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「皇室のみやびー受け継ぐ美―」展 皇居三の丸尚蔵館
大手町
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皇居三の丸尚蔵館では、「皇室のみやびー受け継ぐ美―」展が開かれています。
会期は4期に分かれ、第1期は12月24日(日)まで、入館料は一般1,000円です。

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三の丸尚蔵館のリニューアル工事が一部終わったので、それを記念しての展覧会です。
全館開館は2026年の予定です。
日時指定予約制ですので、展覧会のHPでご確認下さい。
展示室がまだ小さいこともあって、11月中はすべて予約で埋まっています。

また、三の丸尚蔵館は運営が宮内庁から独立行政法人国立文化財機構へ移管された
ことに伴い、名称も宮内庁三の丸尚蔵館から皇居三の丸尚蔵館に変わっています。

展示されているのは国宝4件です。
そのうち伊藤若冲の「動植綵絵」は2回に分けて4幅ずつ、展示されます。

「春日権現験記絵 巻十二、巻十九」 高階隆兼
 鎌倉時代 延慶2(1309)年頃 国宝
 
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春日社の霊験を表した20巻の絵巻で、巻十九は11月28日からの展示です。
西園寺公衡(1264-1315)が一門の繁栄を願って発願して制作された、
春日明神の霊験譚の絵巻で、延慶2年(1309)3月の日付の目録が付いています。
絵は絵所預の高階隆兼が描き、書は前関白鷹司基忠父子4人が担当しています。
描写も細かく、とてもていねいに描き込まれた絵巻で、収納箱など当初の形が
そのまま残っています。
長く春日大社に置かれていましたが、江戸時代に鷹司家に移り、
明治時代に皇室に献上されています。
傷んでいたため、13年かけて本格的な修理が行われました。
修理の材料には上皇后陛下が育てられた小石丸という蚕の糸も使われているそうです。

巻第十九は正安3(1301)年に悪党たちが春日社に押し入り、神鏡14面を奪い去りますが、
春日社や興福寺の軍勢が後を追って戦いとなり、結局はすべての神鏡を取り返した
事件を描いています。
当時の戦さの様子を描いた資料としてよく引用される場面です。
神威を示すように白雪をいただいた気高い姿の春日山を描いています。
特にうっすらと雪の積もった木々の描写が印象的です。

「藤折枝蒔絵箱」 鎌倉時代 14世紀 国宝
春日権現験記絵が納められていた箱です。

「蒙古襲来絵詞 後巻」 鎌倉時代 13世紀 国宝
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肥後の御家人、竹崎季長の文永の役、弘安の役での活躍を描いた2巻の絵巻物で、
弘安の役を描いた後巻が展示されています。
弘安4年7月5日、鷹島で停泊中に嵐で大損害を受けた蒙古の軍船に乗り込んで、
敵の首を掻いています。
別の軍船には戦鼓や銅鑼を打つ者、櫂を漕ぐ者などが描かれています。
竹崎季長は両役の軍功により肥後国海東郷の地頭職などの恩賞を得て、
その武功の記録として、この絵巻を描かせています。

「動植綵絵」のうち「紅葉小禽図」 伊藤若冲  江戸時代 18世紀 国宝
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11月28日からの展示です。
枝が斜めに画面を分割する面白い構図で、丸い輪になった枝が眼を惹きます。

「動植綵絵」全30幅は若冲が京都の相国寺に釈迦三尊像と共に寄進したもので、
明治時代に皇室に献上されています。
2009年に東京国立博物館で開かれた、「皇室の名宝―日本美の華」展では全30幅が
展示され、大きな評判になりました。
2026年の全館開館時には、また全幅の展示を期待します。

「屏風土代」 小野道風  平安時代 延長6年(928) 国宝
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宮廷の屏風を制作するに際して、醍醐天皇の命で、大江朝綱の詩を小野道風が
書にして貼ることになりました。
11首の漢詩の下書きが巻物に仕立てられています。

展覧会のHPです。


特別展示「御即位5年・御成婚30年記念 令和の御代を迎えて―天皇皇后両陛下が
歩まれた30年」も行なわれています。
会期は12月24日(日)までです。


【2023/11/30 19:03】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
「もうひとつの19 世紀―ブーグロー、ミレイとアカデミーの画家たち」展 国立西洋美術館
上野
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国立西洋美術館の新館版画素描展示室では「もうひとつの19 世紀―ブーグロー、ミレイと
アカデミーの画家たち」展が開かれています。
会期は2024年2月12日(月・休)までです。
常設展の一部として観ることが出来ます。

