京橋・東京
京橋のアーティゾン美術館ではジャム・セッション 石橋財団コレクション×山口晃
「ここへきて やむに止まれぬ サンサシオン」展が開かれています。
会期は11月19日(日)までです。

山口晃さん(1969-)の持つ問題意識、「近代」、「日本的コード」、「日本の本来性」について、
石橋財団コレクションとのジャム・セッションによって提示する企画です。
サンサシオン(sensation)はフランス語で、感覚、気持ちといった意味です。
展示室は一部を除き撮影可能です。
山口晃 「汝、経験に依りて過つ」 2023年


会場の最初の部屋は特別な構造をしていて、大変驚いてしまいました。
日常の感覚が当てにならないことを教えてくれます。
歩きやすい、しっかりした靴を履いていかれることをお勧めします。
山口さんの「すゞしろ日記」もこの部屋について書かれています。

山口晃 「モスキートルーム」 2023年

写真では少し暗く見えますが、実際は明るい真っ白な部屋で、何かと思ったら
飛蚊症の人が中に入ると、自分の飛蚊症の具合がはっきり見えます。
私にも飛蚊症があるので、本当にはっきりと見え、不思議な感覚を覚えました。
山口晃 「東京圖1・0・4輪之段」 2018-2023年 作家蔵

2019年のNHK大河ドラマ、「いだてん ~東京オリムピック噺~」の
タイトルバックの原画です。
皇居や武道館と一緒に描かれた江戸城には天守閣もあります。

東京駅丸の内駅舎は辰野金吾の煉瓦建てではなく、採用されなかった和風様式に
なっています。

上野不忍池周辺は東京大学と前身の帝国大学、加賀前田藩上屋敷が並んでいます。

山口晃 「日本橋南詰盛況乃圖」 2021年 作家蔵


東京メトロ銀座線日本橋駅のリニューアルに合わせて、B0出口横の地下通路に
設置されたステンドグラス「日本橋南詰盛況乃圖」の原画です。
日本橋川の南側を中心にした、江戸時代から現代までの賑わいが描かれています。
現在の日本橋髙島屋です。

江戸時代は太鼓橋だった日本橋や取り壊された日本橋野村ビルディングと一緒に
三越新館も見えます。

現在、日本橋の上を通っている首都高速道路の撤去計画についての山口さんの
論考も展示されていて、とても興味深いものがあります。
銀座線日本橋駅にある「日本橋南詰盛況乃圖」 の記事です。
山口晃 「善光寺御開帳遠景圖」 2022-2023年 作家蔵

2022年の信濃善光寺の御開帳の情景です。
正面から描かれた善光寺本堂、7年に一度御開帳される前立本尊と綱で
つながっている回向柱が見えます。

善光寺の本尊は絶対秘仏で開帳されることはありません。
山口晃 「来迎圖」 2015年 作家蔵

後光のように広がる朝日の光と諸仏、四天王、修験者です。
山口晃 「おお セザンヌ」



セザンヌについての興味深い論考で、そういう見方をすればよいのかと感心します。
ポール・セザンヌ 「サント=ヴィクトワール山とシャトー・ノワール」 1904-06年頃

ポール・セザンヌ 「帽子をかぶった自画像」 1890-94年頃

一緒に展示されています。
展示されている雪舟の4幅対「四季山水図」(重要文化財)に倣った
インスタレーションです。

今回はインスタレーションもあって、さすがは山口晃さんと言える、
とても刺激的で面白い展覧会です。
展覧会のHPです。
chariot
京橋のアーティゾン美術館ではジャム・セッション 石橋財団コレクション×山口晃
「ここへきて やむに止まれぬ サンサシオン」展が開かれています。
会期は11月19日(日)までです。

山口晃さん(1969-)の持つ問題意識、「近代」、「日本的コード」、「日本の本来性」について、
石橋財団コレクションとのジャム・セッションによって提示する企画です。
サンサシオン(sensation)はフランス語で、感覚、気持ちといった意味です。
展示室は一部を除き撮影可能です。
山口晃 「汝、経験に依りて過つ」 2023年


会場の最初の部屋は特別な構造をしていて、大変驚いてしまいました。
日常の感覚が当てにならないことを教えてくれます。
歩きやすい、しっかりした靴を履いていかれることをお勧めします。
山口さんの「すゞしろ日記」もこの部屋について書かれています。

山口晃 「モスキートルーム」 2023年

写真では少し暗く見えますが、実際は明るい真っ白な部屋で、何かと思ったら
飛蚊症の人が中に入ると、自分の飛蚊症の具合がはっきり見えます。
私にも飛蚊症があるので、本当にはっきりと見え、不思議な感覚を覚えました。
山口晃 「東京圖1・0・4輪之段」 2018-2023年 作家蔵

2019年のNHK大河ドラマ、「いだてん ~東京オリムピック噺~」の
タイトルバックの原画です。
皇居や武道館と一緒に描かれた江戸城には天守閣もあります。

東京駅丸の内駅舎は辰野金吾の煉瓦建てではなく、採用されなかった和風様式に
なっています。

上野不忍池周辺は東京大学と前身の帝国大学、加賀前田藩上屋敷が並んでいます。

山口晃 「日本橋南詰盛況乃圖」 2021年 作家蔵


東京メトロ銀座線日本橋駅のリニューアルに合わせて、B0出口横の地下通路に
設置されたステンドグラス「日本橋南詰盛況乃圖」の原画です。
日本橋川の南側を中心にした、江戸時代から現代までの賑わいが描かれています。
現在の日本橋髙島屋です。

江戸時代は太鼓橋だった日本橋や取り壊された日本橋野村ビルディングと一緒に
三越新館も見えます。

現在、日本橋の上を通っている首都高速道路の撤去計画についての山口さんの
論考も展示されていて、とても興味深いものがあります。
銀座線日本橋駅にある「日本橋南詰盛況乃圖」 の記事です。
山口晃 「善光寺御開帳遠景圖」 2022-2023年 作家蔵

2022年の信濃善光寺の御開帳の情景です。
正面から描かれた善光寺本堂、7年に一度御開帳される前立本尊と綱で
つながっている回向柱が見えます。

善光寺の本尊は絶対秘仏で開帳されることはありません。
山口晃 「来迎圖」 2015年 作家蔵

後光のように広がる朝日の光と諸仏、四天王、修験者です。
山口晃 「おお セザンヌ」



セザンヌについての興味深い論考で、そういう見方をすればよいのかと感心します。
ポール・セザンヌ 「サント=ヴィクトワール山とシャトー・ノワール」 1904-06年頃

ポール・セザンヌ 「帽子をかぶった自画像」 1890-94年頃

一緒に展示されています。
展示されている雪舟の4幅対「四季山水図」(重要文化財)に倣った
インスタレーションです。

今回はインスタレーションもあって、さすがは山口晃さんと言える、
とても刺激的で面白い展覧会です。
展覧会のHPです。
- 関連記事
-
- 「横尾忠則 寒山百得」展 東京国立博物館 (2023/09/14)
- 「読書する女性たち」展と「創造の現場―映画と写真による芸術家の記録」展 アーティゾン美術館 (2023/09/12)
- ジャム・セッション 石橋財団コレクション×山口晃 「ここへきて やむに止まれぬ サンサシオン」展アーティゾン美術館 (2023/09/10)
- 「植田工 個展」と「荒星輝 個展」 銀座蔦屋書店 (2023/09/09)
- 「再興第108回 院展」 東京都美術館 その2 (2023/09/07)