粉や灰墨を使って
蒔絵で再現してあるそうです。
「遍照蒔絵硯箱」 江戸時代 18世紀
秋の野でお坊さんが馬から落ちています。
古今和歌集の僧正遍照の歌に拠った絵柄です。
名に愛でて折れるばかりぞ女郎花われ落ちにきと人に語るな
「石山寺蒔絵源氏簞笥」 江戸時代 17世紀 重要美術品

上面には紫式部が源氏物語の想を練ったという石山寺、側面には瀬田川の景色が
描かれています。
婚礼調度で、葵の紋が入っていて、徳川美術館所蔵の国宝、初音調度と制作時期が
同じと考えられています。
「百草蒔絵薬箪笥」 初代飯塚桃葉作 江戸時代 明和8年(1771)


阿波徳島藩蜂須賀家の伝来品です。
薬箪笥らしく蓋裏には百種の草や虫が砥出蒔絵で描かれています。
飯塚桃葉(生没年不詳)は江戸の蒔絵師で、阿波徳島藩10代藩主、
蜂須賀重喜(1738-1801)に召し抱えられています。
「梨地謡寄蒔絵提重」 江戸時代 19世紀

堤重(さげじゅう)は手に提げて持ち運びする重箱で、行楽や観劇に使われました。
扇や団扇に謡の場面を描き込んだ、豪華な蒔絵の提重です。
「雪華蒔絵箱」 江戸時代 19世紀

古河藩藩主の土井利位が雪の結晶を顕微鏡で観察し、天保3年(1832)に
「雪華図説」を刊行して以来、雪の結晶がデザインに採り入れられるようになります。
「御簾葵蒔絵印籠」 銘 梶川作 江戸時代 19世紀

葵祭で御簾に飾る葵を意匠にしています。
梶川家は5代将軍徳川綱吉以来、将軍家の蒔絵御用を務めています。
「端午蒔絵印籠」 柴田是真作 明治時代 19世紀

端午の節句の幟を掲げた田舎家の窓から母子が顔を出し、お歯黒売りに
声を掛けているところを描いています。
季節感のある、鄙びた、のどかな情景です。
「雪月花三社蒔絵朱盃」 原羊遊斎作・酒井抱一下絵 江戸時代 19世紀

石清水八幡宮の雪をかぶった竹に雀、春日大社の月と鹿、伊勢神宮の二見浦と桜が
描かれていて、雪月花の組み合わせにもなっています。
原羊遊斎(1769-1845)は江戸時代後期の蒔絵師で、大名や文化人とも交流し、
酒井抱一の下絵による蒔絵をよく手掛けています。
他に香合、楽器、鞍などいろいろな蒔絵の作品が展示されています。
展示室5のテーマは「陶片から学ぶー日本陶磁編-」です。
陶片は陶磁器研究の貴重な資料です。
陶片 京都御室 江戸時代 17世紀

御室では野々村仁清が御室焼の窯を設けていました。
高取、肥前、現川、薩摩の陶片もあります。
板谷波山の窯の陶片も展示されていました。
展示室6のテーマは「清秋の一服」です。
空気の清らかな秋の茶会にふさわしい茶器の展示です。
「粟鶉図」(部分) 土佐光成 江戸時代 17~18世紀

粟に鶉は秋の情景です。
土佐光成(1647-1710)は土佐光起の子で、禁裏の御用を務めています。
展覧会のHPです。
根津美術館の庭には日が差していました。

駒込・千石
駒込の東洋文庫ミュージアムでは「日本語の歴史展」が開かれています。
会期は9月25日(日)までです。

日本語の歴史やその他の言語との関係などについての文献資料の展示です。
日本語の起源はよく分かっていません。
三国志の魏志倭人伝の書かれた3世紀には日本語が話されていたことが分かります。
日本で漢字が本格的に使われるようになったのは5世紀頃とのことです。
「三国志 魏書」 陳寿著 280年頃成立