アカデミーimg191 (1)


展示室は撮影可能です。

19世紀後半はフランスの印象派の始まった時期ですが、その頃の主流はアカデミーの
画家たちでした。
フランスの1648年に創立された王立絵画彫刻アカデミー、イギリスの1768年に創立された
アカデミー・オブ・アーツに属し、古典主義に基く作品を描いていました。
展覧会では国立西洋美術館の所蔵する、この変化の時代に活躍したブーグローや
ラファエル・コラン、レオン・ボナなどアカデミーの画家たちの作品が展示されています。


ウィリアム・アドルフ・ブーグロー 「音楽」 1855-56年頃
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個人邸宅の装飾用の作品です。
竪琴やタンバリン、アウロスで音楽を奏していて、古典古代への憧憬を表しています。

ウィリアム・アドルフ・ブーグロー 「クピドの懲罰」 1855-56年頃
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クピド(キューピッド)はローマ神話に登場する愛の神で、恋の矢を放って人の恋愛を
成就させます。
悪戯っ子なので、時々罰を受けたりします。

ウィリアム・アドルフ・ブーグロー 「武器の返却を懇願するクピド」 1855-56年頃
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クピドが恋の矢と弓を取り上げられています。

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ウィリアム・アドルフ・ブーグロー 「小川のほとり」1875年
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古代ローマの彫刻、「足の裏の棘を抜く少年」を思わせる姿とのことで、古典への
素養を見せています。
愛らしい少女を描いたこの絵は人気となり、ブーグローはこの種類の作品を
多く描くようになります。

ウィリアム・アドルフ・ブーグロー 「姉弟」 1887年
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ウィリアム・アドルフ・ブーグロー 「純潔」 1893年 井内コレクションより寄託
聖母子像で、マリアは幼子イエスと子羊を抱いています。


ウィリアム・アドルフ・ブーグロー 「ガブリエル・コットの肖像」 1890年
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ウィリアム・アドルフ・ブーグロー(1825 - 1905)はアカデミーを代表する画家の一人で、
優美で甘味な作風で知られています。
ガブリエル・コットはブーグローやカバネルに学んだ画家、ピエール・オーギュスト・コット
(1837 - 1883)の娘です。
ブーグローはコットの一家と親密で、ガブリエルの結婚に際にはこの絵を描いて母親に
贈っています。

ジョン・エヴァレット・ミレイ 「狼の巣穴」 1863年
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ジョン・エヴァリット・ミレイ(1829-1896)はラファエル前派の画家で、高い技量の
持ち主ですが、後にラファエル前派を離れ、感傷的な作品で名声を得ています。
ミレイの4人の子どもたちがピアノの下を狼の巣穴に見立てて遊んでいるところです。
愛らしい子どもを物語的に描く、「ファンシー・ピクチャー」と呼ばれる技法はイギリスで
評判となっています。

ジョン・エヴァリット・ミレイ 「あひるの子」 1889年
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薄緑の服を着た女の子が手にパンのような物を持ち、それを見たあひるの親子が
寄ってきています。
松方コレクションに入った後、散逸した作品の一つですが、1975年に国立西洋美術館が
収蔵しています。

ジャン=ジャック・エンネル 「ノエツラン夫人の肖像」
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ジャン=ジャック・エンネル(1829-1905)は国立美術学校に学び、イタリアにも
留学しています。
アカデミックな画風ですが、象徴主義的な雰囲気を持っています。

ラファエル・コラン 「詩」 1899年
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ラファエル・コラン(1850-1916)はパリの美術学校でブーグローやアレクサンドル・カバネルに
学んでいます。
当時盛んになった印象派の画風を取り入れたことから外光派とも呼ばれています。
明治以降の日本の洋画界をリードした黒田清輝、久米桂一郎、岡田三郎助、和田英作は
コランに学んでおり、黒田たちが日本にもたらした西洋画はこの外光派の作風です。

