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「~あそびそなえ~甲斐千香子 個展」 松坂屋上野店
御徒町・上野広小路
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松坂屋上野店7階アートギャラリーでは「~あそびそなえ~甲斐千香子 個展」が
開かれています。
会期は9月5日(火)までです。

甲斐千香子さん(1987~)は 宮崎県出身で、武蔵野美術大学日本画コースを卒業し、
アクリルで制作されています。
日常の品々を別の物に見立てるという手法で、楽しくファンタジックな世界が
広がっています。
日本画の技法が基になっており、口紅を花に見立てた作品には宋元画の
趣きがあります。

「ユタカメグリソウ」
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家、車、宝石、金、コイン、人形などが花の様に賑やかに盛り付けられています。


【2023/08/31 19:36】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
「うえののそこから「はじまり、はじまり」荒木珠奈 展」 東京都美術館
上野
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上野の東京都美術館では「うえののそこから「はじまり、はじまり」荒木珠奈 展」が
開かれています。
会期は10月9日(月・祝)までです。

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荒木珠奈さん(1970-)は東京都出身で、ニューヨークを拠点に版画、立体、
インスタレーションなどを制作されています。

会場は撮影可能です。

「詩的な混沌」 2005年 東京都現代美術館
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留学先のメキシコで見た、貧民街で電柱から電気を引いて灯した電球が星のように
連なっている景色を表しています。

「記憶のそこ」 2023年 作家蔵
大きな吹き抜けの空間を使って、ザクロのような巨大なオブジェが置かれています。
床の部分を「そこ」と見立てて、はじめているようです。

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オブジェの中に入って見上げると、鏡が貼ってあるのが見えます。

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「道」 1995年 作家蔵
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舟の形の車にランプが灯っています。

「うち」 1999年 作家蔵
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鍵で箱を開けると中のランプが点いて、温かい家庭を思わせます。

「迷惑なコヨーテ」 2007年 作家蔵
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ミニシアターの趣きです。

「むかし、むかし…」 2022年 作家蔵
あDSC05489

キャンプのテントのようです。

版画作品も並んでいます。

あDSC05441


「浮き雲暮らし」 2000年 作家蔵
荒木img022 (3)


「うさぎの月夜」 2008年 作家蔵
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「NeNe Sol-末っ子の太陽-」挿絵 2011年 作家蔵
あDSC05468

絵本の挿絵です。

「NeNe Sol-末っ子の太陽-」試作版 2011年 作家蔵
あDSC05472

マヤ・アステカ風の装丁です。

荒木珠奈さんの作品からは、原初的なエネルギーと共に、優しさを感じます。

展覧会のHPです。


美術館の向こうには真夏の雲が浮かんでいました。

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【2023/08/29 20:08】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(2) |
「高野光正コレクション 発見された日本の風景」展 日本橋髙島屋
日本橋
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日本橋髙島屋本館8階ホールでは「高野光正コレクション 発見された日本の風景」展が
開かれています。
会期は9月3日(日)までです。
入場料は一般1200円です。

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高野光正氏は1939年生まれの名古屋出身の実業家で、アメリカやイギリスで
明治の日本を描いた作品を積極的に収集し、約700点のコレクションを形成しています。
展覧会ではこのうち水彩画を中心に115点が展示されています。

チャールズ・ワーグマン 「見物する人々」 水彩/紙
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チャールズ・ワーグマン( 1832-1891)はイギリス人で、文久元年(1861)に
新聞記者兼挿絵画家として来日し、居留外国人向けの雑誌を創刊し、
高橋由一や五姓田義松に油彩画を教えています。

チャールズ・エドウィン・フリップ 「戎座」 水彩/紙
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戎座(えびすざ)という芝居小屋の情景で、日傘を差して招き看板を見上げる女性や
天秤棒を担いだ商人も見えます。
チャールズ・エドウィン・フリップ( 1854-1906)はイギリス人の画家で、世界各地を
回って戦争や事件の状況などを描いています。

渡辺豊洲 「山岳渓流図」 水彩/紙
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従来の山水画や浮世絵とは異なる、量感と奥行きのある洋画で描いています。