倭について書かれた部分が魏志倭人伝と呼ばれています。
「卑奴母離」と書かれた部分は国境を守る「鄙守(ひなもり)」の音の
漢字表記ではないかとされています。
「アイヌ研究に照らした日本の言語・神話・地理的命名法」
バジル・ホール・チェンバレン 1887年刊

東京帝国大学の言語学の教師となり、日本語とアイヌ語・朝鮮語・琉球語との
関係を研究しています。
日本の地名にアイヌ語が残っていることから、かつて日本列島にアイヌ人が
住んでいたと考証しています。
「古事記」 太安万侶 和銅5年(712)成立

漢字の意味を用いて記すと日本語の表現が伝わらず、漢字の音で表記すると
長くなってしまうと、日本語を漢字で表記することの難しさも述べられています。
「和名類聚抄」 源順編 平安時代・935年頃成立

平安時代中期に編纂された漢和辞書で約2600の漢語が収録され、和訓には
万葉仮名が用いられています。
「古今和歌集」 紀貫之ら編 延喜5年(905)頃成立

醍醐天皇の命で編まれた最初の勅撰和歌集です。
和歌には歌言葉が用いられ、原則として漢語や敬語は使いません。
よそにみてかえらん人に藤の花はひまつわれよ枝はおるとも
僧正遍昭
我が宿にさける藤波たちかへり過ぎがてにのみ人のみるらん
凡河内躬恒
この展覧会が始まったのが5月なのでしょうか、藤の花を詠んだページが開いています。
「源氏物語」 紫式部著 平安時代・11世紀成立

平安時代に花開いた仮名文学の代表作です。
帚木の巻の場面が描かれています。
うちはらふ袖も露けきとこ夏にあらしふきそふ秋もきにけり
「平家物語」 鎌倉時代・13世紀成立

漢文訓読調の力強さと和文を組み合わせた、和漢混交文という文体で書かれています。
現在私たちが使っている漢字仮名交じり文が確立する元となっています。
「義経記(ぎけいき)」 室町時代成立 1615―1644頃刊行

源義経の生涯を描いた軍記物語です。
奥州衣川で藤原泰衡の軍勢に攻められ、妻子と共に自害する場面です。
「菅家物語」 室町時代成立 江戸時代・17世紀書写


菅原道真が讒言によって大宰府に流され、怨霊となって祟ったのち、天神様として
祀られるというお話です。
これは江戸前期に作られた「奈良絵本」という手描きの絵本になっています。
現代のマンガに通じる、ふき出しのような「画中詞」も書き込まれています。
「ドチリーナ・キリシタン」 1592年刊 重要文化財

日本語で解説したキリスト教の教えをローマ字で表しています。
イエズス会が布教のため西洋の活版印刷機を使って日本で印刷したもので、
キリシタン版と呼ばれています。
「金々先生栄花夢」 恋川春町著 安永4年(1775)

黄表紙と呼ばれる、江戸の通俗小説の先駆けとなった作品です。
田舎から出てきた金村屋金兵衛が金持の婿になって吉原で豪遊し、遊びが過ぎて
勘当されたところで夢から覚めたというお話です。
能の「邯鄲」に似た話ですが、イケメンの金持を表す「金々先生」などの流行語を
取り入れています。
「解体新書」 杉田玄白ほか訳 安永3年(1774)

オランダ語の「ターヘル・アナトミア」を日本語に訳した、日本初の西洋医学書です。
「神経」「軟骨」「動脈」などの言葉はこの時生まれました。
「改正増補 和英英和語林集成」 ジェームス・ヘボン編 1886年 東京刊(第3版)

明治学院の創設者で、ヘボン式ローマ字で知られるジェームス・ヘボンによって
編まれた和英辞典です。
ヘボンはヘップバーンとも表記されます。
「言海」 大槻文彦編 明治24年(1897)完結 1907年再版

