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小川美術館 有元利夫展
半蔵門・九段下
chariot

三番町の小川美術館で3月7日(土)まで開かれている「有元利夫展」に行ってきました。
入場は無料で、会期中は無休です。

夕方の美術館周辺です。
各国の大使館や学校の集まった、静かな街並です。

あ1


奥の方の森はイギリス大使館です。

あ2


小川美術館です。

あ3


あ4


有元利夫(1946~1985)は、フレスコ画のような特異な画風で女性像を描いた画家で、
将来を期待されながら38歳の若さで亡くなっています。
私の行った2月24日は命日にあたり、毎年この時期に小川美術館で回顧展が
開かれています。

案内状の写真です。
題は「遊戯の原理」です。

あ5


同じく「春」です。

あ6


落着いた雰囲気の会場には油絵31点と若干のデッサンや彫刻が展示されています。
どの絵も、薄く、ややかすれた色合いで、女性を描いています。

単純化された画面の中の女性は、梯子を登ったり、階段を下りたり、らせんの塔を
登ったり、紙風船の上に立ったり、トランプを操ったりしています。
大きな四角い鏡を持って立ち、その鏡には雲の浮かんだ空が映っている絵もあります。
その女性たちは極めて腕が太く、操り人形の腕のようで、人形が舞台で何かの
ポーズをとっているようにも見えます。

ボッティチェルリの描いたようなバラが散っていたり、女性の顔はイタリアルネサンスの
人物画のようだったり、エトルリア彫刻に似ていたりして、全体にイタリアを感じます。
様式的で、どこか不思議な空間ですが、静謐で充足しています。

有元利夫は音楽にも関心を持っていたとのことで、会場には自身の作曲したハープ曲
「RONDO」が、ほの暗い会場に静かに流れています。

規模は小さいですが、有元利夫の世界に溶け込める、心地の良い展覧会です。

「RONDO」のCDジャケットです。

展覧会のHPです。

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【2009/02/26 08:14】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
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