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ブリヂストン美術館 マティスの時代展
東京・京橋・日本橋
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京橋のブリヂストン美術館で開かれている、「マティスの時代-フランスの
野性と洗練」展に行ってきました。
期間は7月5日(日)までです。

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小規模な企画展ですが、ていねいなパンフレットが用意されています。
また、展示室の壁のあちこちに、マティスの言葉が書いてあります。

10番 ギュスターヴ・モロー 「化粧」1885-90年頃
オリエント風の女性の立ち姿を描いた、水彩の小品です。
青や赤を散りばめた、妖艶で幻想的な作品です。
モローは美術学校でのマティスやルオー、マルケの先生ですが、生徒の個性を
尊重したそうです。
自分とはまるで作風の違うマティスを育てたのですから、師としても優れて
いたのでしょう。

7番 アンリ・マティス 「画室の裸婦」1899年
初期の作品で、新印象主義の点描のような描き方ですが、赤や緑の色彩が強烈で、
後に始めたフォーヴィズムを予感させます。

12番 ポール・シニャック 「コンカルノー港」1925年
赤、白、青の点描による、朝日に輝く海とヨットの情景です。
船のマストには三色旗も翻っています。
理知的、分析的な描き方で、初めはマティスは新印象派の点描を学んだものの、
あまりに理知的な手法に飽き足らず、やがて、感情を重視したフォーヴィズムを
興したとのことです。
しかし、マティス自身も理知的な画家に思えますから、不思議なものです。

9番 アンリ・マティス 「コリウール」 1905年
コリウールは南仏の港町で、マティスはドランとともにこの町に滞在しています。
ここの明るい風景に刺激されたことが、フォーヴィズムを生むきっかけになったと
いうことです。
確かに、絵の中の塔と建物はコリウールにあるようです。
新印象主義と違って、大胆というか、奔放な描き方で、フォーヴ(野獣)という
呼ばれ方もするだろうなと思います。

22番 アルベール・マルケ 「道行く人、ラ・フレット」1946年
マルケはモロー門下のマティスやルオーの同窓ということで、フォーヴィズムに
加わるものの、作風は生涯穏やかだったということです。
この作品も淡々とした色彩の川辺の風景で、ヒョイと足を上げて歩いている人物が
ユーモラスです。

34番 ラウル・デュフィ 「開かれた窓の静物」
デュフィもフォーヴィズムに分類される画家とのことですが、軽やかで洗練された
作風はデュフィ特有のものです。
大きく開いた窓から見える海には筆を走らせて波を描き、花瓶を置いた室内と
風景は一体となっています。

36番 アンリ・マティス 「縞ジャケット」 1914年
赤い花飾りをつけた青い帽子を被り、青い縞模様のジャケットを着た女性で、
モデルはマティスのお嬢さんとのことです。
さらさらとした、巧みな描き方で、フォービズムを離れ、マティスらしい、洗練された
味わいが出てきています。

39番 アンリ・マティス 「横たわる裸婦」 1919年
マティスのよく描いた、華やかさのある室内です。
面白いのは、外に開いた窓を床の上に描いてあることです。
実際にはあり得ないことで、情景の自然さより、画面構成のあり方を追求した結果
でしょうか。

38番 アンリ・マティス 「両腕をあげたオダリスク」 1921年
42番 アンリ・マティス 「オダリスク」 1926年

オダリスクといえば、アングルの作品が有名ですが、こちらは画面構成の要素として
東洋趣味をどう取り入れるかを工夫しているようです。
マティスの理知的な面を表しています。

43番 アンリ・マティス 「石膏のある静物」 1927年
赤と緑をふんだんに使った室内画です。
マティスは華やかな織物を描くことで、室内の雰囲気を厚みのあるものにしています。

51番 アンリ・マティス 「青い胴着の女」 1935年
ポスターになっている作品です。
色遣いも形も単純にまとめてあります。
驚くのは、蜂のように細い女性のウエストです。
実際にはあり得ない形ですが、肩や胸の量感を強調する効果があります。
単純なように見えますが、色々考えて描いていることが分かります。

展覧会のサブタイトルの「フランスの野性と洗練」というのは、フォーヴィズムと
その後のマティスたちのことでした。
確かに、シニャックもマルケもデュフィも、そしてマティス自身も洗練されています。
それは「フランスの洗練」と言える訳です。

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【2009/06/09 23:47】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
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