渋谷
渋谷区立松濤美術館ではリニューアル記念特別展、「ねこ・猫・ネコ展」が
開かれています。
会期は5月18日(日)までで、一部展示替えがあります。
猫を題材にした絵画や彫刻など、約90点が展示されています。
入館料は一般1000円ですが、飼っている猫の写真を持って行くと
2割引きになり、写真は入口に飾られます。
「猫」 前田青邨 1949年 紙本着彩 滋賀県立近代美術館
4月28日までの展示です。
画面いっぱいに大きく黄色い絨毯がたらし込みを使って描かれ、
その隅に白い猫がいます。
くっきりした線描で、鼻や肉球、耳にはほんのり薄紅色が入っています。
大胆な構図の、前田青邨らしい切れ味の良い作品です。
「猫A」 橋本平八 1922年 楠材 三重県立美術館

耳を立てて振り向いている猫です。
「よく獲たり」 朝倉文夫 1946年 ブロンズ 朝倉彫塑館
猫が鼠を捕まえてくわえたところです。
朝倉文夫のブロンズの猫は何匹か居ます。
「酔狂」 竹内栖鳳 1924年 紙本着彩 京都市美術館
竹内栖鳳の描いた大津絵で、猫と鼠が大杯で酒盛りをしています。
「麝香図(唐絵手鑑『筆耕園』の中)」 伝毛松
南宋 絹本着彩 東京国立博物館 重要文化財

4月28日までの展示です。
麝香猫と立葵の取合わせで、親麝香猫の横で子麝香猫がじゃれ合っています。
「睡猫図」 原在正 江戸時代 絹本着彩 大阪市立美術館

レンゲ草の横で丸くなって気持ち良さそうに眠っている猫です。
ふわりとした毛並まで表現されています。
「ねこ」とはよく言ったもので、猫は寝ているところが一番絵になる動物です。
「美人に猫図」 戀川春政 江戸時代 紙本着彩 東京国立博物館


湯上りの美人の浴衣の裾に猫がじゃれついています
源氏物語の若菜の巻に、猫の仕業で開いた御簾越しに女三の宮の姿を見た
柏木が恋心を強くする場面がありますが、このエピソードはよく画題に
なっていて、この展覧会でも何点か展示されています。
枕草子では、「上にさぶらふ御猫は」の段に猫が登場しています。
「漱石先生」 岡本一平 制作年不詳 紙本着彩 東北大学附属図書館

苦沙弥先生を思わせる風情の夏目漱石の横に猫が控えています。
「雪に埋もれつつ正月はゆく」 酒井三良
1919年 絹本着彩 福島県立美術館
雪の下の民家の囲炉裏端で、家族と一緒に猫も暖を取っています。
酒井三良(1897-1969)は福島県出身で、東北を題材にした作品を描いています。
「猫」 中村貞以 1948年 絹本着彩 東京都現代美術館

白い服の清楚な女性に黒い猫が抱かれています。
猫の顔は速水御舟の「翠苔緑芝」の猫に似ています。
「猫ひと時」 中島千波 2014年 紙本着彩 個人蔵

三毛猫がメキシコの猫の置物と一緒に描かれています。
黒色の効いた装飾的な画面です。
他にもさまざまな猫で盛り沢山の、猫好きでなくても楽しめる、
とても面白い展覧会です。
展覧会のHPです。
次回の展覧会は「藤井達吉の全貌」展です。
会期は6月10日から7月27日までです。

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渋谷区立松濤美術館ではリニューアル記念特別展、「ねこ・猫・ネコ展」が
開かれています。
会期は5月18日(日)までで、一部展示替えがあります。
猫を題材にした絵画や彫刻など、約90点が展示されています。
入館料は一般1000円ですが、飼っている猫の写真を持って行くと
2割引きになり、写真は入口に飾られます。
「猫」 前田青邨 1949年 紙本着彩 滋賀県立近代美術館
4月28日までの展示です。
画面いっぱいに大きく黄色い絨毯がたらし込みを使って描かれ、
その隅に白い猫がいます。
くっきりした線描で、鼻や肉球、耳にはほんのり薄紅色が入っています。
大胆な構図の、前田青邨らしい切れ味の良い作品です。
「猫A」 橋本平八 1922年 楠材 三重県立美術館

耳を立てて振り向いている猫です。
「よく獲たり」 朝倉文夫 1946年 ブロンズ 朝倉彫塑館
猫が鼠を捕まえてくわえたところです。
朝倉文夫のブロンズの猫は何匹か居ます。
「酔狂」 竹内栖鳳 1924年 紙本着彩 京都市美術館
竹内栖鳳の描いた大津絵で、猫と鼠が大杯で酒盛りをしています。
「麝香図(唐絵手鑑『筆耕園』の中)」 伝毛松
南宋 絹本着彩 東京国立博物館 重要文化財

4月28日までの展示です。
麝香猫と立葵の取合わせで、親麝香猫の横で子麝香猫がじゃれ合っています。
「睡猫図」 原在正 江戸時代 絹本着彩 大阪市立美術館

レンゲ草の横で丸くなって気持ち良さそうに眠っている猫です。
ふわりとした毛並まで表現されています。
「ねこ」とはよく言ったもので、猫は寝ているところが一番絵になる動物です。
「美人に猫図」 戀川春政 江戸時代 紙本着彩 東京国立博物館


湯上りの美人の浴衣の裾に猫がじゃれついています
源氏物語の若菜の巻に、猫の仕業で開いた御簾越しに女三の宮の姿を見た
柏木が恋心を強くする場面がありますが、このエピソードはよく画題に
なっていて、この展覧会でも何点か展示されています。
枕草子では、「上にさぶらふ御猫は」の段に猫が登場しています。
「漱石先生」 岡本一平 制作年不詳 紙本着彩 東北大学附属図書館

苦沙弥先生を思わせる風情の夏目漱石の横に猫が控えています。
「雪に埋もれつつ正月はゆく」 酒井三良
1919年 絹本着彩 福島県立美術館
雪の下の民家の囲炉裏端で、家族と一緒に猫も暖を取っています。
酒井三良(1897-1969)は福島県出身で、東北を題材にした作品を描いています。
「猫」 中村貞以 1948年 絹本着彩 東京都現代美術館

白い服の清楚な女性に黒い猫が抱かれています。
猫の顔は速水御舟の「翠苔緑芝」の猫に似ています。
「猫ひと時」 中島千波 2014年 紙本着彩 個人蔵

三毛猫がメキシコの猫の置物と一緒に描かれています。
黒色の効いた装飾的な画面です。
他にもさまざまな猫で盛り沢山の、猫好きでなくても楽しめる、
とても面白い展覧会です。
展覧会のHPです。
次回の展覧会は「藤井達吉の全貌」展です。
会期は6月10日から7月27日までです。

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こんにちは。
「ねこ」とは「寝子」と書くんでしょうか。文句なく可愛いですね。寝ている姿は平和そのものです。
何かで読んだのですが、肉食動物はその大半を寝て暮らすのだとか。何時も眠いのに起きて働く浮世の大馬鹿には羨ましい限りだったりします。
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「睡猫図」などをを観ていると、こちらも心が和んできます。