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東京国立博物館 総合文化展 2023年3月 その2
上野
chariot

2月に展示替えになった東京国立博物館の総合文化展(平常展)の記事を2回に分け、
今日は2回目で、屏風絵を載せます。

「商山四皓・竹林七賢図屏風」 狩野元信筆 室町時代・天文22年(1553)
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右隻 商山四皓
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商山四皓は秦の末期、乱を避けて陝西省の商山に隠れ住んだ4人の賢者です。
眉と髭が白かったので、四皓と呼ばれています。

左隻 竹林七賢図
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竹林七賢は魏の末期、自由に清談を交わした7人をいいます。
史実によれば7人が一堂に会したことは無いそうです。


「源氏物語図屏風(若菜上)」 伝土佐光則筆 江戸時代・17世紀 個人蔵
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源氏物語第34帖で、六条院の庭で柏木たちが蹴鞠に興じていると、
猫が飛び出した拍子に御簾が開き、そこに立っていた女三宮を柏木が
見てしまい、二人が目を合わせる場面です。
土佐光則(1583 -1638)は土佐派の棟梁で、繊細な画風が特徴です。


「四季草花図屏風」 「伊年」印 江戸時代・17世紀
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藤、山吹、芍薬、薊、土筆など
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菊、萩、薄、南天など
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「伊年」印は俵屋宗達の工房の作品に捺してある印です。


「色紙三十六歌仙図屏風」 近衛信尹、松花堂昭乗他筆 江戸時代・17世紀
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三十六歌仙とその歌の書かれた色紙が金屏風に貼られています。

紀友則  夕されば螢よりけにもゆれども ひかりみねばや人のつれなさ
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山部赤人  和歌の浦にしおみちくればかたをなみ あしべをさしてたづ鳴きわたる
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伊勢  三輪の山いかに待ちみむ年ふとも たずぬる人もあらじと思へば
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小野小町 いろみえでうつろふものはよのなかの ひとのこころのはなにぞありける
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坂上是則  みよし野の山のしら雪つもるらし ふるさとさむくなりまさるなり
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藤原興風 契りけむ心ぞつらきたなばたの としに一度あふは逢かは
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「舞楽図屏風」 狩野永岳筆 江戸時代・19世紀
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右隻は春、左隻は秋の景色の中での舞楽です。

右隻 散手(さんじゅ)、貴徳、迦陵頻(かりょうびん)、胡蝶
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左隻 採桑老、胡飲酒(こんじゅ)、林歌(りんが)、蘭陵王、納曾利(なそり)
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狩野永岳(1790‐1867)は幕末の絵師で、京狩野9代目に当たり、冷泉為恭の
叔父でもあります。
円山四条派や文人画なども取り入れて京狩野の復興に努めています。


「桃源仙境図屏風」 福田半香筆 江戸時代・安政2年(1855)
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陶淵明の「桃花源記」に書かれた桃源郷の情景です。

岩山の洞窟を潜り抜けると
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穏やかな桃源郷が広がっています。
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福田半香(1804 -1864)は幕末の文人画家で、渡辺崋山の高弟です。

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【2023/03/05 19:45】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
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