上野
上野の東京国立博物館の恒例のイベント、「博物館でお花見を」に行ってきました。
会期は4月9日(日)までです。
「色絵桜樹図皿」 鍋島 江戸時代・18世紀

佐賀鍋島藩の直営窯で製作された5枚組の皿です。
鍋島焼は公家や大名への贈答用に使われた高級な磁器で、デザインも
すっきりとモダンです。
「色絵桜楓文鉢」 仁阿弥道八作 江戸時代・19世紀中頃 重要美術品

一つの器の中に桜と紅葉を入れる雲錦手と呼ばれる図柄で、仁阿弥道八が
得意としていました。
「桜松蒔絵書棚」 江戸時代・18世紀



薄肉高蒔絵で景色を描き、截金を施し、桜花は金金貝(きんかながい)を使った、
とても豪華な品です。
金金貝は螺鈿などの代わりに、金の薄片を貼り付ける技法です。
「振袖 水浅葱繻子地枝垂桜模様」 坂東三津江所用 江戸時代・19世紀


淡い色調で、枝垂桜が刺繍で施されています。
細川家第8代斉樹の正室、蓮生院紀姫の前で坂東三津江が歌舞伎の
「積恋雪関扉」を演じた時の衣装です。
紀姫は徳川15代将軍家斉の妹です。
坂東三津江は女性舞踊家で、男子禁制の大奥や大名の奥向きに出向いて
舞踊などを披露するお狂言師でした。
「小袖 紅綸子地八重桜土筆蒲公英燕模様」 江戸時代・19世紀


公家女性の小袖で、桜に雲、燕などをあしらった、優美な意匠です。
「勿来関図」 狩野伊川院栄信筆 江戸時代・19世紀


千載集に載っている、源義家の歌に拠っています。
吹く風をなこその関と思へども道もせに散る山桜かな
歌枕として有名な勿来の関を過ぎる源義家の出で立ちは、緋縅の鎧に龍頭の兜、
黄金造りの太刀を佩き、重藤の弓を持ち、切斑の矢を負っています。
義家は前九年の役、後三年の役で陸奥に出陣していますが、勿来の関がどこに
あったのかは不明です。
狩野栄信(かのうながのぶ、1775-1828)は木挽町狩野家の8代目で、江戸狩野の
刷新に努めています。
「新吉原櫻之景色」 歌川豊国筆 江戸時代・19世紀


大門からの通りに、旧暦3月3日の頃に咲くように桜が毎年移植されました。
花魁や客たちが一時の桜花に賑わう様が描かれています。
「名所江戸百景・隅田川水神の森真崎」 歌川広重筆 江戸時代・安政3年(1856)

遠くに筑波山を望み、隅田川には帆掛け船や筏が浮かび、広重得意の手前に
大きく桜花を配した構図です。
いつもは国宝を展示する本館2室(国宝室)では創立150年記念特集 「未来の国宝
―東京国立博物館 書画の逸品―」の展示がされています。
東京国立博物館の数万件の所蔵品の中には国宝や重要文化財となっていなくても
重要な作品が数多くあります。
それらの中から特に選ばれた作品を紹介する企画です。
4月9日(日)までは「平家納経(模本)」が展示されています。
「平家納経(模本)」 田中親美模 大正~昭和時代・20世紀
原本:嚴島神社蔵 平安時代・長寛2年(1164) 国宝


厳王品 第二十七

本館裏の庭園には、ソメイヨシノ、オオシマザクラ、エドヒガンザクラなど、約10種類の
桜が時期をずらせて咲いていて、散策をたのしむことが出来ます。

博物館前のカンヒザクラです。

近くの五條天神です。

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上野の東京国立博物館の恒例のイベント、「博物館でお花見を」に行ってきました。
会期は4月9日(日)までです。
「色絵桜樹図皿」 鍋島 江戸時代・18世紀

佐賀鍋島藩の直営窯で製作された5枚組の皿です。
鍋島焼は公家や大名への贈答用に使われた高級な磁器で、デザインも
すっきりとモダンです。
「色絵桜楓文鉢」 仁阿弥道八作 江戸時代・19世紀中頃 重要美術品

一つの器の中に桜と紅葉を入れる雲錦手と呼ばれる図柄で、仁阿弥道八が
得意としていました。
「桜松蒔絵書棚」 江戸時代・18世紀



薄肉高蒔絵で景色を描き、截金を施し、桜花は金金貝(きんかながい)を使った、
とても豪華な品です。
金金貝は螺鈿などの代わりに、金の薄片を貼り付ける技法です。
「振袖 水浅葱繻子地枝垂桜模様」 坂東三津江所用 江戸時代・19世紀


淡い色調で、枝垂桜が刺繍で施されています。
細川家第8代斉樹の正室、蓮生院紀姫の前で坂東三津江が歌舞伎の
「積恋雪関扉」を演じた時の衣装です。
紀姫は徳川15代将軍家斉の妹です。
坂東三津江は女性舞踊家で、男子禁制の大奥や大名の奥向きに出向いて
舞踊などを披露するお狂言師でした。
「小袖 紅綸子地八重桜土筆蒲公英燕模様」 江戸時代・19世紀


公家女性の小袖で、桜に雲、燕などをあしらった、優美な意匠です。
「勿来関図」 狩野伊川院栄信筆 江戸時代・19世紀


千載集に載っている、源義家の歌に拠っています。
吹く風をなこその関と思へども道もせに散る山桜かな
歌枕として有名な勿来の関を過ぎる源義家の出で立ちは、緋縅の鎧に龍頭の兜、
黄金造りの太刀を佩き、重藤の弓を持ち、切斑の矢を負っています。
義家は前九年の役、後三年の役で陸奥に出陣していますが、勿来の関がどこに
あったのかは不明です。
狩野栄信(かのうながのぶ、1775-1828)は木挽町狩野家の8代目で、江戸狩野の
刷新に努めています。
「新吉原櫻之景色」 歌川豊国筆 江戸時代・19世紀


大門からの通りに、旧暦3月3日の頃に咲くように桜が毎年移植されました。
花魁や客たちが一時の桜花に賑わう様が描かれています。
「名所江戸百景・隅田川水神の森真崎」 歌川広重筆 江戸時代・安政3年(1856)

遠くに筑波山を望み、隅田川には帆掛け船や筏が浮かび、広重得意の手前に
大きく桜花を配した構図です。
いつもは国宝を展示する本館2室(国宝室)では創立150年記念特集 「未来の国宝
―東京国立博物館 書画の逸品―」の展示がされています。
東京国立博物館の数万件の所蔵品の中には国宝や重要文化財となっていなくても
重要な作品が数多くあります。
それらの中から特に選ばれた作品を紹介する企画です。
4月9日(日)までは「平家納経(模本)」が展示されています。
「平家納経(模本)」 田中親美模 大正~昭和時代・20世紀
原本:嚴島神社蔵 平安時代・長寛2年(1164) 国宝


厳王品 第二十七

本館裏の庭園には、ソメイヨシノ、オオシマザクラ、エドヒガンザクラなど、約10種類の
桜が時期をずらせて咲いていて、散策をたのしむことが出来ます。

博物館前のカンヒザクラです。

近くの五條天神です。

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