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「ポーラ ミュージアム アネックス展 2024」 銀座 ポーラ ミュージアム アネックス
銀座一丁目
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銀座のポーラ ミュージアム アネックスでは「ポーラ ミュージアム アネックス展 2024
―表彰と趣意―」が開かれています。

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前期3名、後期3名のポーラ美術振興財団による若手芸術家の在外研修助成を
受けた方々の作品の展示です。
前期の会期は3月10日(日)まで、会期中は無休です。

西田秀己さん(1980~)は釧路生まれで、札幌市立大学デザイン学科卒業、
ベルゲン芸術デザイン大学芸術学部修士課程修了で、ロシアに派遣されています。

「fragile bridge」の映像と1/5模型
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「fragile chairs」の写真と1/20模型
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模型自体が見ていて面白いです。

砂田百合香さん(1989~)は東京都生まれで、武蔵野美術大学空間演出学科卒業、
ドイツに派遣されています。

「Interspace」
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反射光も割れています。

「ambivalent(imperfection)」
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回転するにつれ、壁に反射する光の形も変わります。

江原梨沙子さん(1994~)は東京都生まれで、女子美術大学日本画専攻卒業、
フランスに派遣されています。

「秘儀山水荘画」
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「L'exorcisme」
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矜羯羅童子・制多伽童子を従えた不動明王はトーテムポールの形をしています。

「BIG BULL OF ZODIAC」
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黄道十二宮風の十二支で、古びた曼荼羅のような味わいがあります。


展覧会のHPです。


【2024/02/29 19:29】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
「岩﨑家のお雛さま」展 静嘉堂@丸の内(静嘉堂文庫美術館)
二重橋前・東京
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静嘉堂@丸の内(静嘉堂文庫美術館)では「岩﨑家のお雛さま」展が開かれています。
会期は3月31日(日)までです。

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三菱財閥の4代目総帥、岩崎小弥太(1879-1945)の麻布鳥居坂の邸宅
(現国際文化会館)を飾っていた雛人形などの展示です。

「立雛 次郎左衛門頭」 江戸時代 18~19世紀
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災厄を託して海や川に流す人形(ひとがた)から発展した形です。
衣装には目出度い松竹梅と高砂の翁媼が描かれています。
次郎左衛門雛は丸顔の引目鉤鼻が特徴で、幕府御用も務めた京の人形師の
雛屋次郎左衛門が創めたとされています。
三井記念美術館も同じような立雛を所蔵しています。

「岩﨑家雛人形のうち内裏雛」 五世大木平藏 昭和時代初期
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孝子夫人(1888~1975)のために京都の人形司・丸平大木人形店に注文した雛人形です。
男雛は皇太子の着る鴛鴦丸(えんおうまる)文様の黄丹袍(おうにのほう)、
冠は正式の場で冠る立纓(りゅうえい)です。
女雛は牡丹文の十二単を着て、髪はおすべらかし、宝冠には岩崎家の替紋の
花菱紋が打ってあります。

「木彫彩色御所人形」 五世大木平藏製 昭和14年(1939)
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孝子夫人が兎年生まれの小弥太の還暦祝いに誂えた御所人形です。
七福神や宝船、唐子などが揃っています。

「御所人形 お福の花見」 五世大木平藏製 昭和時代初期 丸平文庫蔵
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福を呼ぶお福さんが集まってお多福になり、女子会を開いて、花見を楽しんでいます。
鬼さんこちらをやっているところで、目隠しの女性は気合を入れて、片袖脱ぎになっています。
かつて岩﨑家の所蔵でした。

「白綸子地松竹梅鶴模様打掛」 明治末期 個人蔵
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松竹梅に鶴という吉祥模様をあしらった、豪華な打掛です。


静嘉堂といえば稲葉天目です。

「曜変天目」(稲葉天目) 建窯 宋時代 12~13世紀 国宝
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徳川家光から春日局に下され、子孫の稲葉家に伝えられたのでその名があります。
曜変天目は日本に数点あるだけの大変珍しい品で、特にこの稲葉天目は有名です。
小さな天目茶碗ですが、見込みの斑文は星のように輝き、観る角度によって
その色も微妙に変わり、小さな宇宙を観るような景色です。

野々村仁清 「色絵吉野山図茶壷」 江戸時代 17世紀 重要文化財
三007

壷の周りにぐるりと、桜が満開の吉野山を描いています。
黒い空と金の雲との取り合わせがとても華やかで、仁清らしい濃厚な味わいです。

展覧会の半券で、三井記念美術館の「三井家のおひなさま」展と200円の
相互割引になっています。

展覧会のHPです。


【2024/02/27 19:16】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
「山種美術館日本画アワードSeed 2024」展 山種美術館
恵比寿
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広尾の山種美術館では公募展、「山種美術館日本画アワードSeed 2024」展が
開かれています。
会期は3月3日(日)までです。

