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「VOCA展2014」 上野の森美術館
上野
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上野の森美術館では、「VOCA展2014」が開かれています。
会期は3月30日(日)までです。

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VOCA展は全国の学芸員、ジャーナリスト、研究者などに、40歳以下の
若手作家を推薦してもらい、その作家が平面作品の新作を出品する
というもので、今年で21回目です。
VOCAとは、"THE VISION OF CONTEMPORARY ART"のことです。
今回は34名の作家が展示しています。

VOCA賞1名、VOCA奨励賞2名、佳作賞2名、大原美術館賞1名の受賞です。

VOCA賞 田中望 「ものおくり」 
 白亜地、胡粉、墨、箔、モデリングペースト、岩絵具、綿布パネル

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兎たちが和船を漕ぎ寄せて鯨に挑み、鯨のつくる輪の中では大勢の兎たちが
鯨の山車を曳きながら、輪になってさまざまな風流踊(ふりゅうおどり)を
繰り広げています。
秋田の竿灯も見えます。
風流踊は盆踊や念仏踊の源流とされる芸能で、「ものおくり」とは
動物の霊を送る狩猟儀礼です。
三陸沖では昔は鯨漁が行なわれていました。

東日本大震災の犠牲者の鎮魂の意味も込めているのでしょうか、
VOCA賞にふさわしい力作です。

田中望さんは東北芸術工科大学の大学院生で、制作のかたわら、
東北地方の民俗学の研究やフィールドワークも行なっているそうです。

VOCA奨励賞 大小島真木 「遺伝子 / Gene」 鉛筆、アクリル、紙パネル
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生命の曼荼羅の世界です。

VOCA奨励賞 金光男 「row-kanaami #17」「row-kanaami #16」 
 パラフィンをひいたパネルにシルクスクリーン、バーナー

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金網の映像が焼けちぎれています。

佳作賞 大坂秩加 「そんなに強くなってどうするのあなた」 
 アクリル、白亜地、鉛筆、凹版、紙、パネル

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継ぎはぎの建物や木の枝に女性たちが取り付いて、何かを求めています。

佳作賞 染谷悠子 「かみあわぬ水に沈む月」 
 和紙、鉛筆、水彩、墨、リトグラフインク、カンヴァス、パネル

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大小の青い水紋が響き合っています。

大原美術館賞 佐藤香菜 「マブイグミ(enter)」「 マブイグミ(exit)」 
 油彩、刺繍、カンヴァス

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マブイグミは沖縄の言葉で、抜け出していった魂を呼び戻す行為を言います。

2013年のVOCA展の記事です。

展覧会のHPです。

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【2014/03/16 20:48】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
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