fc2ブログ
「美しき日本の原風景-川合玉堂、奥田元宋、東山魁夷-」展 山種美術館
恵比寿
chariot

山種美術館では、「美しき日本の原風景-川合玉堂、奥田元宋、東山魁夷-」展が
開かれています。
会期は7月24日(日)までです。

原風景001


川合玉堂、奥田元宋、東山魁夷、横山操を中心に、今は失われようとしている
日本の原風景を描いた作品、約60点が展示されています。
1点を除き、すべて館蔵品による構成です。

川合玉堂は最も多く、約20点の展示です。

「山雨一過」 1943(昭和18)年 絹本・彩色
原風景005

雨上がりの山道の情景です。
谷から吹き上がる風に木々も草も馬子の蓑も揺れ、雲も千切れて飛んで行きます。

「早乙女」(部分) 1945(昭和20)年 絹本・彩色
原風景002

終戦の年に描かれていますが、常と変わらぬ農村の営みです。
畦道は一気に引いたような太い線で、たらし込みも使われています。

「渓雨紅樹」  1946(昭和21)年 絹本・彩色
原風景006

谷あいの村は雨に煙り、紅葉した木々の葉はうなだれています。
白抜きで表された道を傘を差した人が二人歩いています。
川合玉堂はよく風景の中に何人かの人を描いて、人のつながりを表しています。

川合玉堂は写生の折に見かけた水車小屋の風景をこよなく愛し、自宅の庭に
水車を作ってその音を楽しんだということです。
作品にもよく描かれていて、2010年にニューオータニ美術館で開かれていた、
「日本画に見る四季の美展-大観から、玉堂、清方、松園まで-」にも
水車の絵が展示されていました。
「日本画に見る四季の美展」の記事はこちらです。

好んで奥多摩の自然とそこに暮らす人びとの様子を描いた川合玉堂こそ、
日本の原風景を描いた画家としてもっともふさわしいかも知れません。


奥田元宋は5点の展示です。

「松島暮色」 1976(昭和51)年 絹本・彩色

横長の画面で、水面に浮かぶ小さな島です。
うっすらと雪を被って青みがかった白色の木々の横に日が沈もうとしています。
奥田元宋は風景を神秘的ともいえる荘厳な雰囲気に描きます。


東山魁夷は7点の展示です。

その内4点は京都の四季で、親交の深かった川端康成に、京都の風景の残っている
今のうちに描くように奨められ、取り組んだとのことです。

「春静」 1968(昭和43)年 紙本・彩色
原風景007

洛北、鷹峯の北山杉と桜です。

「緑潤う」 1976(昭和51)年 紙本・彩色
原風景003

修学院離宮の庭です。


横山操は「越路十景」の10点です。 
故郷の新潟の風景を瀟湘八景や近江八景になぞらえ、富山県と福井県の
景色を加えて、十景としています。
水墨に一部薄く彩色した、厳しく力強い北陸の景色です。

「越路十景」 1968(昭和43)年 紙本・墨画彩色

佐渡秋月  海に横たわる佐渡島の上に月が出ています。
蒲原落雁  畦に稲を干すためのはざ木の並ぶ、雪の平野です。
間瀬夕照  茅葺屋根の家並の向こうに赤く日が沈みます。
弥彦晴嵐  集落の向こうに弥彦山がそびえています。
出雲崎晩鐘 小さなお堂と遠くに霞む山です。
上越暮雪  雪の野と壁のような雪の山です。
能生帰帆  防波堤の沖を数艘の小舟が行きます。
親不知夜雨 崖下の磯に降る雨です。
立山黎明  野の向こうに白く輝く立山です。
越前雨晴  波の寄せる海の上のむら雲から日が射しています。

「蒲原落雁」
原風景004

画像はモノクロです。


第2室には横山大観、小林古径など、富士山の作品8点が展示されています。

奥村土牛 「山中湖富士」 1976(昭和51)年

雲の上から姿をみせた富士山は濃い青色で、稜線も真っ直ぐに伸びています。
がっしりとして緩みの無い、奥村土牛の富士です。

展覧会のHPです。

関連記事

【2011/06/20 01:47】 美術館・博物館 | トラックバック(1) | コメント(0) |
comment
 
コメントを書く
コメントは承認後に公開されます。ご了承ください。
please comment















管理者にだけ表示を許可する

trackback
trackback url ↓
https://nekoarena.blog.fc2.com/tb.php/1081-4294eb9a

blog_name=【弐代目・青い日記帳 】 ♥   「美しき日本の原風景」
 
山種美術館で開催中の 「美しき日本の原風景―川合玉堂・奥田元宋・東山魁夷―」展に行って来ました。 http://www.yamatane-museum.jp/ 山種美術館の地下企画展示室とショップを隔て反対方向にある「山種コレクションルーム」。ここ何回かの展覧会で最も印象に残...
【2011/06/27 21:42】

プロフィール

chariot

Author:chariot
美術館・博物館めぐりとカフェの記事を書いています。

最近の記事

最近のコメント

最近のトラックバック

カテゴリー

ブログ内検索

月別アーカイブ

リンク

このブログをリンクに追加する

RSSフィード


| ホーム |