文部省の命で編纂された国語辞書で、近代的な国語辞書の始まりとされています。
大槻文彦の祖父は杉田玄白・前野良沢の弟子で「解体新書」を改訂した大槻玄沢、
父は幕末の仙台藩士として活躍した大槻盤渓です。
日本語というものの歴史をたどることの出来る、面白い展示です。
展覧会のHPです。
chariot
駒込の東洋文庫ミュージアムでは「日本語の歴史展」が開かれています。
会期は9月25日(日)までです。

日本語の歴史やその他の言語との関係などについての文献資料の展示です。
日本語の起源はよく分かっていません。
三国志の魏志倭人伝の書かれた3世紀には日本語が話されていたことが分かります。
日本で漢字が本格的に使われるようになったのは5世紀頃とのことです。
「三国志 魏書」 陳寿著 280年頃成立

倭について書かれた部分が魏志倭人伝と呼ばれています。
「卑奴母離」と書かれた部分は国境を守る「鄙守(ひなもり)」の音の
漢字表記ではないかとされています。
「アイヌ研究に照らした日本の言語・神話・地理的命名法」
バジル・ホール・チェンバレン 1887年刊

東京帝国大学の言語学の教師となり、日本語とアイヌ語・朝鮮語・琉球語との
関係を研究しています。
日本の地名にアイヌ語が残っていることから、かつて日本列島にアイヌ人が
住んでいたと考証しています。
「古事記」 太安万侶 和銅5年(712)成立

漢字の意味を用いて記すと日本語の表現が伝わらず、漢字の音で表記すると
長くなってしまうと、日本語を漢字で表記することの難しさも述べられています。
「和名類聚抄」 源順編 平安時代・935年頃成立

平安時代中期に編纂された漢和辞書で約2600の漢語が収録され、和訓には
万葉仮名が用いられています。
「古今和歌集」 紀貫之ら編 延喜5年(905)頃成立

醍醐天皇の命で編まれた最初の勅撰和歌集です。
和歌には歌言葉が用いられ、原則として漢語や敬語は使いません。
よそにみてかえらん人に藤の花はひまつわれよ枝はおるとも
僧正遍昭
我が宿にさける藤波たちかへり過ぎがてにのみ人のみるらん
凡河内躬恒
この展覧会が始まったのが5月なのでしょうか、藤の花を詠んだページが開いています。
「源氏物語」 紫式部著 平安時代・11世紀成立

平安時代に花開いた仮名文学の代表作です。
帚木の巻の場面が描かれています。
うちはらふ袖も露けきとこ夏にあらしふきそふ秋もきにけり
「平家物語」 鎌倉時代・13世紀成立

漢文訓読調の力強さと和文を組み合わせた、和漢混交文という文体で書かれています。
現在私たちが使っている漢字仮名交じり文が確立する元となっています。
「義経記(ぎけいき)」 室町時代成立 1615―1644頃刊行

源義経の生涯を描いた軍記物語です。
奥州衣川で藤原泰衡の軍勢に攻められ、妻子と共に自害する場面です。
「菅家物語」 室町時代成立 江戸時代・17世紀書写


菅原道真が讒言によって大宰府に流され、怨霊となって祟ったのち、天神様として
祀られるというお話です。
これは江戸前期に作られた「奈良絵本」という手描きの絵本になっています。
現代のマンガに通じる、ふき出しのような「画中詞」も書き込まれています。
「ドチリーナ・キリシタン」 1592年刊 重要文化財

日本語で解説したキリスト教の教えをローマ字で表しています。
イエズス会が布教のため西洋の活版印刷機を使って日本で印刷したもので、
キリシタン版と呼ばれています。
「金々先生栄花夢」 恋川春町著 安永4年(1775)

黄表紙と呼ばれる、江戸の通俗小説の先駆けとなった作品です。
田舎から出てきた金村屋金兵衛が金持の婿になって吉原で豪遊し、遊びが過ぎて
勘当されたところで夢から覚めたというお話です。
能の「邯鄲」に似た話ですが、イケメンの金持を表す「金々先生」などの流行語を
取り入れています。
「解体新書」 杉田玄白ほか訳 安永3年(1774)