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副題は「未来をになう日本画新世代」となっていて、今回は第3回目です。
展覧会では受賞作品を含む入選作45点が展示されています。

大賞 北川安希子 「囁き―つなぎゆく命」
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沖縄の西表島のオオタニワタリの樹林を見上げた情景で、覆いかぶさる木々と
隙間から差し込む明るい日光を捉えています。

優秀賞 重政周平 「素心蠟梅」
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蠟梅は黄色い花が印象的ですが、雪に埋もれた葉は青く表現されています。

特別賞(セイコー賞)  早川 実希 「頁」
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同じような絵を切り貼りして再構成したような画面で、幻惑される面白さがあります。

特別賞(オリコ賞)  前田茜 「山に桜」
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銀箔地の重厚な画面に、流れ下るようにして咲く山桜が描かれています。

奨励賞は6名が受賞しています。

奨励賞 小針あすか 「珊瑚の風」
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南の海浜に咲くグンバイユウガオの前に女性と猫がいます。

奨励賞 仲村うてな 「朱」
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木の幹と電柱が並んだ様はマグリットを思わせます。


第 2 展示室には「巨匠たちの青年時代」と銘打って5名の画家の初期の作品が
展示されています。

川合玉堂 「鵜飼」 明治28年(1895)
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若い玉堂の力作で、京都で開かれた第4回内国勧業博覧会に出品されています。
大きな画面の作品で、そそり立つ岸壁の下、篝火の煙をなびかせて漁をする
鵜飼舟を描いています。

村上華岳 「裸婦図」 大正9年(1920) 重要文化財
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村上華岳の初期の代表作です。
イタリア絵画風の背景で、女性の輪郭線に影を付けて立体感を出しています。
一方で、上半身は正面を向き平面的に描かれていて、西洋と東洋の融合を
図っていることが分かります。
後の、菩薩を描いた仏画シリーズの基となる、聖性と女性美とを兼ね備えています。

速水御舟 「昆虫二題 葉蔭魔手・粧蛾舞戯」 大正 15年(1926)
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「炎舞」の翌年の作品で、「葉蔭魔手」は蜘蛛の巣が放射状に広がり、「粧蛾舞戯」は
蛾の群れが光の渦に向かって収斂しています。
速水御舟は以後、このような題材の作品を描かなくなったそうです。

奥村土牛 「雨趣」 昭和3年(1928)
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麻布谷町(今の六本木1丁目)の雨の日の眺めです。
しっとりと雨に煙る様子がよく表れていて、色数を抑えてじっくり描くという画風は、
この頃にはすでに見られます。

山種美術館のHPです。


【2024/02/25 20:08】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
「印象派 モネからアメリカへ ウスター美術館所蔵」展 上野 東京都美術館
上野
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上野の東京都美術館では「印象派 モネからアメリカへ ウスター美術館所蔵」展が
開かれています。
会期は4月7日(日)までです。

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アメリカ・マサチューセッツ州ウスター市にあるウスター美術館は1898年の創設で、
印象派の作品を多数所蔵しています。
展覧会ではアメリカの印象派など、印象派の作品を中心に、約70点が展示されています。

Chapter 1 伝統への挑戦

コロー、トロワイヨン、ド・ラ・ペーニャ、ドービニーなど、印象派に先立つ画家たちの作品です。

カミーユ・コロー 「ヴィル=ダヴレーの牧歌的な場所」 1865年
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ヴィル=ダウレーはパリ近郊にあり、遠くの家は両親の家とのことで、
コローにとって懐かしい風景です。
コロー独特の、緑色がかった銀灰色の静かな世界は、心に沁みるものがあります。


Chapter 2 パリと印象派の画家たち

モネ、シスレー、ルノワール、セザンヌなどが揃っています。

カミーユ・ピサロ 「ルーアンのラクロワ島」 1883年
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ピサロは1883年にルーアンを訪れて、作品を描いています。
ラクロワ島はセーヌ川の中州です。
工業化の進んだ時期で、何本もの煙突が見えます。

クロード・モネ 「税関吏の小屋・荒れた海」 1882年 日本テレビ放送網株式会社
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モネはノルマンディーのプールヴィルの海岸をよく描いています。

メアリー・カサット 「裸の赤ん坊を抱くレーヌ・ルフェーヴル(母と子)」 1902-03年
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メアリー・カサット(1844-1926)はアメリカの印象派の画家で、親密な雰囲気の母子像や
子どもの像を描いています。
フランスの印象派をアメリカに紹介した画家でもあります。

