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「ワイルドファイヤー:火の自然史」展 国立科学博物館
上野
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上野の国立科学博物館では企画展「ワイルドファイヤー:火の自然史」が
開かれています。
会期は2023年2月26日(日)までです。

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ワイルドファイヤーとは野火、山火事のことです。
ワイルドファイヤーは地球に植物が現れ、酸素が空気中に溜まってきた
3億4千万年前頃に始まったそうです。

野火によって燃焼した植物は炭素分に富む「チャコール」になります。
「チャコール」を調べると発生した野火の規模や温度が分かります。

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アロマオイルの採れるカユプテは種子が熱に強く、野火の後、早くに種子を
撒いて繁殖します。

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バンクシアの果実は硬く、野火に遭った後、裂けて種子を撒きます。

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約6500万年前に始まる新生代は温暖な気候の後、ロッキーやヒマラヤなどの
造山帯が形成されると寒冷化し、内陸は乾燥して草原が広がります。
草原の拡大には野火が影響しています。
草原の植生に適応したモウコウマのような動物が繁殖します。

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約4万年前に起きた阿蘇4火砕流は阿蘇の過去最大の火砕流です。
巻き込まれたヒノキアスナロは表面が火で焼けています。

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日本でクロボクと呼ばれる黒色土壌の一部は先史時代に人間が火入れをしていた
証拠とされています。

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人の活動も野火に影響を与えています。
インドネシアで毎年発生する泥炭火災は、農地造成の目的で水路を開いて
水抜きするために、土地が乾燥して発生しているそうです。

地球温暖化の進行に伴い、地域によっては野火の発生確率が更に増加する
可能性があるそうです。
たしかに、北米の最近の野火はすさまじい勢いでした。

ワイルドファイヤーの歴史と地球環境の関係などが分かりやすく解説された、
なかなか興味深い展覧会です。

展覧会のHPです。

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【2023/02/05 19:27】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
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