五姓田義松 「亀戸の藤浪」  水彩/紙
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亀戸天神は藤の名所として有名です。
五姓田義松( 1855-1915)は浮世絵師で洋画家の五姓田芳柳(1827-1892)の子で、
チャールズ・ワーグマンに師事し、工部美術学校ではアントニオ・フォンタネージに
師事しています。
明治天皇の地方巡幸にも随行して作品を描き、後にフランスに渡り、帰国後は
1889年の明治美術協会の設立に参加しています。
明治美術協会は黒田清輝が1896年に結成した白馬会に対し旧派とみなされ、
やがて勢いを失います。

小山正太郎 「秋景図」 油彩/画布
濃密なバルビゾン派風の描き振りによる秋の林の景色で、藁屋根が見えるので
日本の風景と分かります。
画面は暗く、深い味わいのある作品です。
小山正太郎(1857-1916)は元長岡藩士で、工部美術学校でフォンタネージの
指導を受けています。
明治美術会に参加しますが、黒田清輝の白馬会が結成されると、小山たちは
旧派として退けられていきます。
その後、不同舎を設立し、青木繁、満谷国四郎などを教えています。

吉田博 「夜の灯」 水彩/紙
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吉田博(1876-1950)は久留米藩士の子として生まれ、小山正太郎の画塾、
不同舎に入っています。
不同舎には同じ久留米藩士の子、青木繁と坂本繁二郎も入っています。
欧米を中心に海外渡航を重ね、山岳などの風景を水彩、油彩、木版により
多数制作しています。
明治美術協会の後身である太平洋画会の設立者の一人であり、海外での
人気の高い画家となっています。

五百城文哉 「日光東照宮陽明門」 油彩/画布 明治31( 1898)年
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五百城文哉(いおきぶんさい、1863-1906)は水戸藩士の子で、高橋由一に師事し、
後に日光に住んで風景や植物を描いています。
日光は避暑地として多くの外国人が訪れ、絵の題材としても喜ばれています。
牧野富太郎とともに植物採集をしたこともあるそうで、精確な植物画も描いています。

外国人が特に好んだ題材は、富士山、日光などの風景や、花などです。
日本人が小さな庭にも花を咲かせて楽しんでいる様子は特に花好きのイギリス人に
喜ばれています。
また、子どもが背中に弟妹などをおぶって子守りする様子は珍しかったようで、
よく描かれています。

笠木治郎吉(1870-1923)の作品も11点、展示されています。
笠木治郎吉は横浜に住み、外国人の土産用に日本の庶民の姿を描いています。
くっきりと濃密に描かれた画面はちょっとポスターのような趣きがあります。

「農家の少女たち」 水彩/紙
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「漁網を編む男性」 水彩/紙
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「花を持つ少女」 水彩/紙
高野img007 (3)


明治に来日した外国人が日本の何に注目したか、日本人画家がどのように
西洋画の技法による日本を描いたかを見せてくれて、とても面白い展覧会です。

展覧会のHPです。


【2023/08/27 19:51】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
「矢野元晴 水彩画展」 丸善丸の内本店
東京
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丸善丸の内本店4階ギャラリーAでは「矢野元晴 水彩画展」が開かれています。
会期は8月29日(火)までです。

ライブペインティングもあります。

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矢野元晴さん(1988~)は鎌倉市生まれで、現在も鎌倉市に在住し、
水彩で海外や国内の風景を描いておられます。
彩らしい、さらりした勢いのある筆捌きです。

「New View( Venice)」
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「Venice Summer II」
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「BLUE HARBOR IN SPAIN」
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「赤い薔薇の似合う家(横浜・イギリス館)」
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鎌倉の風景も多く展示されています。

「鎌倉高校前の思い出」
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今や聖地となった有名な場所です。


【2023/08/26 18:57】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
「カフェ・キャピタル 東武池袋店」
池袋
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「カフェ・キャピタル 東武池袋店」は東武百貨店池袋店プラザ館 4階 8番地にあります。

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ノジマ電気の奥の目立たない所にある穴場的なお店で、店内は約40席あります。

メニューはいろいろ揃っています。

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コーヒーゼリーソフトクリームのせ880円(手前)とソフトクリームサンデー660円です。

