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「大安寺の仏像」展 東京国立博物館 
上野
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上野の東京国立博物館の本館 11室では特別企画「大安寺の仏像」が開かれ、
大安寺蔵の観音像3体と四天王像4体が展示されています。
会期は3月19日(日)までです。

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大安寺は奈良市にある真言宗の寺院で、舒明天皇(593-641)の創建と伝えられます。
一時は南都七大寺の一つで、東大寺や興福寺と並ぶ大寺でした。

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「楊柳観音菩薩立像」 奈良時代・8世紀 重要文化財
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楊柳観音は病苦から救う観音で、柳の枝を持つことからその名があります。
台座まで含めた一木造で、すっきりとした体躯に憤怒の表情を浮かべています。
胸の石帯や彫り出した胸飾りには唐の影響が見られるそうです。

「不空羂索観音菩薩立像」 奈良時代・8世紀 重要文化財
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不空羂索観音は衆生を漏れなく救う観音で、8臂の姿で表されます。
一木造の堂々とした姿で、8本の腕は後世の作のため、像の元の名称は
不明とのことです。

「聖観音菩薩立像」 奈良時代・8世紀 重要文化財
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肩幅が広く、胸や腕の装飾も一材から彫り出しています。
聖観音は1面2臂の観音のことで、頭に化仏を置きます。
この像の頭の化仏は後世の作で、像の元の名称は不明とのことです。

「持国天立像」 奈良時代・8世紀 重要文化財
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甲冑の胸には華やかな花の模様が彫られています。

「増長天立像」 奈良時代・8世紀 重要文化財
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「広目天立像」 奈良時代・8世紀 重要文化財
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「多聞天立像」 奈良時代・8世紀 重要文化財
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動きのある形で、唐風の編んだ靴を履いていますが、袴の裾を短くしているのは
天平時代の特徴とのことです。

観音像も四天王像も一木造らしく直立形で、量感があります。

「弘法大師坐像」 江戸時代・18世紀
大安寺img366 (1)

右手に密教の法具の五鈷杵を、左手に数珠を持つ、流布している弘法大師像の
姿に則っています。
大安寺は始め、奈良仏教の三論宗の寺院でしたが、天長6年(829)に空海が
別当になっています。

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【2023/02/12 19:49】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
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