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古代オリエント博物館 2018/8
池袋
chariot

池袋サンシャインシティの古代オリエント博物館に行ってきました。
9月17日までは「オリ博夏祭り! 古代オリエント博物館誕生40周年記念祭」が
開かれています。

オIMG_0462

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ツタンカーメン王のミイラのレプリカと、頭骸骨の青銅製のレプリカが展示されていました。
華奢な顔立ちで顎も細く、長頭で、20歳前に亡くなっているため、歯も揃っています。

8月19日には人形を使った古代エジプトのミイラ作りの体験教室があったそうです。
どんな教室だったのか興味があります。

1980年まで行なったシリアのテル・ルメイラ遺跡の発掘調査の成果が展示され、
紀元前1600年頃の家屋の一部が復元されています。
壁は日干し煉瓦で、木製の扉は引越しの時には持ち運びしたそうです。

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ルーフバルコニーのある神殿の模型で、家の中でお祀りしていたらしく、
日本の神棚のような物です。

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テルとは遺跡の丘という意味で、日干し煉瓦の建造物を繰り返し建てて、
丘のようになったものです。
イスラエルのテルアビブやエジプトのテル・エル・アマルナなどの地名になっています。

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過去10年間の新収蔵品も展示されていました。

チュニジアのカルタゴ時代の小さな壺(BC4-3世紀頃)がありました。
第一次世界大戦で連合軍側として参戦し、地中海に派遣されていた日本海軍の艦隊が
ビゼルト軍港に寄港した時に、艦隊司令官の佐藤皐蔵に贈られた品とのことです。
当時、チュニジアはフランスの保護領でした。

当館オリジナルの遺跡模型が幾つか展示されていました。

シリアのテル・ミショルフェ遺跡のローマ軍の砦の模型がありました。
砦にはコインの入った壺が埋められており、その中にあったカラカラ帝(188-217)の
4ドラクマ銀貨も展示されていました。

平常展示として、シリアのパルミラ遺跡の1/400模型が置いてあります。
パルミラはローマ帝国時代の都市遺跡で、古代オリエント博物館も調査を行なっています。
広大で貴重な遺跡ですが、2015年にISに占領され、かなりの部分が破壊されています。

現在のシリアの勢力図を見ると、ユーフラテス川北岸にあるテル・ルメイラは
クルド人勢力、テル・ミショルフェは反アサド勢力の支配下にあるようです。
古代オリエント博物館が長く調査を行なったシリアも、現在は戦火の中で分裂しています。

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2011年に古代オリエント博物館に行った時の記事です。

オリエント博物館のHPです。

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【2018/08/28 20:58】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(2) |
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  • こんにちは。
  • 古代オリエントに関心のある人にとってはとても興味深い博物館です。
    夏休みの間は焼物作り、ヒエログリフや楔形文字書き、ミイラ作りなど、いろいろ面白い企画もありました。

    【2018/08/29 17:54】 url[chariot #/8nqih4Y] [ 編集]
  • 趣のあるところですね。
    造詣も目を見張るもの有ります♪

    【2018/08/29 00:14】 url[ジャム #-] [ 編集]
    please comment















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