東京美術学校出身の佐伯祐三が最初に渡仏した時、ヴラマンクを訪ね、自作を見せたところ、
「このアカデミック!」と一喝された話は有名です。

アカデミーの画家のブーグローやカバネルは印象派を否定しましたが、やがて印象派は
興隆し、主流となります。
更にセザンヌなどを経て、要するに絵画とは色と形であるということになり、抽象絵画が
生まれています。
現在では写実的な絵画も見直され、アカデミーの画家たちも再評価されているようです。
絵画の流行の変遷は面白いものです。

展覧会のHPです。


【2023/11/28 19:26】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
「金理有展」 日本橋高島屋
日本橋
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日本橋高島屋美術画廊Xでは「金理有展」が開かれています。
会期は12月11日(月)までです。

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金理有さん(1980~)は陶芸家で、金属器のような肌合いの作品などを制作しておられます。
縄文土器や古代の青銅の祭器を思わせる、迫力のある形と色が特徴です。

「煌赫彩線刻円光法師」
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「虹金彩破脳嘘線刻坊」
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「Rizing from Chamber pot」
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「虹彩掌」
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「無題」
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「無題」
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今回は白が映える作品も展示されています。

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「無垢彩線刻破胎入道」
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「無垢彩線刻鳳入道(阿形像)」
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「無垢彩線刻鳳入道(吽形像)」
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金属器のような作品と違って、形の面白さが際立って見えます。


【2023/11/26 18:25】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
「上野アーティストプロジェクト2023 いのちをうつす ―菌類、植物、動物、人間」展と「動物園にて ―東京都コレクションを中心に」展 東京都美術館
上野
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上野の東京都美術館では「上野アーティストプロジェクト2023 いのちをうつす
―菌類、植物、動物、人間」展が開かれています。
会期は2024年1月8日(月・祝)までです。

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自然界のいきものを「うつす」ことに取組んできた6名の作品の展示です。

小林路子さんの描いた、色々のきのこの絵が展示されています。

「アメリカウラベニイロガワリ」
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ブナ科の広葉樹林に生えます。
触って傷付けると暗青色になり、食用になります。

辻永(1884 – 1974)の植物画が展示されています。

左「ふうりんそう」 1908年 水戸市立博物館
右「こしろぎく」 1931年 水戸市立博物館
 
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辻永は水戸市育ちで、東京美術学校で黒田清輝や岡田三郎助に師事しています。
初期には山羊を飼い、一時は30頭にも増えて、作品も山羊一辺倒という時期もあります。
また、植物を好み、油彩でありながら絵具を溶剤で薄く溶いて水彩のような色合いの
植物画を描き、生涯に描いた作品は約2万点にのぼります。

「無花果畑」 1912年 水戸市立博物館
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内山春雄さん(1950‐)の制作したバードカービングが展示されています。
バードカービングとは木製の精巧な鳥の模型のことです。
狩猟用の囮として作られたデコイが始まりで、現在では自然保護活動や
博物館教育などのためにも制作されています。

「トキ」 2006年
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日本では一度絶滅しましたが、中国から導入して個体数が増えています。
FRPで型抜きし、アクリルで彩色してあります。

「ヤンバルクイナ」 2020年
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沖縄本島北部に生息する、1981年に発見された新種のクイナです。

「ヤイロチョウ」 2021年
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夏にボルネオなどから飛来して繁殖する渡り鳥です。

鳴き声を聞くことの出来るバードカービングも並んでいます。

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「ライチョウ」
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日本アルプスに生息し、特別天然記念物に指定されています。

「モズ」
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小さい猛禽で、秋によくモズのハヤニエを作ります。

「メジロ」
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春になると梅の木にやってきて、ウグイスと間違えられる鳥です。
ウグイスとは違い、チュンチュンと鳴きます。


今井壽惠さん(1931 –2009)はサラブレットを撮り続けた写真家です。

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「オグリキャップ 黄色い光の中で」 1991年 清里フォトミュージアム
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オグリキャップ(1985 –2010)はハイセイコーによる第1期競馬ブームに続き、
第2期のブームを起こした名馬で、1990年に引退しています。

「メジロマックイーン 優雅に立つ」 1993年 清里フォトミュージアム
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メジロマックイーン(1987 –2006)は日本競馬史上最初に獲得総賞金10億円に達し、
1993年に引退しています。