2016年に横浜美術館で開かれた「メアリー・カサット展」の記事です。


Chapter 3 国際的な広がり

ホイッスラーやサージェント、ヨゼフ・イスラエルス、黒田清輝や藤島武二など、
日本の画家の作品も何点か展示されています。

アンデシュ・レオナード・ソーン 「オパール」 1891年
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アンデシュ・レオナード・ソーン(1860-1920)はスウェーデンの画家で、
パリで印象派に接しています。
故郷のムーラで描いた作品です。
水の表現に巧みで、水面に反射する光をオパールに見立てています。
光の描写に印象派の影響が見られます。

久米桂一郎 「林檎拾い」 1892(明治25)年 久米美術館
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フランス滞在中に描いた作品で、印象派風の作風です。
久米桂一郎(1866-1934)はフランスでは黒田とともにラファエル・
コランに学び、白馬会の結成にも加わっています。
岩倉具視たちの遣欧米使節団に同行して「米欧回覧実記」を著した
久米邦武の長男で、久米邦武は「米欧回覧実記」で得た政府の報奨金で、
桂一郎を欧州に留学させています。


Chapter 4 アメリカの印象派

チャイルド・ハッサム 「コロンバス大通り、雨の日」 1885年
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チャイルド・ハッサム(1859-1935)はアメリカの画家で、フランスのアカデミーで
学んでいますが、印象派に傾倒し、後にはアメリカ印象派を代表する画家に
なっています。

チャイルド・ハッサム 「花摘み、フランス式庭園にて」 1888年
パンフレットに使われている作品で、春の庭を明るい印象派の筆遣いで描いています。
手前にマロニエの垂れ下がる構図はモネの浮世絵に倣った絵に似ています。

ジョゼフ・H・グリーンウッド 「リンゴ園」 1903年
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ジョゼフ・H・グリーンウッド(1857-1927)はアメリカの画家で、地元のニューイングランドの
風景を好んで描いています。

2010年にBunkamuraザ・ミュージアムで開かれた、「モネとジヴェルニーの画家たち展」では
アメリカの印象派の画家たちの作品も展示されていました。

「モネとジヴェルニーの画家たち展」の記事です。


Chapter 5 まだ見ぬ景色を求めて

印象派以降の作品です。

ポール・シニャック 「ゴルフ・ジュアン」 1896年
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ゴルフ・ジュアンは南仏カンヌ近くの港町です。
シニャックは明るい南仏の風景をよく描いています。

フランク・ウェストン・ベンソン 「ナタリー」 1917年
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フランク・ウェストン・ベンソン(1862-1951) はアメリカの画家で、パリに留学して印象派の
影響を受けています。
ワイオミングを訪れた時の作品で、戸外で制作されており、明るく力強い筆遣いで、
凛とした女性像を描いています。

デウィット・パーシャル 「ハーミット・クリーク・キャニオン」 1910–16年
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1901年にグランドキャニオンに通じる鉄道が敷かれ、鉄道会社が宣伝用の絵を5人の
画家に依頼したうちの1点です。
グランド・キャニオンの壮大な風景を光の中で描いています。

アメリカを中心とした、フランスの外への印象派の広がりを見ることが出来て、
なかなか面白い展覧会です。

展覧会のHPです。


【2024/02/24 19:28】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
「出張!江戸東京博物館」展 東京都美術館
上野
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上野の東京都美術館では「出張!江戸東京博物館」展が開かれています。
会期は2月25日(日)までと短いです。

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改修で閉館中の江戸東京博物館からの出張展示で、江戸博おなじみの体験模型をはじめ、
特集展示では錦絵や絵葉書から上野の歴史を紹介しています。

江戸町火消、す組の纏の模型
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火事と喧嘩は江戸の華と云われていた時代、火消は江戸庶民の憧れの的で、
特に纏(まとい)持ちは目立つので美男が選ばれていました。
す組は築地周辺を担当していました。
江戸東京博物館に置いてあった纏のレプリカは持つことが出来ますが、とても重い代物で、
これを担いで屋根に上がり振り回すには相当な筋力が必要です。

肥桶
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実際に担いで重さを体験できます。
代わる代わる担いで、重さを試していました。

棒手振り(ぼてふり)の魚屋の盥
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広重の「東海道五拾三次 日本橋 朝之景」にも描かれています。
中の魚はボラ、サヨリ、アジです。

鮨屋の屋台
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コハダ、アナゴ、マグロ、海苔巻などが並んでいます。
江戸時代の鮨は大きく、屋台で食べていました。

第一国立銀行の模型
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第一国立銀行は 国立銀行条例に基く日本初の民間銀行で、明治6年に現在の
日本橋兜町で開業しました。
現在のみずほ銀行の前身です。
建物は二代目清水喜助の設計による和洋折衷型で、明治の新風物として
当時の錦絵にも盛んに取り上げられています。