オランダ語の「ターヘル・アナトミア」を日本語に訳した、日本初の西洋医学書です。
「神経」「軟骨」「動脈」などの言葉はこの時生まれました。
「改正増補 和英英和語林集成」 ジェームス・ヘボン編 1886年 東京刊(第3版)

明治学院の創設者で、ヘボン式ローマ字で知られるジェームス・ヘボンによって
編まれた和英辞典です。
ヘボンはヘップバーンとも表記されます。
「言海」 大槻文彦編 明治24年(1897)完結 1907年再版

文部省の命で編纂された国語辞書で、近代的な国語辞書の始まりとされています。
大槻文彦の祖父は杉田玄白・前野良沢の弟子で「解体新書」を改訂した大槻玄沢、
父は幕末の仙台藩士として活躍した大槻盤渓です。
日本語というものの歴史をたどることの出来る、面白い展示です。
展覧会のHPです。
東京
丸の内では丸ビルなどで「アートアワードトーキョー丸の内2022」が開かれています。
会期は9月28日(水)までです。
「アートアワードトーキョー丸の内」は若手アーティストの発掘・育成を目的に
7人の審査員が日本の美術大学・大学院の卒業・終了制作展の中から選抜して、
ギャラリーで展示する展覧会です。
今回で16回目で、25作品が丸ビル 1Fマルキューブ、丸の内オアゾ 1F○○広場、
TOKYO TORCH Parkで展示され、最終日にグランプリやその他の賞が決定します。
(マルキューブ)
添田 賢刀 東北芸術工科大学

髙戸 蒼月花 京都芸術大学大学院

王 嘉蘭 東京藝術大学大学院

しんや さとこ 東京藝術大学

向 珮瑜 京都芸術大学大学院


本岡 景太 武蔵野美術大学

ネルソン・ホー・イー・ヘン 多摩美術大学

金田 剛 東京工芸大学大学院

酒井 結菜 多摩美術大学

橋本 莉歩 武蔵野美術大学

長田 綾美 京都芸術大学大学院

鈴木 創大 多摩美術大学

鷲見 友佑 武蔵野美術大学大学院

森田 明日香 秋田公立美術大学

近藤 七彩 東北芸術工科大学大学院

オブジェになった家具に当たる朝日をイメージしています。
日本橋髙島屋美術画廊Xで8月に展示されていた 「近藤七彩展」の記事です。
朝長 弘人 武蔵野美術大学大学院

王 詩晨 武蔵野美術大学大学院

池上 創 多摩美術大学

吹きガラスの作品です。
(丸の内オアゾ)
土田 翔 東北芸術工科大学大学院

平松 可南子 東京藝術大学大学院

戸田 尚克 東京藝術大学大学院

柴田 まお 多摩美術大学

村越 敬太 多摩美術大学

展覧会のHPです。
chariot
丸の内では丸ビルなどで「アートアワードトーキョー丸の内2022」が開かれています。
会期は9月28日(水)までです。
「アートアワードトーキョー丸の内」は若手アーティストの発掘・育成を目的に
7人の審査員が日本の美術大学・大学院の卒業・終了制作展の中から選抜して、
ギャラリーで展示する展覧会です。
今回で16回目で、25作品が丸ビル 1Fマルキューブ、丸の内オアゾ 1F○○広場、
TOKYO TORCH Parkで展示され、最終日にグランプリやその他の賞が決定します。
(マルキューブ)
添田 賢刀 東北芸術工科大学