冨田美穂さん(1987 ―)は東京出身で、牧場でのアルバイトをきっかけに牛に関心を持ち、
現在は北海道の農場で働きながら、巨大な木版画による牛の姿を制作されています。

「701全身図」 2018年
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「904全身図」 2020年
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阿部知暁さん(1957-)はゴリラの絵だけを描き続け、1千頭を超えるゴリラに
出会ったそうです。

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「座るブルブル」 1994年
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「ブルブル」 1999年
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1997年に推定44歳で亡くなった、上野動物園の人気ゴリラ、ブルブルです。

「スノーフレーク」 2000年
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2003年に推定38歳から40歳で亡くなった、バルセロナ動物園で亡くなった
コピート・デ・ニエベ(スノーフレーク)です。
アルビノのオスのゴリラで、全身の毛が白いことからこの名があります。
2016年に亡くなった福岡市動物園のビンドンはスノーフレークの子ですが、
白い毛は遺伝していません。

「ハオコ・モモカ・コモモ」 2016年
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上野動物園のオスのハオコ、メスのモモカ、その子コモモの家族です。

展覧会のHPです。

***

同じ東京都美術館ではコレクション展「動物園にて ―東京都コレクションを中心に」が
開かれています。
会期は2024年1月8日(月・祝)まで、入場は無料です。

東京都美術館に隣接する、日本最古の動物園「上野動物園」についての資料を中心に、
動物園に焦点を当てた展示です。

「東京真画名所図解 上野動物園」 井上安治 明治前期 江戸東京博物館
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上野動物園は明治15年(1882)に開園した、日本で一番古い動物園です。
左は鳥のケージで、右は水族館の入口です。
「東京真画名所図解」は134点から成る木版画の連作で、文明開化時の東京の
風物を描いています。
井上安治(1864-1889)は小林清親に師事した浮世絵師、版画家で、風景画を
得意としましたが、26歳で夭折しています。

「キリン」 加山又造 1960年 東京都現代美術館
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多くの画家たちが動物園に通って動物を写生し、作品にしています。
竹内栖鳳も1900年に渡欧した時に、アントワープの動物園で帰国を遅らせてまで
ライオンを写生し、帰国後に「大獅子図」を描いています。

展覧会のHPです。


【2023/11/25 21:41】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
竹橋から九段 2023/11
竹橋・九段
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竹橋から九段を歩いてみました。

竹橋のパレスサイドビルです。
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円筒形のタワー部分にエレベーターが入っていて、屋上に上がることが出来ます。
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屋上から見てもタワーは際立っています。
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堀の向かいは皇居の平川門です。
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隣の国立近代美術館です。
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武道館の大屋根も見えます。
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神明造りの毎日神社が鎮座しています。
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昭和14年(1939)の毎日新聞社機「ニッポン号」による世界一周飛行成功を記念して
建てられたものです。
東廻りで55日間掛かりましたが、飛行中にドイツがポーランドに侵攻して第2次世界大戦が
勃発したため、パリ、ロンドン、ベルリンなどには寄らず、南側を通ることになりました。

スターバックスコーヒー竹橋パレスサイド店で一休みしました。

秋のメニューのクランベリーブリスバーです。
カップもホリデーシーズンのデザインになりました。
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靖国神社の銀杏はまだ半分緑色です。
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千鳥ヶ淵を歩きました。
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柿が実っています。
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カラスウリがありました。
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【2023/11/24 19:06】 街歩き | トラックバック(0) | コメント(0) |
東京長浜観音堂 高月町柏原 薬師如来立像
東京
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日本橋の「東京長浜観音堂」は東京駅八重洲口からさくら通りを進み、
小路を左に入った八重洲セントラルビルの4階にあります。
場所は中央区日本橋2-3-21です。

11月30日(日)までは高月町柏原の八幡神社蔵の薬師如来立像が脇時の
日光菩薩・月光菩薩立像と共に展示されています。

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薬師如来立像はかつて来光寺と称された、八幡神社の境内の阿弥陀堂に伝わる像で、
平安時代の作と思われます。
ヒノキと思われる一材によるほぼ一木造で、材の形による制約のためか、やや右側に
ずれて彫られています。
量感のある姿で、平安時代前期から中期にかけての特徴を示していますが、
やや彫りがゆるいことから、平安時代中期、10世紀末から11世紀前半の作と思われます。
お顔は体躯に比べ優しい印象で、後世の手が入っているようです。