鹿鳴館の模型
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鹿鳴館は明治16年(1883)に現在の帝国ホテルの隣に建てられた西洋建築で、
迎賓館として使われ、しばしば舞踏会が催されました。

「開花旧弊興廃くらべ」 歌川芳藤 明治15年(1882)
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大きなパネルになって展示されています。
新しい文物と日本古来の品が戦っている様を描いた錦絵です。
人力車が駕籠を、郵便が飛脚を圧倒したりしています。
その中で米俵だけはナンキン米を投げ飛ばしていて、日本の米は健在です。


2階では特集展示「「上野の山」をめぐる」が行われています。

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「名所江戸百景 上野清水堂不忍ノ池」 歌川広重 安政3年(1856)
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清水観音堂は寛永寺の塔頭の中で彰義隊の上野戦争にも焼け残った
建物の一つです。

現在の清水観音堂です。
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四斤山砲砲弾
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四斤山砲はフランスで開発された青銅砲で、砲弾の重さは4㎏、移動が容易なことなどから
幕末から西南戦争まで盛んに使用されました。
上野戦争で使用され、上野公園から出土したとされる砲弾で、付いている突起が
砲身のライフルに当たることで、回転力が付く仕組みになっています。
江戸東京たてもの園の所蔵です。

「上野東照宮積雪之図」 小林清親 明治12年(1879)
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諸大名の寄進した石灯籠の並んだ奥に社殿があります。

現在の社殿から見た参道です。
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「昭和大東京百図絵版画 第九十景・表慶館と美術館」 小泉癸巳男 昭和12年(1937)
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東京国立博物館の表慶館は皇太子殿下(後の大正天皇)の御成婚を祝って建設され、
明治41年(1908)に完成しました。

現在の表慶館です。
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東京都美術館は大正15年(1926)に開館し、昭和50年(1975)の新館の完成に伴って
解体されました。

現在の東京都美術館です。

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【2024/02/23 17:07】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
東京長浜観音堂 北門前観音堂旧蔵、 聖観音菩薩立像
東京
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東京駅八重洲口近くの「東京長浜観音堂」では2月29日(木)まで、北門前観音堂旧蔵で、
長浜市蔵の聖観音菩薩立像が展示されています。
場所は中央区日本橋2-3-21です。

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滋賀県長浜市は長浜の観音文化の保存伝承のための支援者を得るため、長浜の観音像を
出張展示する「東京長浜観音堂」を開設し、約2か月ごとに観音像を入れ替えています。

像高97.8㎝、ヒノキと思われる針葉樹の一木造で、内刳は無く、左手に蓮華を持ち、
腰をやや左に捻った、柔らかな佇まいです。
膝下の翻波式衣文、三日月形の伏し目、温和な表情、厚みのある耳などから
平安時代中期(10世紀末~11世紀初頭)の作と思われるとのことです。
藤原道長の時代に当たります。 

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背面の正徳元年(1711)の修理銘から、元は長濱八幡宮の神宮寺である新放生院の別院、
妙覚院に伝わったことが分かります。
神宮寺とは神仏習合思想により、神社に併設された寺のことです。

長く、長濱八幡宮近くの数軒で作る「北門前観音講」で護持されてきましたが、
講員の減少のため、長浜市に寄贈されたそうです。

この聖観音像は2020年に東京長浜観音堂の前身の上野の「びわ湖長浜KANNON HOUSE」に
おいでになったことがあります。

2月21日(日)から3月4日(月)まで浅草文化観光センター7階ではパネル展「湖北・長浜に息づく
観音文化―ホトケと祈りの祈りの姿―」が開かれ、長浜市の観音さまのパネルが展示されます。

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【2024/02/22 19:07】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
「丸猫展」「Catアートフェスタ Part2」 丸善丸の内本店 2024年
東京
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2月22日(木)は猫の日ということで、 丸善丸の内本店では「丸猫展」が
2月27日(火)まで開かれ、2月25日(日)までは4階ギャラリーで
「Catアートフェスタ Part2」が開かれています。

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Part2の出展作家は以下の通りです。
Ariari、五十嵐俊介、石川恵子、稲田敦、岡村洋子、春日 粧、桐山暁、小出信久、
小島美知代、杉原京、月魚ひろこ、なつめみちこ、布施和佳子、細山田匡宏、
正木卓、水谷満、宮内久美子、目羅健嗣、柳岡未来

今年も布施和佳子さんの優しく愛らしい作品も展示されます。
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ギャラリーだけでなく、丸善4階の店舗スペースのかなりの部分も使って、
さまざまな猫グッズが展示販売され、フロアは猫尽くしになっています。


