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日本橋三越 E・MA・KI展
三越前
chariot

日本橋三越本店美術サロンで3月2日まで開かれている、「E・MA・KI展」に
行ってきました。

洋画家の小杉小二郎、日本画家の堀川えい子、彫刻家の舟越桂の三人が
それぞれ描いた童話の原画を、伝統の手摺木版画の技術で版画に起こし、
それをつなげて絵巻物に仕立ててあります。
三人の原画10数点づつと、出来上がった絵巻物の展示です。
絵巻物は3本組で、3年かけて、88部制作されたそうです。

このような形で絵巻物になっています。

絵巻2-28-2010_001


小杉小二郎 「マッチ売りの少女」

絵巻2-24-2010_001


絵巻2-24-2010_004

ふわりと、優しい描き方です。
元々、画風に童話的な雰囲気のある画家なので、お話と良く合います。


堀川えい子 「竹取物語」

絵巻2-24-2010_003

すっきりとした描線と、上品な色彩の、伝統的な日本画です。
絵巻物という形式にふさわしい絵柄です。


舟越桂 「ピノッキオ」

絵巻2-27-2010_001

彫刻家なので、どんな絵を描くのだろうと思っていました。
ペンによる描線と、明るい色彩で、楽しい画面を展開していきます。
ピノッキオの顔が彫刻の顔と同じで、絵の中のサーカスの観客に、
舟越桂の彫刻作品のテーマになっているスフィンクスが交じって
いるのが面白いところです。
舟越桂の彫刻には物語性があり、彩色もされることが多いのですが、
この絵巻を観て、物語を語る人なのだと納得しました。

会場に、版元の方がおられたので訊いたところ、浮世絵だと版画1枚に対し、
4枚程度の版木を使うが、この絵巻では20枚使って、手描きに近い出来栄えに
しているとのことでした。
大変な手間と技術をかけているものだと感心しました。

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【2010/02/28 17:38】 美術館・博物館 | トラックバック(0) | コメント(0) |
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