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コーヒーゼリーは心地良い苦みが効いて、美味しいです。

キャピタルコーヒーらしく簡素なたつくりの店内ですが、コーヒーのメニューが
しっかりしていて、買い物途中のひと休みに便利なお店です。


【2023/08/25 20:50】 お店 | トラックバック(0) | コメント(0) |
「遭遇」展 湯島 文京区教育センター
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2022年は世界鉱物年ということで、湯島の文京区教育センターのスクール・モバイル
ミュージアム(大学連携事業室)では「遭遇」展が開かれています。
会期は9月30日(金)まで、日曜祝日はお休みです。
場所は文京区湯島4丁目7番10号です。

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東京大学総合研究博物館による展示です。
博物館の研究者は、かつては動物の命を支えていた骨と「遭遇」しています。

展示室に並んだ、動物の頭骨
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ネコ科の動物たちです。
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ライオンやピューマなどは鋭い牙を持っています。
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巨大なアジアゾウです。
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シロサイも大きく、鼻骨の角と接合している部分はブツブツになっています。
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バーラルはチベット周辺に棲むウシ科の動物で、立派な角を持っています。
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ロバは長い鼻をしています。
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ブタ(手前)はイノシシ(右)やアフリカに棲むアカカワイノシシ(奥)より鼻が短いです。
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ゴリラは強力な咀嚼筋を支える面積を確保するため、頭頂部が立ち上がっています。
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いろいろなサルはヒトと形が似ています。
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ほとんどが哺乳類の頭骨ですが、爬虫類のナイルワニもいます。
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アオウミガメの頭の形はシンプルです。
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展覧会のHPです。


【2023/08/24 19:44】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
インターメディアテク特別展示「東京エフェメラ」 丸の内JPタワー
東京
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丸の内JPタワーの2.3階にある、JPタワー学術文化総合ミュージアム、
インターメディアテク(IMT)は東京大学総合研究博物館と
日本郵便株式会社が協働して運営を行なうミュージアムです。
入場は無料です。

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広い展示室には東京大学の所蔵する学術標本や研究資料が常設展示されています。
昔の陳列棚や机なども使い、多数の動物の剥製や骨格標本、植物の標本、
昔の実験器具、機械などが並んでいます。

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9月3日までは特別展示、「東京エフェメラ」が行われています。

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エフェメラはギリシャ語で、長期利用や保存を想定していないチラシや葉書など、
一時的な印刷物のことです。
従来は資料として重視されていなかったエフェメラは最近、注目を浴び、
ミュージアム・コレクションに加わるようになったそうです。

東京という、多様な顔を持つ街を捉えたエフェメラの展示です。

「帝都近傍圖 戦災消失區域表示」
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終戦の年、1945年の12月の発行で、空襲による焼失地域が赤色で表示されています。

宮城は米軍が爆撃を避けたため、焼失を免れています。
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「東京娯樂案内」
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終戦の2年後の1947年の発行ですが、戦災など無かったかのように描かれています。
映画館や劇場が娯楽の中心だったことが分かります。

後樂園スタディアムには四角い学帽の学生が見えます。
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新宿は新宿三越、伊勢丹の他多くの、劇場や映画館があります。
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銀座和光と銀座松屋は終戦後、進駐軍のPX(post exchange、軍隊内の売店)として
接収されていました。
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ジープに乗った進駐軍のMP(military police、憲兵)もいます。
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1964年の東京オリンピック関係の印刷物です。
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銀座百店会の発行している「銀座百点」は1955年の創刊です。
谷根千という言葉を生み出した地域雑誌、「谷中・根津・千駄木」は1984年から
2009年まで発行されました。
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インターメディアテクのHPです。


【2023/08/22 20:03】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
東京国立博物館 総合文化展 2023年8月 追加
上野
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東京国立博物館の総合文化展(平常展)の記事の3回目に載せた「帝鑑図屏風」が
興味深かったので、中の絵12点すべてを載せます。
明代の政治家、張居正の著した、古来の君主の善例81と悪例31の例を集めた
「帝鑑図説」を基にしており、右隻に善行、左隻に愚行が描かれています。

「帝鑑図屏風」 狩野探幽他 江戸時代・17世紀
右隻
び1DSC05142

左隻
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為政者の諫めとして描かれた屏風で、右隻に賢帝の善行、左隻に愚帝の愚行が
並べられています。
狩野派を中心に、長谷川派、海北派など、各派の絵師の合作です。