【2024/02/20 19:50】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
「FACE展2024」 新宿 SOMPO美術館
新宿
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新宿のSOMPO美術館では「FACE展2024」が開かれています。
会期は3月10日(日)までです。

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FACEは損保ジャパン美術財団の公益財団法人への移行を期に創設された
公募コンクールで、今回が12回目です。
会場には応募した1,184名の新進作家から選ばれた、受賞作品9点を含む
入選作品78点が展示されています。
会期中、観覧者投票による「オーディエンス賞」の選出も行われます。
会場は撮影可能です。

グランプリ 「溶けて」 津村光璃 2023年
 可溶性建染染料・蝋けつ染め・綿布・パネル

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幾つかの色が滲んで、溶け合おうとしています。

優秀賞 「探究」 佐々木綾子 2023年
 墨・ペン・水干絵具・マーカー・和紙・パネル

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雑然と積み上がった本や資料の見せる一つの世界です。

優秀賞 「26番地を曲がる頃」 かわかみはるか 2022年
 日本画材・パステル・片栗粉・珈琲・キャンバス

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魚眼レンズで見たようなバスの中の情景です。
片栗粉や珈琲も使って色彩を工夫していて、描かれているのが女性ばかりというのも
面白いところです。

優秀賞 「あまりにも断片的な」 塩足月和子 2023年 石膏・キャンバス
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びっしりと石膏の粒々で埋め尽くされた画面です。

倉田和夫 「BREAD・143」 2023年 アクリル・麻紙・パネル
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倉田さんはよく細密に描かれたパンの絵を出展されています。

田口果歩 「カンテを聴いて」 2023年 日本画
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一番印象に残った作品です。
カンテとはフラメンコで歌われる歌のことです。
ミュシャに倣った画面で、馬車の幌が円蓋をつくっています。
上下の青色に挟まれた中心に、さらに遠くに続く道と平原に視線が移ります。

寺本明志 「Patio―チェスをする人」 2022年 油彩・キャンバス
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マティスを思わせる装飾性があります。

柳澤健一 「M市S」 2023年 墨・カラーインク・紙
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プラントのキルンやベルトコンベアーなどをモノクロで描き、雪のような粒を散らしています。


展覧会のHPです。

昨年の「FACE展2023」の記事です。


【2024/02/18 19:55】 未分類 | トラックバック(0) | コメント(0) |
「マティス 自由なフォルム」展 国立新美術館
乃木坂
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国立新美術館では「マティス 自由なフォルム」展が開かれています。
会期は5月27日(月)まで、休館日は火曜日です。

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ニース市マティス美術館の所蔵作品を中心にしたアンリ・マティス(1869-1954)の
展覧会です。
展示室の一部は撮影可能です。

「マティス夫人の肖像」 油彩 1905年 ニース市マティス美術館
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フォーヴィスム時代の作品で、強い色彩の対比が見られます。

「赤い小箱のあるオダリスク」 油彩 1927年 ニース市マティス美術館 
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マティスは1920年代に「オダリスク」シリーズを手掛けています。
壁や絨毯、衣装など、マティスらしく装飾的です。

「横たわる裸婦II」 ブロンズ オルセー美術館(ニース市マティス美術館寄託)
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ブロンズ像も何点か展示されています。
「オダリスク」と似た姿勢で、色彩が一色なので、フォルムが際立ちます。
マティスはブールデルの指導でブロンズの作品を制作しています。

「パペーテ ― タヒチ」 油彩 1935年 ニース市マティス美術館
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縦225㎝のタピスリーの原画です。
1930年に訪れたタヒチのホテルからの眺めで、マティスの好んだ、窓の内外を
描く構図になっています。
色彩も単純化され、生き生きとしていて、カーテンの描き方も装飾的です。

「ロカイユ様式の肘掛け椅子」 油彩 1946年 ニース市マティス美術館
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ロカイユは岩という意味で、ロココの語源になった言葉です。
面白い形を強調して描いています。
絵に描かれていた椅子も展示されています。


マティスは晩年、体力が衰えたため、助手が色を塗った紙をハサミで切り抜く
切り紙絵に取組んでいます。

マティスのシリーズ版画「ジャズ」、21点が展示されています。
題名はジャズですが、ジャズそのものを描いた作品は無く、サーカスや
旅行の思い出などを題材にしています。
切り絵の即興性はジャズに通じるものがありそうです。
明快な色彩で、切り絵の特徴を生かした軽やかで自由な作品です。

『「ジャズ」 ピエロの埋葬』 1947年 ニース市マティス美術館
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「クレオールの踊り子」 切り紙絵 1950年  ニース市マティス美術館
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縦205㎝の大作で、踊り子は画面いっぱいにあふれ、色も多彩で、実に祝祭的です。