【2023/11/23 18:17】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
湯島天神の菊祭り  2023/11
上野・湯島
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湯島天神の菊祭りに行ってきました。
11月22日(水)まで開かれています。

本殿では結婚式が行われていました。

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窪町小学校や音羽中学校の生徒の作品もあります。

今年の菊人形は「どうする家康」の家康、瀬名、信長です。
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別の日に撮った写真で、蓮の葉も枯れ始めた上野不忍池です。

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東京国立博物館のユリノキも紅葉しています。

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【2023/11/21 18:18】 街歩き | トラックバック(0) | コメント(2) |
「大巻伸嗣 真空のゆらぎ」展 国立新美術館
乃木坂・六本木
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国立新美術館では「大巻伸嗣 真空のゆらぎ」展が開かれています。
会期は12月25日(月)まで、火曜日は休館日です。
入場は無料、撮影可能です。

大巻伸嗣さん(1971~)は巨大なインスタレーションを制作されるアーティストです。

「Gravity and Grace」
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天井に届くばかりの高さ7mの、ステンレスの透かし彫りで出来た巨大な壺形の
インスタレーションです。

中のLEDランプの光で浮かび上がる、圧倒的な存在感です。

「Gravity and Grace―moment 2023」
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印画紙に直接物を置いて感光させるフォトグラムで、人の姿が写し出されています。

「Limite Air Time―Space 真空のゆらぎ」
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ほぼ真っ暗な広い空間いっぱいに、薄い布地が風に揺れて浮遊しています。
雲か波の寄せるような、何とも不思議な情景です。

夕暮れの新美術館です。

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【2023/11/19 19:08】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
チャリティオークション「Plastic Revives」展 銀座 ポーラ ミュージアム アネックス
銀座一丁目
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銀座のポーラ ミュージアム アネックスではチャリティオークション
「Plastic Revives」展が開かれています。
会期は12月3日(日)まで、会期中は無休です。

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今年で4回目のチャリティオークションでは、ポーラのグループの化粧品容器を再生した
プラスチック素材を使った、19名の作品が展示されています。
「再生」ということについての各作家の興味深いコメントも添えられています。

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舘鼻則孝 「Baby Heel-less Shoes」
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ヒールレスシューズが再生プラスチックで覆われています。
2019年に同じポーラ ミュージアム アネックスで開かれた「舘鼻則孝展」の記事です。

中嶋浩子 「Replay」
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中村弘峰 「再生の龍」
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中村萌 「Regrow Pots-family」
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木彫作品を3Dスキャンし、再生プラスチックの植木鉢に変えていています。

野口哲哉 「float」
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2022年に同じポーラ ミュージアム アネックスで開かれた「野口哲哉展」の記事です。

水野里奈 「花が舞う」
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ミヤケマイ 「扁壺 銘 再生」
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横溝美由紀 「集積」
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いかにも再生プラスチックらしさのある作品です。

渡辺おさむ 「Fantasy Spring」
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黒い再生プラスチックの水面から華やかな未確認生命体が現れています。

2022年に開かれた、前回のチャリティオークションの記事です。

展覧会のHPです。


【2023/11/18 18:18】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
お茶の水、山の上ホテルの休業
お茶の水
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お茶の水の山の上ホテルは2024年2月13日から当面、休業することになりました。

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アールデコ様式の建物は昭和12年(1937)の完成ですが、建物の老朽化への
対応のための休業で、再開の予定は未定とのことです。

正面からだと地下1階になる、落着いた雰囲気の「パーラー・ヒルトップ」には
時々行ったことがあります。

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以前に撮った写真です。

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お茶の水の文化の一つである山の上ホテルがこれからどんな形になるのか気になります。

2014年に「パーラー・ヒルトップ」に行った時の記事です。

お茶の水のソラシティのイルミネーションは星座をあしらった青色に変わりました。

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【2023/11/17 19:33】 お店 | トラックバック(0) | コメント(0) |
「霊気を彫り出す彫刻家 大森暁生展」 西武池袋本店
池袋
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西武池袋本店7階催事場では「霊気を彫り出す彫刻家 大森暁生展」が開かれています。
会期は11月29日(水)まで、入場料は一般800円です。