(右隻)
「任賢図治」 唐堯帝の善行 長谷川等岳
てDSC05341

堯帝は伝説上の聖王で、賢者を任用して国を治めた。

「解網施仁」 商湯王の善行 狩野左京進
てDSC05343

湯王は殷王朝の初代王とされ、猟師が四方に網を張っているのを見て、
三方を開けさせ、禽獣にも善を施した。

「却千里馬」 漢文帝の善行 狩野主膳
てDSC05347

文帝は一日に千里を駆ける馬を献上されたが、そんなに長い距離を駆ける
必要など無いとして、受け取らなかった。
帰っていく馬も見えます。

「詔儒講経」 漢宣帝の善行 狩野宗徳
てDSC05349


「賓礼故人」 漢光武の善行 狩野佐兵衛
てDSC05353

光武帝はかつて共に学んだ隠者の厳光を探して召し出した。

「拒関賜布」 漢光武の善行 狩野探幽
てDSC05355

光武帝が狩りの帰りが遅れたが、関所の門番が法を守って門を開けなかったことを
賞して布を与えた。

(左隻)
「戯挙烽火」 幽王の愚行 狩野興以
てDSC05359

周の幽王は寵愛していた褒姒を笑わせるため何度も偽の烽火を上げて
将兵を集めたため、反乱が起きて烽火を上げても誰も集まらず、
反乱軍に殺されてしまった。
狩野興以(?~1636)は狩野光信の門人で、光信の甥の探幽などを支えています。
手前では烽火に驚いた軍兵が紅旗を掲げ、慌てて駆け付けています。

「西邸鬻爵(せいていいくしゃく)」 霊帝の愚行 狩野甚ノ丞
てDSC05361

後漢の皇帝、霊帝は官職を売って宮殿を建てる費用を集めた。
狩野甚ノ丞は狩野永徳の甥です。

「羊車遊宴」 晋武帝の愚行 曽田(海北)友伯
てDSC05365

晋の武帝は羊に曳かせた車に乗って後宮を回り、車が止まった女性の部屋で
一夜を過ごした。
女性たちは入口に羊の好む塩を置いて留めようとしたことから、飲食店の入口の
盛り塩を置くようになったともいわれています。

「華林縦逸」 北斉主緯の愚行 (狩野)重源兵衛
てDSC05367


「斜封除官」 唐中宗の愚行 狩野甚之丞
てDSC05371

唐の中宗は盛んに売官を行なった。
実際は母の則天武后が行なっていました。

「玉樹新声」 陳後主の愚行 海北了伯
てDSC05373

陳叔宝(後主)は陳の最後の皇帝で、奸臣を重用し、隋に滅ぼされてしまった。
詩人としては評価が高く、「玉樹後庭花」は亡国の詩として有名です。


基になった「帝鑑図説」には他に善行の諫鼓謗木、愚行の脯林酒池(酒池肉林)・
坑儒焚書などが載っています。


【2023/08/20 19:42】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
東京国立博物館 総合文化展 2023年8月 その3
上野
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東京国立博物館の総合文化展(平常展)の記事を3回に分け、今日はその3で、
屏風や軸物を載せます。

「釈迦三尊図」 雲渓永怡 室町時代・16世紀 常盤山文庫蔵
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花を持つ釈迦如来と獅子に乗った文殊菩薩、象に乗った普賢菩薩の三幅対です。
雲渓永怡は雪舟の系統で、周防の大内氏の周辺で活動した画僧です。
この作品も元は山口県内の寺院にありました。

「十王像(右から太山王、平等王、都市王)」 室町時代・16世紀
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死者の生前の行ないを裁く10人の王のうち、太山王(四十九日)、平等王(百箇日)、
都市王(一周忌)の像です。
閻魔王は三十五日を担当します。

「厩図屏風」 室町時代・16世紀 重要文化財
右隻
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左隻
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馬の守り神とされる猿も描かれています。
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厩には6頭の馬がつながれ、その前で碁や将棋に興じる人がいて、
外には松や桜、鶴などが配されています。
厩図は室町時代、武家に好まれた画題です。

「竹林七賢図屏風」 啓孫 室町時代・16世紀
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魏の時代、竹林に隠遁したという七賢人を描いています。
啓孫(生没年不詳)は関東で活躍した画僧、祥啓の弟子です。