「ブルーヌード IV」 切り紙絵 1952年 オルセー美術館(ニース市マティス美術館寄託)
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切り紙絵らしく単純なフォルムを四角い画面に収めていて、青色の紙も重ねてあります。

「葦の中の浴女」 切り紙絵 1952年 オルセー美術館(ニース市マティス美術館寄託)
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「アンフォラを持つ女」 切り紙絵 1953年 オルセー美術館(ニース市マティス美術館寄託)
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アンフォラは古代地中海世界でワインやオリーブ油などを入れた陶器の壺です。
人物を白、背景を白にしています。

「波」 切り紙絵 1952年頃 ニース市マティス美術館
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「花と果実」 切り紙絵 1952-1953年 ニース市マティス美術館
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1952年頃にアメリカのコレクターの依頼で中庭の大型装飾のために制作した、
切り絵によるマケット(構想図)です。
410㎝ × 870㎝という大作で、イスラムのタイル装飾のように華やかです。


マティスは1948年から4年間、ニース近郊のヴァンスにあるロザリオ礼拝堂の内装や調度、
司祭のカズラ(上祭服)の制作を指揮しています。

会場には礼拝堂の一部が再現され、日の光がステンドグラスを通して堂内を移動していく
様も観ることが出来ます。

「ヴァンス礼拝堂の外観のマケット(1/20)」 1948年11月 ニース市マティス美術館
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マティスのデッサンに拠っています。

「ステンドグラス「生命の木」のための習作」 1950年 ニース市マティス美術館
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堂内の再現
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「星型の背景のある聖母子」 1949年
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墨で描かれています。

「カズラ(上祭服)のためのマケット」 1950-52年 ニース市マティス美術館
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マティスの展覧会はよく開かれますが、今回は国立新美術館の天井の高い空間を利用して
切紙絵とヴァンス礼拝堂に焦点を当てた、マティスの魅力を再確認させてくれる展覧会です。

展覧会のHPです。


【2024/02/17 19:17】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
「ブルーボトルコーヒー 六本木カフェ」 2024年2月 
六本木
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東京ミッドタウンの向かいにある「ブルーボトルコーヒー 六本木カフェ」に行ってきました。
場所は港区六本木7-7-7で、TRI-SEVEN ROPPONGIの1階にあります。

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国立新美術館の「マティス展」の帰りに寄りました。

表通りではなく、裏の六本木天祖神社に面していて、周りには緑があって静かです。
30席ほどの店内は白を基調にしていて、ガラス張りで明るく、広々としています。

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前庭には池もあって、鯉が泳いでいます。

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カプチーノ634円はまろやかで美味しいです。

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向こうに見える六本木ヒルズの横を飛行機が何機も通り過ぎて行きました。

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以前、「ブルーボトルコーヒー 六本木カフェ」  に行った時の記事です。


【2024/02/16 19:37】 お店 | トラックバック(0) | コメント(0) |
「魅惑の朝鮮陶磁」「謎解き奥高麗茶碗」展 根津美術館
表参道
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南青山の根津美術館では企画展、「魅惑の朝鮮陶磁」と特別企画、「謎解き奥高麗茶碗」が
開かれています。
会期は3月26日(火)までです。

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展示室1は企画展、「魅惑の朝鮮陶磁」です。

「青磁蓮華唐草文浄瓶」 朝鮮・高麗時代 12世紀 根津美術館 重要文化財
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僧が浄水を入れる金属製の器をかたどっています。
胴の全面に蓮華唐草文が彫り込まれています。
高麗時代は青磁が好まれました。

「粉青牡丹文厨子」 朝鮮・朝鮮時代 15世紀 根津美術館
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仏像などを納める逗子で、白土を扉などに象嵌して、牡丹の模様を表しています。
扉を開閉する留め具を付ける穴が開いており、扉の右側には「金老古寺」と書いてあります。
粉青は鉄分の多い土に白の化粧土を掛け、透明釉を施した磁器ですが、
16世紀に消滅しています。

「辰砂葡萄文壺」 朝鮮・朝鮮時代 18世紀 根津美術館
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白磁の壺に辰砂で吉祥文の葡萄を描いています。
大きく破損していたのを元の形に復元したとのことで、割れた跡がかすかに見えます。
儒教を重んじた李朝朝鮮では簡素な白色を好んだので、白磁が主流になりました。

「三島茶碗 銘 上田暦手」 朝鮮時代 16世紀 根津美術館
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三島茶碗は朝鮮に注文して作られた茶碗で、線や花模様を彫った象嵌の
技法が使われています。
細かい模様が伊豆の三嶋大社の配布していた三島暦に似ていることから
この名があります。

