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「モノクロームの冒険−日本近世の水墨と白描−」 南青山 根津美術館
表参道
chariot

南青山の根津美術館では企画展、「モノクロームの冒険−日本近世の水墨と白描−」が
開かれています。
会期は11月3日(火・祝)までです。

モノクロimg401 (1)


水墨画は墨の濃淡やぼかし、抑揚を活かした技法で、平安時代末期から日本に
伝わっています。
白描画は均質な細い線で描く技法で、奈良時代に伝わっています。

「赤壁図屏風」 長沢芦雪 6曲1双 江戸時代 18世紀 重要美術品
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北宋の詩人、蘇軾(蘇東坡)が「前赤壁賦」と「後赤壁賦」に詠んだ景色です。
左右並べると、中央に広々とした空間が開けています。

右隻
月夜に舟を浮かべて遊ぶ「前赤壁賦」の情景です。
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左隻
「後赤壁賦」に表された冬の赤壁です。
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「梟鶏図」 狩野山雪 江戸時代 17世紀
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2幅の掛軸で、夜のフクロウと朝のニワトリが面白い目付きをしています。
狩野山雪(1590ー1651)は京狩野の狩野山楽の婿養子で、斬新な構図や
動物の表情に特徴があります。

「鷲鷹図屏風」 曾我宗庵 2曲1隻 江戸時代 17 〜 18世紀
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羽根の白と黒を対比させています。
曾我宗庵は曾我派の絵師ですが、生没年未詳です。
鷹図を得意とした曾我直庵の系統ではないかということです。

「源氏物語画帖」 伝住吉具慶 江戸時代 17世紀
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賢木の帖でしょうか。
モノクロimg408 (1)

白描画でも彩色した作品もあります。

「納涼図」 冷泉為恭 江戸時代 19世紀
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寝殿造の泉殿で涼む親子です。

展示室5のテーマは「陶片から学ぶー中国陶磁編―」です。

「青磁陶片」 越窯 唐~北宋時代 10~11世紀
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展示室6のテーマは「秋寂(あきさぶ)の茶」です。
秋にふさわしい茶道具約20件の展示です。

「銹絵富士山図茶壷」 野々村仁清 江戸時代 17世紀
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すっきりした色と形で、富士山、三保の松原、背面に帆掛け船が描かれています。
富士山の形は様式的な三つ峰型です。

「秋草蒔絵棗」 桃山時代 16世紀
モノクロimg401 (2)

秋草が器にまつわりついています。

展覧会のHPです。

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【2020/10/27 20:25】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(2) |
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  • ばーばむらさきさん、こんにちは。
  • 根津美術館はコロナでしばらく閉館していましたが、今回ようやく再開しました。
    次回は国宝・重要文化財の揃う展覧会で、11月14日に始まるので、紅葉した庭園も楽しめそうです。

    【2020/10/29 07:14】 url[chariot #-] [ 編集]
  • chariotさま

    「根津美術館」は、好きな美術館の一つです。コロナ禍が始まってからまだ一度も東京へ行っていませんが、「源氏絵」も展示されていて、魅力的な展覧会ですね。

    【2020/10/29 00:51】 url[ばーばむらさき #v9aI.q/w] [ 編集]
    please comment















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