髙戸 蒼月花 京都芸術大学大学院

王 嘉蘭 東京藝術大学大学院

しんや さとこ 東京藝術大学

向 珮瑜 京都芸術大学大学院


本岡 景太 武蔵野美術大学

ネルソン・ホー・イー・ヘン 多摩美術大学

金田 剛 東京工芸大学大学院

酒井 結菜 多摩美術大学

橋本 莉歩 武蔵野美術大学

長田 綾美 京都芸術大学大学院

鈴木 創大 多摩美術大学

鷲見 友佑 武蔵野美術大学大学院

森田 明日香 秋田公立美術大学

近藤 七彩 東北芸術工科大学大学院

オブジェになった家具に当たる朝日をイメージしています。
日本橋髙島屋美術画廊Xで8月に展示されていた 「近藤七彩展」の記事です。
朝長 弘人 武蔵野美術大学大学院

王 詩晨 武蔵野美術大学大学院

池上 創 多摩美術大学

吹きガラスの作品です。
(丸の内オアゾ)
土田 翔 東北芸術工科大学大学院

平松 可南子 東京藝術大学大学院

戸田 尚克 東京藝術大学大学院

柴田 まお 多摩美術大学

村越 敬太 多摩美術大学

展覧会のHPです。
東京
丸善本店3階の「cafe1869 by MARUZEN」に行ってきました。
場所は千代田区丸の内1-6-4で、丸の内オアゾの3階です。



2017年にオープンしたお店で、全席禁煙、窓に面したカウンター席を中心に
約40席あります。
セルフ式のお店で、呼び出しブザーを持って待ちます。
ロースカツサンドとコーヒーのセット930円です。

こちらは小倉サンド830円です。

どちらもホットサンドで、1つずつ交換すると小倉サンドが良いデザートになります。
窓の向こうのJR線路を行き交う電車を眺めながらいただきました。

以前、「cafe1869 by MARUZEN」に行った時の記事です。
***
丸善丸の内本店4階ギャラリーでは、「MISOROGI みそろぎ人形展 2022」が
9月20日(火)まで開かれています。

「みそろぎ」はMythology(神話学)に由来する、この展覧会のための造語だそうです。
神話や民話、伝承、想像などから生まれた異次元の存在を追いたいとのことで、
約30名の0名の作家の作品が展示されています。
外国の作家の作品もあります。
郷土人形、玩具系と創作人形、フィギュア系の作品のコラボで、張り子人形や
今戸焼もあって、それぞれの作風を楽しめます。
(出品予定作家)
国内:Archibras、飯野モモコ、ウエノミホコ、En、太田みき子(宮内張り子)、クサボン、
月光社、コリスミカ、新家智子、杉田明十志、髙橋操、所由紀子、中澤忠幸、
西村FELIZ、Noe 高橋野枝、林リウイチ、張り子人形のやま、風らい坊、細貝まい、
本多厚二、前田ビバリー、マツモトヒラコ、ままごと森、水澄美恵子、ミヤタケイコ、
宮本寿恵子、矢部藤子、山吉由利子、吉田義和、よねやまりゅう
海外:マヤ・ホフロヴァ 、タイス・レマンス 、ジェニー・バーネット 、Cocoon Toys
タイス・レマンスさんはウクライナ在住で、家の窓が吹き飛ばされ、電灯も点かない
中で制作されたそうです。
chariot
丸善本店3階の「cafe1869 by MARUZEN」に行ってきました。
場所は千代田区丸の内1-6-4で、丸の内オアゾの3階です。



2017年にオープンしたお店で、全席禁煙、窓に面したカウンター席を中心に
約40席あります。
セルフ式のお店で、呼び出しブザーを持って待ちます。
ロースカツサンドとコーヒーのセット930円です。

こちらは小倉サンド830円です。

どちらもホットサンドで、1つずつ交換すると小倉サンドが良いデザートになります。
窓の向こうのJR線路を行き交う電車を眺めながらいただきました。

以前、「cafe1869 by MARUZEN」に行った時の記事です。
***
丸善丸の内本店4階ギャラリーでは、「MISOROGI みそろぎ人形展 2022」が
9月20日(火)まで開かれています。

