fc2ブログ
「永遠の都ローマ展」 東京都美術館
上野
chariot

上野の東京都美術館では「永遠の都ローマ展」が開かれています。
会期は12月10日(日)までです。

ローマimg063 (1)


ローマのカピトリーノの丘に建つカピトリーノ美術館は1734年にローマ教皇
クレメンス12世により一般公開の始まった美術館で、一般公開された最古の美術館の
一つとされています。
そのカピトリーノ美術館の所蔵する作品を中心にした約70点で、古代ローマの建国から
近代までのローマの歴史を辿る展覧会です。

「カンピドリオ広場の眺め」 エッチング エティエンヌ・デュペラック
 1569年 ローマ美術館

ローマimg071 (2)

ミケランジェロの設計したカンピドリオ広場を囲んで、正面がローマ市庁舎、
左右が美術館です。

「カピトリーノの牝狼(複製)」 20世紀(原作は前5世紀) ローマ市庁舎
ローマimg063 (2)

ローマの建国者、双子のロムルスとレムスが牝狼に育てられたという神話をブロンズで
制作したもので、元は牝狼の像だったものに後からロムルスとレムスの像を加えています。
狼の姿はやや様式化していますが、迫力のある顔をしています。

この形を刻んだ古代ローマのコインも何点か展示されています。

「カピトリーノのヴィーナス」 大理石 2世紀 カピトリーノ美術館
ローマimg071 (1)

17世紀にローマで発見されました。
古代ギリシャの彫刻家プラクシテレスの制作した女神像を基本にしたとされる、
「恥じらいのヴィーナス」の形の一つです。
かなりの長身で、堂々として均整の取れた体躯をしており、大理石が艶やかな
肌を見せています。
鼻はとても鼻隆の高い典型的なギリシャ鼻で、あごもしっかりしており、
髪は複雑な編み方をしています。
脇の壺は婚礼用の水入れで、火の神ヘパイストス(ギリシャ神話)/ウルカヌス
(ローマ神話)との婚礼前夜の姿を表しているとも考えられています。

「マイナスを表わす浮彫の断片」 大理石 前1世紀末─ 後1世紀
ローマimg063 (5)

マイナスはワインの神、ディオニュソス(ギリシャ神話)/バッカス(ローマ神話)に
従う女性です。
熱狂すると極めて凶暴になり、出逢った動物を八つ裂きにしてしまうなど、
恐ろしい所業に及ぶとされています。
ナイフを振りかざした姿を彫られていますが、広がる衣の線が流麗で、
左腕の表現も的確です。

ガイウス・ユリウス・カエサル、初代皇帝アウグストゥス、ローマ帝国の版図を最大にした
トラヤヌス帝、ブリテン島にハドリアヌスの長城を築いたハドリアヌス帝、カラカラ浴場で
知られるカラカラ帝などの肖像も展示されています。

「コンスタンティヌス帝の巨像の頭部(複製)」
 1930年代(原作は330 ─ 37年) ローマ文明博物館蔵

ローマimg063 (3)

約1.8mもある巨大なブロンズ像で、全身はどれだけ大きかったのだろうかと思わせます。
コンスタンティヌス1世(270頃-337)は分割統治されていたローマ帝国を再統一した
皇帝であり、最初のキリスト教徒の皇帝でもあります。
その業績から大帝と呼ばれています。

「ローマ教会の擬人像」 ローマ派工房 13世紀初頭
 ジョヴァンニ・バッラッコ古代彫刻美術館

ローマimg063 (6)

モザイク画で、明るく輝いています。
元はコンスタンティヌス1世が建設した最初のサン・ピエトロ大聖堂の壁面を飾って
いましたが、16世紀のミケランジェロの設計による新大聖堂の建設に伴い、
モザイクは解体されました。

「教皇ウルバヌス8世の肖像」 ピエトロ・ダ・コルトーナ
 1624 ─ 27年頃 カピトリーノ美術館

ローマimg063 (4)

ローマ教皇ウルバヌス8世(1568-1644)は芸術や学問の庇護者として知られています。
バロックの画家、ピエトロ・ダ・コルトーナ(1596-1669)もその庇護を受けています。
レースの模様も細密に描き出していて、技量の高さを見せています。

「メロンをもつ若者(嗅覚の寓意)」 カラヴァッジョ派の画家
 1626 ─ 29年 カピトリーノ美術館

ローマimg071 (3)

カラヴァッジョらしい、光を強調した作品で、色彩もまとまり、画面に緊張感があります。

他にも古代ローマの彫刻が何点か展示されており、興味深い展覧会ですが、
特に「カピトリーノのヴィーナス」は見逃せません。

展覧会のHPです。

関連記事

【2023/09/24 21:07】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
comment
 
コメントを書く
コメントは承認後に公開されます。ご了承ください。
please comment















管理者にだけ表示を許可する

trackback
trackback url ↓
https://nekoarena.blog.fc2.com/tb.php/5045-4482d6e2

プロフィール

chariot

Author:chariot
美術館・博物館めぐりとカフェの記事を書いています。

最近の記事

最近のコメント

最近のトラックバック

カテゴリー

ブログ内検索

月別アーカイブ

リンク

このブログをリンクに追加する

RSSフィード


| ホーム |