三越前
日本橋三越本店本館7階催事場では9月25日(月)まで、
「第70回 日本伝統工芸展」が開かれています。
入場は無料、作品はです。
今年は陶芸、染織、漆芸、金工、木竹工、人形、諸工芸7部門の技巧を凝らした逸品、
557点が展示されています。
陶芸 彩泥線紋鉢「花びらだんす」 宇佐美成治 日本工芸会奨励賞

さまざまな色の化粧土を散りばめていて華やかです。
外側は搔き落としで黒の地を見せ、輪郭線としています。
陶芸 鉄絵銅彩秋海棠文鉢 神谷紀雄

銅を含む顔料で描かれた、ほのぼのとした味わいのシュウカイドウです。
2020年に銀座和光で開かれた「神谷紀雄展」の記事です。
陶芸 金襴手彩色鉢 吉田幸央

九谷焼金襴手の作品で、品の良い輝きを見せています。
染織 友禅訪問着「波に魚」 大村幸太郎 文部科学大臣賞


三角形の山と菱形の魚を組合わせた、大きな絵柄です。
染織 縠織着物「Garden」 海老ヶ瀬順子 日本工芸会会長賞


縠織(こめおり)は米粒のような織目の入った紗の織物です。
庭の若葉をモチーフにしているとのことで、爽やかです。
漆芸 彫漆箱「遥かに」 松本達弥 日本工芸会総裁賞


乾漆で、白漆と青色漆を重ね塗りしたものを彫って白から紺に色の変化する波を表し、
貝を貼り付けて波頭を際立たせています。
漆芸 蒔絵箱「木洩日の熊谷草」 鬼平慶司 第70回記念賞


クマガイソウはラン科の植物で、膨らんだ形の花を咲かせます。
ランの一種らしい妖艶な雰囲気と奥行きを感じます。
身の側面には蝶が描かれています。
金工 布目銷盛象嵌扁形鉄花器「阿吽」 鹿島和生 東京都知事賞

縦横の細かい筋を入れて金属を埋める布目象嵌で、渦のような形に勢いがあります。
木竹工 「神代杉柾目造板目象嵌二段卓」 福嶋則夫 高松宮記念賞


神代杉は長期間、水中や地中に埋没していた杉材で、貴重な材です。
この天板に板目で細い線を並べて入れ、同じ材の柾目で象嵌して景色をつくっています。
人形 陶彫彩色「霧笛」 中村弘峰 朝日新聞社賞

中村弘峰さん(1986-)は福岡県の出身で、博多人形師の4代目です。
東京藝術大学彫刻家を卒業し、斬新なスタイルの人形を制作されています。
2019年にポーラ ミュージアム アネックスで開かれた「中村弘峰
SUMMER SPIRITS」展の記事です。
人形 木彫彩色 「風と雲と」 松崎幸一光

松崎幸一光さんは江戸木目込人形、江戸節句人形を制作されていますが、
この作品はモダンさが際立ちます。
諸工芸 有線七宝抽象文花器 柴田明 日本工芸会保持者賞

色の境目に入れる銀線そのもので模様を作っています。
どの工芸部門の作品も素晴らしく、ずらりと並んだ様は壮観です。
これからもこの技能が継承され続けることを願います。
2022年の「第69回 日本伝統工芸展」の記事です。
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日本橋三越本店本館7階催事場では9月25日(月)まで、
「第70回 日本伝統工芸展」が開かれています。
入場は無料、作品はです。
今年は陶芸、染織、漆芸、金工、木竹工、人形、諸工芸7部門の技巧を凝らした逸品、
557点が展示されています。
陶芸 彩泥線紋鉢「花びらだんす」 宇佐美成治 日本工芸会奨励賞

さまざまな色の化粧土を散りばめていて華やかです。
外側は搔き落としで黒の地を見せ、輪郭線としています。
陶芸 鉄絵銅彩秋海棠文鉢 神谷紀雄

銅を含む顔料で描かれた、ほのぼのとした味わいのシュウカイドウです。
2020年に銀座和光で開かれた「神谷紀雄展」の記事です。
陶芸 金襴手彩色鉢 吉田幸央

九谷焼金襴手の作品で、品の良い輝きを見せています。
染織 友禅訪問着「波に魚」 大村幸太郎 文部科学大臣賞


三角形の山と菱形の魚を組合わせた、大きな絵柄です。
染織 縠織着物「Garden」 海老ヶ瀬順子 日本工芸会会長賞


縠織(こめおり)は米粒のような織目の入った紗の織物です。
庭の若葉をモチーフにしているとのことで、爽やかです。
漆芸 彫漆箱「遥かに」 松本達弥 日本工芸会総裁賞


乾漆で、白漆と青色漆を重ね塗りしたものを彫って白から紺に色の変化する波を表し、
貝を貼り付けて波頭を際立たせています。
漆芸 蒔絵箱「木洩日の熊谷草」 鬼平慶司 第70回記念賞


クマガイソウはラン科の植物で、膨らんだ形の花を咲かせます。
ランの一種らしい妖艶な雰囲気と奥行きを感じます。
身の側面には蝶が描かれています。
金工 布目銷盛象嵌扁形鉄花器「阿吽」 鹿島和生 東京都知事賞

縦横の細かい筋を入れて金属を埋める布目象嵌で、渦のような形に勢いがあります。
木竹工 「神代杉柾目造板目象嵌二段卓」 福嶋則夫 高松宮記念賞


神代杉は長期間、水中や地中に埋没していた杉材で、貴重な材です。
この天板に板目で細い線を並べて入れ、同じ材の柾目で象嵌して景色をつくっています。
人形 陶彫彩色「霧笛」 中村弘峰 朝日新聞社賞

中村弘峰さん(1986-)は福岡県の出身で、博多人形師の4代目です。
東京藝術大学彫刻家を卒業し、斬新なスタイルの人形を制作されています。
2019年にポーラ ミュージアム アネックスで開かれた「中村弘峰
SUMMER SPIRITS」展の記事です。
人形 木彫彩色 「風と雲と」 松崎幸一光

松崎幸一光さんは江戸木目込人形、江戸節句人形を制作されていますが、
この作品はモダンさが際立ちます。
諸工芸 有線七宝抽象文花器 柴田明 日本工芸会保持者賞

色の境目に入れる銀線そのもので模様を作っています。
どの工芸部門の作品も素晴らしく、ずらりと並んだ様は壮観です。
これからもこの技能が継承され続けることを願います。
2022年の「第69回 日本伝統工芸展」の記事です。
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