「みそろぎ」はMythology(神話学)に由来する、この展覧会のための造語だそうです。
神話や民話、伝承、想像などから生まれた異次元の存在を追いたいとのことで、
約30名の0名の作家の作品が展示されています。
外国の作家の作品もあります。
郷土人形、玩具系と創作人形、フィギュア系の作品のコラボで、張り子人形や
今戸焼もあって、それぞれの作風を楽しめます。
(出品予定作家)
国内:Archibras、飯野モモコ、ウエノミホコ、En、太田みき子(宮内張り子)、クサボン、
月光社、コリスミカ、新家智子、杉田明十志、髙橋操、所由紀子、中澤忠幸、
西村FELIZ、Noe 高橋野枝、林リウイチ、張り子人形のやま、風らい坊、細貝まい、
本多厚二、前田ビバリー、マツモトヒラコ、ままごと森、水澄美恵子、ミヤタケイコ、
宮本寿恵子、矢部藤子、山吉由利子、吉田義和、よねやまりゅう
海外:マヤ・ホフロヴァ 、タイス・レマンス 、ジェニー・バーネット 、Cocoon Toys
タイス・レマンスさんはウクライナ在住で、家の窓が吹き飛ばされ、電灯も点かない
中で制作されたそうです。
三越前
日本橋三越本店本館7階ギャラリーでは9月26日(月)まで、
「第69回 日本伝統工芸展」が開かれています。
入場は無料です。
今年は各部門の技巧を凝らした逸品、約560点が展示されています。

木竹工 透網代花籠「朝露」 河野祥篁 日本工芸会総裁賞

大きな籠で、当たる光が早朝の露に思えたことによる命名とのことです。
漆芸 蒔絵箱「凛花」 田中義光 高松宮記念賞

金地に蒔絵で椿を描いていて、深みのある色合いは速水御舟の「名樹散椿」を
思わせます。
陶芸 備前白泥混淆花器 隠﨑隆一 文部科学大臣賞

楕円形の底と口縁が90度違えてあり、3層の薄い層が巻き付いています。
木竹工 神代杉網代文様箱「朔望」 林哲也 東京都知事賞

屋久杉と長く地中に埋もれていた神代杉の柾目板を交互に編んであります。
諸工芸 硝子切子鉢「波瑠璃」 氣賀澤雅人 NHK会長賞

底は深い青色で、胴の斜めのカットはダイナミックで波頭を見るようです。
金工 吹分盤 般若泰樹 朝日新聞社賞

吹分は違う種類の金属を溶解して1つの鋳型に流し込む技法です。
黄銅と黒味銅の組み合わせは湧き上がる雲のようです。
染織 唐組帯締「潮騒」 松山好成 日本工芸会会長賞

唐組(からくみ)という、飛鳥時代からある技法を復活させています。
漆芸 乾漆蒔絵漆箱 「果てしなき」 須藤靖典 日本工芸会保持者賞

金銀の蒔絵を施し、アクセントに銀の粒を置いてあります。
陶芸 白磁鉢 五嶋竜也 日本工芸会奨励賞

天草の陶石を用いた、華やいだ造形です。
染織 刺繡着物「仰ぐ」 武部由紀子 日本工芸会奨励賞

カトリックの聖堂の高く尖った天井を仰ぎ見た印象を形にしています。
漆芸 籃胎蒟醬箱「幻想」 神垣夏子 日本工芸会奨励賞

蒟醬(きんま)は漆地に色漆を彫り込んでいく技法です。
銀杏の葉は3層になって奥行きを見せ、まさに今降ってきたようです。
金工 メロンとバナナ 帯飾り 岡原有子 日本工芸会奨励賞

見慣れた品を使って面白味を出しています。
人形 木芯桐塑布和紙貼「夕浜」 満丸正人 日本工芸会奨励賞

漁から帰る沖縄の漁師の姿で、日焼けした顔も表現されています。
染織 木綿風通織着物「宙」 佐竹孝子 日本工芸会新人賞

ヤシャブシ、クチナシ、ヤマモモ、クズなどから採った染料と紺で染めた糸を
織ってありります。
色を少しずつづらして織ってあるので、模様が揺らいで見えます。
漆芸 乾漆螺鈿蒔絵箱「溢水」 新井寛生 日本工芸会新人賞

