三越前
日本橋三越本店新館7階ギャラリーで1月20日まで開かれている、
「竹久夢二展 -憧れの欧米への旅」に行ってきました。

竹久夢二は昭和6年(1931年)に欧米旅行に出発し、昭和8年に帰国した後、
翌年49歳で亡くなっています。
この展覧会では、その欧米滞在中の作品やスケッチも多く展示されています。
「モントレーの港町」 昭和7年

夢二はアメリカ西海岸に1年以上滞在し、多くのスケッチを遺しています。
運悪く、アメリカはちょうど大恐慌のさ中で、展覧会を開いても
作品は売れず、夢二は挫折を味わったということです。
「着物の女」 昭和6-8年

夢二はベルリン滞在中にイッテン・シューレで日本画の講師を勤めています。
イッテン・シューレは、初期のバウハウスの先生も勤めた、ヨハネス・イッテンの
設立した美術学校です。
生徒にはユダヤ人が多かったそうで、このモデルの女性の顔に憂いの見えるのは、
ナチスの台頭して来た時代のせいかも知れません。
着物を洋服風に左前に着ていますが、夢二はそのまま描いています。
「うぐいすや 『伯林客中』」 昭和7-8年

伯林客中は、ベルリンに滞在中という意味で、モデルはドイツ人ということです。
夢二が描くと、ドイツの女性も夢二風になります。
「扇をもつ女」 昭和7-8年 油彩

ウイーンで人に譲った作品とのことで、外国人をモデルにしています。
欧州滞在中に描かれたようです。
夢二の油彩画は少ないのですが、その最後の作品ということです。
「大正風俗図」 大正14年

片肘を突いて、ストローで飲物を飲んでいる、すこし行儀の悪い姿に、
大正の気だるい雰囲気を感じます。
セノオ楽譜 「夢見草」

セノオ楽譜は明治末から昭和初期にかけて発行された、西洋音楽の楽譜集です。
夢二も多くの表紙絵をレタリングとともに描いています。
オペラや賛美歌などの他に、夢二自身の作詞した、「宵待草」もあります。
ヨーロッパ風の図柄が多く、少年時代に神戸に居た時以来という、
ヨーロッパへの憧れが強く表れています。
竹久夢二の作品は、文京区弥生の、根津駅近くの弥生美術館でも、観ることが出来ます。
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日本橋三越本店新館7階ギャラリーで1月20日まで開かれている、
「竹久夢二展 -憧れの欧米への旅」に行ってきました。

竹久夢二は昭和6年(1931年)に欧米旅行に出発し、昭和8年に帰国した後、
翌年49歳で亡くなっています。
この展覧会では、その欧米滞在中の作品やスケッチも多く展示されています。
「モントレーの港町」 昭和7年

夢二はアメリカ西海岸に1年以上滞在し、多くのスケッチを遺しています。
運悪く、アメリカはちょうど大恐慌のさ中で、展覧会を開いても
作品は売れず、夢二は挫折を味わったということです。
「着物の女」 昭和6-8年

夢二はベルリン滞在中にイッテン・シューレで日本画の講師を勤めています。
イッテン・シューレは、初期のバウハウスの先生も勤めた、ヨハネス・イッテンの
設立した美術学校です。
生徒にはユダヤ人が多かったそうで、このモデルの女性の顔に憂いの見えるのは、
ナチスの台頭して来た時代のせいかも知れません。
着物を洋服風に左前に着ていますが、夢二はそのまま描いています。
「うぐいすや 『伯林客中』」 昭和7-8年

伯林客中は、ベルリンに滞在中という意味で、モデルはドイツ人ということです。
夢二が描くと、ドイツの女性も夢二風になります。
「扇をもつ女」 昭和7-8年 油彩

ウイーンで人に譲った作品とのことで、外国人をモデルにしています。
欧州滞在中に描かれたようです。
夢二の油彩画は少ないのですが、その最後の作品ということです。
「大正風俗図」 大正14年

片肘を突いて、ストローで飲物を飲んでいる、すこし行儀の悪い姿に、
大正の気だるい雰囲気を感じます。
セノオ楽譜 「夢見草」

セノオ楽譜は明治末から昭和初期にかけて発行された、西洋音楽の楽譜集です。
夢二も多くの表紙絵をレタリングとともに描いています。
オペラや賛美歌などの他に、夢二自身の作詞した、「宵待草」もあります。
ヨーロッパ風の図柄が多く、少年時代に神戸に居た時以来という、
ヨーロッパへの憧れが強く表れています。
竹久夢二の作品は、文京区弥生の、根津駅近くの弥生美術館でも、観ることが出来ます。
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竹久夢二の油絵は、アメリカの海岸を描いた風景画も1点、展示されていました。
しっかりと描き込まれていて、油絵で風景画とは、珍しいと思いました。