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「皇室のみやびー受け継ぐ美―」展 皇居三の丸尚蔵館
大手町
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皇居三の丸尚蔵館では、「皇室のみやびー受け継ぐ美―」展が開かれています。
会期は4期に分かれ、第1期は12月24日(日)まで、入館料は一般1,000円です。

三の丸img062 (1)


三の丸尚蔵館のリニューアル工事が一部終わったので、それを記念しての展覧会です。
全館開館は2026年の予定です。
日時指定予約制ですので、展覧会のHPでご確認下さい。
展示室がまだ小さいこともあって、11月中はすべて予約で埋まっています。

また、三の丸尚蔵館は運営が宮内庁から独立行政法人国立文化財機構へ移管された
ことに伴い、名称も宮内庁三の丸尚蔵館から皇居三の丸尚蔵館に変わっています。

展示されているのは国宝4件です。
そのうち伊藤若冲の「動植綵絵」は2回に分けて4幅ずつ、展示されます。

「春日権現験記絵 巻十二、巻十九」 高階隆兼
 鎌倉時代 延慶2(1309)年頃 国宝
 
春日012

春日社の霊験を表した20巻の絵巻で、巻十九は11月28日からの展示です。
西園寺公衡(1264-1315)が一門の繁栄を願って発願して制作された、
春日明神の霊験譚の絵巻で、延慶2年(1309)3月の日付の目録が付いています。
絵は絵所預の高階隆兼が描き、書は前関白鷹司基忠父子4人が担当しています。
描写も細かく、とてもていねいに描き込まれた絵巻で、収納箱など当初の形が
そのまま残っています。
長く春日大社に置かれていましたが、江戸時代に鷹司家に移り、
明治時代に皇室に献上されています。
傷んでいたため、13年かけて本格的な修理が行われました。
修理の材料には上皇后陛下が育てられた小石丸という蚕の糸も使われているそうです。

巻第十九は正安3(1301)年に悪党たちが春日社に押し入り、神鏡14面を奪い去りますが、
春日社や興福寺の軍勢が後を追って戦いとなり、結局はすべての神鏡を取り返した
事件を描いています。
当時の戦さの様子を描いた資料としてよく引用される場面です。
神威を示すように白雪をいただいた気高い姿の春日山を描いています。
特にうっすらと雪の積もった木々の描写が印象的です。

「藤折枝蒔絵箱」 鎌倉時代 14世紀 国宝
春日権現験記絵が納められていた箱です。

「蒙古襲来絵詞 後巻」 鎌倉時代 13世紀 国宝
も004

も005

肥後の御家人、竹崎季長の文永の役、弘安の役での活躍を描いた2巻の絵巻物で、
弘安の役を描いた後巻が展示されています。
弘安4年7月5日、鷹島で停泊中に嵐で大損害を受けた蒙古の軍船に乗り込んで、
敵の首を掻いています。
別の軍船には戦鼓や銅鑼を打つ者、櫂を漕ぐ者などが描かれています。
竹崎季長は両役の軍功により肥後国海東郷の地頭職などの恩賞を得て、
その武功の記録として、この絵巻を描かせています。

「動植綵絵」のうち「紅葉小禽図」 伊藤若冲  江戸時代 18世紀 国宝
皇10-10-2009_002

11月28日からの展示です。
枝が斜めに画面を分割する面白い構図で、丸い輪になった枝が眼を惹きます。

「動植綵絵」全30幅は若冲が京都の相国寺に釈迦三尊像と共に寄進したもので、
明治時代に皇室に献上されています。
2009年に東京国立博物館で開かれた、「皇室の名宝―日本美の華」展では全30幅が
展示され、大きな評判になりました。
2026年の全館開館時には、また全幅の展示を期待します。

「屏風土代」 小野道風  平安時代 延長6年(928) 国宝
三の丸img062 (2)

宮廷の屏風を制作するに際して、醍醐天皇の命で、大江朝綱の詩を小野道風が
書にして貼ることになりました。
11首の漢詩の下書きが巻物に仕立てられています。

展覧会のHPです。


特別展示「御即位5年・御成婚30年記念 令和の御代を迎えて―天皇皇后両陛下が
歩まれた30年」も行なわれています。
会期は12月24日(日)までです。

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【2023/11/30 19:03】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
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