「御本立鶴茶碗」 朝鮮・朝鮮時代 17世紀 根津美術館
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御本茶碗は日本の注文で朝鮮で焼かれた茶碗をいいます。
細川三斎(忠興)の喜寿の祝うため、小堀遠州が指導して、徳川家光の描いた
立鶴の絵を下絵にして線を型押しし、白と黒の象嵌を施してあります。
十数点が現存しています。

「青井戸茶碗 銘 柴田」 朝鮮時代  16世紀 根津美術館  重要文化財
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井戸茶碗は朝鮮時代の日常雑器で、日本の茶人が茶器に見立てたものです。
青井戸茶碗は釉が青色がかったものを云いますが、実際には青色に限らず、
色に変化があります。
織田信長から柴田勝家が拝領したとされることから、この名があります。
胴が真直ぐにすぼまり、強くろくろ目の出ている、くっきりした姿で、
上の方がやや青みがかっていて、全体に明るい印象の茶碗です。


展示室2は特別企画、「謎解き奥高麗茶碗」です。

奥高麗とは古唐津の一種で、高麗茶碗に近い風格を備えている品をいいます。
古唐津は桃山時代に北九州各地で朝鮮の陶工によって始められた陶器で、
唐津の港から出荷されたので、この名があります。

「奥高麗茶碗 銘 二見」 桃山~江戸時代 16~17世紀 個人蔵
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大振りの茶碗で、上の方に白い釉が掛かり、見込みに細かい釉のひびが入っています。

「奥高麗茶碗 銘 福寿草」 江戸時代 17世紀 根津美術館
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つるりとした感じで、釉の掛け具合の面白い茶碗です。

「奥高麗茶碗 銘 深山路」 江戸時代 17世紀 個人蔵
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大らかな形で、高台は大きく、ざっくり掛けた釉薬の掛け残しが面白い形を
つくっています。
小石を混ぜて作り、焼成過程で飛び散ってできる石はぜや、木片などを
混ぜて焼いてできる巣穴もあります。
石はぜや巣穴の技法は完成期の奥高麗の特徴とのことです。
茶人大名、松平不昧の所持でした。

「奥高麗茶碗 銘 三宝」 江戸時代 17世紀
 和泉市立久保惣記念美術館 重要文化財

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高台は低く、口縁にかけて広がり、釉は上下で色が異なり、石はぜも見えます。
見込みには重ね焼きの時に出来る目跡が5つあります。


展示室5は旧竹田宮家寄贈のお雛様と「百椿図」の展示です。

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明治天皇皇后両陛下から竹田宮家に嫁がれた第6皇女常宮昌子内親王に
贈られた雛人形一対と雛道具が飾られています。
雛道具には皇室の紋章である十六八重表菊が蒔絵で施されています。


「百椿図」は播磨国明石藩藩主との松平忠国(1597~1659)の注文により
狩野山楽が描いたとされ、忠国と子の信之(1631-86)の2代にわたって、
それぞれの花に著名人に漢詩や和歌の賛を書いてもらった2巻の巻物です。
毎年、年明けの展覧会で展示されます。

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2011年の「百椿図」の記事です。


展示室6の展示は「春の茶の湯―釣り釜―」です。
暖かい春に好まれる、天井から吊るす「釣り釜」などの展示です。
春には炉を深く掘り、火気で室内の温度が高くなるのを防ぎ、
釣り釜で釜の高さを調節します。
釜の揺れる様も趣きとのことです。

「雲龍釡」 京都  江戸時代 17世紀
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雲龍釡は細い円筒形の釜に龍を鋳出したものをいいます。

展覧会のHPです。


次回の展覧会は特別展「国宝・燕子花図屏風 デザインの日本美術」です。
会期は4月13日(土)から5月12日(日)までです。

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【2024/02/15 19:17】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(2) |
「池大雅─陽光の山水」展 出光美術館
日比谷・有楽町
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日比谷の出光美術館では、生誕300年記念「池大雅─陽光の山水」展が開かれています。
会期は3月24日(日)までです。

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日本の文人画の代表者、池大雅(1723-1776)を特集した展覧会です。
その作品は明るく、楽天的な雰囲気に包まれているのが特徴です。

「柳下童子図屏風」 池大雅 江戸時代 京都府蔵 重要文化財
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3月3日までの展示です。
展示室の最初に置かれています。
川に渡した木橋で童子が二人、川をのぞき込んでエビを取ろうとしています。
水面に木の影が映り、メダカも泳ぎ、まことに穏やかな、素敵な情景です。
「擬如拙道人筆」と記されており、如拙の「瓢鯰図」を基にしているのかもしれません。
そうして観ると、二人の童子は瓢箪にも見えます。

