湯島
湯島の国立近現代建築資料館では、「丹下健三 1938-1970 戦前からオリンピック・
万博まで」展が開かれています。
会期は10月10日(日)まで、入館は無料です。
場所は文京区湯島4-6-15で、旧岩崎邸庭園に隣接しています。

丹下健三(1938-1970)の東京帝国大学の卒業制作から1970年の大阪万博まで、
模型や資料などで紹介する展示です。
「大東亜建設忠霊神域計画」

太平洋戦争中の1942年に建築学会が募集した「大東亜建設記念営造計画」に、
戦没学徒の慰霊施設を設計して応募し、1等を獲得しています。
場所は富士山麓想定し、を伊勢神宮を原型に、左右対称のプランになっています。
「広島平和記念公園及び記念館」


記念館は1955年の開館、川向うの原爆ドームを基点とした南北の軸線に沿った設計で、
都市景観というものを意識した画期的なプランです。
資料館は1階を柱だけにしたピロティ様式で、軸線上の資料館、慰霊碑、
原爆ドームを見通すことが出来ます。
「戦没学徒記念館」

兵庫県南淡町に建設された、学徒出陣や勤労動員で戦没した学生の慰霊施設です。
1967年の竣工で、淡路島の南端の山頂にあり、資料館と記念塔で構成されています。
「成城の自邸」

1953年竣工の木造で、丹下の好んだピロティ様式になっています。
2階はすべて畳敷き、低い椅子と併用するという現代の高床式住宅で、桂離宮を
思わせるところがあります。
「国立代々木屋内総合競技場」

1964年の東京オリンピックのために建てられた屋内競技場で、屋内空間を広く取るため、
吊り橋のような構造で屋根を吊っています。
優れた設計が高く評価され、丹下健三の名が世界に知られることとなった建築です。

「国立代々木競技場周辺地域模型」

明治神宮・代々木公園と渋谷のビル街の境に位置しています。
「山梨文化会館」

1966年の竣工で、円柱と梁で構造を支えていて、増改築が可能になっています。
ここでもピロティを取り入れています。

丹下健三は自身の代表作として、国立代々木競技場と山梨文化会館を挙げています。
「東京カテドラル聖マリア大聖堂」



1964年の竣工で、十字架型の斬新な形、立ち上がるステンレスの壁は圧倒的な
存在感があります。
丹下健三自身、カトリックに入信し、葬儀も東京カテドラルで行われています。
戦後の復興期という恵まれた環境という面もありましたが、建築を都市空間の中に
位置付ける発想、モダンでありながら伝統とも融合したデザインなど、丹下健三の
建築は極めて魅力的です。
展覧会のHPです。
隣の旧岩崎家住宅(ジョサイア・コンドル設計、1896年竣工)です。

湯島天神の本殿には夕日が当たって輝いていました。

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湯島の国立近現代建築資料館では、「丹下健三 1938-1970 戦前からオリンピック・
万博まで」展が開かれています。
会期は10月10日(日)まで、入館は無料です。
場所は文京区湯島4-6-15で、旧岩崎邸庭園に隣接しています。

丹下健三(1938-1970)の東京帝国大学の卒業制作から1970年の大阪万博まで、
模型や資料などで紹介する展示です。
「大東亜建設忠霊神域計画」

太平洋戦争中の1942年に建築学会が募集した「大東亜建設記念営造計画」に、
戦没学徒の慰霊施設を設計して応募し、1等を獲得しています。
場所は富士山麓想定し、を伊勢神宮を原型に、左右対称のプランになっています。
「広島平和記念公園及び記念館」


記念館は1955年の開館、川向うの原爆ドームを基点とした南北の軸線に沿った設計で、
都市景観というものを意識した画期的なプランです。
資料館は1階を柱だけにしたピロティ様式で、軸線上の資料館、慰霊碑、
原爆ドームを見通すことが出来ます。
「戦没学徒記念館」

兵庫県南淡町に建設された、学徒出陣や勤労動員で戦没した学生の慰霊施設です。
1967年の竣工で、淡路島の南端の山頂にあり、資料館と記念塔で構成されています。
「成城の自邸」

1953年竣工の木造で、丹下の好んだピロティ様式になっています。
2階はすべて畳敷き、低い椅子と併用するという現代の高床式住宅で、桂離宮を
思わせるところがあります。
「国立代々木屋内総合競技場」

1964年の東京オリンピックのために建てられた屋内競技場で、屋内空間を広く取るため、
吊り橋のような構造で屋根を吊っています。
優れた設計が高く評価され、丹下健三の名が世界に知られることとなった建築です。

「国立代々木競技場周辺地域模型」

明治神宮・代々木公園と渋谷のビル街の境に位置しています。
「山梨文化会館」

1966年の竣工で、円柱と梁で構造を支えていて、増改築が可能になっています。
ここでもピロティを取り入れています。

丹下健三は自身の代表作として、国立代々木競技場と山梨文化会館を挙げています。
「東京カテドラル聖マリア大聖堂」



1964年の竣工で、十字架型の斬新な形、立ち上がるステンレスの壁は圧倒的な
存在感があります。
丹下健三自身、カトリックに入信し、葬儀も東京カテドラルで行われています。
戦後の復興期という恵まれた環境という面もありましたが、建築を都市空間の中に
位置付ける発想、モダンでありながら伝統とも融合したデザインなど、丹下健三の
建築は極めて魅力的です。
展覧会のHPです。
隣の旧岩崎家住宅(ジョサイア・コンドル設計、1896年竣工)です。

湯島天神の本殿には夕日が当たって輝いていました。

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