「士農工商図屏風」 狩野探幽 江戸時代・17世紀 個人蔵 重要美術品
右隻
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左隻
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士農工商は儒教の概念で、画面も中国の情景になっています。
日本では職業区分を表す言葉とされ、士は武士のことと解釈しています。
狩野探幽らしく、余白を大きく取った画面で、虎狩りをする士や大工仕事をする
工などが描かれています。

「長恨歌図屏風」 筆者不詳 江戸時代・17世紀
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白楽天の「長恨歌」の情景で、画面下は唐の玄宗皇帝と楊貴妃の華やかな日々、
画面上は安禄山の乱による長安からの逃避と楊貴妃の悲劇の場面です。
17世紀初頭の狩野派による作と思われます。

「帝鑑図屏風」 狩野探幽他 江戸時代・17世紀
右隻
び1DSC05142

左隻
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為政者の諫めとして描かれた屏風で、右隻に賢帝の善行、左隻に愚帝の愚行が
並べられています。
狩野派など各派の絵師の合作です。

「許由巣父図屏風」 久隅守景 江戸時代・17世紀
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許由は伝説上の隠者で、高潔な人柄を知った堯帝は帝位を譲ろうと申し出ますが、
汚らわしいことを聞いたといって川の水で耳を洗います。
同じく隠者の巣父(そうほ)は牛に水を飲ませに川に来ますが、その光景を見て、
そのような汚い水は飲ませられないといって、牛を連れて帰って行ってしまいます。
滝の流れる空間の表現が巧みです。

「神農図」 狩野永納 江戸時代・17世紀
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神農は伝説上の王で、医療と農耕を民に教えたとされています。
自ら各種の植物を食べてその効能を調べたと伝えられています。
賛は伊藤仁斎です。

「李広射石図」 尾形光琳 江戸時代・18世紀
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前漢の将軍、李広(?―前119)が石を虎と見間違えて射た矢が
石に突き立ったという故事に拠っています。
手早く描かれ、大きな笠が目を引きます。
光琳が描くと、勇猛な李広も柔らかくユーモラスになります。

「蘇武図」 渡辺崋山 江戸時代・天保10年(1839)
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蘇武(前140頃? -前60)は前漢の人で、使者として匈奴に赴きますが捕えられ、
20年近く抑留されます。
その間、匈奴への臣従の要求を拒否して、羊飼いとして暮らしました。
節を枉げない蘇武の人格をよく表した絵です。

「玄圃瑤華のうち水葵・糸瓜」 伊藤若冲自画自刻 江戸時代・明和5年(1768)
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「玄圃瑤華のうち花菖蒲・棕櫚」 伊藤若冲自画自刻 江戸時代・明和5年(1768)
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玄圃は仙人の住む所、瑤華は玉のように美しい花という意味です。
拓版画という、版木に紙を乗せ、墨を含んだたんぽで叩いて刷り出す、
拓本と同じ技法によっています。
白と黒の対比の効いた、デザイン性もある画面です。


【2023/08/19 21:04】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
「GODIVA cafe 日本橋」 2023年8月
日本橋
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日本橋交差点の「GODIVA cafe 日本橋」に行ってきました。
場所は中央区日本橋1-3-13です。

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よく晴れた日で、大きな窓からの光で店内も明るくなっています。

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チョコレート菓子やパンが並んでいます。

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クッキーなどもあります。

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チョココロネ600円とヴィエノワ350円です。

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チョココロネはたっぷりチョコレートが塗ってあり、甘くて美味しいですが、
気を付けて食べないと口の回りが山賊の様になります。

こちらは別の日に行った時のチョコメロンパン440円とカフェラテS470円です。

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チョコメロンパンはほど良い甘さで、美味しいです。

カラリと晴れた日の時間をカフェで過ごすのも良いものです。


【2023/08/18 19:00】 お店 | トラックバック(0) | コメント(0) |
東京国立博物館の総合文化展(平常展) 2023年8月 その2
上野
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東京国立博物館の総合文化展(平常展)の記事を3回に分け、今日はその2で、
茶道具と浮世絵を載せます。

「志野茶碗 銘 振袖」 美濃 安土桃山~江戸時代・16~17世紀
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筒型の茶碗で、歪みや削りを入れて変化を持たせ、鉄絵で薄も描いています。