胴は細い縦縞になり、角は青く光っています。
諸工芸 硝子鶴首花入「凛然」 川邉雅規 日本工芸会新人賞

無色透明ガラスに白色ガラスを何層も重ね、年輪のようなカットを入れています。
2021年の「第68回 日本伝統工芸展」の記事です。
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日本橋三越本店本館7階ギャラリーでは9月26日(月)まで、
「第69回 日本伝統工芸展」が開かれています。
入場は無料です。
今年は各部門の技巧を凝らした逸品、約560点が展示されています。

木竹工 透網代花籠「朝露」 河野祥篁 日本工芸会総裁賞

大きな籠で、当たる光が早朝の露に思えたことによる命名とのことです。
漆芸 蒔絵箱「凛花」 田中義光 高松宮記念賞

金地に蒔絵で椿を描いていて、深みのある色合いは速水御舟の「名樹散椿」を
思わせます。
陶芸 備前白泥混淆花器 隠﨑隆一 文部科学大臣賞

楕円形の底と口縁が90度違えてあり、3層の薄い層が巻き付いています。
木竹工 神代杉網代文様箱「朔望」 林哲也 東京都知事賞

屋久杉と長く地中に埋もれていた神代杉の柾目板を交互に編んであります。
諸工芸 硝子切子鉢「波瑠璃」 氣賀澤雅人 NHK会長賞

底は深い青色で、胴の斜めのカットはダイナミックで波頭を見るようです。
金工 吹分盤 般若泰樹 朝日新聞社賞

吹分は違う種類の金属を溶解して1つの鋳型に流し込む技法です。
黄銅と黒味銅の組み合わせは湧き上がる雲のようです。
染織 唐組帯締「潮騒」 松山好成 日本工芸会会長賞

唐組(からくみ)という、飛鳥時代からある技法を復活させています。
漆芸 乾漆蒔絵漆箱 「果てしなき」 須藤靖典 日本工芸会保持者賞

金銀の蒔絵を施し、アクセントに銀の粒を置いてあります。
陶芸 白磁鉢 五嶋竜也 日本工芸会奨励賞

天草の陶石を用いた、華やいだ造形です。
染織 刺繡着物「仰ぐ」 武部由紀子 日本工芸会奨励賞

カトリックの聖堂の高く尖った天井を仰ぎ見た印象を形にしています。
漆芸 籃胎蒟醬箱「幻想」 神垣夏子 日本工芸会奨励賞

蒟醬(きんま)は漆地に色漆を彫り込んでいく技法です。
銀杏の葉は3層になって奥行きを見せ、まさに今降ってきたようです。
金工 メロンとバナナ 帯飾り 岡原有子 日本工芸会奨励賞

見慣れた品を使って面白味を出しています。
人形 木芯桐塑布和紙貼「夕浜」 満丸正人 日本工芸会奨励賞

漁から帰る沖縄の漁師の姿で、日焼けした顔も表現されています。
染織 木綿風通織着物「宙」 佐竹孝子 日本工芸会新人賞

ヤシャブシ、クチナシ、ヤマモモ、クズなどから採った染料と紺で染めた糸を
織ってありります。
色を少しずつづらして織ってあるので、模様が揺らいで見えます。
漆芸 乾漆螺鈿蒔絵箱「溢水」 新井寛生 日本工芸会新人賞

胴は細い縦縞になり、角は青く光っています。
諸工芸 硝子鶴首花入「凛然」 川邉雅規 日本工芸会新人賞

無色透明ガラスに白色ガラスを何層も重ね、年輪のようなカットを入れています。
2021年の「第68回 日本伝統工芸展」の記事です。