「瓢鯰図」 池大雅 賛:大典顕常 江戸時代
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つるつるしたヒョウタンでぬるぬるしたナマズを捕まえるにはどうするかという、
禅問答を絵にしています。
如拙の有名な「瓢鯰図」に倣っていますが、坊主頭の僧が大きな丸いヒョウタンで
ナマズの丸い頭を押さえ付けています。
鼻まで団子鼻で、観ているだけでおかしくなります。
賛を書いた大典顕常は相国寺の僧です。

「山邨千馬図」 池大雅 江戸時代 出光美術館
文人002

文人004

文人003

酔っ払った友達に千頭の馬の絵を描いてくれとせがまれて、仕方なく描いた絵
とのことです。
村の馬市の様子で、画面いっぱいに馬がひしめき合い、建物の中にも馬が居ます。
文人画の好む閑寂な世界とはほど遠いですが、湧き立つような楽しさがあります。
川端康成が所持していました。

「楼閣山水図屏風」 池大雅 江戸時代・18世紀 東京国立博物館 国宝
右隻
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左隻
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2月25日までの展示です。
金地屏風に描かれた、展示されている中でもひと際豪華な作品です。
右隻に湖南省の洞庭湖を望む岳陽楼を、左隻に安徽省琅琊山(ろうやさん)の
酔翁亭を描いています。
池大雅らしい伸びやかな風景画で、人物の衣服を青や赤に塗ってアクセントを
付けています。
北宋の范仲淹は岳陽楼記を書き、その中には先憂後楽の語句があります。
范仲淹の同志だった欧陽脩は左遷された時に酔翁亭記を遺しています。
一橋徳川家の旧蔵です。

「餘杭幽勝図屏風」 池大雅 江戸時代
右隻
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左隻
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元の詩人、薩都剌(さっとら)の、杭州の西湖を謳った詩に拠っています。
全体に薄く金泥を刷き、西湖の景色をのびのびと描いています。
薩都剌は西域のイスラム教徒の家の出身ですが、進士に合格し、地方官を務めています。

「瀟湘勝概図屏風」 池大雅 江戸時代 重要文化財
池大雅img245 (1)

瀟湘八景で有名な湖南省の瀟湘を描いていますが、通常の瀟湘八景の絵とは異なり、
極めて明るく大らかな画面です。
仲介者への書状でも、明るい画面になじまない暗い色の表装裂を用いないようにと
注意しています。
なお、画料は1両とのことで、途方もない安さです。
池大雅は金銭にはまったく無頓着な人だったそうです。

「十二ヵ月離合山水図屏風」 六曲一双 池大雅
 明和6年(1769)頃 出光美術館 重要文化財

右隻
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左隻
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離合山水図は一幅でも山水図になっており、並べてもまとまった絵画にもなると
いうものです。
「十二ヵ月離合山水図屏風」は右隻から左隻にかけて、春から冬への移り変わりを
描いています。
木々の緑は緑色の点々で表していて、明るく輝いて見えます。
スーラより100年以上早い点描法で、スーラよりのびやかです。

「寿老・四季山水図」 池大雅 宝暦11年(1761) 出光美術館
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中央に福禄寿、左右に四季山水を配置しています。
5幅あるので、いろいろな組合せで楽しむことができます。
福禄寿の杖は「寿」の字になっています。

「十便図」の内「釣便」 池大雅 1771(明和8)年 川端康成記念会 国宝
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「十便十宜」は清の劇作家、李漁が自身の別荘、伊園での暮らしを謳った
「十便十二宜詩」の内、伝わっている十便十宜のことです。
池大雅49歳、与謝蕪村56歳の時の合作で、十便(十の便利なこと)を大雅が描き
、十宜(十の宜いこと)を蕪村が描き、ともに国宝に指定されています。
川端康成はこの作品に感動し、新潮社の発行した川端康成全集の印税で購入しています。
「十便十宜図」は細かい展示替えがあり、2月14日までは「耕便・宜春」が展示されています。
「釣便」は2月20日から22日までの展示です。

「浅間山真景図」 池大雅 江戸時代
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池大雅は全国を歩き、各地を写生して、写実的な作品も描いています。
38歳の時、友人と3人で白山・立山・富士山を巡っており、その時の写生を
基にしていると思われます。
小さな人家や遠くに消えてゆく川の流れも描き込まれています。

「五君咏図」より「阮咸」 池大雅 江戸時代
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阮咸(げん かん)は魏から西晋時代の人、竹林の七賢人の一人で、琵琶を
よく奏していたとされています。

池大雅はまことに気分の良い絵を描く人で、作品を観ていくとこちらの気分も
晴れ晴れとしてきます。

展覧会のHPです。


【2024/02/13 19:52】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(2) |
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Author:chariot
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