「大井戸茶碗 佐野井戸」 朝鮮時代・16世紀
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かつての所有者の名が付いています。
大振りでのびやかな造りの茶碗です。
井戸茶碗は井戸のように深い茶碗という意味のようで、枇杷色と呼ばれる色の釉、
高い高台、高台辺りの梅花皮(かいらぎ)と呼ばれる釉薬の縮れなどが特徴です。
大井戸茶碗は井戸茶碗の中でも大振りのものをいいます。

「古銅象耳花入 銘 秋月」 室町時代・15~16世紀 松永安左エ門氏寄贈
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北宋時代以降に古代の青銅器を模して作られた倣古銅器は唐物として日本に渡り、
日本でも作られています。
秋月の銘は小堀遠州によるものです。

「緋襷平鉢」 備前 安土桃山~江戸時代・16~17世紀 個人蔵
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焼成時に他の器と癒着しないよう巻いた藁の跡が襷(たすき)のように見えるので、
緋(火)、襷と呼ばれ、備前焼の特徴となっています。


「遊女立姿図」 長陽堂安知 江戸時代・18世紀
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勝山髷を結い、片輪車に夕顔の夏らしい柄の振袖を着た遊女の堂々とした立ち姿です。
表装も斬新です。
長陽堂安知(生没年不詳)は肉筆浮世絵を描いた懐月堂安度の弟子で、
宝永・正徳年間(1704~16)に活躍していす。

「蚊帳美人図」 川又常行 江戸時代・18世紀
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投げ島田を結った女性が蚊帳から出て、立膝で煙管を持ち、月を眺めています。
川又常行(1677~?)は狩野常信の弟子ともいわれ、肉筆の浮世絵美人画のみを
描いています。

「蚊帳から出る美人」 鈴木春信 江戸時代・18世紀
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庭の池には燕子花が咲いて涼しげです。

「蚊帳美人図」 歌川国貞(三代豊国) 江戸時代・19世紀
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つぶし島田の女性が桜に流水模様の着物姿で、朝顔を描いた団扇を手に涼んでいます。
表装に描かれた虫の音を聴いているのでしょうか。

「青樓藝子俄狂言盡・玉屋弥八内三味線こん、きくぢ、こきう いその」
 礒田湖龍斎 江戸時代・18世紀

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吉原では客足の落ちる8月に仮装や即興芸を披露しながら練り歩く吉原俄(にわか)を
催していました。
礒田湖龍斎(1735‐90?)は勝川春章と同時期の浮世絵師で、肉筆美人画も
よく描いています。

「青樓万歳俄・五月三番叟」 鳥文斎栄之筆 江戸時代・18世紀
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青樓とは江戸では吉原遊郭を指します。
鳥文斎栄之(1756-1829)は直参の旗本で、十代将軍徳川家治に仕えたこともある
異色の絵師です。

「夏の宵」 喜多川歌麿 江戸時代・19世紀
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大丸髷に雲竜模様の前帯を締めた花魁が縁台に腰掛け、煙管を手に胸もはだけて
くつろいでいます。
横で禿が団扇で扇いでいます。

「東都名所・両国の涼」 歌川国芳 江戸時代・19世紀
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「東都名所」は風景版画のシリーズです。
両国橋辺りの夏の景色で、花火が上がり、涼み舟の客が物売り舟から何か買っています。
水に入っているのは両国橋東詰めの垢離場で相模の大山に参詣する人たちが水垢離を
しているところです。
大山詣りは江戸時代盛んに行われ、大きな木太刀を奉納していました。

「名所江戸百景・高輪うしまち」 歌川広重 江戸時代・安政4年(1857)
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高輪牛町は寛永の頃に芝増上寺の社殿建築などの用材運搬用として、京都から
牛持人足を集め、住まわせた所で、車町という名でしたが、牛町とも呼ばれていました。
多い時には1000頭もの牛がいたそうです。
近景に大きく牛車の車輪を描いた、広重独特の構図です。
子犬が草鞋の紐を引っ張って遊び、西瓜の皮が散らばり、遠くには夕立の後の虹が見えます。