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大森暁生さん(1971~)は2002年まで籔内佐⽃司さんのアシスタントを務め、1999年から
工房を開設して、動物や人物、昆虫などを題材にした作品を制作されています。

「カラスの舟は昇華する」 1996年
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カラスの胴体が刳り抜かれ、丸木舟のようになっています。
黄泉の国に渡る舟にも見えます。

「ぬけない棘の狼」 1997年
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ユニコーンのようになった狼です。

「ぬけない棘のエレファント」 2002年
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こちらは角の付いた象です。

「森神―Silver back―」 2023年
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雄ゴリラの背中の銀毛が槍のように延びています。

「翼霊」 1997年
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鳥の霊が人の姿になって浮かび上がっています。

「Gothic Casa Blanca」 2007年
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カサブランカは大輪の白い花を咲かせるユリです。

「月夜のテーブルーCougar―」 2004年
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水を飲みに来た、アメリカ大陸に棲むクーガー(ピューマ)です。

「月夜のテーブルーRed Arowana―」 2015年
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こちらは水面下でアロワナが輝いています。

「月夜のJackalope」 2010年
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ジャッカロープ(ツノウサギ)は北米に棲息すると言われる未確認動物です。

熊本市動物愛護センターに取材した犬たちの肖像です。

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「光の肖像―ハンサムれおー」 2017年
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きりりとした表情をしています。

「光の肖像―エリザベスカラーのまいたけー」 2017年
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どこか怪我をしたのかエリザベスカラーを付けられました。

「光の肖像―8分の2ー」 2017年
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心地良さそうに寝入っています。

「光の肖像―すみっこのポンザー」 2011年
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ずっとこのままの姿勢を続け、まったく人に心を開くことの無かった犬です。

「Japan―丹頂鶴―」 2013年
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鏡を使う大森さんの技法で、半身の彫刻が全身のように見えます。

「華炎龍」 2011年
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4つの鏡を並べた中を龍が翔んでいます。

「Super mouse, never be captured」  2019年
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鼠が軽やかに猫の追撃を振り切って、床の上を走っています。

確かな写実と幻想性が一体となった、印象深い作品の揃った展覧会です。


【2023/11/16 20:35】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
「融合する工芸-コレが答えだ-」展 銀座和光本館
銀座
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銀座和光本館6階のセイコーハウス銀座ホールでは「融合する工芸-コレが答えだ-」展が
開かれています。
会期は11月19日(日)まで、入場は無料です。

漆芸(笹井史恵、若宮隆志)、竹工芸(四代 田辺竹雲斎)、陶芸(若杉聖子)、
金工(満田晴穂)、木彫(小黒アリサ)、デジタルアート・建築(貝島佐和子)、
日本画(田島周吾)の8名による各分野の融合作品の展示です。

小黒アリサ×貝島佐和子×笹井史恵×若杉聖子 「アニミズムマーチ」
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田辺竹雲斎×貝島佐和子×満田晴穂 「蜘蛛網 いがき」
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神聖な場所を囲う斎垣(いがき)に蜘蛛が吊り下がっています。
今年、日本橋髙島屋で開かれた「四代 田辺竹雲斎展」の記事です。


満田晴穂×若宮隆志 「自在聖玉押黄金 ラーとケプリ」
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満田晴穂さんは足を動かすことの出来る自在置物の作者です。
玉押黄金(タマオシコガネ)は別名フンコロガシ、古代エジプトではフンを転がす姿から
太陽神のラーやケプリの動きを想像しています。


小黒アリサ×田島周吾×田辺竹雲斎 「猫包籃」
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小黒アリサ×笹井史恵 「饅頭月兎」
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小黒アリサ×笹井史恵 「喜縁鼠」
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笹井史恵×満田晴穂 「柿子蟹」
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笹井史恵×田辺竹雲斎 「LOVEちゃんー愛のそくばくー」
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2019年に日本橋髙島屋で開かれた「笹井史恵展」の記事です。


若杉聖子×若宮隆志 「花器 アクガレ」
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笹井史恵×若宮隆志×田辺竹雲斎×若杉聖子×満田晴穂×小黒アリサ×田島周吾
「亡者の戯(もうじゃのたわむれ)」

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全員の合作です。

各工芸を色々組合せた面白い作品の揃った展覧会です。

展覧会のHPです。


【2023/11/14 19:51】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
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