「三囲神社の夕立」 鳥居清長 江戸時代・18世紀
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大判3枚続きで、夕立に遭って向島の三囲神社に逃げ込む人たちです。
干ばつの時、宝井其角がここで雨乞いの句、「遊ふた地や田を見めくりの神ならは」を
詠んだところ、翌日雨が降ったことでも有名な神社で、三井家の守り神ともなっています。

雷神たちも描かれています。
其角の句を吟味しているようです。
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裸足で両刀を差しているのは足軽でしょうか。
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【2023/08/17 19:33】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
東京国立博物館 総合文化展 2023年8月 その1
上野
chariot

東京国立博物館の総合文化展(平常展)の展示品の多くが8月8日に展示替えに
なったので、3回に分けて記事にします。
今日はその1で、武具や衣装などです。

「円珍戒牒(円珍関係文書の内)」 平安時代・天長10年(833) 国宝
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国宝室の展示です。
延暦寺第五世座主で天台宗寺門派の祖、円珍(智証大師)が延暦寺で菩薩戒を
受けた時に太政官が発行した証明書です。
太政官印が捺されています。

「色々糸威胴丸」 室町時代・15世紀 文化庁蔵 重要文化財
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紅、白、紫の糸で威した胴丸で、大袖と杏葉が付き、金具を獅子牡丹文の絵韋で
包んでいます。

「金小札紅糸中白威腹巻」 安土桃山時代・16世紀 重要美術品
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背中で引き合わせる腹巻で、大袖と喉輪、杏葉が付いています。
紅糸と白糸で威し、小札に金箔を貼った、華やかな鎧です。

「本小札勝色威腹巻」 江戸時代・18世紀文化庁蔵
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今治藩久松松平家伝来で、室町時代の腹巻を模した復古調の甲冑です。
勝色(紺色)の糸で威し、星兜に鍬形と龍頭を付け、家紋の星梅鉢紋の
金具を配しています。

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袖は壺袖で、腹巻の背の引合わせ部分を守る背板も付いています。

「雪下胴具足」 安土桃山時代・天正12年(1584)
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会津雪下鍛冶の考案した、鉄板5枚を蝶番でつないだ武骨な五枚胴具足で、
伊達政宗が好んだ形です。

「片鎌槍」 室町時代・16世紀 徳川茂承氏寄贈
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十文字槍の片方を短くした形です。
加藤清正の娘、八十姫(瑤林院)が紀伊和歌山藩初代徳川頼宣に輿入れの時に
持参しています。

「帷子 白麻地橘岩波文字模様」 江戸時代・18世紀
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帷子(かたびら)は裏地の無い単衣で、夏に着られました。
橘の木の模様に和漢朗詠集の詩の一節「嘉 辰 令 月 歓 無 極」の文字が
刺繍されています。

「帷子 玉子色麻地風景模様」 江戸時代・18世紀
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江戸時代後期の典型的な武家女性の夏の帷子です。
藍を主にした模様は江戸の武家屋敷の御殿女中の下位の衣装とされています。

「帷子 白麻地笠紅葉模様」 江戸時代・18世紀
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笠と紅葉の意匠は古今和歌集の秋の歌に拠っています。

  雨降れば笠取山のもみじ葉は行きかふ人の袖さへぞ照る
                               壬生忠岑

「帷子 白麻地幕鳥兜火焔太鼓風景模様」 江戸時代・19世紀
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紅葉や幕、舞楽の鳥兜、火焔太鼓の意匠は源氏物語の紅葉の賀の帖に
拠っています。

以下は能装束です。

「縫箔 紅白紺段籠目秋草七宝夕顔流水杜若模様」
 江戸時代・18世紀 文化庁蔵

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三段に分けて染め、刺繍で四季の花を表しています。
縫箔は刺繍と金銀箔で模様を表した衣装で、安土桃山時代の表着でした。
江戸時代の表着である唐織の段模様を模した珍しい品とのことです。

「縫箔 茶地百合御所車模様」 奈良・金春家伝来
 安土桃山時代・16世紀 重要文化財

いDSC05193 (1)

いDSC05193 (2)

袖幅の狭い安土桃山時代の小袖の形です。
金の摺箔で立涌模様を施し、御所車と百合を刺繍しています。
大振りな百合のあしらいが印象的です。


【2023/08/15 20:26】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
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